2007年のJリーグ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

Jリーグ > 2007年のJリーグ

2007年Jリーグは、J1リーグ、J2リーグ共に3月3日に開幕、12月1日に閉幕した。J1リーグでの優勝は鹿島アントラーズ、J2リーグでの優勝はコンサドーレ札幌であった。

目次

[編集] J1

[編集] 2007年シーズンのJ1のクラブ

2007年シーズンのJ1のクラブは以下の18チームである。このうち横浜FC、柏レイソル、ヴィッセル神戸が前シーズンのJ2からの昇格クラブである。

[編集] レギュレーションの変更点

なし

[編集] スケジュール

開幕戦は3月3日に7試合、翌4日に残りの2試合が行われた。6月30日の第18節をもってアジアカップによる中断期間に入った。8月11日の第19節からリーグ戦が再開され、12月1日に最終戦が行われた。この前後でも国際Aマッチデーと合致した中断期間が断続的に挟まれている。

[編集] リーグ概要

序盤は名古屋が4連勝とスタートダッシュに成功し首位にたつものの、その後は失速していく。代わりにG大阪が圧倒的な攻撃力を武器に勝ちを積み重ね、1位で中断期間に入った。 この年J1に昇格し、三浦知良久保竜彦など抜群の知名度を誇る選手が多数在籍する横浜FCは、第2節で横浜FMとの横浜ダービーで勝利を収めたものの、久保が怪我で多くの試合を欠場したこともあり、その後は勝ちはおろか引き分けすらほとんどないという状態に陥ってしまい、17位とは勝ち点差6の18位で中断期間に突入した。

再開後は、G大阪との直接対決を制した浦和が首位に立つ。また、一時は15位にまで順位が落ちた鹿島も以前の中心選手小笠原満男がイタリアのクラブから復帰すると状態を持ち直し優勝争いに参戦、優勝は浦和、G大阪、鹿島、清水に絞られた。浦和はその後も勝ちを積み重ね首位を独走し、第30節の時点で優勝の可能性が出てくる。

しかし、そこから一転、ACLの疲れからかチーム状態が一気に下降する(特にACLで優勝した後の4試合は引き分けか負けのみで、勝ち点3が1度も取れなかった)。一方の鹿島は、一時は優勝は不可能とまでささやかれるようになるも、第26節から第32節まで怒涛の7連勝で2位に浮上、33節の浦和との直接対決も制したことでその勝ち点差はとうとう「1」となった。しかし、最終節の浦和の相手はJリーグ史上最速でJ2降格など、多くの不名誉な記録を樹立してしまった最下位横浜FCであったことで、アウェー戦とはいえ浦和の優勝は確実とまで言われた。ところが、いざ始まってみると緊張と疲労のためか、いつも通りのプレーができず、逆にキングこと三浦知良のスルーパスから最後はMF根占真伍に決められ先制点を与えてしまう。浦和は怒涛の攻めで何回も決定機を作るも、横浜FCのゴールキーパー菅野孝憲を中心としたディフェンス陣に全て阻まれ0-1で敗戦。一方の鹿島は、清水に3-0で勝利。この結果、鹿島が奇跡の逆転劇で、6年ぶり5度目のリーグ優勝を果たし、通算10冠目となるタイトルを獲得した。

なお、鹿島は3位以上が確定した32節の時点で2008年のACL出場権を得ていた(浦和は前回王者枠、G大阪は天皇杯枠で出場するため、先の2チームを除くJリーグ最上位チームが出場できた)が、結果はおこぼれでなく正真正銘のリーグ王者として出場権を得ることとなった。

