鹿男あをによし

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鹿男あをによし
著者 万城目学
イラスト 石居麻耶
発行日 2007年4月10日
発行元 幻冬舎
ジャンル ファンタジー小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判
ページ数 394
公式サイト 鹿男あをによし 幻冬舎
コード ISBN 978-4-344-01314-8
ISBN 978-4-344-41466-2A6判
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鹿男あをによし』(しかおとこあをによし)は、日本小説家万城目学ファンタジー小説、及びこれを原作としたテレビドラマ、漫画作品。

奈良の女子高に赴任した教師奈良公園鹿に命を受け、日本の滅亡を防ぐために奮闘するファンタジー小説。タイトルの「あをによし(青丹よし)」とは枕詞奈良の前につく修辞である。2007年4月10日に幻冬舎より刊行され、2007年夏には第137回直木賞候補にもなった。さらに2008年1月には「2008年本屋大賞」の10作品にノミネートされた。発行部数は当初7万部と発表されていたが、ドラマ化の影響もあり、2009年3月現在では20万部を突破した。2010年4月6日には幻冬舎文庫が刊行された。

あらすじ[編集]

9月、「おれ」はひょんなことから大学の教授に勧められ、2学期の間限定で奈良の女子高の教師になる。しかし、生徒にからかわれたり、無視されたりとコミュニケーションが取れず、途方に暮れる。そうして迎えた10月。奈良公園の大仏殿裏にいた「おれ」の前に突如鹿が現れ、人間の言葉で話しかけてきたのだ。実はその鹿は1800年前から人間を守りつづけてきた存在で、60年に1度行われる「鎮めの儀式」で用いるを運ぶ役(「運び番」)に「おれ」を任命する。目は人間界で「サンカク」と呼ばれ、の「使い番」を任せられた女性から渡されると話す鹿であったが、「おれ」は「使い番」に気づかず、挙句に違うものを渡された。鹿は「目を鼠に奪われた」と言い、わけが分からない「おれ」にをつけ、「おれ」の顔を鹿にしてしまう。そして鹿は「目を取り戻さないと日本が滅びる」と警告するのであった。ちょうど同じころ、東では火山性微動が続き、富士山噴火する兆候にあった。

一方、勤務する高校では年に一度のスポーツイベントである姉妹校との交流戦「大和杯(やまとはい)」が行われようとしていた。そして「おれ」はその優勝プレートが「サンカク」と呼ばれていることを聞く。剣道部の顧問になった「おれ」は、そのプレートこそ、鹿が言っていた目であると考え、人類を危機から救うために目を取り戻そうと優勝を目指すのだが、思わぬ事態が待ち構えていた。

作中用語[編集]

鎮めの儀式
地中には大鯰がいて、時々大暴れをして災害を起こすという言い伝えがある。卑弥呼(ヒミコ)に仕えていたという奈良の鹿、京都の狐、大阪のは卑弥呼の死後、1800年に渡っての力を使い、大鯰が暴れるのを封印していた。彼らは60年に一度、神無月になると、「運び番役」と「使い番役」の人間を介して、を神の目が届かない場所に遷し、また自らもの力を手に入れて鯰の動きを鎮める。この儀式は満月の夜に行われなければならず、満月以外の場合ではの力が衰え、封印に時間がかかるという。そして、神無月に儀式が行えなかった場合に日本全体が大変なことになってしまう。実際に約300年前には鼠が「使い番」をなかなか決めなかったため、満月の夜に儀式が行えず、人間世界が大変なことになってしまったという。
大和杯
奈良、京都、大阪の女学館三校にて行われるスポーツイベント。学校創立の60年前(ただし、史実では戦後すぐのこの時代はGHQによって学校における剣道は禁止されていた)から続いていて、毎回オリンピック並の盛り上がりをみせる。元は剣道部のみの交流戦であったが、現在はバドミントンなど他のスポーツも行われている。しかし、この名残で剣道部は優勝カップではなく、鹿、狐、鼠があしらわれたプレートが使われ、形状から「サンカク」と呼ばれている。大会は各校持ち回りで、開催校は各大会のルールの選択が自由にできる。
これまで剣道は京都の独擅場で、過去59回すべてで優勝している一方、「おれ」が顧問を勤める奈良は、部員が3人しかいない弱小チーム。これまでは剣道の経験がない教師が他の部活と顧問を掛け持ちしていた。

登場人物[編集]

奈良女学館高等学校[編集]

平城宮跡の隣に建てられた学校で「おれ」が勤務することになった場所。シンボルは鹿。

おれ
主人公兼語り部。原作において、本名不明。28歳。大学の研究室で実験をしていたが、助手との折り合いがつかず、「神経衰弱」とのあだ名をつけられている。そのせいもあり、腹が弱く整腸剤が欠かせない。准教授を目指す助手の研究の邪魔になるため、今回、悠久の地、奈良に行くことを薦められたが、鹿から「目の運び番」に任命されたり、さらには役目を失敗して顔が鹿にされたりとありえない事態に遭遇してしまう。ただし、この秘密を知るのは自分とある特定の人物のみで、それ以外の人間には、鹿になった姿が見えない。また、しゃべる鹿のことや運び番、使い番の話を伝えることができない。
ドラマ版と漫画版では「小川孝信(おがわ たかのぶ)」という名前になっている。
堀田イト(ほった イト)
ヒロイン。16歳。古風な名前だが、当校の生徒。しかし、「おれ」の授業一日目から遅刻をしたり、腹いせにクラスメートを扇動して「おれ」を攻撃するなど、水と油の関係。実はあることに「おれ」より早く気づいていて、そのことで悩んでいた。どの部活にも属していなかったが、「おれ」が顧問になった剣道部に入部することになる。実家が剣道の道場を経営していて、腕前はかなりのもの。その顔立ちから「野性的魚顔」と表される。
名前は姓が「坊つちやん」に登場する山嵐の本名に、名前は邪馬台国卑弥呼の後継者「壱与(イヨ)(または台与(トヨ))」に由来。
小治田(おはりだ)
教頭。ダンディーな出で立ちで生徒だけでなく保護者にも人気がある。紳士的な振る舞いで「おれ」を励ます一方、古くから彼を知っている人間からは「野心家」と言われている。考古学に精通し、遺跡発掘をライフワークにしている。本を何冊も書いており、特に邪馬台国の所在地を探ることに心血を注いでいる。あだ名は「リチャード」。
名前は小墾田宮に由来。
福原重久(ふくはら しげひさ)
33歳。美術教師。通称「重さん」。「おれ」が下宿している家の「ばあさん」の孫。祖父、父と、3代続けて美術家を生業としている。物静かでインドア派。生徒の人気はリチャードと二分する。落語好きで、通勤時には車で毎日聴いている。
名前は福原京に由来。
藤原君(ふじわら くん)
25歳。歴史教師。妻子持ち。神経衰弱な「おれ」を何かと気遣う能天気な性格。古代史に造詣が深く、薀蓄も豊富。あだ名は「かりんとう」(よく食べるからだそうで、このかりんとうは妻のお手製である)。酔うと羽目を外してしまい、愛妻弁当抜きになってしまうことも。
原作では男だが、ドラマでは独身の女になっている。
名前は藤原京に由来。
大津(おおつ)
3つの女学館校長を兼任。禿げ上がった頭が印象的だが存在感があまりない。京都に住んでいるので、奈良には週に1、2度しか来ていない。実家は京都の料亭「狐のは」を経営しており、姉はその女将を勤めている。
名前は大津京に由来。

京都女学館高等学校[編集]

平安京大内裏の近くに建てられた学校。奈良女学館の姉妹校。シンボルは狐。

長岡(ながおか)
数学教師で剣道部顧問。教師の間からは「マドンナ」と呼ばれる美人。実は重さんに惚れている。実家は道場を経営、自らの腕前は4段。
名前は長岡京に由来。

大阪女学館高等学校[編集]

難波宮跡の隣に建てられた学校。奈良女学館の姉妹校。シンボルは鼠。

南場(なんば)
体育教師で剣道部顧問。かつてマドンナにプロポーズをして失敗し、その時にマドンナの意中の相手を聞いている。剣道5段の腕前で打倒京都に意欲を燃やす反面、弱小奈良には見下した態度をとっている。
名前は難波京に由来。
なお、後発の『プリンセス・トヨトミ』にも登場しており、名が「勇三」となっており、歳が34であることが明らかになる(下記参照)。

鎮めの儀式を行う動物[編集]

鹿
見た目は雌鹿だが、実は百回以上魂を他の鹿に移し変えて生きており、命を受けたときは立派な牡であった。雌になったのは牡だと角を切られるからだと作中で語っている。屈強な牡鹿を従えている。「目」の力を使って、人間と話すことができるほか、人間が言うことを聞くようにをつけ、顔を鹿にする術を持っている。ただし印の消し方は知らない。人間社会を嫌っている一方で、ポッキーが大好物。鼠とは仲が悪い。奈良の鹿がお辞儀をするのは彼が教えたからであるという。
ポッキーが好物という設定はあくまで小説だけのものであり、実際の鹿にポッキーを与えるのは鹿の健康を害する原因になるため、好ましい行為ではない。後述のドラマで協力している「財団法人・奈良の鹿愛護会」はこの設定に対し苦言を寄せており(2007年9月毎日新聞にて)、ドラマは鹿せんべい好きに変更された。
鹿同様、卑弥呼の命を受け儀式を行っているが、の受け渡しを妨害するなどしばしばイタズラをしてくる。約300年前には「使い番」をなかなか決めなかったために、満月の夜に儀式が行えず、先述のように人間世界が大変なことになったという。鹿、鼠、狐の中で唯一、印の消し方を卑弥呼から教えてもらったが、印の付け方は知らないらしい。
卑弥呼に鎮めの役目を引き受ける代わりに、目の力によって人に化ける方法を教えてもらった。狐も儀式を行うが、今は京都市動物園の中にいて、自らの「使い番」以外には話し掛けないという。このため、本編には登場していない。使い番をつとめた人物曰く、『紳士』的。

書籍情報[編集]

テレビドラマ[編集]

鹿男あをによし
ジャンル テレビドラマ
放送時間 毎週木曜 22:00 - 22:54(54分)
放送期間 2008年1月17日-2008年3月20日(10回)
放送国 日本の旗 日本
制作局 フジテレビ
企画 中島寛朗(フジテレビ)
演出 鈴木雅之(フジテレビ)
村上正典(共同テレビ)
土方政人(共同テレビ)
河野圭太(共同テレビ)
村谷嘉則(共同テレビ)
原作 万城目学(幻冬舎)
脚本 相沢友子
プロデューサー 土屋健(共同テレビ)
出演者 玉木宏
綾瀬はるか
多部未華子
柴本幸
篠井英介
キムラ緑子
酒井敏也
鷲尾真知子
田山涼成
佐々木蔵之介
児玉清 他
音声 ステレオ放送
字幕 文字多重放送
データ放送 連動データ放送
オープニング 佐橋俊彦作曲「鹿男あをによし」オープニング・テーマ
インストゥルメンタル
エンディング 佐橋俊彦作曲「鹿男あをによし」エンディング・テーマ
(インストゥルメンタル)
外部リンク 鹿男あをによし - フジテレビ

特記事項:
初回: 22:00 - 23:09(69分)
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2008年1月17日から3月20日までフジテレビ系で毎週木曜22:00 - 22:54 (JST) に、玉木宏主演の連続テレビドラマとして放送された(初回は15分拡大)。

キャッチコピーは「神は使いに、鹿を選んだ。」。

キャスト[編集]

奈良女学館[編集]

教職員[編集]
  • 小川孝信〔あだ名:鹿せんべい〕(奈良女学館・理科教師/剣道部顧問/1-A担任) - 玉木宏
    • 本作の主人公。やることなすことすべてが裏目になる「不運な男」という設定が追加された。今までの経験で物事に対して後ろ向きな性格。
  • 藤原道子〔あだ名:かりんとう〕(奈良女学館・歴史教師/剣道部顧問) - 綾瀬はるか
    • 小川と同じく、重さんの下宿に住んでいる。つきあっていると思い込んでいた男が別の女と結婚、その式に招待され、ウエディングドレスで出席したことがある。小川に劣らぬ不運ぶりだが、大概は前向きに考えている。
  • 溝口昭夫(奈良女学館・学年主任) - 篠井英介
  • 前村さおり(奈良女学館・体育教師) - キムラ緑子
  • 名取良一(奈良女学館・古文教師) - 酒井敏也
  • 福原重久(奈良女学館・美術教師/房江の孫) - 佐々木蔵之介
  • 小治田史明〔あだ名:リチャード〕(奈良女学館・教頭) - 児玉清
  • 大津守(奈良女学館・校長・3つの女学館を兼任) - 田山涼成
生徒[編集]

京都女学館[編集]

  • 長岡美栄〔あだ名:マドンナ〕(京都女学館・剣道部顧問) - 柴本幸

大阪女学館[編集]

  • 南場勇三(大阪女学館・剣道部顧問)(第二回 - 第五回) - 宅間孝行

小料理屋 「福はら」[編集]

  • 福原房江(下宿・小料理屋 「福はら」 の女将/重久の祖母) - 鷲尾真知子
  • 原和歌子(小料理屋 「福はら」 の店員) - 川辺菜月

その他[編集]

ゲスト[編集]

第一回
第二回
第三回
第四回 - 第五回
第六回
第七回
第九回
最終回
  • 小川先生が指輪を買った宝石店の男性 - 川井つと

スタッフ[編集]

  • 脚本 - 相沢友子
  • 音楽 - 佐橋俊彦
  • 企画 - 中島寛朗
  • アソシエイトプロデュース - 石原隆
  • プロデュース - 土屋健
  • 演出 - 鈴木雅之村上正典土方政人河野圭太村谷嘉則
  • 歴史監修 - 千田稔
  • 技術プロデューサー - 友部節子
  • TD - 浅野仙夫
  • 撮影 - 伊藤清一、松下宗生
  • スタジオカメラ - 河江祐輔、平田修久、佐藤幸子、平山優、伊藤恵
  • 照明 - 田頭祐介、金子拓矢、堀越路博、荒川光代、冨島和寛、山田貴恵
  • 映像 - 藤本伊知郎
  • VTR - 浅香康介
  • 音声 - 島田隆雄、池谷鉄兵、香川祥資
  • 選曲 - 藤村義孝〔スポット
  • 効果 - 阿比留奈穂子
  • 編集 - 田口拓也、柳沢竜也
  • ライン編集 - 浅沼美奈子、古谷如弘
  • HDエフェクト - 高岡直樹
  • MA - 市村聡雄
  • 美術プロデューサー - 杉川廣明
  • デザイン - 荒川淳彦
  • 美術進行 - 吉田敬
  • 大道具 - 佐々木努
  • 大道具操作 - 吉田精正
  • 装飾 - 吉川康美、門倉淳、城丸泉
  • 持道具 - 上原悦子
  • 衣裳 - 水野美樹子、有山さつき
  • ヘアメイク - 小林藍子、竹内久美子
  • アクリル装飾 - 早坂健太郎
  • 建具 - 三田村賢
  • 電飾 - 中園誠四郎
  • 視覚効果 - 菅谷守
  • 生花装飾 - 牧島美恵
  • 植木装飾 - 後藤健
  • 鹿製作総指揮 - 葉山義幸
  • 鹿特殊造形 - 相蘇敬介・庄内寛志・福田雅朗・堤瑠衣子・戸上大資・岡田延子・森島麻衣〔(株)LINK FACTORY〕
  • 鹿メカニカル製作 - 奥山哲志・奥山たま・小此木謙一郎〔A-L-C〕
  • 牡鹿マスク・牡鹿製作 - 山中千治・濱口満希・糸瀬嘉人・竹中和弘・大村公二・伊礼博一〔ART SHOP KILIN〕
  • 鉄彫刻 - 日比淳史
  • 広報 - 為永佐知男
  • 広告宣伝 - 島谷真理
  • HP - 鈴木知子
  • スチール - 川澄雅一
  • スケジュール - 三木茂
  • 監督補 - 村谷嘉則
  • 演出補 - 後藤庸介、吉田至次、倉木義典、角啓太、松本翔
  • 制作担当 - 中保眞典、真野清文、立石倫子、内藤諭、浜名麻衣子
  • 制作応援 - 小西剛司、石川幸典
  • 記録 - 戸国歩、斉藤文、湯元佐和子、石塚早苗、寺田まり
  • プロデューサー補 - 渡辺直美、佐藤利佳
  • VFXスーパーヴァイザー - 西村了
  • CGデザイナー - 田中貴志・諸星勲(マリンポスト)、菊間潤子(AXON)
  • 鹿PartCGディレクター - 遠藤正人
  • 鹿PartCGデザイナー - 南野仁志、松本繁樹・矢野森明彦(PremiumAgency)
  • 鼠PartCGデザイナー - 高金幸司
  • 画コンテ - 橋爪謙始
  • タイトルロゴ - (6)Design
  • 剣道指導 - 関東学生剣道連盟、村松由理、夏井克聡
  • スタント - ケン・スタントクリエーション(スタントコーディネイト:釼持誠
  • 車輌 - ドルフィンズ、関西ロケーションサービス、コマツサポートサービス
  • 撮影協力
  • 特別協力 - 奈良県奈良市奈良フィルムコミッション財団法人・奈良の鹿愛護会奈良県立図書情報館奈良ロイヤルホテル
  • 音楽制作協力 - フェイス・ミュージック
  • 協力 - バスクベイシスフジアール
  • 制作 - フジテレビ共同テレビ

