2008年のJリーグ

提供: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

Jリーグ > 2008年のJリーグ
2008年のJリーグ参加クラブ分布図

2008年Jリーグは、J1リーグ、J2リーグ共に3月8日に開幕、12月6日に閉幕した。J1リーグでの優勝は鹿島アントラーズ、J2リーグでの優勝はサンフレッチェ広島であった。

なお、1993年に開幕したJリーグは、同年5月15日で開幕15周年を迎えた。

目次

[編集] J1

[編集] 2008年シーズンのJ1のクラブ

2008年シーズンのJ1のクラブは以下の18チームである。このうちコンサドーレ札幌東京ヴェルディ京都サンガF.C.2007年シーズンのJ2からの昇格クラブである。なお、このシーズンから東京ヴェルディ1969は呼称を東京ヴェルディに、名古屋グランパスエイト名古屋グランパスに改めた。
ちなみに、札幌の昇格により6年ぶりにJ1が北海道で開催されたが、一方で広島の降格により中国地方での開催がなくなった。

チーム名 所在都府県 前年成績
コンサドーレ札幌 北海道 J2 優勝
鹿島アントラーズ 茨城県 J1 優勝
浦和レッドダイヤモンズ 埼玉県 J1 2位
大宮アルディージャ J1 15位
ジェフユナイテッド市原・千葉 千葉県 J1 13位
柏レイソル J1 8位
FC東京 東京都 J1 12位
東京ヴェルディ J2 2位
川崎フロンターレ 神奈川県 J1 5位
横浜F・マリノス J1 7位
アルビレックス新潟 新潟県 J1 6位
清水エスパルス 静岡県 J1 4位
ジュビロ磐田 J1 9位
名古屋グランパス 愛知県 J1 11位
京都サンガF.C. 京都府 J2 3位
ガンバ大阪 大阪府 J1 3位
ヴィッセル神戸 兵庫県 J1 10位
大分トリニータ 大分県 J1 14位

[編集] レギュレーションの変更点

[編集] スケジュール

3月8日に開幕戦を行い、5月18日(第13節)から6月28日(第14節)までの間にワールドカップアジア予選のための中断期間をはさんで12月6日まで全34節・計306試合が行われた。

なお、鹿島、浦和、G大阪の3チームはAFCチャンピオンズリーグ2008と平行しての参加となった。

[編集] リーグ概要

2008年のリーグ戦は、前年のアジア王者・浦和の開幕2連敗、ホルガー・オジェック監督の即時解任という衝撃で幕を開けた。この浦和をはじめ、G大阪、川崎といった優勝候補に挙げられていたクラブの調子がなかなか上がってこない中、序盤戦の主役となったのが、ドラガン・ストイコビッチ新監督に率いられた、名古屋の躍進である。サイドからの崩しを中心とした攻撃サッカーは多くのメディアで「美しい」と評され、勝ち点を積み重ねた。しかし、首位争いをリードするまでには至らず、鹿島やFC東京、柏、さらには監督交代後に立ち直った浦和などとの団子状態となる。中断期間は浦和が首位で迎えたが、この時点で圧倒的な強さを持つクラブは存在しないことが明確であった。

中断期間後、中盤戦に一気に調子を上げたのが、ペリクレス・シャムスカ監督就任4年目を迎えた大分である。リーグ最少失点を誇る堅守からのカウンターを武器に次々と勝利を重ね、26節にはついに首位に立つ。戦力的に決して恵まれてはいない大分の躍進は、大きな驚きを呼んだ。一方で、シーズンを通じて常に安定した戦いを続けてきた鹿島が、ACLでの敗退を機にリーグ戦での調子を上げ、優勝争いをリードするようになる。しかし抜け出すチームは現れず、序盤戦で好調だった浦和や柏が調子を落とす中、下位に沈んでいた清水や川崎などが急浮上し、優勝争いは10位前後までに数字上の可能性がある未曾有の大混戦に発展した。

