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「サッカー漫画」の版間の差分

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[[ファイル:England v Scotland (1872).jpg|thumb|225px|[[1872年]]に行われた[[サッカースコットランド代表|スコットランド]]対[[サッカーイングランド代表|イングランド]]戦の模様を伝えるイラスト]]
{{漫画}}
{{漫画}}
'''サッカー漫画'''(サッカーまんが)は、[[漫画]]の[[ジャンル]]の内、[[サッカー]]またはサッカー選手を主題にした漫画。
'''サッカー漫画'''(サッカーまんが)は、[[漫画]]の[[ジャンル]]の内、[[サッカー]]またはサッカー選手を主題にした漫画を指す


== 概要 ==
== 概要 ==
サッカー漫画の定義としては、サッカーの試合における選手の様々なプレーや戦術を描いたもの<ref name="中野107">[[#中野 2010|中野 2010]]、107頁</ref>、試合そのものより登場人物の内面や人間関係を描いたもの<ref name="中野107"/>、などが挙げられる。また、「試合の中で個々の登場人物が抱いている背景や個性を徐々に開示することにより読者を作品へと引きこみ、試合を帰着させることで感動を与えることがサッカー漫画の理想」と評する者もいる<ref>{{Cite book|和書 |author=「「俺たちのフィールド」完結記念 村枝賢一インタビュー」|title=[[ぱふ]] |volume= 1999年2月号 |publisher=[[雑草社]] |page=86 |isbn= }}</ref>。
それまで[[野球]]が中心だった[[スポーツ漫画]]のジャンルに[[1960年代]]後半に入り[[バレーボール]]や[[テニス]]などが新たに加わるなど多様化したことにより、サッカーを題材とした作品が現れるようになった<ref name="杉本1">杉本、76頁</ref>。代表的な作品として『[[赤き血のイレブン]]』が挙げられるが、根性的要素の強いいわゆる「[[スポ根]]もの」だった<ref name="杉本1"/>。[[1970年代]]初頭を過ぎるとサッカーを題材とした作品は減少し、「サッカー漫画はヒットしない」<ref>{{Cite book| 和書| author =[[高橋陽一]]著、キャラメルママ編 | title = キャプテン翼3109日全記録 |volume = | year = 2003| publisher = [[集英社]] | id = | isbn=978-4087827897 |page=294頁 }}</ref>という評価が成されるようになったが、一方でスポーツ漫画における人気ジャンルだった野球漫画が既に飽和状態にあった事もあり<ref name="西村222">{{Cite book| 和書| author =[[西村繁男]] | title = まんが編集術| edition= | year = 1999| publisher = [[白夜書房]]| id = | isbn=978-4893675958 |page=222頁 }}</ref>、1970年代後半に入ると再びスポーツ漫画の新しいジャンルが模索されるようになった<ref name="西村222"/>。


サッカー漫画の起源は定かではないが、サッカーの試合の模様をコミカルに伝えたイラスト<ref>[[#FIFA 2004|FIFA 2004]]、24頁</ref>、サッカーと国際政治や世界情勢と結びつけた[[風刺|風刺画]]<ref>[[#FIFA 2004|FIFA 2004]]、45-46頁</ref><ref>{{Cite book| 和書| editor = ロジャー・マクドナルド著、サッカーマガジン編集部訳| title = 写真で見るサッカーの歴史 グローバル・スポーツそのメモリアル・シーン | year = 1982| publisher = [[ベースボールマガジン社]] | isbn=978-4583021317| page=72 }}</ref>は[[ヨーロッパ]]や[[南アメリカ]]において[[19世紀]]後半から[[20世紀]]初頭に登場している。[[第二次世界大戦]]後の[[1950年代]]にはヨーロッパにおいて複数のサッカー漫画作品が登場しているが、これらの作品は[[コミック・ストリップ]]形式を採用している<ref>[[#細川 1989|細川 1989]]、127頁</ref>。[[日本]]では[[1960年代]]にサッカー漫画が登場しているが、人気作品は[[アニメ]]化や他言語に翻訳され世界各国で紹介されている<ref>{{cite web |url=http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200711100143.html |title=マンガの力(4)キャプテン翼の「洗脳」(中) |publisher=asahi.com |date=2007年11月10日 |accessdate=2012年5月19日}}</ref>。
[[1980年代]]の代表的な作品である『[[キャプテン翼]]』ではかつての根性的要素は薄れ、選手の才能によって物語が進行し読者にサッカー指導書のようなイメージを抱かせる作品となった<ref name="杉本2">杉本、77頁</ref>。作者の[[高橋陽一]]が「スポーツを楽しむことが基本であり、楽しみながら上手くなる事がスポーツの理想である」<ref name="杉本3">杉本 82-83頁</ref>と語るように、サッカーの魅力を伝えることに重点が置かれ{{#tag:ref|この作品では、主人公の[[大空翼]]が師であるロベルト本郷の指示に従わなかった事に対して「サッカーは自由なスポーツだ。自分の判断を大事にして良い」と容認する場面が描かれたが<ref name="斎藤1996">{{Cite book| 和書| author =斎藤次郎| title =「少年ジャンプ」の時代--子どもと教育 | edition= | year = 1996| publisher = [[岩波書店]] |id = | isbn=978-4000039536 |page = 160-161頁 }}</ref>、従来のスポーツ漫画の定石からは逸脱しており、個性や多様性を尊重する時代の空気を先取りした作品と評されている<ref name="斎藤1996"/>。また、個々の登場人物が師や友人との別れ、両親の離婚、死別、疾患などの問題を抱えていても、単に試合と試合を繋ぐエピソードの一つに過ぎず、かつての[[梶原一騎]]作品のように登場人物の人生観が競技に色濃く投影されたり、人生の不条理や重さを訴えることはなかった<ref name="三ツ屋">三ツ屋、163-167頁</ref>。|group=注}}<ref name="三ツ屋"/><ref name="海老原">海老原、809-813頁</ref>、漫画の基本である「コマ割り」を大きく崩した表現手法を多用することでサッカー競技の持つ流動性やダイナミックな動きを表現しようと試みられた<ref>杉本、80-82頁</ref>。この作品は[[メディアミックス]]展開により商業的な成功を収め<ref name="海老原"/>、後の日本サッカー界の隆盛に影響を与えることになった<ref name="海老原"/>。また、普通の小学生たちが奮闘する姿を描いた<ref name="現代漫画">{{Cite book|和書 |author=小学館漫画賞事務局 |year=2006 |title=現代漫画博物館 |publisher=[[小学館]] |page=264頁 |isbn=978-4091790033 }}</ref>『[[がんばれ!キッカーズ]]』も人気作品となりアニメ化された<ref name="現代漫画"/>。


== 日本における変遷 ==
[[1990年代]]に入ると他のスポーツ作品と同様に[[ノンフィクション]]的傾向が強まり<ref name="杉本2"/>、試合における戦術や個々の選手のテクニックを描く作品が増加した<ref name="中野107">中野、107頁</ref>。また[[1993年]]の[[日本プロサッカーリーグ]](Jリーグ)開幕と前後して、[[プロフェッショナル]]や[[ナショナルチーム]]の活躍を題材とした『[[俺たちのフィールド]]』や『[[Jドリーム]]』などの作品が登場し、現実の[[サッカー日本代表]]選手の活躍(Jリーグ開幕から[[FIFAワールドカップ]]初出場を果たすまで)とリンクした作品となった<ref name="中野107"/>{{#tag:ref|超人的な描写のない、リアルな描写に寄添った作品である為に、現実のサッカー界の流れを無視する事は出来なかった、との指摘もある<ref name="編集会議">{{Cite book|和書 |author=「編集者座談会 人気スポーツマンガはこうして生まれる」|title=編集会議 |volume= 2004年1月号 |publisher=[[宣伝会議]] |page=71頁 |isbn= }}</ref>。|group=注}}。一方で各年代別代表チームの国際大会での好成績や国外リーグで活躍する選手の登場などといった日本サッカー界の急速な発展もあって「現実世界が空想を追い越していく<ref>{{cite web |url=http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200711110084.html |title=マンガの力(5)キャプテン翼の「洗脳」(下) |publisher=asahi.com |date=2007年11月10日 |accessdate=2011年8月13日}}</ref>」「彼らの全盛期には現実世界の方が魅力があった事もあり、漫画としてテーマを見出せなかった<ref>{{cite web |url=http://www.asahi.com/worldcup/news/TKY201006110160.html |title=〈W杯を楽しむ〉小田嶋隆・塀内夏子・湯浅健二・高岡英夫 |publisher=asahi.com |date=2010年6月11日 |accessdate=2011年8月13日}}</ref>」と評する者もいる。このほか実在のプロサッカー選手の生い立ちを扱った作品も多く作られた。
=== 黎明期 ===
1960年代中期の[[日本]]国内では[[釜本邦茂]]や[[杉山隆一]]といったスター選手が出現し、青春ドラマの題材としてサッカーが取り上げられるなどサッカー人気が高まりつつあった<ref>{{Cite book|和書 |author=「「サッカーブーム急上昇」少年に圧倒的人気 リーグ戦観客も40万人に」|title=[[読売新聞]] |volume= 1968年11月15日 11版 21面 }}</ref><ref name="漫画大目録">{{cite web |url=http://www.daimokuroku.com/?index=izumi&date=2009-08-18 |title=イズミ少年の漫画日記 第20回 サッカーと青春ドラマの時代ハリスの旋風(ちばてつや)その4 |publisher= 漫画大目録 |date=2009年8月18日 |accessdate=2012年5月19日}}</ref>。こうした時代背景や、それまで[[野球]]や[[格闘技]]が中心だった[[スポーツ漫画]]のジャンルに[[1960年代]]後半に入り[[バレーボール]]や[[テニス]]などが新たに加わるなど多様化したことにより、サッカーを題材とした作品が現れるようになった<ref name="杉本1">[[#杉本 1995|杉本 1995]]、76頁</ref>{{#tag:ref|コラムニストの[[泉麻人]]は日本の漫画界でサッカーが取り上げられた最初期の事例として[[ちばてつや]]の『[[ハリスの旋風]]』を挙げている<ref name="漫画大目録"/>。[[1965年]]4月から[[1967年]]11月にかけて連載されたこの作品は、学園を舞台に破天荒な主人公が様々なスポーツ分野で活躍する内容となっており、サッカーは作品終盤において扱われている<ref name="漫画大目録"/>。|group=注}}。この当時の代表的な作品として『[[赤き血のイレブン]]』が挙げられるが、根性的要素の強いいわゆる「[[スポ根]]もの」であり<ref name="杉本1"/>、当時のスポーツ漫画の手法として一般的だった<ref>[[#斉藤 2011|斉藤 2011]]、34-41頁</ref>[[魔球]]の描写が盛り込まれた<ref name="三ツ屋160">[[#三ツ屋 2009|三ツ屋 2009]]、160頁</ref>。


[[1970年代]]初頭を過ぎるとサッカーを題材とした作品は減少し、「サッカー漫画はヒットしない」<ref>{{Cite book| 和書| author =[[高橋陽一]]著、キャラメルママ編 | title = キャプテン翼3109日全記録 |volume = | year = 2003| publisher = [[集英社]] | id = | isbn=978-4087827897 |page=294 }}</ref>という評価が成されるようになったが、一方でスポーツ漫画における人気ジャンルだった野球漫画が既に飽和状態にあった事もあり<ref name="西村222">{{Cite book| 和書| author =[[西村繁男]] | title = まんが編集術| edition= | year = 1999| publisher = [[白夜書房]]| id = | isbn=978-4893675958 |page=222 }}</ref>、1970年代後半に入ると再びスポーツ漫画の新しいジャンルが模索されるようになった<ref name="西村222"/>。
[[2000年代]]においてもクラブ経営を題材とした作品や指導者を題材とした作品も登場するなど多様化を見せているが、指導者を題材とした作品が登場した背景には、独自のサッカー理論や練習方法などを駆使した[[経営管理論|マネジメント]]手法で注目された<ref name="中野106">中野、106頁</ref>[[イビチャ・オシム|イヴィツァ・オシム]]の存在があると言われている<ref name="中野106"/>。『[[GIANT KILLING]]』の原作者の[[綱本将也]]{{#tag:ref|単行本10巻(2009年4月23日発売)以降は原案・取材協力に変更。|group=注}}もオシムのサッカーが作品に大きく影響していることを公言している<ref>「「GIANT KILLING」発! 達海猛の監督論」『[[週刊サッカーマガジン]]』2008年4月22日号、43頁</ref>{{#tag:ref|オシムは[[2003年]]に[[ジェフユナイテッド市原・千葉|ジェフユナイテッド市原]]の監督に就任すると「考えて走る」サッカー理論を浸透させて低迷を続けていたチームを再建<ref name="中野106"/>。2006年から2007年にサッカー日本代表の監督を務めた<ref name="中野106"/>。|group=注}}が、この作品は従来の「現実志向」の作品の一つの到達点と評されている<ref name="サポティスタ">{{cite web |autur= |url=http://supportista.jp/2011/01/news24180232.html |title= 『キャプ翼』世代の子供たちが『イナイレ』世代に |publisher=サッカー瞬間誌 サポティスタ |date=2011年1月24日 |accessdate=2011年8月13日}}</ref>。