下位では、先述の横浜FCのほか、大木武監督の指向するパスサッカーが話題となった甲府はG大阪に移籍したFWバレーの穴を最後まで埋められず降格。相手は奇しくも2年前のJ1昇格を決めた入れ替え戦の対戦相手だった柏レイソル、試合会場も日立柏サッカー場と同じだった。広島はユース世代からの選手育成が奏効しA代表を含む年代別代表に多数選手を送り出したが、守備が安定せず(リーグ最多失点)、入れ替え戦に回り、京都サンガF.C.との試合に敗れ、2度目のJ2降格が決定した。この3チームと残留を競った大宮・大分は、中断期間中に大型補強を敢行し、何とか残留した。イビチャ・オシム前監督の後を受けたアマル・オシム監督の千葉、原博実監督の標榜する攻撃サッカーの実現がかなわなかったFC東京も下位に沈み、シーズン終了後それぞれの監督は解任された。

昇格組の内、柏レイソルヴィッセル神戸は前評判が高くなかった上に開幕前の注目度も低かったにも関わらず、善戦してそれぞれ8位・10位の成績を収めた。柏は磐田に4-0、神戸は横浜F・マリノスに4-1など、序盤から強豪クラブに圧勝する事があった。その他、それまでは下位や中位の常連だったアルビレックス新潟が6位というJ1昇格以降最高順位を記録するなど、下馬評を覆す結果を残している。

[編集] 順位表

順位 クラブ名 勝点 得点 失点 備考
1 鹿島アントラーズ 72 22 6 6 60 36 +24 ACL2008出場権
2 浦和レッドダイヤモンズ 70 20 10 4 55 28 +27
3 ガンバ大阪 67 19 10 5 71 37 +34
4 清水エスパルス 61 18 7 9 53 36 +17
5 川崎フロンターレ 54 14 12 8 66 48 +18
6 アルビレックス新潟 51 15 6 13 48 47 +1
7 横浜F・マリノス 50 14 8 12 54 35 +19
8 柏レイソル 50 14 8 12 43 36 +7
9 ジュビロ磐田 49 15 4 15 54 55 -1
10 ヴィッセル神戸 47 13 8 13 58 48 +10
11 名古屋グランパスエイト 45 13 6 15 43 45 -2
12 FC東京 45 14 3 17 49 58 -9
13 ジェフユナイテッド市原・千葉 42 12 6 16 51 56 -5
14 大分トリニータ 41 12 5 17 42 60 -18
15 大宮アルディージャ 35 8 11 15 24 40 -16
16 サンフレッチェ広島 32 8 8 18 44 71 -27 J1・J2入れ替え戦
17 ヴァンフォーレ甲府 27 7 6 21 33 65 -32 J2自動降格
18 横浜FC 16 4 4 26 19 66 -47 J2自動降格

[編集] 得点ランキング

順位 選手 得点
1 ブラジルの旗 ジュニーニョ(川崎F) 22
2 ブラジルの旗 バレー(G大阪) 20
3 ブラジルの旗 エジミウソン(新潟) 19
4 ブラジルの旗 ウェズレイ(広島) 17
5 ブラジルの旗 ワシントン(浦和) 16
6 ブラジルの旗 レアンドロ(神戸) 15
7 日本の旗 大島秀夫(横浜FM) 14
日本の旗 大久保嘉人(神戸) 14
ブラジルの旗 マルキーニョス(鹿島) 14
10 ノルウェーの旗 フローデ・ヨンセン(名古屋) 13
韓国の旗 チョ・ジェジン(清水) 13

[編集] J2

[編集] 2007年シーズンのJ2のクラブ

2007年シーズンのJ2のクラブは以下の13チームである。このうち、京都サンガF.C.、セレッソ大阪、アビスパ福岡が前シーズンのJ1からの降格クラブである。今季の新規参入チームはなかった。尚このシーズンから京都パープルサンガ京都サンガF.C.にクラブ名を変更した。

[編集] レギュレーションの変更点

なし

[編集] スケジュール

3月3日から12月1日まで行われた。J1と違い、アジアカップの大会期間中も中断することなく開催された。

[編集] リーグ概要

福岡、C大阪、京都の降格組に加え、大補強を敢行した東京V、例年になく意欲的な補強を見せた湘南、J2上位常連の仙台、年々順位を上げてきた鳥栖、前年度の天皇杯でベスト4入りし三浦俊也新監督の下で守備組織の再構築を行った札幌など昇格候補が目白押しであり、混戦が予想されていた。

