宇島駅
宇島駅* | |
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![]() 駅舎
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うのしま Unoshima |
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◄豊前松江 (3.4km)
(2.8km) 三毛門►
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所在地 | 福岡県豊前市大字八屋[1] |
所属事業者 | ![]() |
所属路線 | 日豊本線 |
キロ程 | 45.2km(小倉起点) |
電報略号 | ウノ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面3線[1] |
乗車人員 -統計年度- |
1,786人/日(降車客含まず) -2016年度- |
開業年月日 | 1897年(明治30年)9月25日[1] |
備考 | 業務委託駅 みどりの窓口 有 * 1907年に宇ノ島駅から改称。 |
宇島駅(うのしまえき)は、福岡県豊前市大字八屋にある、九州旅客鉄道(JR九州)日豊本線の駅である[1]。事務管コードは▲920505[2]。
豊前市の代表駅である[1]。豊前市は北九州市や大分県中津市への通勤・通学圏であり、また駅周辺には企業や高等学校が立地することから、特急列車の約半分と快速・普通の全列車が停車する。
目次
歴史[編集]
- 1897年(明治30年)9月25日 - 宇ノ島駅として初代豊州鉄道が開設[3]。
- 1901年(明治34年)9月3日 - 豊州鉄道(初代)を九州鉄道(初代)が買収[4]。
- 1903年(明治36年)6月16日 - 電報の取扱開始[5]。
- 1907年(明治40年)7月1日 - 九州鉄道(初代)が国有化され帝国鉄道庁が所管[6]。
- 1907年(明治40年)11月1日 - 宇島駅に表記変更。
- 1914年(大正3年)1月21日 - 宇島鉄道(宇島 - 耶馬溪)間開通[7]。
- 1915年(大正4年)4月2日 - 駅舎増築[5]。
- 1936年(昭和11年)8月6日 - 宇島鉄道全線廃止[8]。
- 1959年(昭和34年)4月 - 現2代目駅本屋完工[9]。
- 1966年(昭和41年)- 駅前広場完成[10]。
- 1976年(昭和51年) - 小荷物の取扱を日本通運に委託して自動車代行輸送に切り替え[11]。
- 1984年(昭和59年)2月1日 - 貨物の取扱を廃止[12][13]。
- 1985年(昭和60年)3月14日 - 小荷物営業廃止[12][11]。
- 1987年(昭和62年)2月6日 - みどりの窓口開設[14]。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により九州旅客鉄道が継承[15]。
- 2004年(平成16年)4月10日 - 車椅子用無限軌道型階段昇降機が古賀駅より移動[16]。
- 2009年(平成21年)3月1日 - ICカードSUGOCAの利用を開始[17]。
- 2011年(平成23年)2月16日 - エレベーター完成[18]。
駅名の由来[編集]
駅名の由来となっている「宇島」という地名は駅の300m東にあり、駅周辺の地名は「八屋」となっている[19]。これは宇島駅開業の際に土地を提供した者が宇島に住んでおり提供条件として「宇島駅」と名付けることとしたためとされている[20]。
駅構造[編集]
単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを持つ地上駅[1]。ホームのうち5両分はかさ上げされている。互いのホームは跨線橋で連絡している。
のりば[編集]
のりば | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
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1 | ■日豊本線 | 上り | 小倉・博多方面 | |
2 | ■日豊本線 | 上り | 小倉・博多方面 | 待避列車 |
下り | 中津・大分方面 | |||
3 | ■日豊本線 | 下り | 中津・大分方面 |
※小倉方面の快速は2番のりば、中津方面の快速は3番のりばを使用する。
その他
- トイレは改札内・改札外ともに小倉寄りにある。
- 2004年に古賀駅で使用していた無限軌道を用いた車椅子用階段昇降機が配置されていたが[16]、2011年にエレベーターが設置された[18]。