=== 1980年代 ===
[[2010年代]]に入り、往年の『キャプテン翼』における[[エンターテイメント|エンターテイメント性]]を引き継いだ『[[イナズマイレブン]]』が小学生の間で人気を獲得しており<ref name="サポティスタ"/>、これをサッカー漫画における新たな潮流と位置付ける意見もある<ref name="サポティスタ"/>。
[[1980年代]]の代表的な作品である『[[キャプテン翼]]』ではかつての根性的要素は薄れ、選手の才能によって物語が進行し読者にサッカー指導書のようなイメージを抱かせる作品となった<ref name="杉本2">[[#杉本 1995|杉本 1995]]、77頁</ref>。作者の[[高橋陽一]]が「スポーツを楽しむことが基本であり、楽しみながら上手くなることがスポーツの理想である」<ref name="杉本3">[[#杉本 1995|杉本 1995]] 82-83頁</ref>と語るように、サッカーの魅力を伝えることに重点が置かれ{{#tag:ref|この作品では、主人公の[[大空翼]]が師であるロベルト本郷の指示に従わなかったことに対して「サッカーは自由なスポーツだ。自分の判断を大事にして良い」と容認する場面が描かれたが<ref name="斎藤1996">{{Cite book| 和書| author =斎藤次郎| title =「少年ジャンプ」の時代--子どもと教育 | edition= | year = 1996| publisher = [[岩波書店]] |id = | isbn=978-4000039536 |page = 160-161 }}</ref>、従来のスポーツ漫画の定石からは逸脱しており、個性や多様性を尊重する時代の空気を先取りした作品と評されている<ref name="斎藤1996"/>。また、個々の登場人物が師や友人との別れ、両親の離婚、死別、疾患などの問題を抱えていても、単に試合と試合を繋ぐエピソードの一つに過ぎず、かつての[[梶原一騎]]作品のように登場人物の人生観が競技に色濃く投影されたり、人生の不条理や重さを訴えることはなかった<ref name="三ツ屋">[[#三ツ屋 2009|三ツ屋 2009]]、163-167頁</ref>。|group=注}}<ref name="三ツ屋"/><ref name="海老原811">[[#海老原 2001|海老原 2001]]、811頁</ref>、漫画の基本である「コマ割り」を大きく崩した表現手法を多用することでサッカー競技の持つ流動性やダイナミックな動きを表現しようと試みられた<ref>[[#杉本 1995|杉本 1995]]、80-82頁</ref>。この作品は[[メディアミックス]]展開により商業的な成功を収め<ref name="海老原809">[[#海老原 2001|海老原 2001]]、809頁</ref>、後の日本サッカー界の隆盛に影響を与えることになった<ref name="海老原809"/><ref>{{Cite book|和書 |author=「人を、社会を動かすコミックの影響力」|title=編集会議 |volume= 2007年8月号 |publisher=[[宣伝会議]] |page=20-21 |isbn= }}</ref>。また、学園漫画の設定の一つとして見做されていたサッカー競技の漫画における立場を一変させ、競技の持つ特性が描かれる契機となった<ref name="中野107"/>。

{|class="toccolours" style="float: right; margin-left: 1em; margin-right: 2em; font-size: 85%; background:#c6dbf7; color:black; width:28em; max-width: 40%;" cellspacing="5"
|style="text-align: left;"|「熱血漢で皆に好かれる主人公が、ある学校の弱小サッカー部に加入するや、たちまち強くなり地区予選を勝ち抜く。気の弱いチームメイトを助け合うなどの人情話、マネージャーとのロマンスを挟み、ライバルとの勝負に勝ち全国優勝を果たす。かつての根性路線は弱まったが、必殺シュートの会得、負傷を押して試合に出場し決勝点を決める、といった要素は欠かすことが出来ない」
|-
|style="text-align: left;"|-- [[細川周平]] 『サッカー狂い--時間・球体・ゴール』哲学書房、1989年、125-126頁
|-
|}
この時代には、等身大の小学生たちが努力する姿を描いた<ref name="現代漫画">{{Cite book|和書 |author=小学館漫画賞事務局 |year=2006 |title=現代漫画博物館 |publisher=[[小学館]] |page=264 |isbn=978-4091790033 }}</ref>『[[がんばれ!キッカーズ]]』も人気作品となりアニメ化された<ref name="現代漫画"/>ほか、中学や高校のサッカー部といった[[学生スポーツ]]を題材とした作品が数多く登場した。その中で[[高校サッカー]]を題材とした『[[オフサイド (漫画)|オフサイド]]』を名作とする意見もあるが<ref name="編集会議86-87">{{Cite book|和書 |author=「競技別スポーツマンガの殿堂入りBest200」|title=編集会議 |volume= 2004年1月号 |publisher=宣伝会議 |page=86-87 |isbn= }}</ref>、[[音楽学者]]の[[細川周平]]は[[1989年]]に出版した『サッカー狂い--時間・球体・ゴール』の中でこうした学校を舞台とした作品群にはある一定の傾向があり、[[ステレオタイプ|紋切り型]]であるとして批判している<ref name="細川125-126">[[#細川 1989|細川 1989]]、125-126頁</ref>。

一方で細川は、その対極にある作品として『[[シャンペン・シャワー]]』の名を挙げている<ref name="細川128-130">[[#細川 1989|細川 1989]]、128-130頁</ref>。この作品では架空のプロサッカーリーグを題材とし、サッカー界のリアリズムの要素を描きつつも試合外の日常生活を主体とし、ナンセンスなユーモアやギャグを交えた内容となっている<ref name="細川128-130"/>。

=== 1990年代 ===
[[1990年代]]に入ると他のスポーツ作品と同様に[[ノンフィクション]]的傾向が強まり<ref name="杉本2"/>、試合における戦術や個々の選手のテクニックを描く作品が増加した<ref name="中野107"/>。また[[1993年]]の[[日本プロサッカーリーグ]](Jリーグ)開幕と前後して、[[プロフェッショナル]]や[[ナショナルチーム]]の活躍を題材とした『[[俺たちのフィールド]]』や『[[Jドリーム]]』などの作品が登場し、現実の[[サッカー日本代表]]選手の活躍(Jリーグ開幕から[[FIFAワールドカップ]]初出場を果たすまで)とリンクした作品となった<ref name="中野107"/>{{#tag:ref|超人的な描写のない、リアルな描写に寄添った作品である為に、現実のサッカー界の流れを無視することは出来なかった、との指摘もある<ref name="編集会議71">{{Cite book|和書 |author=「編集者座談会 人気スポーツマンガはこうして生まれる」|title=編集会議 |volume= 2004年1月号 |publisher=宣伝会議 |page=71 |isbn= }}</ref>。|group=注}}。高校生年代を題材とした『[[シュート!]]』では荒唐無稽な要素が残されていたが<ref name="SEEDS-ne">{{cite web |url=http://www.soj-net.com/seedsnet/110119.htm |title=新世代に突入した、日本サッカーマンガ史について |publisher=SEEDS-net |date=2011年1月19日 |accessdate=2012年5月19日}}</ref>、同じく高校生年代を題材とした『[[ファンタジスタ (漫画)|ファンタジスタ]]』では、意外性のあるプレーで相手を翻弄する「[[ファンタジスタ|芸術家]]」タイプの選手をチーム戦術に組み入れ、その中でいかに生かしていくのか、という現実的なテーマが描かれた<ref name="SEEDS-ne"/>。また、中学生年代を描いた『[[ホイッスル!]]』では無名の選手が努力し成長するといった王道的な内容が描かれた<ref name="編集会議86-87"/>ほか、ルールやポジショニング、心理面といったサッカー競技の特性についての詳細な解説も行われた<ref name="中野107"/>。

一方で各年代別代表チームの国際大会での好成績や国外リーグで活躍する選手の登場などといった日本サッカー界の急速な発展もあって「現実世界が空想を追い越していく<ref name="マンガの力">{{cite web |url=http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200711110084.html |title=マンガの力(5)キャプテン翼の「洗脳」(下) |publisher=asahi.com |date=2007年11月10日 |accessdate=2011年8月13日}}</ref>」「[[三浦知良]]や[[中田英寿]]らの全盛期には現実世界の方が魅力があったこともあり、漫画としてテーマを見出せなかった<ref>{{cite web |url=http://www.asahi.com/worldcup/news/TKY201006110160.html |title=〈W杯を楽しむ〉小田嶋隆・塀内夏子・湯浅健二・高岡英夫 |publisher=asahi.com |date=2010年6月11日 |accessdate=2011年8月13日}}</ref>」と評する者もいる。

このほか実在のプロサッカー選手の生い立ちを扱った作品も多く作られた。こうしたノンフィクション作品は編集部の主導により新人漫画家が作画を担当する傾向が強いが<ref name="編集会議52">{{Cite book|和書 |author=「スポーツマンガ家インタビュー3 塀内夏子」|title=編集会議 |volume= 2004年1月号 |publisher=宣伝会議 |page=71 |isbn= }}</ref>、なかにはベテランの部類に入る漫画家が自ら掛け合い作画を担当する場合もある<ref name="編集会議52"/>。

=== 2000年代以降 ===
[[2000年代]]に入ると、クラブ経営を題材とした作品や指導者を題材とした作品が登場するなど多様化を見せている<ref>[[#斉藤 2011|斉藤 2011]]、45頁</ref>。[[2001年]]から連載された『[[ORANGE (漫画)|ORANGE]]』ではプロ2部リーグに所属する弱小サッカークラブの1部リーグ昇格までの歩みを主題としつつ、経営問題やサポーター問題といったクラブを取り巻く環境にも焦点を当てた<ref name="中野107"/>。

[[2007年]]から連載が始まった『[[GIANT KILLING]]』では指導者を主人公とし、スタッフや選手、サポーターといった周囲の人間模様にも焦点を当てている<ref>{{Cite book|和書 |author=「巻頭特集 スポーツマンガ大特集 Close up 3 GIANT KILLING」|title=ぱふ |volume= 2007年12月号 |publisher=雑草社 |page=22 |isbn= }}</ref>が、指導者を題材とした作品が登場した背景には、独自のサッカー理論や練習方法などを駆使した[[経営管理論|マネジメント]]手法で注目された<ref name="中野106">[[#中野 2010|中野 2010]]、106頁</ref>[[イビチャ・オシム|イヴィツァ・オシム]]の存在があると言われている<ref name="中野106"/>。原作者の[[綱本将也]]{{#tag:ref|単行本10巻(2009年4月23日発売)以降は原案・取材協力に変更。|group=注}}もオシムのサッカーが作品に大きく影響していることを公言している<ref>「「GIANT KILLING」発! 達海猛の監督論」『[[週刊サッカーマガジン]]』2008年4月22日号、43頁</ref>{{#tag:ref|オシムは[[2003年]]に[[ジェフユナイテッド市原・千葉|ジェフユナイテッド市原]]の監督に就任すると「考えて走る」サッカー理論を浸透させて低迷を続けていたチームを再建<ref name="中野106"/>。2006年から2007年にサッカー日本代表の監督を務めた<ref name="中野106"/>。|group=注}}が、この作品は「現実志向」の作品の一つの到達点と評されている<ref name="サポティスタ">{{cite web |autur= |url=http://supportista.jp/2011/01/news24180232.html |title= 『キャプ翼』世代の子供たちが『イナイレ』世代に |publisher=サッカー瞬間誌 サポティスタ |date=2011年1月24日 |accessdate=2011年8月13日}}</ref>。