中でも元日本代表や大物外国人を揃えた東京Vは注目されていたが、序盤に7連敗を喫するなど低迷。またC大阪も序盤にもたつき都並敏史新監督が5月に早くも解任されるなど下位に沈んでいた。上位争いは福岡、山形などが一時首位に立ったがその後失速、浮上してきたのは堅守速攻を武器に手堅いサッカーを展開した札幌だった。第14節から第20節まで7連勝を挙げるなどし2位に勝ち点差10以上をつける独走大勢、2位以下は団子状態でシーズンは続いていった。

だが札幌自慢の堅守が8月下旬に突如崩壊、負けが込み始めた。その間に仙台、京都などの2位グループ、さらに序盤に低迷していた東京VとC大阪が驚異的な追い上げで再び昇格争いに参戦、大混戦となった。第4クールに入ってからは負けたチームから昇格争いから脱落というサバイバルゲームの様相を呈し、徐々に絞り込まれ、最終節を残した時点で1位東京V、2位札幌、3位京都までに昇格の可能性が残っていた。中でも東京Vは得失点差で大きくリードしており、事実上の昇格決定という状況であった。

そうして迎えた最終節、東京VはC大阪に2点リードの状況から追いつかれ引き分け。札幌は水戸に1点ビハインドからの逆転勝利で逆転優勝、J1昇格を決めた。東京Vは2位に落ちたとはいえ7連敗から怒涛の追い上げで自動昇格権を確保した。3位には京都が入り、J1・J2入れ替え戦へと回ることが決まった。

下位に目を向けると9位以下はかなり引き離された結果に終わり、サッカースタイルの転換を図った水戸が12位、徳島が2年連続の最下位となった。

[編集] 順位表

順位 クラブ名 勝点 得点 失点 備考
1 コンサドーレ札幌 91 27 10 11 66 45 +21 J1自動昇格
2 東京ヴェルディ1969 89 26 11 11 90 57 +33 J1自動昇格
3 京都サンガF.C. 86 24 14 10 80 59 +21 J1・J2入れ替え戦
4 ベガルタ仙台 83 24 11 13 72 54 +18
5 セレッソ大阪 80 24 8 16 72 55 +17
6 湘南ベルマーレ 77 23 8 17 72 55 +17
7 アビスパ福岡 73 22 7 19 77 61 +16
8 サガン鳥栖 72 21 9 18 63 66 -3
9 モンテディオ山形 58 15 13 20 46 56 -10
10 愛媛FC 45 12 9 27 39 66 -27
11 ザスパ草津 42 7 21 20 42 71 -29
12 水戸ホーリーホック 34 8 10 30 32 70 -38
13 徳島ヴォルティス 33 6 15 27 31 67 -36

[編集] 得点ランキング

順位 選手 得点
1 ブラジルの旗 フッキ(東京V) 37
2 ブラジルの旗 アレックス(福岡) 26
3 ブラジルの旗 パウリーニョ(京都) 24
日本の旗 藤田祥史(鳥栖) 24
5 日本の旗 古橋達弥(C大阪) 18
6 ブラジルの旗 ダヴィ(札幌) 17
7 ブラジルの旗 リンコン(福岡) 16
8 ブラジルの旗 アンドレ(京都) 15
9 日本の旗 萬代宏樹(仙台) 14
ブラジルの旗 ロペス(仙台) 14

[編集] 入れ替え

[編集] J1→J2

J1リーグ17位のヴァンフォーレ甲府、18位の横浜FCがJ2リーグへの自動降格となった。

[編集] J2→J1

J2リーグ優勝のコンサドーレ札幌、2位の東京ヴェルディ1969がJ1リーグへの自動昇格となった。

[編集] 入れ替え戦

J1リーグ16位のサンフレッチェ広島とJ2リーグ3位の京都サンガF.C.がJ1・J2入れ替え戦に臨んだ。

開催日 第1戦ホーム スコア 第2戦ホーム 開催地
12月5日 京都サンガF.C.
(J2・3位)
2 2 - 1 1 サンフレッチェ広島
(J1・16位)
西京極陸上競技場
12月8日 0 - 0 広島ビッグアーチ

