泉麻人
泉 麻人(いずみ あさと、1956年4月8日 - )は、日本のコラムニスト。東京都出身。慶應義塾大学商学部卒業。
人物[編集]
デビュー初期は「若者の間で流行している風俗を面白おかしく伝える」コラムニストであったが、後には昭和時代の思い出や、電車やバスなどの交通機関、昭和のB級ニュースについてなど、「近過去のレトロ」系の題材を得意とするようになった。
泉のコラムは東京近郊の私鉄やバス会社の情報誌などにも多く掲載され、その会社の旧型車やバス停などの個々を細かく解説し、話術から「現地に行ってみたい」と思わせる効果があるため、掲載後に一時的にその会社の収益が増える現象も起こっている[1]。
生い立ち[編集]
東京都新宿区の住宅街である中落合で育つ。父親は慶應義塾高等学校の数学教師であった。泉自身も中学(中等部)から慶應義塾に学び、高等学校在学中にはサッカー部に所属していた。
大学在学中の1978年春には 『全日本パロディ放送広告賞』を受賞、友人とともにテレビの深夜番組 『11PM』(日本テレビ)に出演した。
職歴[編集]
大学卒業後の1979年4月に東京ニュース通信社へ入社、『週刊TVガイド』の編集部に配属される。編集部の仕事のかたわら、会社に内緒で平凡出版の『ポパイ』などでコラムの執筆を開始する。
1984年7月に退社してフリーランスとなる。同年10月、作家・田中康夫との共著で『大学・解体新書』を刊行。また同年秋から週刊文春に、1994年(平成6年)までの長期連載となる『ナウのしくみ』)の連載を開始した。1985年にシリーズの最初の1冊が刊行され、単独単行本のデビュー。初期の泉を代表する仕事となり、毎年1冊ずつ10冊の単行本が刊行された(のち、2冊の文庫本にまとめられた)。
また、TBSのバラエティー番組『テレビ探偵団』の進行役の1人として本名で出演し、「私だけが知っている」というコーナーを担当した。1998年(平成10年)にはみうらじゅんプロデュースにより『IZUMIN』名義でソロシングルCD『コラムで行こう』をリリースしたこともある。
その他[編集]
自分の青春のアイドルは栗田ひろみであると公言していた。人生で多くの影響を受けた人物は吉田拓郎[2][3]。
泉との交友が知られる人物には、渡辺和博、山田五郎、みうらじゅん、安斎肇、なぎら健壱、酒井順子、綱島理友などがいる。石破茂は高校時代のクラスメートである[4]。娘はフリーライター・コラムニストの朝井麻由美。
著書[編集]
- 『ナウのしくみ』文藝春秋 1985 のち文庫
- 『カジュアルな自閉症』ネスコ 1985
- 『東京23区物語』主婦の友社 1985 のち新潮文庫
- 『ナウのしくみ 1987-95』文藝春秋 1986-95 のち文庫「ナウのしくみ2」
- 『街のオキテ』新潮社 1986 のち文庫
- 『丸の内アフター5』講談社 1987 のち文庫
- 『あやふやな季節』角川書店 1988 のち文庫
- 『リモコン症候群』1988 文春文庫
- 『泉麻人のコラム缶』マガジンハウス 1988 のち新潮文庫
- 『ヴァンサンカン』角川書店 1989 のち文庫
- 『テン・イヤーズ・ビフォー』光文社 1989 「想い出の定番アワー」角川文庫
- 『お子様業界物語』新潮社 1989 のち文庫
- 『パーティにようこそ』角川書店 1990 のち文庫
- 『B級ニュース図鑑』1990 (新潮文庫)
- 『コラム百貨店』マガジンハウス 1991 のち新潮文庫
- 『泉麻人の僕のTV日記 ちょっといい84の話』文化創作出版 1991 のち新潮文庫
- 『東京23区動物探検』講談社 1991 のち文庫
- 『けっこう凄い人』1992 (新潮文庫)
- 『C・ジャック』マガジンハウス 1992 のち幻冬舎文庫
- 『泉麻人の大宴会』1993 (新潮文庫)
- 『散歩のススメ』マガジンハウス 1993 のち新潮文庫
- 『三十五歳たちへ。』読売新聞社 1993 のち新潮文庫
- 『オフィス街の達人』1993 講談社文庫
- 『バナナの親子』講談社 1993 のち文庫