{|class="toccolours" style="float: right; margin-left: 1em; margin-right: 2em; font-size: 85%; background:#c6dbf7; color:black; width:28em; max-width: 40%;" cellspacing="5"
|style="text-align: left;"|「2003年8月、アメリカ合衆国の週刊誌『[[タイム (雑誌)|タイム]]』において「''JAPAN RULLES OK!''」と題した特集が組まれ、「日本人は日本の[[サブカルチャー]]の持つ力を全く理解していない」と指摘されたが、冷静に世界を展望すると日本の漫画、アニメ、音楽、ファッションなどの文化が若者達に影響力を持つことが理解出来る。ブランドとしての浸透度では[[ソニー]]や[[トヨタ自動車]]を凌駕しているのではないか、とも考えている。例えばサッカーのワールドカップで活躍したジダンやトッティは2人とも『キャプテン翼』がきっかけとなりサッカーを始めたというのだ。日本の首相の名前は知らなくても漫画の名前は皆が知っている」
|-
|style="text-align: left;"|-- [[麻生太郎]]『とてつもない日本』[[新潮社]]、2007年、48-60頁<ref name="麻生">{{Cite book|和書 |author=[[麻生太郎]] |year=2007 |title=とてつもない日本 |publisher=[[新潮社]] |page=48-60 |isbn=978-4106102172 }}</ref>
|-
|}
この時代は漫画の持つブランド力や影響力が見直され、国内外から注目された時期でもあったが<ref name="麻生"/>、[[ミッドフィールダー]]への人材集中や[[フォワード (サッカー)|フォワード]]の慢性的な人材不足や決定力不足<ref name="マンガの力"/>といった日本国内のサッカー事情を、漫画の影響によるものとする論調が沸き起こった<ref name="マンガの力"/>。こうした問題を「新たなフォワードを主人公としたサッカー漫画を創出することで読者層の少年たちに影響を与え「決定力不足」の問題を解消させるべき」という指摘もあり<ref>{{cite web |author=荻島弘一 |url=http://germany2006.nikkansports.com/column/ogishima/ogishima20060701.html |title= ストライカー育成にFWアニメスターを|publisher=nikkansports.com |date=2006年7月1日 |accessdate=2012年5月19日}}</ref>、2000年代末に入るとフォワードを主人公とした作品が登場している。

[[2010年代]]に入り、往年の『キャプテン翼』における[[エンターテインメント|エンターテイメント性]]を引き継いだ『[[イナズマイレブン]]』が小学生の間で人気を獲得しており<ref name="サポティスタ"/>、これをサッカー漫画における新たな潮流と位置付ける意見もある<ref name="サポティスタ"/>。一方、[[2010年]]から連載が始まった『[[フットボールネーション]]』では、[[ハムストリング]]や[[胴体|体幹]]といった身体能力に焦点を当て、日本と世界の選手間の差異を説く内容となっている<ref>「エンタ!超太鼓判 先取りマンガ賞」『[[日経エンタテインメント!]]』2011年12月号、[[日経BP]]、99頁、{{ASIN|B005WK92K2}}</ref>。

== 世界各国における変遷 ==
=== ヨーロッパ ===
[[イギリス]]では架空のプロサッカーリーグを舞台とした『{{仮リンク|ロイ・オブ・ザ・ローヴァーズ|en|Roy of the Rovers}}』が作家や掲載誌を変えながら[[1954年]]から半世紀近くに渡って連載され人気を獲得した<ref name="The Observer">{{cite web |author= |url=http://observer.guardian.co.uk/osm/story/0,,1093419,00.html |title=The 10 best comic book footballers|publisher=[[オブザーバー (イギリスの新聞)|The Observer]] |date=2003年11月30日 |accessdate=2012年5月19日}}</ref>。この作品はイギリスにおいて最も有名なサッカー漫画と評され<ref name="The Observer"/>、『ロイ・オブ・ザ・ローヴァーズ』という言葉は解説者やファンにより、記憶に残る勝利や信じられない得点を例える比喩としてたびたび用いられている<ref>{{cite web |author= |url=http://jp.uefa.com/uefachampionsleague/news/newsid=1628146.html |title= 名選手が振り返るユナイテッドの欧州初戴冠 |publisher=UEFA.com |date=2011年5月23日 |accessdate=2012年5月19日}}</ref><ref>{{cite web |author=山中忍 |url=http://number.bunshun.jp/articles/-/167462 |title= 英雄、7カ月ぶりの先発フル出場!限界説を吹き飛ばすジェラードの闘志 |publisher=Number Web : ナンバー |date=2011年10月26日 |accessdate=2012年5月19日}}</ref>。このほかに、眼鏡をかけた太めな体型の主人公が俊足を武器に活躍する『{{仮リンク|ホットショット・ハミッシュ・アンド・マイティマウス|en|Hot Shot Hamish and Mighty Mouse}}』<ref name="The Observer"/>、[[半魚人|半人半魚]]の[[ゴールキーパー (サッカー)|ゴールキーパー]]を主人公とした『{{仮リンク|ビリー・ザ・フィッシュ|en|Billy the Fish}}』<ref name="The Observer"/>、主人公が往年の名選手が愛用していたサッカーシューズを使って活躍する『{{仮リンク|ビリーズ・ブーツ|en|Billy's Boots}}』<ref name="The Observer"/>などがある。

[[オランダ]]では[[1950年代]]にプロサッカー選手の世界を描いて人気作品となった『{{仮リンク|キック・ウィルストラ|nl|Kick Wilstra}}』<ref>{{nl icon}} {{cite web |url=http://home.wxs.nl/~staten/home1.htm |title=WIE KENT NIET DE NAAM KICK WILSTRA ? |publisher= DE KICK WILSTRA SITE |date= |accessdate=2012年5月19日}}</ref>、コメディ作品の『{{仮リンク|FCクヌデ|nl|FC Knudde}}などがある。[[ドイツ]]では{{仮リンク|ギド・シュレーター|de|Guido Schröter}}が[[1990年代]]から国内の専門誌や新聞などでサッカーを題材とした複数の作品を発表している。また日本の漫画作品を翻訳出版している[[TOKYOPOP]]のドイツ支社では『{{仮リンク|ゴシック・スポーツ|en|Gothic Sports}}』という作品を発表している<ref>{{cite web |url=http://www.goethe.de/kue/lit/prj/com/ccs/iuv/ja5253892.htm |title=ドイツのコミック界 - コミックシーン |publisher=Goethe-Institut |date=2009年10月 |accessdate=2012年5月19日}}</ref>。

[[フランス]]や[[ベルギー]]のフランス語圏では[[フランス人]]選手が[[スペイン]]の[[FCバルセロナ]]で活躍する姿を描いた『{{仮リンク|エリック・キャステル|fr|Eric Castel}}』、『{{仮リンク|アン・ピスト|fr|En piste ! }}』などがある。

=== 南米 ===
[[ブラジル]]では[[1932年]]にサッカーを題材とした漫画が登場した<ref name="PARTE 1">{{pt icon}} {{cite web |url=http://www.universohq.com/quadrinhos/2005/futebol_HQ.cfm |title=Futebol e quadrinhos: uma caixinha de surpresas e fortes emoções PARTE 1|publisher= UNIVERSO HQ |accessdate=2012年5月19日}}</ref>。同国では[[ディズニー]]のキャラクターで[[オウム]]をモチーフにした[[ホセ・キャリオカ|ジョゼ・カリオカ]]を主人公とした漫画が連載されているが、FIFAワールドカップの開催年には[[サッカーブラジル代表|ブラジル代表]]のスター選手や監督らと共演することがある<ref name="PARTE 1"/>。

{{仮リンク|マウリシオ・デ・ソウザ|pt|Mauricio de Sousa}}は1970年代に世界最高のサッカー選手と呼ばれていた[[ペレ]]を少年風にアレンジした『{{仮リンク|ペレジーニョ|pt|Turma do Pelezinho}}』というキャラクターを作り、[[1976年]]から新聞や雑誌上で作品を発表した<ref name="Pelezinho">{{pt icon}} {{cite web |url=http://www.universohq.com/quadrinhos/2007/Pelezinho.cfm |title=Pelezinho: a história de um craque dos gibis |publisher= UNIVERSO HQ |date=2007年4月5日 |accessdate=2012年5月19日}}</ref>。ソウザは1980年代には[[アルゼンチン]]の[[ディエゴ・マラドーナ]]を少年風にアレンジした『ディエギート』というキャラクターを創作したが、作品として公式に発表されることはなかった<ref name="Pelezinho"/>。ソウザは、[[2005年]][[8月15日]]にマラドーナが司会を務めるアルゼンチンのテレビ番組『10番の夜』にペレが出演した際に、これを記念してペレジーニョとディエギートの二人を共演させた<ref name="Pelezinho"/>。また、[[2006年]]には[[ロナウジーニョ]]を少年風にアレンジした『{{仮リンク|ロナウジーニョ・ガウショ (漫画)|label=ロナウジーニョ・ガウショ|pt|Turma do Ronaldinho Gaúcho}}』を発表した<ref>{{pt icon}} {{cite web|url=http://www.universohq.com/quadrinhos/2007/review_RonalGauchoTM1.cfm|title=Ronaldinho Gaucho e Turma da Mônica |publisher=UNIVERSO HQ|accessdate=2012年5月19日}}</ref>。

アルゼンチンでは[[1971年]]から10年近くに渡って連載された『ディック・エル・アルティジェロ』(Dick, el artillero) や<ref name="LA HISTORIA">{{es icon}} {{cite web |url=http://www.todohistorietas.com.ar/historia_argentina_4.htm |title=LA HISTORIA DEL COMIC EN LA ARGENTINA |publisher= PAGINA PRINCIPAL DE MAFALDA Y COMPAÑÍA |accessdate=2012年5月19日}}</ref>、実在の[[サッカーアルゼンチン代表|アルゼンチン代表]]選手たちを擬人化した動物たちに見立てて風刺した『ガティン・イ・エル・エキポ』(Gattin y el equipo) <ref name="LA HISTORIA"/>などがある。


== 評価 ==
== 評価 ==
サッカーでは、ボールを保持してパスやドリブルを選択する攻撃側の選手とそれを阻止する守備側の選手だけでなく、ボールに関与しない他のプレーエリアの選手達の間でも試合の流れを左右する重要なプレーや駆け引きが行われている<ref name="瓜生">瓜生、256-257頁</ref>ため、漫画の「コマ」という限定された枠の中で試合全体の流れを捉えることが難しい<ref name="瓜生"/>。前述の『キャプテン翼』では従来のアクション漫画の「決闘シーン」の手法を取り入れ<ref name="瓜生"/>、ごく限られた選手同士の技の応酬に焦点を当てたが、こうした手法は「リアルではない」「荒唐無稽だ」との批判もある<ref name="瓜生"/>。
サッカーでは、ボールを保持してパスやドリブルを選択する攻撃側の選手とそれを阻止する守備側の選手だけでなく、ボールに関与しない他のプレーエリアの選手達の間でも試合の流れを左右する重要なプレーや駆け引きが行われている<ref name="瓜生">[[#瓜生 2003|瓜生 2003]]、256-257頁</ref>ため、漫画の「コマ」という限定された枠の中で試合全体の流れを捉えることが難しい<ref name="瓜生"/>。前述の『キャプテン翼』では従来のアクション漫画の「決闘シーン」の手法を取り入れ<ref name="瓜生"/>、ごく限られた選手同士の技の応酬に焦点を当てたが、こうした手法は「リアルではない」「荒唐無稽だ」との批判もある<ref name="瓜生"/>。