合計スコアが2-1となり、京都サンガF.C.のJ1昇格、サンフレッチェ広島のJ2降格が決定した。

[編集] 表彰

表彰者 所属クラブ
最優秀選手賞 ブラジルの旗 ポンテ 浦和レッドダイヤモンズ
得点王 ブラジルの旗 ジュニーニョ 川崎フロンターレ
新人王 日本の旗 菅野孝憲 横浜FC
フェアプレー個人賞 日本の旗 坂田大輔 横浜F・マリノス
日本の旗 伊東輝悦 清水エスパルス
日本の旗 佐藤寿人 サンフレッチェ広島
最優秀監督賞 ブラジルの旗 オズワルド・オリヴェイラ 鹿島アントラーズ
優秀審判賞 日本の旗 岡田正義
優秀副審賞 日本の旗 相樂亨
Jリーグベストピッチ賞 東北電力ビッグスワンスタジアム
功労選手賞 日本の旗 本田泰人
ブラジルの旗 アマラオ
日本の旗 城彰二
フェアプレー賞
(高円宮杯)
ガンバ大阪
特別賞 浦和レッズ

この年から受賞基準が変更されたフェアプレー賞(高円宮杯)[1]をG大阪が受賞し、1997年の神戸以来となる受賞チームが出た。浦和はAFCチャンピオンズリーグ優勝、FIFAクラブワールドカップ3位という国際大会での好成績が評価されて特別賞を受賞した。

[編集] ベストイレブン

ポジション 選手名 受賞回数 所属クラブ
GK 日本の旗 都築龍太 浦和レッドダイヤモンズ
DF 日本の旗 岩政大樹 鹿島アントラーズ
DF 日本の旗 闘莉王 4 浦和レッドダイヤモンズ
DF 日本の旗 山口智 2 ガンバ大阪
MF 日本の旗 阿部勇樹 3 浦和レッドダイヤモンズ
MF 日本の旗 鈴木啓太 2 浦和レッドダイヤモンズ
MF ブラジルの旗 ポンテ 浦和レッドダイヤモンズ
MF 日本の旗 中村憲剛 2 川崎フロンターレ
MF 日本の旗 遠藤保仁 5 ガンバ大阪
FW ブラジルの旗 ジュニーニョ 川崎フロンターレ
FW ブラジルの旗 バレー ガンバ大阪

[編集] 記録

  • J1リーグ通算12,000ゴール
ウェズレイ(サンフレッチェ広島 2007年6月23日 - 第17節vsヴィッセル神戸・ホームズスタジアム神戸
  • J2リーグ通算6,000ゴール
アンドレ(京都サンガF.C. 2007年9月29日 - 第43節vs湘南ベルマーレ・平塚競技場
  • J2リーグ最年少出場記録
菊池大介(16歳2ヶ月26日・湘南ベルマーレ 2007年7月7日 - 第26節vsアビスパ福岡・平塚競技場)
  • J1リーグ通算ホームゲーム連続無敗記録
25試合(浦和レッドダイヤモンズ、2005年第25節vs横浜F・マリノス - 2007年第5節vsジュビロ磐田、22勝3分)
25試合(ガンバ大阪、2006年第4節vs大宮アルディージャ - 2007年第19節vsアルビレックス新潟、20勝5分)
  • J1リーグ連続無敗試合(タイ記録)
16試合(浦和レッドダイヤモンズ、2007年J1第8節vs鹿島アントラーズ - 第23節vsヴィッセル神戸、11勝5分)[2]

[編集] 注釈

  1. ^ "フェアプレー賞(高円宮杯)の受賞基準変更について". Jリーグ公式サイト (2007-02-20). 2008年12月26日 閲覧。
  2. ^ 1998年-1999年の鹿島アントラーズ、2005年のセレッソ大阪に次いで3度目

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク