大奥 (フジテレビの時代劇)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。118.17.190.115 (会話) による 2016年3月3日 (木) 03:50個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎キャスト)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

大奥 (フジテレビの時代劇)では、フジテレビジョンで製作・放送された時代劇シリーズを扱う。

記述する作品は以下のとおり。

  • テレビシリーズ
    • 大奥(2003年)
    • 大奥〜第一章〜(2004年)
    • 大奥〜華の乱〜(2005年)
  • テレビスペシャル
    • 大奥スペシャル〜もうひとつの物語(2006年)
    • 大奥「第一部〜最凶の女〜」/「第二部〜悲劇の姉妹〜」(2016年)

なお、関西テレビで製作され、フジテレビ系列で放送された1968年と1983年の時代劇については、大奥 (1968年のテレビドラマ)および大奥 (1983年のテレビドラマ)をそれぞれ参照してほしい。

2003年版

大奥
(2003年版)
ジャンル 時代劇
脚本 浅野妙子十川誠志富岡淳広
演出 林徹佐藤祐市山下智彦長岡鉦司
出演者 菅野美穂
ナレーター 池田昌子
製作
プロデューサー 保原賢一郎手塚治
制作 フジテレビ
放送
放送国・地域日本の旗 日本
第一部
放送期間2003年6月3日 - 同年6月24日
放送時間火曜19:59 - 20:54
放送枠スーパー時代劇
放送分55分
回数4
第二部
放送期間2003年7月1日 - 同年8月19日
放送時間火曜19:59 - 20:54
放送枠スーパー時代劇
放送分55分
回数7
特別編(明治篇)
放送期間2003年9月2日
放送時間火曜19:59 - 20:54
放送枠スーパー時代劇
放送分55分
回数1
大奥スペシャル〜幕末の女たち〜
放送期間2004年3月26日
放送時間金曜21:00 - 23:12
放送枠金曜エンタテイメント
放送分132分
回数1
テンプレートを表示

2003年6月3日から8月19日まで放送。毎週火曜日19:59 - 20:54 (JST) の「火曜時代劇」枠で放送された「スーパー時代劇シリーズ」として製作。このシリーズでは時代劇の出演が少ない俳優陣が多く起用されており、この作品でも菅野美穂池脇千鶴浅野ゆう子が主演を担当した。

第一部(第1話 - 第4話)は篤子と瀧山の確執、第二部(第5話 - 第10話)は和宮と実成院の嫁姑バトルを軸に物語が構成され、池脇千鶴が演じる町人出身の女中「まる」が語り手を務めた。また、鷲尾真知子山口香緒里久保田磨希の奥女中トリオ(この3人は『大奥スリーアミーゴス』と称される)は秘かな人気を呼び、特に久保田が演じる浦尾の台詞である『美味でございます〜』はお茶の間の笑いを誘った。また、1983年版に出演(兼ナレーター)した岸田今日子が以前と同じ配役で出演した。

最終話(第11話)の翌週には特別編として「明治篇」が放送され、さらに2004年3月26日には「大奥スペシャル〜幕末の女たち〜」が放送された。

キャスト

リンクのない人物は架空

(★は「大奥スペシャル」にも出演)
スペシャル版

スタッフ

放送日程

連続ドラマ

各話 放送日 サブタイトル 視聴率
第一部 第1話 2003年6月03日 将軍の女たち〜運命の出逢い〜 16.7%
第2話 2003年6月10日 狙われた姫君〜寝所に潜む陰謀〜 14.8%
第3話 2003年6月17日 江戸城燃ゆ!〜紅蓮の炎に見た奇跡〜 14.3%
第4話 2003年6月24日 将軍死す!〜女たち最後の決断〜 14.2%
第二部 第5話 2003年7月01日 京から来た姫君 10.3%
第6話 2003年7月08日 嵐の予感〜あの女が帰って来る〜 13.2%
第7話 2003年7月15日 禁断の恋〜満たされない女たち…〜 14.8%
第8話 2003年7月22日 束の間の夫婦〜夫婦に忍び寄る離別のとき〜 15.1%
第9話 2003年7月29日 特別篇・怪談凶事を呼ぶ黒紋付の霊〜あかずの間に染み付いた女たちの悲しき涙〜 13.7%
第10話 2003年8月05日 上様ご出陣!二度と鳴らない鈴… 13.9%
最終話 2003年8月19日 将軍の女たち〜旅立ちの時〜 15.4%
平均視聴率 14.5%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)

特別編

放送日 サブタイトル 脚本 演出 視聴率
2003年9月2日 明治篇 新しい生命 浅野妙子 林徹 17.3%

スペシャル

放送日 サブタイトル 脚本 演出 視聴率
2004年3月26日 大奥スペシャル〜幕末の女たち〜 浅野妙子 林徹 17.3%

SP版は金曜日21:00 - 23:12の時間で「金曜エンタテイメント 10周年特別企画」として放送された。

2004年版『大奥〜第一章〜』

大奥〜第一章〜
(2004年版)
ジャンル 時代劇
企画 保原賢一郎
脚本 浅野妙子
演出 林徹、山下智彦、武内英樹、長岡鉦司
出演者 松下由樹
エンディング サザンオールスターズ
愛と欲望の日々
製作
プロデューサー 林徹
制作 フジテレビ
放送
放送国・地域日本の旗 日本
第1部
放送期間2004年10月7日 - 同年10月28日
放送時間木曜22:00 - 22:54
放送枠木曜劇場
放送分54分
回数4
第2部
放送期間2004年11月4日 - 同年12月16日
放送時間木曜22:00 - 22:54
放送枠木曜劇場
放送分54分
回数7
大奥スペシャル 桜散る
放送期間2005年4月8日
放送時間金曜21:00 - 23:22
放送枠金曜エンタテイメント
放送分142分
回数1
テンプレートを表示

2004年10月7日から12月16日まで放送。「木曜劇場」の枠で放送される初の時代劇で、主演は松下由樹。他に高島礼子瀬戸朝香ら。誕生間もない大奥が後の女の戦場となる過程を描いているため、前作ほどのドロドロ感はなく、いかにもエピソード1ものといった、後の話の伏線となる箇所が随所に散りばめられている。

第1部(第1話 - 第4話)はおふくとお江与、第2部(第5話 - 第11話)は春日局(おふく改め)とお万を軸に物語が展開する。こちらの作品も、2005年4月8日に2時間半スペシャル「桜散る」が放送された。

2011年4月の再放送では、予定では4月25日に最終話が放送予定だったが、元キャンディーズのメンバー、田中好子が亡くなったために田中のドラマに変更され、放送されなかった。5月4日深夜(暦では、5月5日午前2時10分 - 4時)に、第10話 - 最終話が放送された。

キャスト

リンクのない人物は架空

重要人物

各話複数登場

第1部(第1話 - 第4話)

第2部(第5話 - 最終話)

スペシャル版

(★は「大奥スペシャル」にも出演)
※第9話にウド鈴木が徳川家光の家来としてカメオ出演している。

スタッフ

放送日程

連続ドラマ

  • 初回と最終回は15分拡大。
各話 放送日 サブタイトル 脚本 演出 視聴率
第一部 第1話 2004年10月7日 負け犬からの脱却 浅野妙子 林徹 16.6%
第2話 2004年10月14日 捨てられた若君〜愛に飢えた者たちの悲壮な決意 16.3%
第3話 2004年10月21日 命がけの密事 山下智彦 19.1%
第4話 2004年10月28日 母上の死 武内英樹 16.6%
第二部 第5話 2004年11月04日 囚われた尼君 林徹 19.4%
第6話 2004年11月11日 覚悟の夜 17.6%
第7話 2004年11月18日 新たな側室 長岡鉦司 15.2%
第8話 2004年11月25日 将軍倒れる 武内英樹 17.8%
第9話 2004年12月02日 非業の死 林徹 18.2%
第10話 2004年12月09日 許されざる生命 15.8%
最終話 2004年12月16日 命果つるとも 20.3%
平均視聴率 17.6%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)