一方で実際のスタジアムの観客やテレビ中継の視聴者の視点に近づけてフィールド全体を俯瞰したような構図をとれば個々のキャラクターが見えにくくなってしまい漫画としての魅力を失う結果となる<ref name="瓜生"/>。以上の理由からサッカーを漫画として表現するは難しい<ref name="編集会議">{{Cite book|和書 |author=「編集者座談会 人気スポーツマンガはこうして生まれる」|title=編集会議 |volume= 2004年1月号 |publisher=[[宣伝会議]] |page=71頁 |isbn= }}</ref>、あるいはサッカーと漫画の相性は芳しくないと評されている<ref name="瓜生"/>。
一方で実際のスタジアムの観客やテレビ中継の視聴者の視点に近づけてフィールド全体を俯瞰したような構図をとれば個々のキャラクターが見えにくくなってしまい漫画としての魅力を失う結果となる<ref name="瓜生"/>。以上の理由からサッカーを漫画として表現することは難しい<ref name="編集会議71"/>、あるいはサッカーと漫画の相性は芳しくないと評されている<ref name="瓜生"/>。


== 作品リスト ==
== 作品リスト ==
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| [[嵐のJボーイ ぶっとび闘人]] || [[樫本学ヴ]] || 1992-1995 || [[月刊コロコロコミック]] ||
| [[嵐のJボーイ ぶっとび闘人]] || [[樫本学ヴ]] || 1992-1995 || [[月刊コロコロコミック]] ||
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| [[イナズマイレブン]]<br/>[[イナズマイレブンGO]] || [[やぶのてんや]] || 2008-連載中 || 月刊コロコロコミック ||bgcolor="CCFFCC"| [[コンピュータRPG|RPG]]の漫画化
| [[イナズマイレブン]] || [[やぶのてんや]] || 2008-2011 || 月刊コロコロコミック ||bgcolor="CCFFCC"| [[コンピュータRPG|RPG]]の漫画化
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| イナズマイレブン || [[吉祥寺笑]] || 2009-2012 || [[小学三年生]] ||bgcolor="CCFFCC"| RPGの漫画化
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| イナズマイレブン || [[こしたてつひろ]] || 2010-2012 || [[コロコロイチバン!]] ||bgcolor="CCFFCC"| RPGの漫画化
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| [[イナズマイレブンGO]] || やぶのてんや || 2011-連載中 || 月刊コロコロコミック ||bgcolor="CCFFCC"| RPGの漫画化
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| イナズマイレブン || [[吉祥寺笑]] || 2009-連載中 || [[小学三年生]] ||bgcolor="CCFFCC"| RPGの漫画化
| イナズマイレブンGO || こしたてつひろ || 2012-連載中 || コロコロイチバン ||bgcolor="CCFFCC"| RPGの漫画化
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| イナズマイレブン || [[こしたてつひろ]] || 2010-連載中 || [[コロコロイチバン!]] ||bgcolor="CCFFCC"| RPGの漫画化
| イナズマイレブンGO || [[八神千歳]] || 2012 || [[ちゃお]] ||bgcolor="CCFFCC"| RPGの漫画化
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| うるとらイレブン || 渡辺達也・[[やぶのてんや|薮野てんや]] || 1993 || 週刊少年ジャンプ ||
| うるとらイレブン || 渡辺達也・[[やぶのてんや|薮野てんや]] || 1993 || 週刊少年ジャンプ ||
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| キイチ DA GOAL!!! || [[岩田やすてる]] || 2004-2005 || [[マガジンSPECIAL]] ||
| キイチ DA GOAL!!! || [[岩田やすてる]] || 2004-2005 || [[マガジンSPECIAL]] ||
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| キッカー烈男 || 小島正春 || 1980 || 週刊少年チャンピオン ||
| キッカー烈男 || [[大和正樹|小島正春]] || 1980 || 週刊少年チャンピオン ||
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| キャプテン翼 <br />最強の敵!オランダユース || 高橋陽一 || 1993 || 週刊少年ジャンプ || 短期連載
| キャプテン翼 <br />最強の敵!オランダユース || 高橋陽一 || 1993 || 週刊少年ジャンプ || 短期連載
164行目: 221行目:
| [[Goal Den Age]] || [[綱本将也]]・高岡永生 || 2005-2007 || マガジンSPECIAL ||
| [[Goal Den Age]] || [[綱本将也]]・高岡永生 || 2005-2007 || マガジンSPECIAL ||
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| [[:en:Gothic Sports|Gothic Sports]] || [[アニケ・ハーゲ]] || 2006-連載中 || <ref>発行は[[TOKYOPOP]]。日本語版は[[電子書籍]]として配信。</ref> || 男女混合チーム、<br />[[ドイツ]]が舞台
| [[:en:Gothic Sports|Gothic Sports]] || [[アニケ・ハーゲ]] || 2006-連載中 || [[TOKYOPOP]] || 男女混合チーム、<br />[[ドイツ]]が舞台
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| ザ・キッカー || [[望月三起也]] || 1972 || 週刊少年ジャンプ || [[静岡県立藤枝東高等学校|藤枝東高]]がモデル
| ザ・キッカー || [[望月三起也]] || 1972 || 週刊少年ジャンプ || [[静岡県立藤枝東高等学校|藤枝東高]]がモデル
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| Superサブ || 望月三起也 || 1984 || 少年キング ||
| Superサブ || 望月三起也 || 1984 || 少年キング ||
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| 青春キック・オフ! || [[有吉京子]] || 1975-1976 || [[マーガレット (雑誌)|週刊マーガレット]] ||
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| 青春志願 || [[槇村さとる]] || 1977 || [[別冊マーガレット]] ||
| 青春志願 || [[槇村さとる]] || 1977 || [[別冊マーガレット]] ||
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=== プロリーグやナショナルチームを題材とした作品 ===
=== プロリーグやナショナルチームを題材とした作品 ===

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! タイトル !! 作者 !! 連載期間 !! 掲載誌 !! 備考、関連項目
! タイトル !! 作者 !! 連載期間 !! 掲載誌 !! 備考、関連項目
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| [[キャプテン翼#キャプテン翼 海外激闘編 EN LA LIGA|キャプテン翼 海外激闘編 EN LA LIGA]] || 高橋陽一 || 2010-2011 || 週刊ヤングジャンプ || [[リーガ・エスパニョーラ]]
| [[キャプテン翼#キャプテン翼 海外激闘編 EN LA LIGA|キャプテン翼 海外激闘編 EN LA LIGA]] || 高橋陽一 || 2010-2011 || 週刊ヤングジャンプ || [[リーガ・エスパニョーラ]]
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| [[キャプテン翼#キャプテン翼 海外激闘編 EN LA LIGA 最終章|キャプテン翼 海外激闘編 EN LA LIGA<br /> 最終章]] || 高橋陽一 || 2012 || 週刊ヤングジャンプ || リーガ・エスパニョーラ
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| [[GOAL]] || [[岡村賢二]] || 1987 || 週刊少年サンデー || 日本代表
| [[GOAL]] || [[岡村賢二]] || 1987 || 週刊少年サンデー || 日本代表
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| VIVA! CALCIO || [[愛原司]] || 1993-2000 || 月刊少年マガジン || [[ACFフィオレンティーナ|フィオレンティーナ]]
| VIVA! CALCIO || [[愛原司]] || 1993-2000 || 月刊少年マガジン || [[ACFフィオレンティーナ|フィオレンティーナ]]
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| Foot!! || [[吉原基貴]] || 2006 || [[週刊コミックバンチ]] || [[川崎フロンターレ]]
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| [[フットボールほど素敵な商売はない!!]] || [[戸塚啓]]・[[岡村賢二]] || 2003-2004 || 週刊ヤングジャンプ || クラブ運営が題材
| [[フットボールほど素敵な商売はない!!]] || [[戸塚啓]]・[[岡村賢二]] || 2003-2004 || 週刊ヤングジャンプ || クラブ運営が題材
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| [[龍時]] || [[野沢尚]]・戸田邦和 || 2006-連載中 || WORLD SOCCER KING ||bgcolor="CCFFCC"| 同名小説の漫画化
| [[龍時]] || [[野沢尚]]・戸田邦和 || 2006-連載中 || WORLD SOCCER KING ||bgcolor="CCFFCC"| 同名小説の漫画化
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| [[LOST MAN]] || [[草場道輝]] || 2007-連載中 || 週刊ヤングサンデー、<br />ビッグコミックスピリッツ || [[プレミアリーグ]] 他
| [[LOST MAN]] || [[草場道輝]] || 2007-2012 || 週刊ヤングサンデー、<br />ビッグコミックスピリッツ || [[プレミアリーグ]] 他
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| ミニスカサッカー部 || 原誠治 || 2002 || 週刊ヤングサンデー || ギャグ漫画
| ミニスカサッカー部 || 原誠治 || 2002 || 週刊ヤングサンデー || ギャグ漫画
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| [[けったま! 〜蹴球☆らいおっとガールズ〜]] || [[不動らん]] || 2010-連載中 || [[フレックスコミックス]] ||
| [[けったま! 〜蹴球☆らいおっとガールズ〜]] || [[不動らん]] || 2010-2011 || [[フレックスコミックス]] ||
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===フットサルを題材とした作品===
=== フットサルを題材とした作品 ===
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! タイトル !! 作者 !! 連載期間 !! 掲載誌 !! 備考、関連項目
! タイトル !! 作者 !! 連載期間 !! 掲載誌 !! 備考、関連項目
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===指導者を題材とした作品===
=== 指導者を題材とした作品 ===
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! タイトル !! 作者 !! 連載期間 !! 掲載誌 !! 備考、関連項目
! タイトル !! 作者 !! 連載期間 !! 掲載誌 !! 備考、関連項目
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=== 実在の選手やクラブを題材とした作品 ===
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! タイトル !! 作者 !! 連載期間 !! 掲載誌 !! 備考、関連項目
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| [[栄光なき天才たち]]{{#tag:ref|同作品の第42話で[[ボビー・チャールトン]]を擁する[[マンチェスター・ユナイテッドFC|マンチェスター・ユナイテッド]]が[[UEFAチャンピオンズリーグ|UEFAチャンピオンズカップ]]で初優勝するまでの道程が扱われた。|group=注}} || 八城正幸・[[森田信吾]] || 1991 || 週刊ヤングジャンプ || [[ミュンヘンの悲劇]]
|-
| 岡崎慎司物語 || 工藤晋・佐久間力 || 2010 || 月刊少年ライバル || 短期連載
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| 大分トリニータ物語 || [[木村元彦]]・宮城シンジ || 2008-2009 || [[ビジネスジャンプ]]増刊BJ魂 ||
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| オシムの言葉 漫画編 || 木村元彦・[[石川サブロウ]] || 2006 || [[Sportiva]] ||
|-
| 川口能活物語 || 草場道輝 || 2002 || 週刊少年サンデー || 短期連載
|-
| ストイコビッチ物語 || 細野不二彦 || 1996 || 週刊少年サンデー || 短期連載
|-
| 高原直泰物語 || 佐々木俊・髙橋功一郎 || 2002 || 小学5年生・6年生 ||
|-
| 闘莉王物語 || 工藤晋・[[山仲剛太]] || 2010 || 週刊少年サンデー<br/>[[クラブサンデー]] || 短期連載
|-
| 中澤佑二物語 || 塀内夏子 || 2006-2008 || 週刊ヤングマガジン || 不定期連載
|-
| なでしこのキセキ 川澄奈穂美物語 || 上野直彦・大和屋エコ || 2012-連載中 || 週刊少年サンデー || 日本女子代表
|-
| 炎の守護神 川口能活物語 || 原田太郎・[[かとうひろし]] || 1998 || 月刊コロコロコミック ||
|-
| 宮本恒靖 「FIRE&ICE」 || 安田剛士 || 2008 || 週刊少年マガジン || 短期連載
|-
| 野人岡野雅行物語 || 福島行雄・押山雄一 || 1998 || 週刊ヤングジャンプ<br/>別冊ヤングジャンプ || 不定期連載
|-
| RISING SUN サッカー日本代表物語<br/>・フランスW杯への道 || [[一志治夫]]・[[さかもとたけし]] || 1997-1998 || ビッグコミックスピリッツ || [[呂比須ワグナー]]
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| LEGEND OF THE ATHLETE<br/> 中村俊輔物語 || 工藤晋・大内冬樹 || 2006 || 月刊少年ジャンプ ||
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|}
<sup>註</sup> 連載作品、短期集中連載作品のみを記載し、単発読みきり作品は除外。