- 『天使の辞典 コラム年代記』王国社 1994 「コラムダス」新潮文庫
- 『30代女たちの日記』中央公論社 1994 のち文庫
- 『会社観光』朝日新聞社 1995 のち文庫
- 『B級ニュースの旅』1995 (新潮文庫)
- 『おやつストーリー』オカシ屋ケン太共著(実は単著)1995 (講談社文庫)
- 『僕がはじめてオクラホマミキサーを踊った日』中央公論社 1995 「僕がはじめてグループデートをした日」文庫
- 『地下鉄の友』1995 (講談社文庫)
- 『新中年手帳』幻冬舎 1996
- 『週刊ヱビスランチ』文藝春秋 1996
- 『東京タワーの見える島』講談社 1996 のち文庫
- 『給水塔の町』角川書店 1996
- 『東京自転車日記』新潮社 1997 のち文庫
- 『ホームページ秘宝館』文藝春秋 1997
- 『新地下鉄の友』扶桑社 1997 「地下鉄の素」「地下鉄の穴」講談社文庫
- 『大東京バス案内』実業之日本社 1997 のち講談社文庫
- 『家庭の事情』光文社 1998 のち文庫
- 『世紀末B級ニュースファイル』文藝春秋 1999
- 『ニッポンおみやげ紀行』大和書房 1999 のち講談社文庫
- 『東京マニアック』朝日新聞社 1999 「東京、10の短編とちょっとした観光案内」文庫
- 『地下鉄100コラム』扶桑社 1999 のち講談社文庫
- 『たのしい社会科旅行』新潮社 1999
- 『僕の昭和歌謡曲史』講談社 2000 のち文庫
- 『気になる物件』扶桑社 2000
- 『東京少年昆虫図鑑』(挿絵安永一正)2001 (新潮OH!文庫)
- 『通勤快毒』扶桑社 2001 のち講談社文庫
- 『新・東京23区物語』2001 (新潮文庫)
- 『バスで、田舎へ行く』JTB 2001 のちちくま文庫
- 雑誌『旅』に連載された。
- 『青春の東京地図』晶文社 2001 のちちくま文庫
- 『昭和遺産な人びと』新潮社 2002
- 『「お約束」考現学』実業之日本社 2003 のちSB文庫
- 『タブロイド時評』講談社 2003
- 『東京ディープな宿』中央公論新社 2003 のち文庫
- 『泉麻人のなつかしい言葉の辞典』三省堂 2003 のちSB文庫
- 『電脳広辞園』アスキー 2003
- 『おじさまの法則』2005 光文社文庫
- 『お天気おじさんへの道』講談社 2005 のち文庫
- 『なぞ食探偵』2005 中公文庫
- 『ありえなくない。』2006 (講談社文庫)
- 『東京検定 ぐんぐん東京力がつく厳選100問』情報センター出版局 2006
- 『東京版アーカイブス 「あの頃のニュース」発掘』朝日新聞社 2007
- 『泉麻人の東京・七福神の町あるき』淡交社 2007
- 『キサナドゥーの伝説』文藝春秋 2008
- 『シェーの時代 「おそ松くん」と昭和こども社会』2008 文春新書
- 『50の生えぎわ』2008 中公文庫
- 『東京ふつうの喫茶店』2010 平凡社
- 『東京考現学図鑑』学研ホールディングス 2011
- 『昭和切手少年』日本郵趣出版 2011
- 『箱根駅伝を歩く』平凡社 2012
- 『東京いつもの喫茶店 散歩の途中にホットケーキ』平凡社 2013
- 『昭和40年代ファン手帳』中公新書ラクレ 2014
- 『大東京23区散歩』講談社 2014 のち文庫
- 『80年代しりとりコラム』竹部吉晃編 ファミマ・ドット・コム 2015
- 『還暦シェアハウス』中央公論新社 2015
- 『僕とニュー・ミュージックの時代 青春のJ盤アワー』シンコーミュージック・エンタテイメント 2016
共著[編集]
- 『大学・解体新書 新々大学案内 "アソビの偏差値"で東京81大学を再編成』田中康夫共著 祥伝社 ノン・ブック 1984
- 『無共闘世代 ウルトラマンと骨肉腫』みうらじゅん共著 朝日出版社 (週刊本) 1985
- 『コンビニエンス物語』いとうせいこう共著 太田出版 1990 のち新潮文庫
- 『日本崖っぷち大賞 みうらじゅん・山田五郎・安齋肇と共著 毎日新聞社 1998
- 『輝け! 日本崖っぷち大賞』みうらじゅん・山田五郎・安齋肇と共著 毎日新聞社 1998
