衛生科 (陸上自衛隊)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
医療訓練を行う衛生科の隊員
カンボジアシハヌークビルにて、児童を診察する「くにさき」の衛生科員

衛生科(えいせいか、: Medical)は、陸上自衛隊職種の一つ。
所属者は他国の軍隊における衛生兵に相当し、医官(=医師軍医)・歯科医官(=歯科医師)・看護官(=看護師准看護師)・薬剤官(=薬剤師)などから編制される。職種標識の色は濃緑。

任務[編集]

衛生科部隊及び駐屯地医務室、自衛隊病院 に配置され、傷病者の治療に従事する。一定の教育を終了した衛生科隊員は「防衛省陸上幕僚長」の職印が付された衛生腕章を装着する。 近年では海外での大規模災害における国際緊急援助活動でも活躍している。  

衛生科の主な職種[編集]

衛生科隊員は幹部防衛医科大学校卒業者または医科・歯科幹部候補生課程の出身者、陸曹看護師(准看護師)・臨床検査技師診療放射線技師など医療関連免許資格を有する技術陸曹が多いのが特徴である。(院内の名札には、「放射線陸曹」や、「臨床検査陸曹」などと表記されている。)

衛生要員の育成は自衛隊病院准看護師[1]のみ)で行っている。

衛生科部隊[編集]

陸上総隊直轄部隊

陸上総隊には対特殊武器衛生隊が編成されている。対特殊武器衛生隊本部、本部付隊、第101対特殊武器治療隊及び第102対特殊武器治療隊からなる。

細部は、「対特殊武器衛生隊」を参照。

方面隊直轄部隊

方面隊には方面隊直轄で各方面総監部所在駐屯地に方面衛生隊が置かれている[2]。方面衛生隊本部、本部付隊、野外病院隊及び救急車隊からなり、方面隊直轄部隊に対する治療・後送業務・健康管理・防疫の技術援助、衛生器材・医薬品の補給並びに限定された衛生器材等の整備及び回収を行う。

細部は、各「方面衛生隊」を参照。

野外病院隊

  • 第101野外病院隊(真駒内駐屯地)北部方面衛生隊:2000年(平成12年)3月28日新編。
  • 第102野外病院隊(朝霞駐屯地)東部方面衛生隊:2002年(平成14年)3月27日新編。
  • 第103野外病院隊(健軍駐屯地)西部方面衛生隊:2003年(平成15年)3月27日新編。
  • 第104野外病院隊(伊丹駐屯地)中部方面衛生隊:2004年(平成16年)3月29日新編。
  • 第105野外病院隊(仙台駐屯地)東北方面衛生隊:2006年(平成18年)3月27日新編。

救急車隊

  • 第301救急車隊(真駒内駐屯地)北部方面衛生隊:2000年(平成12年)3月28日新編。
  • 第302救急車隊(朝霞駐屯地)東部方面衛生隊:2002年(平成14年)3月27日新編。
  • 第303救急車隊(健軍駐屯地)西部方面衛生隊:2003年(平成15年)3月27日新編。
  • 第304救急車隊(伊丹駐屯地)中部方面衛生隊:2004年(平成16年)3月29日新編。
  • 第305救急車隊(仙台駐屯地)東北方面衛生隊:2006年(平成18年)3月27日新編。

師団直轄部隊

師団には後方支援連隊に衛生隊が編成されている。衛生隊は、衛生隊本部、治療隊及び救急車小隊からなり、師団各部隊に対する治療・後送業務・健康管理・防疫の技術援助、衛生器材・医薬品の補給並びに限定された衛生器材等の整備及び回収を行う。

旅団直轄部隊

旅団には後方支援隊に衛生隊が編成されている。衛生隊は、衛生隊本部、治療小隊及び救急車隊小隊からなり、師団各部隊に対する治療・後送業務・健康管理・防疫の技術援助、衛生器材・医薬品の補給並びに限定された衛生器材等の整備及び回収を行う。

衛生科部隊以外の部隊の衛生小隊等

水陸機動団後方支援大隊に衛生中隊が、普通科・機甲科・特科・施設科の本部管理中隊等に衛生小隊(班)がその他の部隊にも本部に数名の衛生科職種の隊員が配置される。

駐屯地業務隊の衛生科

衛生科職種の隊員が駐屯地医務室において駐屯地内の軽病人等の治療・各種衛生業務等を担当する。

衛生科機関[編集]

職種学校

教育支援部隊

衛生教導隊

衛生教導隊(えいせいきょうどうたい)は三宿駐屯地に駐屯する陸上自衛隊衛生学校隷下の衛生科部隊である。隊本部、治療隊及び救急車小隊からなる。

  • 1999年(平成11年)3月 教育支援衛生隊から改編。

研究部隊

部隊医学実験隊

部隊医学実験隊(ぶたいいがくじっけんたい)は、三宿駐屯地に駐屯する陸上自衛隊開発実験団隷下の衛生科部隊である。隊本部、医学・特殊武器衛生研究科及び実験科からなる。

共同機関[編集]

自衛隊病院

自衛隊病院には自衛隊中央病院と陸・海・空それぞれの幕僚長を通じて指揮監督を受ける自衛隊地区病院(15病院)がある。

自衛隊中央病院

陸上幕僚長を通じて指揮監督を受ける自衛隊地区病院

  • 自衛隊札幌病院(真駒内駐屯地):1955年(昭和30年)3月5日自衛隊札幌地区病院が開設。1988年(昭和63年)4月8日自衛隊札幌病院に改称。2015年(平成27年)3月26日真駒内駐屯地に移転開院。
  • 自衛隊仙台病院「仙病」(仙台駐屯地):1971年(昭和46年)7月24日陸上自衛隊仙台地区病院が新設される。
  • 自衛隊富士病院「富病」(富士駐屯地):1975年(昭和50年)12月16日:陸上自衛隊富士地区病院が開設。1988年(昭和63年)4月8日自衛隊富士病院に改称。
  • 自衛隊阪神病院「阪病」(川西駐屯地):1966年(昭和41年)2月21日陸上自衛隊阪神地区病院の開設に伴い、川西駐屯地新設。1988年(昭和63年)4月8日自衛隊阪神病院に改称。
  • 自衛隊福岡病院(春日駐屯地):1955年(昭和30年)1月25日陸上自衛隊福岡地区病院が開設され、春日駐屯地新設。1988年(昭和63年)4月8日自衛隊福岡病院に改称。
  • 自衛隊熊本病院(熊本駐屯地):1957年(昭和32年)8月1日陸上自衛隊熊本地区病院が開設される。1988年(昭和63年)4月8日自衛隊熊本病院に改称。
  • 自衛隊別府病院「別病」(南別府駐屯地):1974年(昭和49年)1月21日陸上自衛隊別府地区病院が開設される。1988年(昭和63年)4月8日自衛隊別府病院に改称。

主な装備[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ 看護師養成は防衛医科大学校看護学科学生を参照
  2. ^ 方面衛生隊新編に伴い、各師団(旅団)後方支援連隊(隊)は、隷下の衛生(中)隊治療中隊を治療(小)隊に縮小している

関連項目[編集]

外部リンク[編集]