ニューヨーク恋物語
『ニューヨーク恋物語 LOVE STORY IN NEW YORK』(ニューヨークこいものがたり)は、1988年10月13日 - 12月22日にフジテレビ系列の『木曜劇場』枠で放送されたテレビドラマ。田村正和主演。鎌田敏夫脚本。
1990年10月18日 - 12月20日に『男と女 ニューヨーク恋物語II』、2004年3月30日にはスペシャルドラマとして『新ニューヨーク恋物語』が放送された。
ニューヨーク恋物語(1988年)[編集]
本作より『木曜劇場』は、松下電器・松下電工(現:パナソニック)提供から複数社提供になったため、それまで使われた『ナショナル』の冠は外された。
様々な事情を抱え[1]ニューヨークにやってきた8人の男女達の儚い姿が描かれた[2]。全編ニューヨークロケで撮影された。サブタイトルにはニューヨークの地名などが付けられている。最終回で田村が岸本加世子の髪を洗うシーンは当時話題となった[3]。1989年、第26回ギャラクシー賞・優秀賞を受賞[4]した。現在に至るまで、CSでの再放送が度々あるが、DVD等の媒体によるソフト化はされていない。
エリートサラリーマンの田島雅之は、上司の妻である瀬尾リツ子と恋仲になってしまったことでエリート街道から外れた。会社を辞めた田島は、一旗上げるべくニューヨークにやってきた、しかし成功は容易ではなく、バーを経営しながら裏社会で生きているが、ある日町で偶然、瀬尾リツ子の娘であることを知らないまま瀬尾さやかと知り合う。一方、婚約を破棄された茅野明子は、日本から逃げる様に従姉の相川里美を訪ねてニューヨークにやってくるが、そのことでより複雑な人間関係が生じてゆく[1][5]。
キャスト[編集]
- 坂入正弘(幼稚園の教師[5]):真田広之
- 小池一徹(ボクサー志望[5]):柳葉敏郎
- 瀬尾リツ子(田島の元恋人[1]):夏桂子
- 瀬尾さやか(リツ子の娘[1]):五十嵐いづみ
- 張美姫(里美のルームメイト[5]):李恵淑
- 相川里美(証券会社のアシスタント[5]、明子の従姉):桜田淳子
- 八代(田島のかつての同僚):峰岸徹(第4話・第6話)
スタッフ[編集]
- 脚本:鎌田敏夫
- 演出:藤田明二、松田秀知
- 主題歌:井上陽水「リバーサイドホテル」(フォーライフ・レコード)
- 音楽:本多俊之
- 演出補:木村達昭
- 撮影:川田正幸
- 照明:菱山勇
- 音声:助川洋昭
- 技術:梅谷昌弘
- 制作担当:永山耕三、清野豊
- 技術協力:バスク、渋谷ビデオスタジオ
- 協力:日本航空、アメリカ合衆国商務省観光局
- ロケコーディネート:フジサンケイ・コミュニケーションズ・インターナショナル、ALTERNATE CURRENT, INC.
- プロデュース:中山和記
サブタイトル[編集]
各話 | 放送日 | サブタイトル | 演出 | 視聴率 | ||
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第1話 | 1988年10月13日 | ブルックリン橋 | 藤田明二 | 16.3% | ||
第2話 | 1988年10月20日 | ウォール街 | 19.8% | |||
第3話 | 1988年10月27日 | グランド・セントラル駅 | 15.0% | |||
第4話 | 1988年11月3日 | コロンバス通り | 松田秀知 | 14.9% | ||
第5話 | 1988年11月10日 | 独立記念日の夜 | 藤田明二 | 17.8% | ||
第6話 | 1988年11月17日 | ケネディ空港 | 松田秀知 | 17.8% | ||
第7話 | 1988年11月24日 | セントラル・パーク | 藤田明二 | 19.1% | ||
第8話 | 1988年12月1日 | シープスヘッド・ベイ | 16.7% | |||
第9話 | 1988年12月8日 | スタットン・アイランド | 松田秀知 | 16.6% | ||
第10話 | 1988年12月15日 | 自由の女神 | 16.8% | |||
第11話 | 1988年12月22日 | マンハッタン | 藤田明二 | 17.9% | ||
平均視聴率 17.2% |
エピソード[編集]