音楽[編集]

放送日程[編集]

  • 話数の表示については、公式ウェブサイトでは「第一回」のように漢数字及び「回」の字を用いているため、それに倣って表記する。放送画面での話数表示はない。
  • 第六回のサブタイトルはDVD化された際、( )に変更された。
各回 放送日 サブタイトル 演出 視聴率
第一幕 第一回 2008年1月17日 しゃべる鹿の秘密!古都を巡る恋と冒険 鈴木雅之 13.0%
第二回 2008年1月24日 鹿になっちゃった 11.4%
第三回 2008年1月31日 今明かされる真実 村上正典 09.7%
第四回 2008年2月07日 帰れないふたり 土方政人 08.0%
第五回 2008年2月14日 奇跡が起きた!!〜第一幕フィナーレ〜 鈴木雅之 09.0%
第二幕 第六回 2008年2月21日 すべての鍵を握る女 第2幕のスタート
(すべての鍵を握る女 第二幕のスタート)
村上正典 08.9%
第七回 2008年2月28日 謎の少女の正体!?衝撃の事実が明らかに 河野圭太 08.8%
第八回 2008年3月06日 辿りついた意外な真実!犯人は貴方だ! 村谷嘉則 10.1%
第九回 2008年3月13日 最後の対決!運命の夜〜日本の行方は? 村上正典 09.2%
最終回 2008年3月20日 二つのキス〜冒険の終わりが恋の始まり 鈴木雅之 11.2%
平均視聴率 9.93%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)

原作からの変更点[編集]