スペシャル

放送日 サブタイトル 脚本 演出 視聴率
2005年4月8日 桜散る 浅野妙子 林徹 17.5%
  • 本作の終盤、後の五代将軍綱吉の本当の生母はお万であったが、故あってお玉(桂昌院)が生んだ子として育てられるという、衝撃的な結末が用意されており、SPの「桜散る」も、この設定を踏まえた内容である。

2005年版『大奥〜華の乱〜』

大奥〜華の乱〜
ジャンル 時代劇
企画 保原賢一郎
脚本 浅野妙子、尾崎将也
演出 林徹
出演者 内山理名
製作
プロデューサー 林徹、手塚治、樋口徹、金丸哲也
制作 フジテレビ
放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間2005年10月13日 - 同年12月13日
放送時間木曜22:00 - 22:54
(初回と最終回は22:00 - 23:09)
放送枠木曜劇場
放送分54分
回数10
スペシャル
放送期間2005年12月30日
放送時間金曜21:00 - 23:22
放送枠金曜エンタテイメント
放送分142分
回数1
テンプレートを表示

2005年10月13日から12月22日まで放送。12月30日に「金曜エンタテイメント」でスペシャルが放映され、綱吉が館林藩主だったころのエピソードが描かれた。前作に引き続き、木曜劇場枠での放映となった。主演は内山理名。他に藤原紀香小池栄子高岡早紀江波杏子ら。キャッチコピーは「見るは天国、入るは地獄。

大奥の最盛期でもある元禄期を扱ったこともあり、前作「第一章」の時代(三代将軍徳川家光春日局の時代)からあまり月日が流れていないのにも関わらず、前々作(2003年版)以上に女性同士のドロドロした修羅場や駆け引きが随所に散りばめられた。

実在はしたものの、大奥に入ったという史料のない牧野安(「安子」は『三王外記』での呼称)を主役に置き、側用人柳沢吉保が将軍綱吉を恨んで殺意を抱いていたとするなど、史実から離れた様々な脚色が行われた。また、当時の俗説(徳川綱吉の死から幾ばくも経たぬうちに正室信子も後を追うように死んだため、「実は信子は綱吉と無理心中を謀ったのではないか」という説、柳沢吉保の子・吉里が綱吉の落胤とする疑惑)の取り込みもなされている。

  • 平均視聴率は15.6%。11月24日放送は、3夜連続特別ドラマ『女の一代記』シリーズ「瀬戸内寂聴〜出家とは生きながら死ぬこと」放送のため休止した。それにより生じたブランクのためか、徐々に上昇していた視聴率が一時伸び悩んでいる。
  • このシリーズでは、奥女中トリオは微妙に名前を変えて登場している(葛岡→葛原、吉野→美吉野、浦尾→秀尾)。
  • お笑い番組『めちゃ²イケてるッ!』でパロディ「山奥〜豚の乱〜」が放送されたり、『新春かくし芸大会』でフジテレビの女子アナが大奥の舞台設定の上で芸を披露するなど、パロディ企画も多く製作された。また、ドラマ出演者が『めちゃイケ』のフジテレビ警察に出演し、上様役の谷原章介を「芸人哀れみの令」で逮捕している。保釈金領収書の宛名を「上様」とするオチまでついた。その際、藤原紀香は「ここにいる全員は上様にイカれている。」と本人のキャラクターから想像できない発言をして笑いをさらった。
  • 当ドラマから2014年10月期の『信長協奏曲』が放送されるまで、フジテレビ系列で放送されていた連続時代劇は途絶えていた。

キャスト

リンクのない人物は架空

重要人物
その他
(★は「大奥スペシャル」にも出演)
スペシャル版

スタッフ

  • 企画:保原賢一郎
  • プロデュース:林徹・手塚治・樋口徹・金丸哲也
  • 脚本:浅野妙子・尾崎将也
  • 演出:林徹
  • 音楽:石田勝範
  • 主題歌:「修羅場東京事変東芝EMI