- 売店は改札口外脇に小さなコンビニエンスストア型のものが営業しておりホーム上には自動販売機が設置されている。また、売店脇にはエアコン・テレビ付きの待合室がある。
- 上下線のホームの前よりに豊前市のマスコットキャラクターにもなっている鴉天狗の像が建立されている。県文化財の求菩提八天狗像をモチーフとして、1981年ごろに制作されて設置したものである[21]。
- 日中の中津終着の上り普通ワンマン列車は、当駅まで回送し2番のりばに留置後、回送で中津駅まで戻ってから中津始発列車となる場合が多い。
- 自動改札機が設置されている。
利用状況[編集]
- 1979年度(昭和54年度)の1年間の乗客数は1,060,416人である[22]。
- 1980年度(昭和55年度)の1年間の乗客数は999,359人である[22]。
- 1981年度(昭和56年度)の1年間の乗客数は942,318人である[22]。
- 1982年度(昭和57年度)の1年間の乗客数は882,268人である[22]。
- 1983年度(昭和58年度)の1年間の乗客数は870,631人である[22]。
- 1984年度(昭和59年度)の1年間の乗客数は851,611人である[23]。
- 1985年度(昭和60年度)の1年間の乗客数は858,327人である[23]。
- 1986年度(昭和61年度)の1年間の乗客数は845,409人である[23]。
- 1987年度(昭和62年度)の1年間の乗客数は837,197人である[23]。
- 1988年度(昭和63年度)の1年間の乗客数は842,802人である[23]。
- 1989年度(平成元年度)の1年間の乗客数は823,055人である[24]。
- 1990年度(平成2年度)の1年間の乗客数は831,730人である[24]。
- 1991年度(平成3年度)の1年間の乗客数は867,187人である[24]。
- 1992年度(平成4年度)の1年間の乗客数は827,640人である[24]。
- 1993年度(平成5年度)の1年間の乗客数は818,354人である[24]。
- 1996年ごろの1日平均利用者数は約4,600人である[21]。
- 2010年度の1日平均利用者数は4,224人である[25]。
- 2011年ごろの1日平均利用者数は約3,700人である[18]。
貨物取扱(廃止)[編集]
築上地域の貨物取扱拠点として、農産品や肥料等を取扱っていたほか、宇島港に隣接していることから筑豊地域から産出される石炭の積出にも使用された。貨物取扱は1984年(昭和59年)までに廃止となった[13]。
宇島港臨港貨物線[編集]
江戸時代後期に小倉藩によって開設された宇島港は、築上地域随一の良港であり、明治時代後期に至ってからは筑豊炭田から産出される石炭の積出港などとしての活用が計画された。宇島駅開業翌年の1898年(明治31年)には宇島港の突堤のうち1基を石炭桟橋として整備し、臨港引込線を敷設[26]。1910年(明治43年)には港内に貯木場も建設された[26]。これらの港湾施設整備により、石炭採掘・販売企業や坑木販売企業が宇島港へ進出し[27]、接続する専用側線が敷設され、石炭の積出や坑木の搬入に使用された。石炭会社や坑木会社の専用側線は、1970年(昭和45年)10月1日時点では存続しており[28]、1983年(昭和58年)4月1日時点でも一部は残存していた[29]が、間もなく全廃となった[30]。
築上発電所専用側線[編集]
宇島駅北西側の海岸沿いには、1952年(昭和27年)に九州電力築上発電所(石炭火力)が建設された[31]。同発電所は筑豊産の石炭を燃料として発電を行う計画で設置されたもので、燃料炭の搬入のための専用側線が宇島駅から敷設された[31]。築上発電所は1977年(昭和52年)に廃止となり[31]、専用側線も撤去された。
駅周辺[編集]
周辺は豊前市の中心地で、商店街を形成している。駅の北側は多くの工場が立地する工業地帯である。
金融機関・郵便局
公的機関・学校
- 豊前市役所
- 福岡県立青豊高等学校
- 市民会館
- 福岡県豊前総合庁舎
- 福岡県京築県土整備事務所
- 福岡県京築児童相談所
- 豊前市商工会議所
- 豊前市立図書館
宿泊施設
- 築上館
スーパーマーケット・コンビニエンスストア
- マルショク豊前
バス路線[編集]
- 宇島駅前停留所
- 駅前ロータリー出口部分に設置されている。豊前市バスのうち岩屋線・轟線が発着する。
- 八屋停留所
- 県道1号豊前万田線上に設置されている。豊前市バスのうち宇島駅前に乗り入れない畑線・櫛狩屋線が発着するほか、岩屋線・轟線もここを経由する。また、豊前・中津コミュニティバス(中津市コミュニティバス豊前・中津線)も、宇島駅前には乗り入れず八屋停留所に発着する。
隣の駅[編集]
- 九州旅客鉄道
- 日豊本線
- 特急「ソニック」「にちりん・にちりんシーガイア」停車駅(「ソニック」「にちりんシーガイア」は一部通過)
かつて存在した路線[編集]
- 宇島鉄道
- 宇島駅 - 千束駅
脚注[編集]
- ^ a b c d e f 『週刊JR全駅・全車両基地』第7号、朝日新聞出版、2012年9月23日、 24頁。
- ^ 日本国有鉄道旅客局(1984)『鉄道・航路旅客運賃・料金算出表 昭和59年4月20日現行』。
- ^ 「停車場変遷大辞典 国鉄・JR編II」p.750
- ^ 鉄輪、p.57。
- ^ a b 『豊前産業百年史』p.32 広瀬梅次郎、1966年
- ^ 鉄輪、p.65。
- ^ 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1914年1月28日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 「鉄道営業廃止実施」『官報』1936年8月18日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 『豊前産業百年史』p.354 広瀬梅次郎、1966年
- ^ 『豊前市史 下巻』
- ^ a b 『豊前市史 下巻』p.583
- ^ a b 『日本鉄道名所8 鹿児島線 長崎線 日豊線』 小学館、1987年、ISBN4-09-3958208-6、p194。
- ^ a b イカロス出版 『59-2ダイヤ改正 国鉄貨物列車大変革期』(2015年1月発行) p.27に掲載されている1984年(昭和59年)2月ダイヤ改正後の貨物駅配置表に、宇島駅は含まれていない。
- ^ 日本経済新聞1987年2月3日西部朝刊 社会面 17ページ
- ^ 鉄輪、p.181。
- ^ a b 読売新聞2004年4月10日(土)(京築版)
- ^ 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (2009年3月3日)
- ^ a b c 広報ぶぜん2011年4月号p. 14
- ^ 福岡鉄道風土記、p.121。
- ^ 福岡鉄道風土記、pp.121-122。
- ^ a b 福本哲夫 (1980年2月22日). “天狗のいる駅 JR日豊線宇島駅(漫歩景:87)”. 朝日新聞(朝刊) (朝日新聞社): p. 福岡面
- ^ a b c d e 『豊前市勢要覧 1985』 豊前市役所、1985年4月。
- ^ a b c d e 『豊前市勢要覧 1990』 豊前市役所、1990年。
- ^ a b c d e 『1995 豊前市勢要覧 豊前市制施行40周年』 豊前市、1995年4月。
- ^ JR九州エージェンシー 2012 メディアガイド
- ^ a b 『豊前市史 上巻』p.904
- ^ 『豊前市史 下巻』pp.112-113
- ^ 『専用線一覧表 昭和45年10月1日』pp.296-297
- ^ 『専用線一覧表 昭和58年3月』p.193
- ^ 『豊前市史 下巻』p.581によると、専用側線の廃止は1982年(昭和57年)とされている。
- ^ a b c 『豊前市制50周年記念写真集 ぶぜん』p.18・p.83
参考文献[編集]
- 『豊前市史 上巻』 豊前市、1991年
- 『豊前市史 下巻』 豊前市、1991年
- 豊前市制50周年記念写真集編集委員会『豊前市制50周年記念写真集 ぶぜん』 2006年
- 弓削信夫 『福岡鉄道風土記』 葦書房、1999年1月16日。ISBN 4751207334。
- 『九州の鉄道100年記念誌 鉄輪の轟き』 九州鉄道百年祭実行委員会・百年史編纂部会、九州旅客鉄道、1988年、初版(日本語)。
- イカロス出版 『59-2ダイヤ改正 国鉄貨物列車大変革期』(2015年1月発行)
- 日本国有鉄道貨物局『専用線一覧表 昭和45年10月1日』(『トワイライトゾーンMANUAL12』ネコ・パブリッシング、2003年、pp.225-401掲載)
- 日本国有鉄道貨物局『専用線一覧表 昭和58年3月』(『トワイライトゾーンMANUAL6』ネコ・パブリッシング、1997年、pp.247-369掲載)
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 宇島駅(駅情報) - 九州旅客鉄道
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