オリジナルのエピソードを交えながら、ほぼ原作を忠実にドラマ化している。

  • 主人公は原作では「おれ」とされ名前が明らかにされていないが、ドラマでは「小川孝信」とした。このほかにも原作で名前のない人物にも名前がつけられている。また、原作の主人公は腹が弱く整腸剤が欠かせないが、小川にはその設定はされておらず、代わりに不幸体質を持っている。
  • 綾瀬はるかの持つ天真爛漫な魅力が藤原君に通じる」と感じたプロデューサーの意向により、歴史教師の「藤原君」の性別を男性から女性に変更し、主人公の一番重要な相棒と設定している。また、原作では藤原君の顧問はバドミントン部だがドラマでは剣道部になっており、小川に剣道部の顧問を依頼するのはリチャードではなく藤原君になっている。
  • 原作では、「狐のは(このは)」でマドンナから渡されたのは「オーダー表」だが、ドラマでは形状がサンカクの京都名物である「八つ橋」になっている。尚、劇中のセリフに出てくる「京明堂」という店は実際にはない。
  • 原作では鹿が印をつける場所は人間の「手の甲」だが、ドラマでは「鼻」になっている。
  • 原作では鹿に印を付けられた後徐々に鹿化していくのに対し、ドラマでは印を付けられた直後から完全に鹿化してしまう。
  • 原作では、「使い番」といった儀式にまつわる話や鹿がしゃべることを、話そうとしても話せない設定になっているが、ドラマに於いては話しかけられたことを信じてもらえるかどうか別にすれば、誰にでも話すことができるようになっており、藤原君もその話を小川から聞かされて認識している。
  • 原作では、使い番や運び番が誰であるのかがはっきり分かる決定的なカラクリがあるが、ドラマではそのことに触れず、「サンカク」の正体を突き止めることで、鼠の運び番を証明している。
  • 原作では、鹿は印の消し方を知らないので、知っている鼠が堀田に消し方を教えるが、ドラマでは鹿は知っていて、藤原君伝いに堀田に教えている。消す場所も京都駅ではなく奈良駅[1]になっている。

その他[編集]

  • 作品の要所で登場する鹿には、本物の鹿を演技させることは不可能のため、アニマトロニクスを駆使したロボットを2体制作し、CGも使用された。
  • このドラマの“このドラマはフィクションである”旨の説明は、「このドラマはフィクションであり 登場人物、団体名、鹿の描写等は架空のものです。」であり、一般的な表現に“鹿の描写”が加えられた。ただし、最終回のみ「このドラマはフィクションです」とシンプルなものだった。
  • 主演の玉木宏は民放の連続ドラマでは単独初主演であり、綾瀬はるかとは映画『雨鱒の川』及びTBSで2005年に放送されたドラマ『赤い運命2005』以来の3度目の共演となる。また綾瀬はるかは『僕の生きる道』(関西テレビ製作)以来二度目のフジテレビ系連続ドラマ登場である。長岡美栄役の柴本幸は、福原重久役の佐々木蔵之介と前年放送の大河ドラマ『風林火山』に続いての共演であり、民放の連続ドラマ初出演である。
  • 視聴率はさほど振るわなかったが、2007年度「第11回日刊スポーツ・ドラマグランプリ(GP)」冬ドラマ投票の3部門で1位を獲得し(作品賞、主演男優賞、助演女優賞:綾瀬はるか)、DVD売り上げは2008年年間日本のTVドラマランキングベスト10に入っている[2]。さらに辛辣な批評で知られるコラムニスト亀和田武からも『週刊文春』のコラム『テレビ健康診断』に於いて「まれに見る快作だ」と絶賛を受ける。
  • エンディングテーマなどのサウンドトラックは、放送終了後、情報番組やバラエティ番組などのBGMや、2011年の福岡ソフトバンクホークス日本シリーズ優勝の際にも用いられている。
  • 番組名・キャッチコピーとも、タイトル画面・公式ウェブサイトでのロゴなどの代表的(かつ横書き環境に依存しない)箇所では、原則として縦書きで表示される。
  • 2011年3月9日より、宮城県(仙台放送)にて再放送(16:00-16:54)を行っていたが、2日後の東北地方太平洋沖地震の影響を受け、3/10の第2話を放送した時点で打ち切りとなる。

ロケ地[編集]

DVD[編集]