放送日程

連続ドラマ

  • 初回と最終回は15分拡大。
各話 放送日 サブタイトル 視聴率
第1話 2005年10月13日 修羅場 14.5%
第2話 2005年10月20日 伏魔殿 18.0%
第3話 2005年10月27日 仇の子 14.5%
第4話 2005年11月03日 疫病神 15.5%
第5話 2005年11月10日 逆襲 17.0%
第6話 2005年11月17日 殺意 16.2%
第7話 2005年12月01日 真の敵 14.6%
第8話 2005年12月08日 お犬様 15.4%
第9話 2005年12月15日 遺言 16.0%
最終話 2005年12月22日 乱心 15.0%
平均視聴率 15.6%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)

スペシャル

放送日 サブタイトル 脚本 演出 視聴率
2005年12月30日 悲恋の果てに 浅野妙子 林徹 12.5%

大奥(2006年映画版)

前シリーズ「華の乱」終了から約半年後にあたる、7代将軍家継の時代にあったとされる「絵島生島事件」をモチーフとした映画を東映が製作。主演には仲間由紀恵、高島礼子、井川遥、浅野ゆう子、松下由樹他。2006年12月23日に公開された。

大奥スペシャル〜もうひとつの物語〜

2006年12月29日深田恭子主演で「大奥おんな祭り」として「金曜プレステージ」にて放送された。映画版『大奥』の約3年前の時代(宝永7年)を描く。当初は「大奥エピソード0」というタイトルで発表されていたが、第一章が時系列的に最も古い話となっている以上、「エピソード0」というタイトルでは時代設定が矛盾するためか、現在のタイトルへ変更されている。視聴率15.2%

キャスト

主要スタッフ

  • 脚本:尾崎将也
  • 音楽:石田勝範
  • プロデューサー:手塚治、保原賢一郎
  • 演出:葉山浩樹

大奥(2007年舞台版)

2016年版『大奥』「第一部〜最凶の女〜」/「第二部〜悲劇の姉妹〜」

大奥
(2016年版)
ジャンル 時代劇
脚本 浅野妙子
出演者 沢尻エリカ
製作
制作 フジテレビ
放送
音声形式解説放送
放送国・地域日本の旗 日本
第一部〜最凶の女〜
放送期間2016年1月22日
放送時間金曜21:00 - 22:52
放送枠金曜プレミアム
放送分112分
回数1
第二部〜悲劇の姉妹〜
放送期間2016年1月29日
放送時間金曜21:00 - 22:52
放送枠金曜プレミアム
放送分112分
回数1
テンプレートを表示

二部構成で、2016年1月22日に「第一部〜最凶の女〜」、1月29日に「第二部〜悲劇の姉妹〜」が「金曜プレミアム」枠で放送[1]。主演の沢尻エリカは、江戸幕府の第十一代将軍・徳川家斉の側室であるお美代(実在の人物である専行院)と梅(架空)の二役を演じる。

これとは別に、米倉涼子主演の「大奥」を放送する予定だったが、高部あいの不祥事により放送中止となったことが一部のメディアで報じられている[2]

キャスト(第一部)

キャスト(第二部)

スタッフ

短編アニメ

小奥』(こおく)は、ドラマ公式サイトで配信のPR用(?)短編アニメ。全3話。

  • 脚本・作画・声・編集 - 谷口崇
  • 制作 - フジテレビ、ILCA
  • 第1話 - 2015年12月3日配信
  • 第2話 - 2015年12月14日配信
  • 第3話 - 2015年12月25日配信

脚注

関連項目

外部リンク

フジテレビ 火曜19:59 - 20:54枠
前番組 番組名 次番組
剣客商売
藤田まこと版第4シリーズ)
大奥
(2003.6.1 - 8.19)
つなぎ番組

Wマニア
(19:54 - 20:00)
笑う犬の太陽
(20:00 - 20:54)
【日曜19:58から改題移動】
フジテレビ系 火曜時代劇
剣客商売
(藤田まこと版第4シリーズ)
大奥
(2003.6.1 - 8.19)
夜桜お染
(19:00 - 19:54)
フジテレビ系 スーパー時代劇
大奥
(2003.6.1 - 8.19)
(終了)
フジテレビ系 木曜劇場
大奥 第一章
(2004.10.7 - 12.16)
大奥〜華の乱〜
(2005.10.17 - 12.22)

※『Wマニア』前の『つなぎ番組』に関しては、