=== 風刺を題材とした作品 ===
=== 風刺を題材とした作品 ===
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===その他===
=== その他 ===


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| [[ドラゴンリーグ]] || [[川島博幸|鷹城冴貴]] || 1993 || [[Vジャンプ]] ||bgcolor="CCFFCC"| 同名アニメの前日談
| [[ドラゴンリーグ]] || [[川島博幸|鷹城冴貴]] || 1993 || [[Vジャンプ]] ||bgcolor="CCFFCC"| 同名アニメの前日談
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| ナリキン || 鈴木大四郎 || 2012-連載中 || 月刊少年チャンピオン || 主人公が最年少[[棋士 (将棋)|棋士]]
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| はばたけ蹴太 || 高橋陽一 || 2008 || [[横浜FC]]MDP || 横浜FC10周年記念企画
| はばたけ蹴太 || 高橋陽一 || 2008 || [[横浜FC]]MDP || 横浜FC10周年記念企画
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== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
* {{Cite book|和書|author=海老原修「スポーツ漫画にみる努力と才能の葛藤」 |year=2001 |title=体育の科学 |volume=51巻10月号 |publisher=杏林書院 |isbn= |ref=海老原 2001}}
*杉本厚夫「スポーツ漫画--逆転するリアリティ」『スポーツ文化の変容--多様化と画一化の文化秩序』[[世界思想社]]、1995年 ISBN 978-4790705529
* {{Cite book|和書|author=瓜生吉則「開拓者『キャプテン翼』」 |year=2003 |title=マンガの居場所 |publisher=[[エヌ・ティ・ティ出版|NTT出版]] |isbn=978-4757150393 |ref=瓜生 2003}}
*海老原修「スポーツ漫画にみる努力と才能の葛藤」『体育の科学』51巻10月号 杏林書院、2001年
* {{Cite book| 和書|author = [[国際サッカー連盟]]| title = フットボールの歴史 FIFA100周年記念出版| year =2004| publisher = [[講談社]] | isbn=978-4062125604 | ref=FIFA 2004 }}
*瓜生吉則「開拓者『キャプテン翼』」『マンガの居場所』[[エヌ・ティ・ティ出版|NTT出版]]、2003年 ISBN 978-4757150393
* {{Cite book|和書|author=斎藤宣彦|year=2011|title=マンガの遺伝子|publisher=講談社|isbn=978-4062881371|ref=斉藤 2011}}
*三ツ屋誠『「少年ジャンプ」資本主義』NTT出版、2009年 ISBN 978-4757122451
* {{Cite book|和書|author=杉本厚夫「スポーツ漫画--逆転するリアリティ」 |year=1995 |title=スポーツ文化の変容--多様化と画一化の文化秩序|publisher=[[世界思想社]] |isbn=978-4790705529 |ref=杉本 1995}}
*中野晴行「FIFAワールドカップサッカー南アフリカ大会開催&『キャプテン翼』30周年 サッカーマンガ・レジェンド再び」『[[ダ・ヴィンチ]]』2010年7月号、[[メディアファクトリー]]、2010年 ASIN B003NG7B8C
* {{Cite book|和書|author=中野晴行「FIFAワールドカップサッカー南アフリカ大会開催&『キャプテン翼』30周年 サッカーマンガ・レジェンド再び」 |year=2010 |title=[[ダ・ヴィンチ]] |volume=2010年7月号 |publisher=[[メディアファクトリー]] |ref=中野 2010}}{{ASIN|B003NG7B8C}}
* {{Cite book|和書|author=[[細川周平]] |year=1989 |title=サッカー狂い--時間・球体・ゴール |publisher=哲学書房 |isbn=978-4886790286 |ref=細川 1989}}
* {{Cite book|和書|author=三ツ屋誠 |year=2009 |title=「少年ジャンプ」資本主義 |publisher=NTT出版 |isbn=ISBN 978-4757122451 |ref=三ツ屋 2009}}


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2012年5月19日 (土) 07:44時点における版

1872年に行われたスコットランドイングランド戦の模様を伝えるイラスト

サッカー漫画(サッカーまんが)は、漫画ジャンルの内、サッカーまたはサッカー選手を主題にした漫画を指す。

概要

サッカー漫画の定義としては、サッカーの試合における選手の様々なプレーや戦術を描いたもの[1]、試合そのものより登場人物の内面や人間関係を描いたもの[1]、などが挙げられる。また、「試合の中で個々の登場人物が抱いている背景や個性を徐々に開示することにより読者を作品へと引きこみ、試合を帰着させることで感動を与えることがサッカー漫画の理想」と評する者もいる[2]

サッカー漫画の起源は定かではないが、サッカーの試合の模様をコミカルに伝えたイラスト[3]、サッカーと国際政治や世界情勢と結びつけた風刺画[4][5]ヨーロッパ南アメリカにおいて19世紀後半から20世紀初頭に登場している。第二次世界大戦後の1950年代にはヨーロッパにおいて複数のサッカー漫画作品が登場しているが、これらの作品はコミック・ストリップ形式を採用している[6]日本では1960年代にサッカー漫画が登場しているが、人気作品はアニメ化や他言語に翻訳され世界各国で紹介されている[7]

日本における変遷

黎明期

1960年代中期の日本国内では釜本邦茂杉山隆一といったスター選手が出現し、青春ドラマの題材としてサッカーが取り上げられるなどサッカー人気が高まりつつあった[8][9]。こうした時代背景や、それまで野球格闘技が中心だったスポーツ漫画のジャンルに1960年代後半に入りバレーボールテニスなどが新たに加わるなど多様化したことにより、サッカーを題材とした作品が現れるようになった[10][注 1]。この当時の代表的な作品として『赤き血のイレブン』が挙げられるが、根性的要素の強いいわゆる「スポ根もの」であり[10]、当時のスポーツ漫画の手法として一般的だった[11]魔球の描写が盛り込まれた[12]

1970年代初頭を過ぎるとサッカーを題材とした作品は減少し、「サッカー漫画はヒットしない」[13]という評価が成されるようになったが、一方でスポーツ漫画における人気ジャンルだった野球漫画が既に飽和状態にあった事もあり[14]、1970年代後半に入ると再びスポーツ漫画の新しいジャンルが模索されるようになった[14]

1980年代

1980年代の代表的な作品である『キャプテン翼』ではかつての根性的要素は薄れ、選手の才能によって物語が進行し読者にサッカー指導書のようなイメージを抱かせる作品となった[15]。作者の高橋陽一が「スポーツを楽しむことが基本であり、楽しみながら上手くなることがスポーツの理想である」[16]と語るように、サッカーの魅力を伝えることに重点が置かれ[注 2][18][19]、漫画の基本である「コマ割り」を大きく崩した表現手法を多用することでサッカー競技の持つ流動性やダイナミックな動きを表現しようと試みられた[20]。この作品はメディアミックス展開により商業的な成功を収め[21]、後の日本サッカー界の隆盛に影響を与えることになった[21][22]。また、学園漫画の設定の一つとして見做されていたサッカー競技の漫画における立場を一変させ、競技の持つ特性が描かれる契機となった[1]

「熱血漢で皆に好かれる主人公が、ある学校の弱小サッカー部に加入するや、たちまち強くなり地区予選を勝ち抜く。気の弱いチームメイトを助け合うなどの人情話、マネージャーとのロマンスを挟み、ライバルとの勝負に勝ち全国優勝を果たす。かつての根性路線は弱まったが、必殺シュートの会得、負傷を押して試合に出場し決勝点を決める、といった要素は欠かすことが出来ない」
-- 細川周平 『サッカー狂い--時間・球体・ゴール』哲学書房、1989年、125-126頁

この時代には、等身大の小学生たちが努力する姿を描いた[23]がんばれ!キッカーズ』も人気作品となりアニメ化された[23]ほか、中学や高校のサッカー部といった学生スポーツを題材とした作品が数多く登場した。その中で高校サッカーを題材とした『オフサイド』を名作とする意見もあるが[24]音楽学者細川周平1989年に出版した『サッカー狂い--時間・球体・ゴール』の中でこうした学校を舞台とした作品群にはある一定の傾向があり、紋切り型であるとして批判している[25]

一方で細川は、その対極にある作品として『シャンペン・シャワー』の名を挙げている[26]。この作品では架空のプロサッカーリーグを題材とし、サッカー界のリアリズムの要素を描きつつも試合外の日常生活を主体とし、ナンセンスなユーモアやギャグを交えた内容となっている[26]

1990年代

1990年代に入ると他のスポーツ作品と同様にノンフィクション的傾向が強まり[15]、試合における戦術や個々の選手のテクニックを描く作品が増加した[1]。また1993年日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)開幕と前後して、プロフェッショナルナショナルチームの活躍を題材とした『俺たちのフィールド』や『Jドリーム』などの作品が登場し、現実のサッカー日本代表選手の活躍(Jリーグ開幕からFIFAワールドカップ初出場を果たすまで)とリンクした作品となった[1][注 3]。高校生年代を題材とした『シュート!』では荒唐無稽な要素が残されていたが[28]、同じく高校生年代を題材とした『ファンタジスタ』では、意外性のあるプレーで相手を翻弄する「芸術家」タイプの選手をチーム戦術に組み入れ、その中でいかに生かしていくのか、という現実的なテーマが描かれた[28]。また、中学生年代を描いた『ホイッスル!』では無名の選手が努力し成長するといった王道的な内容が描かれた[24]ほか、ルールやポジショニング、心理面といったサッカー競技の特性についての詳細な解説も行われた[1]

一方で各年代別代表チームの国際大会での好成績や国外リーグで活躍する選手の登場などといった日本サッカー界の急速な発展もあって「現実世界が空想を追い越していく[29]」「三浦知良中田英寿らの全盛期には現実世界の方が魅力があったこともあり、漫画としてテーマを見出せなかった[30]」と評する者もいる。

このほか実在のプロサッカー選手の生い立ちを扱った作品も多く作られた。こうしたノンフィクション作品は編集部の主導により新人漫画家が作画を担当する傾向が強いが[31]、なかにはベテランの部類に入る漫画家が自ら掛け合い作画を担当する場合もある[31]

2000年代以降

2000年代に入ると、クラブ経営を題材とした作品や指導者を題材とした作品が登場するなど多様化を見せている[32]2001年から連載された『ORANGE』ではプロ2部リーグに所属する弱小サッカークラブの1部リーグ昇格までの歩みを主題としつつ、経営問題やサポーター問題といったクラブを取り巻く環境にも焦点を当てた[1]

2007年から連載が始まった『GIANT KILLING』では指導者を主人公とし、スタッフや選手、サポーターといった周囲の人間模様にも焦点を当てている[33]が、指導者を題材とした作品が登場した背景には、独自のサッカー理論や練習方法などを駆使したマネジメント手法で注目された[34]イヴィツァ・オシムの存在があると言われている[34]。原作者の綱本将也[注 4]もオシムのサッカーが作品に大きく影響していることを公言している[35][注 5]が、この作品は「現実志向」の作品の一つの到達点と評されている[36]

「2003年8月、アメリカ合衆国の週刊誌『タイム』において「JAPAN RULLES OK!」と題した特集が組まれ、「日本人は日本のサブカルチャーの持つ力を全く理解していない」と指摘されたが、冷静に世界を展望すると日本の漫画、アニメ、音楽、ファッションなどの文化が若者達に影響力を持つことが理解出来る。ブランドとしての浸透度ではソニートヨタ自動車を凌駕しているのではないか、とも考えている。例えばサッカーのワールドカップで活躍したジダンやトッティは2人とも『キャプテン翼』がきっかけとなりサッカーを始めたというのだ。日本の首相の名前は知らなくても漫画の名前は皆が知っている」
-- 麻生太郎『とてつもない日本』新潮社、2007年、48-60頁[37]