  • 「鹿男あをによしDVD-BOX ディレクターズ・カット完全版」2008年7月16日発売(PCBC-60939:ポニーキャニオン)/23940円 (税込)
    • 全話コメンタリーにはキャスト、スタッフに脚本家と原作者も参加しており、あえて標準語で書いた原作の話やオープニングナレーションの「八百万(やおよろず)」を「はっぴゃくまん」とした経緯などが、撮影裏話などとともに収録されている。MCは山寺宏一。
      • 第一話、第九話、最終話:玉木宏・児玉清
      • 第三話、第四話、第七話:綾瀬はるか・多部未華子・柴本幸
      • 第二話、第八話:キムラ緑子・酒井敏也
      • 第五話、第六話:【原作者】万城目学・【脚本】相沢友子・【監督】鈴木雅之
    • 特典ディスク内容(特典映像演出:吉田至次/収録分数:172分)
      • (1) 「鹿男」ファン必見!スペシャルインタビュー
        • Vol.1:玉木宏・児玉清
        • Vol.2:綾瀬はるか・多部未華子・柴本幸
        • Vol.3:万城目学・相沢友子・鈴木雅之
      • (2) 「鹿男」公認奈良ロケ地ツアー/MAP
      • (3) 喋る鹿の秘密
      • (4) 未公開映像集〔メモリーズ・オブ・鹿男/制作発表ダイジェスト/涙のクランクアップ/地震ニュースダイジェスト〕
      • (5) 「鹿の疾走」フルカラーDVD EDITION
      • (6) ノンテロップエンディング〔第一回〜最終回〕
      • (7) よく分かる鹿くん解説(1)、(2)/教養講座 日本史用語解説
      • (8) 予告集〔第一回〜最終回〕
    • 封入特典:特製ブックレット(36ページ)
    • 初回生産限定特典:「大和杯“サンカク”ストラップ」

漫画[編集]

コミックバーズ2008年5月号(3月29日発売)から2010年3月号(1月30日発売)にかけて梶原にき作画によるコミックとして連載されていた。主人公の名前はテレビドラマ版と同じく「小川孝信」。内容は原作をほぼ忠実に再現している。

単行本[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 作中の表示は近鉄奈良ではなく単なる「なら」。ロケ地は近鉄天理駅である。
  2. ^ Best DVD of 2008”. amazon. 2012年9月23日閲覧。
  3. ^ 幻冬舎 鹿男あをによし(1) 2012年3月6日参照。
  4. ^ 幻冬舎 鹿男あをによし(2) 2012年3月6日参照。
  5. ^ 幻冬舎 鹿男あをによし(3) 2012年3月6日参照。

関連項目[編集]

  • 鹿島神宮 - 主人公の地元にある神社。鹿島大明神が地下にいるなまずの頭を押さえているため、この付近では大きな地震が起こらないという言い伝えがある。また、春日大社創建の際、鹿島大明神(武甕槌神)が眷属である鹿に乗って鹿島から奈良に来たと言われている。鹿島大明神は香取大明神と並んで武道の神様でもある。
  • 松尾芭蕉 - 奈良の鹿を詠んだ句が引用されている。
  • 奈良公園 - 物語の舞台。原作では大仏殿北側の講堂跡で、ドラマでは飛火野で鹿に話しかけられる。
  • 三角縁神獣鏡 - 卑弥呼の鏡とされる銅鏡
  • 阿比留草文字 - 神道の世界で、古代日本で使われたと伝えられている神代文字。ドラマのオープニングシーンで登場する。
  • 坊つちやん - 直木賞選考委員の井上ひさしが『坊つちゃん』譲りのテンポのいい文章であると評した。物語中にも『坊つちゃん』のセリフを引用した箇所があり、赴任から帰郷までという物語の時間軸、主人公の名前が出てこない事、生徒にいたずらされるなどの内容、「マドンナ」や主人公が漱石と同じで内臓が弱いという人物設定など、夏目漱石(主に坊ちゃん)を本歌取りした遊びを読者に感じさせる作りとなっている。
  • 近畿日本鉄道 - テレビドラマ内で協力しており、車内や天理駅がロケで使用されている。これが契機となり、2011年4月に近鉄によるロケ支援事業「近鉄ロケーションサービス」の誕生につながった。
  • マルモのおきて - 本作同様に、動物(犬)が人間の言葉を話すという設定の、2011年4-6月期に放送されたフジテレビのドラマ。

外部リンク[編集]

フジテレビ 木曜劇場
前番組 番組名 次番組
医龍-Team Medical Dragon2-
(2007.10.11 - 2007.12.20)
鹿男あをによし
(2008.1.17 - 2008.3.20)
ラスト・フレンズ
(2008.4.10 - 2008.6.19
(特別編を含むと2008.6.26))