- 『崖っぷちオヤジ―日本崖っぷち大賞完結編』みうらじゅん・山田五郎・安齋肇と共著 毎日新聞社 1999
- 『ナウの蟻地獄 トレンドはどこへ消えた?』渡辺和博共著 ギャップ出版 2001
- 『ホーローの旅』町田忍共著 幻冬舎 2002
- 『オヤジの穴』松苗あけみ共著 ロッキング・オン 2006
- 今和次郎,吉田謙吉『東京考現学図鑑』編著 学研パブリッシング 2011
- 『昭和の東京 加藤嶺夫写真全集』全3巻 川本三郎共監修 デコ 2013
- 『昭和モダンの器たち』佐藤由紀子,クニエダヤスエ,赤堀正俊,到津伸子共著 平凡社 コロナ・ブックス 2006
現在掲載中のコラム[編集]
- 小田急電鉄広報誌「ODAKYU VOICE」・泉麻人の沿線「そぞろ歩き」(2006年 - 継続中)
- 中日本エクシスフリーペーパー高速家族「泉麻人のオミヤゲオーライ」(2007年-連載中)
- 講談社『東宝 昭和の爆笑喜劇DVDマガジン』本誌内・泉麻人の「ソコモド!!」(2013年 - 2015年まで刊行予定。
メディア出演[編集]
- 『泉麻人のウルトラ倶楽部』 - 1987年7月28日 - 9月2日。TBSが深夜帯に『ウルトラQ』と『ウルトラセブン』の再放送をおこなった際、解説を担当した。
- 冗談画報 - フジテレビの深夜番組 - 司会を担当。
- テレビ探偵団 - 本名の朝井泉で出演。※1986年10月 - 1988年4月
- TVブックメーカー - フジテレビの深夜番組。
- 出没!アド街ック天国 - 初代「街に詳しいコメンテーター」※1995年4月 - 1998年3月(後任は山田五郎)、2011年3月5日ゲストとして出演。
- ラジオほっとタイム - 「ラジオなぞかけ問答」の師範として登場する。
- ストリーム - 「コラムの花道」木曜または金曜に不定期出演。
- タモリ倶楽部
- 『泉麻人&山田玲奈のお天気マニア』(MONDO21)
- 『泉麻人&町田忍の昭和レトロ・ヒーローズ』(MONDO21)
DVD[編集]
- 懐かしのこども番組グラフィティー ~教室のヒーローたち~
- 懐かしのこども番組グラフィティー ~夕方六時セレクション1~
- 懐かしのこども番組グラフィティー ~夕方六時セレクション2~
- 懐かしのこども番組グラフィティー ~おかあさんといっしょクロニクル~
- 東京風景1 東京ブギウギ 1945〜1955
- 東京風景2 新しき庶民のパノラマワールド 1956〜1961
- 東京風景3 オリンピックへ ! 東京大改造 1962〜1964
- 東京風景4 熱狂の東京パビリオン 1965〜1970
- 東京風景5 東京ホリデー 1971〜1980
- 泉麻人の昭和ニュース劇場 VOL.1 [昭和30年〜34年] 実相寺昭雄とのトーク解説
- 泉麻人の昭和ニュース劇場 VOL.2 [昭和35年〜39年] 実相寺昭雄とのトーク解説
- 泉麻人の昭和ニュース劇場 VOL.3 [昭和40年〜44年]
- 泉麻人の昭和ニュース劇場 VOL.4 [昭和45年〜49年]
- 泉麻人の昭和ニュース劇場 VOL.5 [昭和50年〜64年]
- 泉麻人の東京今昔アルバム 新宿編 〜定点撮影〜
- 泉麻人の東京今昔アルバム 渋谷編 〜定点撮影〜
脚注[編集]
- ^ 泉 麻人 新・ロバスの旅 サイト内泉本人のプロフィールに記載
- ^ 泉麻人 『僕とニュー・ミュージックの時代 青春のJ盤アワー』 シンコーミュージック・エンタテイメント 2016 ISBN 978-4-401-64242-7、26-30p。
- ^ 第155話 フォークソング - 「フォークソングと言えば《寺》です」 - ピートの不思議なガレージ
- ^ 『昭和40年代ファン手帳』、巻末対談。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 泉麻人 新・ロバスの旅
- 泉麻人 (@izumin54) - Twitter
- 泉麻人と町田忍の昭和レトロヒーローズ - MONDO TV