この時代は漫画の持つブランド力や影響力が見直され、国内外から注目された時期でもあったが[37]ミッドフィールダーへの人材集中やフォワードの慢性的な人材不足や決定力不足[29]といった日本国内のサッカー事情を、漫画の影響によるものとする論調が沸き起こった[29]。こうした問題を「新たなフォワードを主人公としたサッカー漫画を創出することで読者層の少年たちに影響を与え「決定力不足」の問題を解消させるべき」という指摘もあり[38]、2000年代末に入るとフォワードを主人公とした作品が登場している。

2010年代に入り、往年の『キャプテン翼』におけるエンターテイメント性を引き継いだ『イナズマイレブン』が小学生の間で人気を獲得しており[36]、これをサッカー漫画における新たな潮流と位置付ける意見もある[36]。一方、2010年から連載が始まった『フットボールネーション』では、ハムストリング体幹といった身体能力に焦点を当て、日本と世界の選手間の差異を説く内容となっている[39]

世界各国における変遷

ヨーロッパ

イギリスでは架空のプロサッカーリーグを舞台とした『ロイ・オブ・ザ・ローヴァーズ英語版』が作家や掲載誌を変えながら1954年から半世紀近くに渡って連載され人気を獲得した[40]。この作品はイギリスにおいて最も有名なサッカー漫画と評され[40]、『ロイ・オブ・ザ・ローヴァーズ』という言葉は解説者やファンにより、記憶に残る勝利や信じられない得点を例える比喩としてたびたび用いられている[41][42]。このほかに、眼鏡をかけた太めな体型の主人公が俊足を武器に活躍する『ホットショット・ハミッシュ・アンド・マイティマウス英語版[40]半人半魚ゴールキーパーを主人公とした『ビリー・ザ・フィッシュ英語版[40]、主人公が往年の名選手が愛用していたサッカーシューズを使って活躍する『ビリーズ・ブーツ英語版[40]などがある。

オランダでは1950年代にプロサッカー選手の世界を描いて人気作品となった『キック・ウィルストラオランダ語版[43]、コメディ作品の『FCクヌデオランダ語版などがある。ドイツではギド・シュレータードイツ語版1990年代から国内の専門誌や新聞などでサッカーを題材とした複数の作品を発表している。また日本の漫画作品を翻訳出版しているTOKYOPOPのドイツ支社では『ゴシック・スポーツ英語版』という作品を発表している[44]

フランスベルギーのフランス語圏ではフランス人選手がスペインFCバルセロナで活躍する姿を描いた『エリック・キャステルフランス語版』、『アン・ピストフランス語版』などがある。

南米

ブラジルでは1932年にサッカーを題材とした漫画が登場した[45]。同国ではディズニーのキャラクターでオウムをモチーフにしたジョゼ・カリオカを主人公とした漫画が連載されているが、FIFAワールドカップの開催年にはブラジル代表のスター選手や監督らと共演することがある[45]

マウリシオ・デ・ソウザは1970年代に世界最高のサッカー選手と呼ばれていたペレを少年風にアレンジした『ペレジーニョポルトガル語版』というキャラクターを作り、1976年から新聞や雑誌上で作品を発表した[46]。ソウザは1980年代にはアルゼンチンディエゴ・マラドーナを少年風にアレンジした『ディエギート』というキャラクターを創作したが、作品として公式に発表されることはなかった[46]。ソウザは、2005年8月15日にマラドーナが司会を務めるアルゼンチンのテレビ番組『10番の夜』にペレが出演した際に、これを記念してペレジーニョとディエギートの二人を共演させた[46]。また、2006年にはロナウジーニョを少年風にアレンジした『ロナウジーニョ・ガウショポルトガル語版』を発表した[47]

アルゼンチンでは1971年から10年近くに渡って連載された『ディック・エル・アルティジェロ』(Dick, el artillero) や[48]、実在のアルゼンチン代表選手たちを擬人化した動物たちに見立てて風刺した『ガティン・イ・エル・エキポ』(Gattin y el equipo) [48]などがある。

評価

サッカーでは、ボールを保持してパスやドリブルを選択する攻撃側の選手とそれを阻止する守備側の選手だけでなく、ボールに関与しない他のプレーエリアの選手達の間でも試合の流れを左右する重要なプレーや駆け引きが行われている[49]ため、漫画の「コマ」という限定された枠の中で試合全体の流れを捉えることが難しい[49]。前述の『キャプテン翼』では従来のアクション漫画の「決闘シーン」の手法を取り入れ[49]、ごく限られた選手同士の技の応酬に焦点を当てたが、こうした手法は「リアルではない」「荒唐無稽だ」との批判もある[49]

一方で実際のスタジアムの観客やテレビ中継の視聴者の視点に近づけてフィールド全体を俯瞰したような構図をとれば個々のキャラクターが見えにくくなってしまい漫画としての魅力を失う結果となる[49]。以上の理由からサッカーを漫画として表現することは難しい[27]、あるいはサッカーと漫画の相性は芳しくないと評されている[49]

作品リスト

小学生や中学生年代を題材とした作品

アニメ、映画、ゲーム化 他メディアから漫画化
タイトル 作者 連載期間 掲載誌 備考、関連項目
青空ふろっぴぃ 細野不二彦 1985-1986 週刊少年サンデー
嵐のJボーイ ぶっとび闘人 樫本学ヴ 1992-1995 月刊コロコロコミック
イナズマイレブン やぶのてんや 2008-2011 月刊コロコロコミック RPGの漫画化
イナズマイレブン 吉祥寺笑 2009-2012 小学三年生 RPGの漫画化
イナズマイレブン こしたてつひろ 2010-2012 コロコロイチバン! RPGの漫画化
イナズマイレブンGO やぶのてんや 2011-連載中 月刊コロコロコミック RPGの漫画化
イナズマイレブンGO こしたてつひろ 2012-連載中 コロコロイチバン RPGの漫画化
イナズマイレブンGO 八神千歳 2012 ちゃお RPGの漫画化
うるとらイレブン 渡辺達也・薮野てんや 1993 週刊少年ジャンプ
がんばれ!キッカーズ ながいのりあき 1984-1989 月刊コロコロコミック アニメ化
かっとび一斗 門馬もとき 1985-1999 月刊少年ジャンプ
決めるぜ修太! 小林一雄 1991-1992 月刊少年ガンガン
きめろ!修太 小林たつよし 1985 小学四年生
キャプテン翼 高橋陽一 1981-1988 週刊少年ジャンプ アニメ化
ケッタ・ゴール! かわせひろし 2005-2006 月刊コミックブンブン
GET! 東まゆみ 1998 月刊少年ガンガン
校舎うらのイレブン ちばあきお 1971 別冊少年ジャンプ
ゴール!嵐 三鷹公一 1991 月刊少年キャプテン
ゴールゲッター勇斗 こしたてつひろ 2007-2008 小学二年生
GOLDEN★AGE 寒川一之 2006-2009 週刊少年サンデー他
サッカーキング 忍野慶殊 1999-2001 週刊少年サンデー超
サッカー番長 吉岡道夫・小島利明 1969-1970 少年画報
サッカーボーイけん 吉沢やすみ 1985 小学二年生
サッカー少年ムサシ たなかてつお 1986-1987 小学二年生、小学三年生
〜サッカー伝説〜デビルフットボールキングダム 倉谷友也 2009-2010 別冊コロコロコミック
サッカー野郎 由理知夫・中城けんたろう 1969-1970 小学五年生
さよならフットボール 新川直司 2009-2010 マガジンイーノ 女子部員が主人公
さるとびサッカー ますたにたけし 1983 月刊コロコロコミック
下町のサムライ 水島新司 1966-1967 少年キング
-蹴球伝-フィールドの狼 FW陣! 高橋陽一 1999 週刊少年ジャンプ
少年疾駆 附田祐斗 2010 週刊少年ジャンプ
蹴助DX 馬場民雄 2008-2010 ストライカーDX
閃光シュート!モロキューくん サダタロー 2002-2003 コミックボンボン
友まっしぐら 七三太朗・飛永宏之 2007 コミックボンボン
NUMBER10 キユ 2002 週刊少年ジャンプ
はしれ走 みやたけし 1982-1984 週刊少年サンデー
BE BLUES!〜青になれ〜 田中モトユキ 2011-連載中 週刊少年サンデー
フットブルース 能田達規 2005 週刊少年チャンピオン
ホイッスル! 樋口大輔 1998-2002 週刊少年ジャンプ アニメ化
ボクは岬太郎 高橋陽一 1984 フレッシュジャンプ 短期連載
MF輝平 武石正道・金井たつお 1984-1985 フレッシュジャンプ
めざせ!!ワールドカップ キッカーズ2002 大住良之・ながいのりあき 1992-1993 報知新聞
燃えてVシュート 遠崎史朗倉田よしみ 1985 週刊少年チャンピオン
YATAGARASU 愛原司 2002-2011 月刊少年マガジン

高校サッカーやユース年代を題材とした作品

タイトル 作者 連載期間 掲載誌 備考、関連項目
赤き血のイレブン 梶原一騎園田光慶 1970-1971 週刊少年キング 浦和南高がモデル、アニメ化
明日へキックオフ 中原まこと・山口大輔・高田まさお 1988 月刊少年マガジン
あみーご×あみーが 瀬口たかひろ 2005-2006 ヤングガンガン 難聴の少女が主人公
エリアの騎士 伊賀大晃月山可也 2006-連載中 週刊少年マガジン アニメ化
ANGEL VOICE 古谷野孝雄 2007-連載中 週刊少年チャンピオン
男の一枚レッドカード 島本和彦 1997-1999 月刊少年エース ギャグ漫画
オフサイド 塀内夏子 1987-1992 週刊少年マガジン アニメ化
海峡イレブン 遠崎史朗・前川K三 1983 週刊少年マガジン
一矢NOW 森川ジョージ 1986 週刊少年マガジン
風の翼 鎌田洋次 1987-1989 漫画アクション
カンタが大将 高橋功一郎 1998 週刊少年サンデー超
キイチ DA GOAL!!! 岩田やすてる 2004-2005 マガジンSPECIAL
キッカー烈男 小島正春 1980 週刊少年チャンピオン
キャプテン翼
最強の敵!オランダユース
高橋陽一 1993 週刊少年ジャンプ 短期連載
キャプテン翼 ワールドユース編 高橋陽一 1994-1997 週刊少年ジャンプ キャプテン翼の続編、
U-20日本代表
キャプテンどんかべ 大石普人 2006 週刊ヤングサンデー
キックオフ ちば拓 1982-1983 週刊少年ジャンプ ラブコメ
清村くんと杉小路くんと 土塚理弘 2000-2002 月刊少年ガンガン ギャグ漫画
くたばれ!!涙くん 石井いさみ 1969-1970 週刊少年サンデー
雲をけとばせ! 真樹日佐夫荘司としお 1970 週刊少年チャンピオン 男女混合チーム
クラック!! 本名啓介 2005-2006 週刊少年マガジン
GET!フジ丸 能田達規 1994-1995 週刊少年チャンピオン
GO☆シュート 剛秀人青春日記 みやたけし 1979-1980 週刊少年ジャンプ
Goal Den Age 綱本将也・高岡永生 2005-2007 マガジンSPECIAL
Gothic Sports アニケ・ハーゲ 2006-連載中 TOKYOPOP 男女混合チーム、
ドイツが舞台
ザ・キッカー 望月三起也 1972 週刊少年ジャンプ 藤枝東高がモデル
ササメケ ゴツボ×リュウジ 2001-2004 少年エース ギャグ漫画
ササナキ ゴツボ×リュウジ 2004-2006 少年エース ササメケの続編
Theストライカー ヒロナカヤスシ・前川たけし 1984-1985 月刊少年マガジン
サッカーけるける団 島田英次郎 2002 週刊少年マガジン ギャグ漫画
サッカー魁 高山芳紀・のだしげる 1983 月刊少年マガジン
しずくの風景 大野潤子 1989 別冊少女コミック
1/11 じゅういちぶんのいち 中村尚儁 2010-連載中 ジャンプSQ.19
蹴球少女 若宮弘明 2009-連載中 good!アフタヌーン 男女混合のサッカー部
シュート!
シュート! 久保嘉晴の伝説
シュート! 蒼きめぐり逢い
シュート! 熱き挑戦
シュート! 新たなる伝説
大島司 1990-2003 週刊少年マガジン アニメ化
私立東湘高校サッカー部 押山雄一 1985 月刊ジャンプオリジナル
Zin's エフ・シー ヒロナカヤスシ・馬場民雄 1994-1996 週刊少年サンデー増刊号
ストライカー列伝 みやたけし 1984-1985 増刊少年サンデー はしれ走の続編
Superサブ 望月三起也 1984 少年キング
青春キック・オフ! 有吉京子 1975-1976 週刊マーガレット
青春志願 槇村さとる 1977 別冊マーガレット
青春志願 明日のヒーロー 槇村さとる 1978 別冊マーガレット 青春志願の続編
青春にキック! 横山まさみち 1969 小学五・六年生
SOKKOH -速攻- 押山雄一 1993 月刊ベアーズクラブ ヤンキー漫画
空の風景 大野潤子 1991-1996 別冊少女コミック しずくの風景の続編
大介ゴール! 馬場民雄 1997-1998 週刊少年チャンピオン
タンゴ 佐々木亮 1993 週刊ヤングジャンプ
TEAM男道 大島やすいち 1994 月刊少年マガジン
TWO TOP 押山雄一 1998 週刊ヤングジャンプ ヤンキー漫画
ツイン・ファルカン あやみのる・桐嶋たける 1994 週刊少年チャンピオン
DOIS SOL 村瀬克俊 2011 週刊少年ジャンプ
トップスピード 滝井寿紀 1998-1999 週刊少年チャンピオン
T.R.A.P. 大和屋エコ 2010-2011 週刊少年サンデー
ハット・トリック 山下東七郎 1997-1998 月刊少年ジャンプ
バモラ!将平 都並敏史田中つかさ 1996 週刊サッカーダイジェスト ヴェルディ川崎
ばら色イレブン はしもとみつお 1985 少年ビッグコミック
ハングリーハート WILD STRIKER 高橋陽一 2002-2004 週刊少年チャンピオン アニメ化
HERO 川原正敏 1988-1989 週刊少年マガジン
ファンタジスタ 草場道輝 1999-2004 週刊少年サンデー
風飛び一斗 門馬もとき 1999-2007 月刊少年ジャンプ かっとび一斗の続編
フリーキック! 原秀則 1988-1990 週刊少年サンデー
振り向くな君は 安田剛士 2010 週刊少年マガジン
ベストイレブン いずみ誠 1996 週刊少年マガジン
ヘッド!牙 望月三起也 1971 週刊少年ジャンプ 短期連載
HEAVENイレブン 大和田秀樹 2003-2005 チャンピオンRED ギャグ漫画
ホイッスル 中原まこと・有坂須美 1989-1991 ストライカー
ぼくらのカプトン あずまよしお 2010-連載中 ゲッサン
微笑キック・オフ もとはしまさひで 1980 週刊少年マガジン
マイスター 加地君也 2009 週刊少年ジャンプ
MAGiCO 佐久間力 2008-連載中 月刊少年ライバル
LIGHT WING 神海英雄 2010-2011 週刊少年ジャンプ
超機動暴発蹴球野郎 リベロの武田 にわのまこと 1991-1992 週刊少年ジャンプ ギャグ漫画
流星のストライカー 秋月めぐる 2000-2001 月刊少年チャンピオン U-20日本代表
我らの流儀 大武ユキ 1996-1997 月刊アフタヌーン

プロリーグやナショナルチームを題材とした作品

タイトル 作者 連載期間 掲載誌 備考、関連項目
赤毛のストライカー 田中誠一・秋月めぐる 1993 ビッグコミック・スピリッツ 短期連載
熱き男の2002 大島やすいち 2001-2002 週刊ポスト
イレブン 七三太朗高橋広 1985-2000 月刊少年ジャンプ 日本代表1998 FIFAワールドカップ
WINGS 風の翼2 鎌田洋次 1994-1998 漫画アクション 風の翼の続編、JFL
ORANGE 能田達規 2001-2004 週刊少年チャンピオン
オーレ! 能田達規 2006-2007 週刊コミックバンチ クラブ運営が題材
俺たちのフィールド 村枝賢一 1992-1998 週刊少年サンデー 日本代表、1998 FIFAワールドカップ
風のフィールド みやたけし 1986-1989 週刊少年チャンピオン 日本代表、1990 FIFAワールドカップ
キャプテン翼 -ROAD TO 2002- 高橋陽一 2001-2004 週刊ヤングジャンプ FCバルセロナ、アニメ化
キャプテン翼 -GOLDEN 23- 高橋陽一 2005-2008 週刊ヤングジャンプ U-23日本代表
キャプテン翼 海外激闘編 IN CALCIO
日いづる国のジョカトーレ
高橋陽一 2009 週刊ヤングジャンプ セリエC
キャプテン翼 海外激闘編 EN LA LIGA 高橋陽一 2010-2011 週刊ヤングジャンプ リーガ・エスパニョーラ
キャプテン翼 海外激闘編 EN LA LIGA
最終章
高橋陽一 2012 週刊ヤングジャンプ リーガ・エスパニョーラ
GOAL 岡村賢二 1987 週刊少年サンデー 日本代表
コラソン サッカー魂 塀内夏子 2010-2011 週刊ヤングマガジン 日本代表
JJオクトパス あおきけい 1994 デラックスボンボン ギャグ漫画
Jドリーム
Jドリーム飛翔編
Jドリーム完全燃焼編
塀内夏子 1993-1999 週刊少年マガジン 浦和レッズ日本代表
Jキッズ牙 はやさかゆう 1994-1995 コミックボンボン
Jリーガーシュート 三鷹公一 1994-1995 小学二年生、小学三年生 Jリーグ
GIANT KILLING 綱本将也ツジトモ 2007-連載中 モーニング アニメ化
シャンペン・シャワー かわみなみ 1983-1986 LaLa
ダイヤモンド・ガイ かわみなみ 1987 LaLa 短期連載
ビクトリー・ラン! 仲久晃央・秋月めぐる 1987-1990 月刊少年チャンピオン
VIVA! CALCIO 愛原司 1993-2000 月刊少年マガジン フィオレンティーナ
Foot!! 吉原基貴 2006 週刊コミックバンチ 川崎フロンターレ
フットボールほど素敵な商売はない!! 戸塚啓岡村賢二 2003-2004 週刊ヤングジャンプ クラブ運営が題材
誇り〜プライド〜 高橋陽一 2011 週刊漫画ゴラク Jリーグ
マリオ 中原誠・北原やすき 1980 週刊少年ジャンプ 日本代表
モカンボ 秋月めぐる 1993 コミックスコラ Jリーグ
やんちゃ・ゴール 馬場民雄 2000-2001 月刊少年チャンピオン ジェフユナイテッド市原
U-31 綱本将也・吉原基貴 2002-2004 週刊モーニング Jリーグ
リベロの武田 2002年世界飛翔編 にわのまこと 2002 MANGAオールマン リベロの武田の続編
龍時 野沢尚・戸田邦和 2006-連載中 WORLD SOCCER KING 同名小説の漫画化
LOST MAN 草場道輝 2007-2012 週刊ヤングサンデー、
ビッグコミックスピリッツ
プレミアリーグ

地域リーグを題材とした作品

タイトル 作者 連載期間 掲載誌 備考、関連項目
極楽イレブン 津島三十三 1993-1994 週刊漫画ゴラク 天皇杯
修羅の門異伝 ふでかげ 川原正敏・飛永宏之 2010-連載中 月刊少年マガジン 修羅の門のスピンオフ、天皇杯
フットボールネーション 大武ユキ 2010-連載中 ビッグコミックスペリオール 天皇杯
やんちゃぼ 高田靖彦 2006-2007 ビッグコミックスペリオール 天皇杯

女子サッカーを題材とした作品

タイトル 作者 連載期間 掲載誌 備考、関連項目
騒世記 望月三起也 1978-1979 週刊明星
いちごのA 七瀬あゆむ 1992 週刊ヤングジャンプ
ガールガールボールシュートガール 平野博寿 2005 別冊ヤングマガジン
清く正しく美しく ufotableたあたんちぇっく 2007-2009 ジャンプスクエア
恋までとどけ! 板本こうこ 1979 週刊少女フレンド
さくら!咲きますッ 麻生いずみ 1999-2000 JOUR
なでしこシュート! 神崎裕 2008 なかよしラブリー 日本女子代表
ピンクのイレブン 高橋千鶴 1987 なかよし
ミニスカサッカー部 原誠治 2002 週刊ヤングサンデー ギャグ漫画
けったま! 〜蹴球☆らいおっとガールズ〜 不動らん 2010-2011 フレックスコミックス

フットサルを題材とした作品

タイトル 作者 連載期間 掲載誌 備考、関連項目
あかねSAL☆ 岡田惠和・なかはら★ももた 2006-2008 Kiss
HOLA!! 高山瑞穂 2006-2008 月刊少年ブラッド
ばもら! 長田佳巳 2008-2010 コミックフラッパー
へたっぴKICK!! 三鷹公一 2004-2007 ちゃぐりん

指導者を題材とした作品

タイトル 作者 連載期間 掲載誌 備考、関連項目
ノー・トラップ 山下東七郎 1999-2000 月刊少年ジャンプ 高校が舞台
ジョカトーレ あおやぎ孝夫 2001 コミックGOTTA 高校が舞台
蹴児 -ケリンジ- 井龍一・千田純生 2010-2011 月刊少年マガジン 高校が舞台

実在の選手やクラブを題材とした作品

タイトル 作者 連載期間 掲載誌 備考、関連項目
栄光なき天才たち[注 6] 八城正幸・森田信吾 1991 週刊ヤングジャンプ ミュンヘンの悲劇
岡崎慎司物語 工藤晋・佐久間力 2010 月刊少年ライバル 短期連載
大分トリニータ物語 木村元彦・宮城シンジ 2008-2009 ビジネスジャンプ増刊BJ魂
オシムの言葉 漫画編 木村元彦・石川サブロウ 2006 Sportiva
川口能活物語 草場道輝 2002 週刊少年サンデー 短期連載
ストイコビッチ物語 細野不二彦 1996 週刊少年サンデー 短期連載
高原直泰物語 佐々木俊・髙橋功一郎 2002 小学5年生・6年生
闘莉王物語 工藤晋・山仲剛太 2010 週刊少年サンデー
クラブサンデー
短期連載
中澤佑二物語 塀内夏子 2006-2008 週刊ヤングマガジン 不定期連載
なでしこのキセキ 川澄奈穂美物語 上野直彦・大和屋エコ 2012-連載中 週刊少年サンデー 日本女子代表
炎の守護神 川口能活物語 原田太郎・かとうひろし 1998 月刊コロコロコミック
宮本恒靖 「FIRE&ICE」 安田剛士 2008 週刊少年マガジン 短期連載
野人岡野雅行物語 福島行雄・押山雄一 1998 週刊ヤングジャンプ
別冊ヤングジャンプ
不定期連載
RISING SUN サッカー日本代表物語
・フランスW杯への道
一志治夫さかもとたけし 1997-1998 ビッグコミックスピリッツ 呂比須ワグナー
LEGEND OF THE ATHLETE
中村俊輔物語
工藤晋・大内冬樹 2006 月刊少年ジャンプ

連載作品、短期集中連載作品のみを記載し、単発読みきり作品は除外。

風刺を題材とした作品

タイトル 作者 連載期間 掲載誌 備考、関連項目
赤菱のイレブン 古沢優 1995-連載中 月刊REDWIN他 浦和レッズ
イエローカードに気をつけろ! いしかわじゅん 1993-1994 週刊プレイボーイ
うるとらスーパーさぶっ!! 村山文夫 2001-連載中 週刊サッカーダイジェスト
週刊サッカーマガジン
絵古ヒイ記 / 図々SEE 望月三起也 1974-2000 サッカーマガジン
週刊サッカーマガジン
風刺漫画
FCレッドカード しろうず秀明 1994-1995 週刊少年サンデー
カズ撃ちゃ当たる!! 荒井清和 1993-1996 まんがくらぶ
蹴球風見鶏 とうこくりえ 2005-連載中 エル・ゴラッソ
突破王ゾノ 荒井清和 1996-1997 まんがくらぶ
ナカタ・エブリダンディー 畠山コンツェルン 1999-2000 まんがくらぶオリジナル
やったね!ラモズくん 樫本学ヴ 1993-1998 月刊コロコロコミック

その他

タイトル 作者 連載期間 掲載誌 備考、関連項目
F.C.ジンガ とだ勝之 2005-2006 月刊少年マガジン ストリートサッカー
El Viento 伊藤和史 1996-1997 月刊少年マガジン 主人公がアルゼンチンに留学
キーパー 石川優吾 1992-1993 ビジネスジャンプ 元不良のキーパーが主人公
GET THE GOAL!! 4V4嵐 こしたてつひろ 1999-2000 月刊コロコロコミック 4人制サッカー
GOLD PANTHERS 山田玲司 2001-2002 週刊ヤングサンデー 天才サッカー選手の私生児
極道イレブン 望月三起也 1991 コミックBE! ヤクザマフィアが対戦
コスモスストライカー 田中誠一戸館新吾 1988 週刊少年ジャンプ バトルもの
サッカーボーイ 柴田文明 1990-1993 サウスウィングス 大学サッカー
サポーターの星 渋谷花織 1995-1998 週刊サッカーダイジェスト エッセイ漫画
Jフーリガン 吉田窓積木爆 1994 週刊少年チャンピオン サポーター集団
蹴球七日 望月三起也 1993 夕刊フジ サッカー狂の会社員が主人公
スターダスト11 こうのたけし 1986 フレッシュジャンプ バトルもの
大吾のワールドカップ 田中誠一・なかはら★ももた 2002 小学三年生 小学生対ロボット
ドラゴンリーグ 鷹城冴貴 1993 Vジャンプ 同名アニメの前日談
ナリキン 鈴木大四郎 2012-連載中 月刊少年チャンピオン 主人公が最年少棋士
はばたけ蹴太 高橋陽一 2008 横浜FCMDP 横浜FC10周年記念企画
ひでまる the soccer boy 溝渕誠 2002-2003 月刊コロコロコミック 犬が主人公
フィールドの奇行師 浅岡剛史 2002 ヤングマガジンアッパーズ 審判員が主人公
未来のフットボール 大和屋エコ 2009 週刊少年サンデー超 主人公が19世紀にタイムスリップ
輪球王トラ 水島新司 1974 少年キング サイクルサッカー

詳細不明

タイトル 作者 連載期間 掲載誌 備考、関連項目
栄光のシュート 今道英治 1975 ?
ストライカー隼人 小林辰禎 1981-1982 週刊少年サンデー増刊号
ストライカー!勇気 菊池勝也・ともながひでき 1987-1988 フレッシュジャンプ
どろんこシュート 田辺節雄 1971 別冊少年チャンピオン

脚注

注釈

  1. ^ コラムニストの泉麻人は日本の漫画界でサッカーが取り上げられた最初期の事例としてちばてつやの『ハリスの旋風』を挙げている[9]1965年4月から1967年11月にかけて連載されたこの作品は、学園を舞台に破天荒な主人公が様々なスポーツ分野で活躍する内容となっており、サッカーは作品終盤において扱われている[9]
  2. ^ この作品では、主人公の大空翼が師であるロベルト本郷の指示に従わなかったことに対して「サッカーは自由なスポーツだ。自分の判断を大事にして良い」と容認する場面が描かれたが[17]、従来のスポーツ漫画の定石からは逸脱しており、個性や多様性を尊重する時代の空気を先取りした作品と評されている[17]。また、個々の登場人物が師や友人との別れ、両親の離婚、死別、疾患などの問題を抱えていても、単に試合と試合を繋ぐエピソードの一つに過ぎず、かつての梶原一騎作品のように登場人物の人生観が競技に色濃く投影されたり、人生の不条理や重さを訴えることはなかった[18]
  3. ^ 超人的な描写のない、リアルな描写に寄添った作品である為に、現実のサッカー界の流れを無視することは出来なかった、との指摘もある[27]
  4. ^ 単行本10巻(2009年4月23日発売)以降は原案・取材協力に変更。
  5. ^ オシムは2003年ジェフユナイテッド市原の監督に就任すると「考えて走る」サッカー理論を浸透させて低迷を続けていたチームを再建[34]。2006年から2007年にサッカー日本代表の監督を務めた[34]
  6. ^ 同作品の第42話でボビー・チャールトンを擁するマンチェスター・ユナイテッドUEFAチャンピオンズカップで初優勝するまでの道程が扱われた。

脚注

  1. ^ a b c d e f g 中野 2010、107頁
  2. ^ 「「俺たちのフィールド」完結記念 村枝賢一インタビュー」『ぱふ』 1999年2月号、雑草社、86頁。 
  3. ^ FIFA 2004、24頁
  4. ^ FIFA 2004、45-46頁
  5. ^ ロジャー・マクドナルド著、サッカーマガジン編集部訳 編『写真で見るサッカーの歴史 グローバル・スポーツそのメモリアル・シーン』ベースボールマガジン社、1982年、72頁。ISBN 978-4583021317 
  6. ^ 細川 1989、127頁
  7. ^ マンガの力(4)キャプテン翼の「洗脳」(中)”. asahi.com (2007年11月10日). 2012年5月19日閲覧。
  8. ^ 「「サッカーブーム急上昇」少年に圧倒的人気 リーグ戦観客も40万人に」『読売新聞』 1968年11月15日 11版 21面。 
  9. ^ a b c イズミ少年の漫画日記 第20回 サッカーと青春ドラマの時代ハリスの旋風(ちばてつや)その4”. 漫画大目録 (2009年8月18日). 2012年5月19日閲覧。
  10. ^ a b 杉本 1995、76頁
  11. ^ 斉藤 2011、34-41頁
  12. ^ 三ツ屋 2009、160頁
  13. ^ 高橋陽一著、キャラメルママ編『キャプテン翼3109日全記録』集英社、2003年、294頁。ISBN 978-4087827897 
  14. ^ a b 西村繁男『まんが編集術』白夜書房、1999年、222頁。ISBN 978-4893675958 
  15. ^ a b 杉本 1995、77頁
  16. ^ 杉本 1995 82-83頁
  17. ^ a b 斎藤次郎『「少年ジャンプ」の時代--子どもと教育』岩波書店、1996年、160-161頁。ISBN 978-4000039536 
  18. ^ a b 三ツ屋 2009、163-167頁
  19. ^ 海老原 2001、811頁
  20. ^ 杉本 1995、80-82頁
  21. ^ a b 海老原 2001、809頁
  22. ^ 「人を、社会を動かすコミックの影響力」『編集会議』 2007年8月号、宣伝会議、20-21頁。 
  23. ^ a b 小学館漫画賞事務局『現代漫画博物館』小学館、2006年、264頁。ISBN 978-4091790033 
  24. ^ a b 「競技別スポーツマンガの殿堂入りBest200」『編集会議』 2004年1月号、宣伝会議、86-87頁。 
  25. ^ 細川 1989、125-126頁
  26. ^ a b 細川 1989、128-130頁
  27. ^ a b 「編集者座談会 人気スポーツマンガはこうして生まれる」『編集会議』 2004年1月号、宣伝会議、71頁。 
  28. ^ a b 新世代に突入した、日本サッカーマンガ史について”. SEEDS-net (2011年1月19日). 2012年5月19日閲覧。
  29. ^ a b c マンガの力(5)キャプテン翼の「洗脳」(下)”. asahi.com (2007年11月10日). 2011年8月13日閲覧。
  30. ^ 〈W杯を楽しむ〉小田嶋隆・塀内夏子・湯浅健二・高岡英夫”. asahi.com (2010年6月11日). 2011年8月13日閲覧。
  31. ^ a b 「スポーツマンガ家インタビュー3 塀内夏子」『編集会議』 2004年1月号、宣伝会議、71頁。 
  32. ^ 斉藤 2011、45頁
  33. ^ 「巻頭特集 スポーツマンガ大特集 Close up 3 GIANT KILLING」『ぱふ』 2007年12月号、雑草社、22頁。 
  34. ^ a b c d 中野 2010、106頁
  35. ^ 「「GIANT KILLING」発! 達海猛の監督論」『週刊サッカーマガジン』2008年4月22日号、43頁
  36. ^ a b c 『キャプ翼』世代の子供たちが『イナイレ』世代に”. サッカー瞬間誌 サポティスタ (2011年1月24日). 2011年8月13日閲覧。
  37. ^ a b 麻生太郎『とてつもない日本』新潮社、2007年、48-60頁。ISBN 978-4106102172 
  38. ^ 荻島弘一 (2006年7月1日). “ストライカー育成にFWアニメスターを”. nikkansports.com. 2012年5月19日閲覧。
  39. ^ 「エンタ!超太鼓判 先取りマンガ賞」『日経エンタテインメント!』2011年12月号、日経BP、99頁、ASIN B005WK92K2
  40. ^ a b c d e The 10 best comic book footballers”. The Observer (2003年11月30日). 2012年5月19日閲覧。
  41. ^ 名選手が振り返るユナイテッドの欧州初戴冠”. UEFA.com (2011年5月23日). 2012年5月19日閲覧。
  42. ^ 山中忍 (2011年10月26日). “英雄、7カ月ぶりの先発フル出場!限界説を吹き飛ばすジェラードの闘志”. Number Web : ナンバー. 2012年5月19日閲覧。
  43. ^ (オランダ語) WIE KENT NIET DE NAAM KICK WILSTRA ?”. DE KICK WILSTRA SITE. 2012年5月19日閲覧。
  44. ^ ドイツのコミック界 - コミックシーン”. Goethe-Institut (2009年10月). 2012年5月19日閲覧。
  45. ^ a b (ポルトガル語) Futebol e quadrinhos: uma caixinha de surpresas e fortes emoções PARTE 1”. UNIVERSO HQ. 2012年5月19日閲覧。
  46. ^ a b c (ポルトガル語) Pelezinho: a história de um craque dos gibis”. UNIVERSO HQ (2007年4月5日). 2012年5月19日閲覧。
  47. ^ (ポルトガル語) Ronaldinho Gaucho e Turma da Mônica”. UNIVERSO HQ. 2012年5月19日閲覧。
  48. ^ a b (スペイン語) LA HISTORIA DEL COMIC EN LA ARGENTINA”. PAGINA PRINCIPAL DE MAFALDA Y COMPAÑÍA. 2012年5月19日閲覧。
  49. ^ a b c d e f 瓜生 2003、256-257頁

参考文献

  • 海老原修「スポーツ漫画にみる努力と才能の葛藤」『体育の科学』 51巻10月号、杏林書院、2001年。 
  • 瓜生吉則「開拓者『キャプテン翼』」『マンガの居場所』NTT出版、2003年。ISBN 978-4757150393 
  • 国際サッカー連盟『フットボールの歴史 FIFA100周年記念出版』講談社、2004年。ISBN 978-4062125604 
  • 斎藤宣彦『マンガの遺伝子』講談社、2011年。ISBN 978-4062881371 
  • 杉本厚夫「スポーツ漫画--逆転するリアリティ」『スポーツ文化の変容--多様化と画一化の文化秩序』世界思想社、1995年。ISBN 978-4790705529 
  • 中野晴行「FIFAワールドカップサッカー南アフリカ大会開催&『キャプテン翼』30周年 サッカーマンガ・レジェンド再び」『ダ・ヴィンチ』 2010年7月号、メディアファクトリー、2010年。 ASIN B003NG7B8C
  • 細川周平『サッカー狂い--時間・球体・ゴール』哲学書房、1989年。ISBN 978-4886790286 
  • 三ツ屋誠『「少年ジャンプ」資本主義』NTT出版、2009年。ISBN ISBN 978-4757122451{{ISBN2}}のパラメータエラー: 無効なISBNです。