第8話の放送日には、直前の番組である『とんねるずのみなさんのおかげです』で同名のコント(正式にはニューヨーク恋物語・予告編)が放送され、石橋貴明が田村、木梨憲武が桜田の役で登場、岸本加代子が本作と同じ茅野明子役で出演した。その後、このパロディは「それいけマサカズ!」として独立したコントコーナー[6]となり人気を博した。
男と女 ニューヨーク恋物語II(1990年)[編集]
1988年版とは異なりコメディタッチのストーリーで、舞台がニューヨークであるということ以外、関連性はない。「ほんの少しのもうひとつの人生」がテーマ。前作よりも視聴率が伸び悩んだ。全10回。田村はこのドラマについて「半分はコメディー、半分はシリアスな作品である」と話していた[7]。ニューヨークで活躍している敏腕弁護士、戸上英輔(田村正和)は日本に妻子がありながら、杉山朋子(篠ひろ子)や様々な女たちと逢瀬を重ねているが、そんな彼のもとに突然日本から妻と3人の子供たちがやってくる[7]。
キャスト[編集]
- 戸上英輔:田村正和
- 杉山朋子:篠ひろ子
- 戸上まさ子(英輔の元妻):丘みつ子
- 戸上正巳(英輔の長男):小野隆
- 戸上麻里(英輔の長女):中畑幾久子
- 戸上和典(英輔の次男):高橋一生
- 田中直人:髙嶋政宏
- 白石典子:三田寛子
- 藤沢亜由美:鳥越マリ
- 岡村里子:小林聡美
- 村松文代:高橋ひとみ
- 杉山太郎(朋子の夫):小林稔侍
- デビッド:ブライアン・マクダモット
スタッフ[編集]
- 作:鎌田敏夫
- 演出:藤田明二、光野道夫
- 音楽:高橋千佳子
- 主題歌:EVE「Joseph! Joseph!」(CBS・ソニー)
- 技術協力:バスク、渋谷ビデオスタジオ
- 協力:日本航空、アメリカ合衆国商務省観光局
- ロケコーディネート:フジサンケイ・コミュニケーションズ・インターナショナル、ALTERNATE CURRENT, INC.
- プロデュース:松下千秋、関本広文
- チーフプロデューサー:中山和記
新ニューヨーク恋物語(2004年)[編集]
1988年版の15年後を描いた正式な続編で[8]、田村自身も長年希望し実現した続編製作であった[8]。裏社会から足を洗えずにいる[8]田島雅之はワイナリーを営みながら孤独な余生を過ごしていたが、、、[9]。
キャスト[編集]
スタッフ[編集]
- 原作:鎌田敏夫
- 脚本:大石静
- 演出:藤田明二(共同テレビ)
- 主題歌:井上陽水「リバーサイドホテル」(フォーライフ・レコード)
- ロケコーディネート:ZaZou Productions, Inc.
- 企画:石原隆(フジテレビ)
- 制作統括:大多亮(フジテレビ)
- プロデュース:関口静夫(共同テレビ)、矢吹東(フジテレビ)
脚注[編集]
- ^ a b c d TV ガイド 1988年11月5日-11月11日号 p.30-31
- ^ “ニューヨーク恋物語”. フジテレビ. 2021年7月8日閲覧。
- ^ “「ニューヨーク恋物語」で共演の岸本加世子「もう1度抱きついて甘えたい」”. NIkkansports. (2021年5月18日) 2021年7月8日閲覧。
- ^ “第26回ギャラクシー賞受賞作品”. 放送批評懇談会. 2014年11月14日閲覧。
- ^ a b c d e TV ガイド 1988年11月5日-11月11日号 p.31-32
- ^ “田村正和さんを偲ぶ~ライター対談①『ニューヨーク恋物語』『古畑任三郎』編”. フジテレビ (2021年5月24日). 2021年7月8日閲覧。
- ^ a b 週刊明星 1990年8月23日/30日 no.35.36 ビッグサマー合併号 10-11ページ ニューヨークの正和さまが帰ってきた!
- ^ a b c “田村正和インタビュー”. フジテレビ. 2021年7月8日閲覧。
- ^ “新ニューヨーク恋物語”. フジテレビ. 2021年7月8日閲覧。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
フジテレビ 木曜劇場(本作より) | ||
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ニューヨーク恋物語
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ニューヨーク恋物語II 男と女
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