迎えた終盤戦、最終節を前に大分、FC東京、浦和といったクラブが星を落とし、優勝争いから脱落した。特に浦和は、負けが込み始めたことで開幕から燻っていたチーム内の不協和音が一気に表面化し、選手同士やフロントの内紛にまで発展。最終節で中位の横浜FMに1-6で完敗するなど、アジア王者の見る影もない成績に終わった。最終節に優勝の可能性を残したのは、鹿島、名古屋、川崎の3クラブ。名古屋は引き分け、川崎は勝利したものの、自力で優勝を決められる立場にあった鹿島がきっちりと勝利を収め、2000年-2001年シーズン以来、史上初となる2度目のリーグ連覇を達成した。2位は川崎、3位は名古屋となり、それぞれ翌シーズンのACL出場権を獲得した。なお、優勝チームが獲得した勝ち点63は、2005年より始まった18チームでのJ1リーグ戦において、2005年シーズン優勝のG大阪(勝ち点60)に次ぐ低水準であり、優勝争いがかなりの大混戦であったことを物語った。

下位戦線では、オフに主力選手が軒並み移籍し、降格候補筆頭と見られていた千葉が、予想通りに開幕から全く勝てない状態に陥る。11戦で2分9敗、勝ち点2の最下位となったところでヨジップ・クゼ監督が解任され、この時点で千葉の降格は確定的だと思われた。しかし、新監督のアレックス・ミラー就任後、千葉は5連勝を記録するなどして一気に降格圏を脱出。代わって最下位に低迷したのが昇格1年目の札幌で、16節を最後に全く勝てず、結局前年の横浜FCと並ぶ最速タイとなる、残り5試合を残しての降格となってしまった。

札幌を除いた残留争いもまた、上位陣の団子レースの余波を受け、こちらも10位前後までを巻き込む未曾有の大混戦となった。昇格組の東京Vに加え、前年は中位だった新潟や磐田、大宮、さらに一時は強烈な勢いを見せた千葉もそのまま降格圏を抜け出すまでには至らず、最終節はこの5クラブが降格の可能性を残すことになった。迎えた最終節、勝利した上で上位クラブの結果を待つしかない、という最も厳しい状況にあった17位の千葉が、0-2のビハインドから最後の15分間で4点を奪う大逆転勝ち。順位を15位に上げ、序盤戦の成績からは想像もつかなかった奇跡の逆転残留を果たした。最終節で完敗した東京Vが勝ち点37、得失点差-12で17位となって1年でJ2に再降格。磐田が勝ち点37、得失点差-8で16位でシーズンを終え、J1・J2入れ替え戦に回ることになった。自動降格チーム(17位)及び入れ替え戦対象チーム(16位)が勝ち点37を獲得したのは、18チームでのJ1リーグ戦において最多であり、残留争いもまた熾烈な物となった。

[編集] 順位表

順位 クラブ名 勝点 得点 失点 備考
1 鹿島アントラーズ 63 18 9 7 56 30 +26 ACL2009出場権
2 川崎フロンターレ 60 18 6 10 65 42 +23 ACL2009出場権
3 名古屋グランパス 59 17 8 9 48 35 +13
4 大分トリニータ 56 16 8 10 33 24 +9
5 清水エスパルス 55 16 7 11 50 42 +8
6 FC東京 55 16 7 11 50 46 +4
7 浦和レッズ 53 15 8 11 50 42 +8
8 ガンバ大阪 50 14 8 12 46 49 -3
9 横浜F・マリノス 48 13 9 12 43 32 +11
10 ヴィッセル神戸 47 12 11 11 39 38 +1
11 柏レイソル 46 13 7 14 48 45 +3
12 大宮アルディージャ 43 12 7 15 36 45 -9
13 アルビレックス新潟 42 11 9 14 32 46 -14
14 京都サンガF.C. 41 11 8 15 37 46 -9
15 ジェフユナイテッド千葉 38 10 8 16 36 53 -17
16 ジュビロ磐田 37 10 7 17 40 48 -8 J1・J2入れ替え戦
17 東京ヴェルディ 37 10 7 17 38 50 -12 J2自動降格
18 コンサドーレ札幌 18 4 6 24 36 70 -34

[編集] 得点ランキング

順位 選手 得点
1 マルキーニョス(鹿島) 21
2 ダヴィ(札幌) 16
3 鄭大世(川崎F) 14
柳沢敦(京都)
5 アレッサンドロ(新潟) 13

[編集] J2

[編集] 2008年シーズンのJ2のクラブ

2008年シーズンのJ2のクラブは以下の15チームである。このうち、横浜FCヴァンフォーレ甲府サンフレッチェ広島が昨シーズンのJ1からの降格クラブである。また、前年の日本フットボールリーグ(JFL)で好成績をおさめたロッソ熊本とFC岐阜がJリーグに加盟し、新たにJ2リーグへと加わった。Jリーグへの新規参入は、2006年に愛媛FCが加盟して以来2年ぶりであった。なお、ロッソ熊本はJ2加入に伴い、クラブ名をロアッソ熊本に変更した。
ちなみに、中部地方では3年ぶり、中国地方では5年ぶりのJ2開催となり、北海道では6年ぶりにJ2開催が無くなった。

チーム名 所在都道府県 前年成績
ベガルタ仙台 宮城県 J2 4位
モンテディオ山形 山形県 J2 9位
水戸ホーリーホック 茨城県 J2 12位
ザスパ草津 群馬県 J2 11位
横浜FC 神奈川県 J1 18位
湘南ベルマーレ J2 6位
ヴァンフォーレ甲府 山梨県 J1 17位
FC岐阜 岐阜県 JFL 3位
セレッソ大阪 大阪府 J2 5位
サンフレッチェ広島 広島県 J1 16位
徳島ヴォルティス 徳島県 J2 13位
愛媛FC 愛媛県 J2 10位
アビスパ福岡 福岡県 J2 7位
サガン鳥栖 佐賀県 J2 8位
ロアッソ熊本 熊本県 JFL 2位

[編集] レギュレーションの変更点

  • リーグ編成が昨季の13チームから15チームに増えたことにより、前年までの4回戦総当たり戦(52節各チーム48試合)から3回戦総当たり戦(45節各チーム42試合)へと変更になる。
  • 順位決定方法に反則ポイントが追加となる

[編集] スケジュール

3月8日から12月6日まで全45節・計315試合が行われたが、J1とは違い6月のワールドカップアジア予選の間もリーグ戦が中断されることはなかった。

なおチーム数が15と奇数であるため、毎節7試合が組まれており1チームは試合がない。

[編集] リーグ概要

開幕前の下馬評では、降格しながらも主力選手がほとんど残留した広島を昇格候補筆頭に推す声が圧倒的であった。攻撃陣に豊富な若手を揃えるC大阪、降格組の横浜FCと甲府、毎年後一歩のところで昇格を逃す仙台と湘南、鳥栖などを加え、例年通りの混戦が予想されていた。

蓋を開けると、第1クールから下馬評を遥かに越える勢いで広島が首位を独走することになった。例年のJ2上位チームのように、強力な外国人FWの得点力に依存するのではなく、最終ラインからの徹底したパスワークで相手を崩し大量点を奪う広島のサッカーは、J2では異質であった。第1節から一度も首位を譲ることなく、7試合を残して悠々とJ2優勝と昇格を決定。最終的に、2004年の川崎(勝ち点105)以来J2史上2クラブ目となる勝ち点100を達成。得点数も、大台にあと1と迫る99に達した。

2位以下の昇格戦線では、降格組だった甲府と横浜FCが揃って大きく期待を裏切り、一度も昇格争いに絡むことなく中位以下に沈む。また、第1クールこそ快調に広島を追ったC大阪は、好調な攻撃の一方で守備が脆く、また絶対的エースの香川真司がフル代表、五輪代表、U-19代表の3つに並行招集されるという殺人的な過密日程に襲われ、連勝と連敗を繰り返す不安定な戦いに終始した。仙台、湘南、鳥栖も加えた団子レースが続く中で一歩抜け出したのが、前年9位で開幕前はほとんど注目されていなかった、名将小林伸二率いる山形であった。組織立った守備と、豊田陽平長谷川悠らJ1クラブからレンタルされた若手選手の活躍により、常に安定した戦いで勝ち点を重ねていった山形は、残り1試合を残して2位での昇格を確定。J2創生10クラブから、9つめのJ1クラブ誕生となった。

残る3位争いは最終節までもつれ、仙台、C大阪、湘南、鳥栖の4クラブが可能性を残した。湘南、鳥栖は最終節に破れ、C大阪、仙台はともに勝利。この結果、仙台が勝ち点1の差でC大阪を振り切り、入れ替え戦の出場権を獲得した。

中位以下では、中盤戦まで昇格争いに残り、クラブ史上最高の9位となった草津の奮闘が目を引いた。また、最終的に12位と13位に沈んだものの、第3クールに8戦無敗の快進撃を見せた熊本、第1クールで華麗な攻撃サッカーを繰り広げた岐阜の新規参入2クラブも健闘。一方で、徳島が早々と3年連続の最下位に沈み、愛媛も過去最低の14位と、四国2クラブの不振が目立った。

[編集] 順位表

順位 クラブ名 勝点 得点 失点 備考
1 サンフレッチェ広島 100 31 7 4 99 35 +64 J1自動昇格
2 モンテディオ山形 78 23 9 10 66 40 +26
3 ベガルタ仙台 70 18 16 8 62 47 +15 J1・J2入れ替え戦
4 セレッソ大阪 69 21 6 15 81 60 +21
5 湘南ベルマーレ 65 19 8 15 68 48 +20
6 サガン鳥栖 64 19 7 16 50 51 -1
7 ヴァンフォーレ甲府 59 15 14 13 56 47 +9
8 アビスパ福岡 58 15 13 14 55 66 -11
9 ザスパ草津 53 13 14 15 45 52 -7
10 横浜FC 50 11 17 14 51 56 -5
11 水戸ホーリーホック 47 13 8 21 52 70 -18
12 ロアッソ熊本 43 10 13 19 46 72 -26
13 FC岐阜 42 10 12 20 41 69 -28
14 愛媛FC 37 9 10 23 39 66 -27
15 徳島ヴォルティス 29 7 8 27 40 72 -32

[編集] 得点ランキング

順位 選手 得点
1 佐藤寿人(広島) 28
2 高橋泰(熊本) 19
3 石原直樹(湘南) 18
藤田祥史(鳥栖)
5 荒田智之(水戸) 17

[編集] 入れ替え

[編集] J1→J2

J1リーグ17位の東京ヴェルディ、18位のコンサドーレ札幌がJ2リーグへの自動降格となった。

[編集] J2→J1

J2リーグ優勝のサンフレッチェ広島、2位のモンテディオ山形がJ1リーグへの自動昇格となった。

[編集] 入れ替え戦

J1・16位のジュビロ磐田とJ2・3位のベガルタ仙台J1・J2入れ替え戦に臨んだ。

開催日 第1戦ホーム スコア 第2戦ホーム 開催地
12月10日 ベガルタ仙台
(J2・3位)
2 1-1 3 ジュビロ磐田
(J1・16位)
ユアテックスタジアム仙台
12月13日 1-2 ヤマハスタジアム

2試合の合計スコアが2-3となり、ジュビロ磐田のJ1残留、ベガルタ仙台のJ2残留が決定した。

[編集] 表彰

表彰者 所属クラブ
最優秀選手賞 ブラジルの旗 マルキーニョス 鹿島アントラーズ
得点王 ブラジルの旗 マルキーニョス 鹿島アントラーズ
新人王 日本の旗 小川佳純 名古屋グランパス
最優秀監督賞 ブラジルの旗 オズワルド・オリヴェイラ 鹿島アントラーズ
優秀主審賞 日本の旗 吉田寿光
優秀副審賞 日本の旗 廣嶋禎数
フェアプレー賞 高円宮杯 清水エスパルス
フェアプレー個人賞 日本の旗 川口能活 ジュビロ磐田
Jリーグベストピッチ賞 日本平スタジアム
功労選手賞 日本の旗 秋田豊
日本の旗 名良橋晃
日本の旗 黒崎久志
日本の旗 山口素弘
特別賞 ガンバ大阪
チェアマン特別賞 ガンバ大阪

前年の浦和に引き続き、この年もAFCチャンピオンズリーグに優勝したG大阪に特別賞が贈られた。またG大阪には下部組織における選手育成の功績が評価されてチェアマン特別賞も贈られた。

[編集] ベストイレブン

ポジション 選手名 受賞回数 所属クラブ
GK 日本の旗 楢﨑正剛 4 名古屋グランパス
DF 日本の旗 岩政大樹 2 鹿島アントラーズ
DF 日本の旗 内田篤人 鹿島アントラーズ
DF 日本の旗 中澤佑二 5 横浜F・マリノス
DF 日本の旗 闘莉王 5 浦和レッドダイヤモンズ
DF 日本の旗 山口智 3 ガンバ大阪
MF 日本の旗 中村憲剛 3 川崎フロンターレ
MF 日本の旗 小川佳純 名古屋グランパス
MF 日本の旗 遠藤保仁 6 ガンバ大阪
FW ブラジルの旗 マルキーニョス 鹿島アントラーズ
FW 日本の旗 柳沢敦 3 京都サンガF.C.

[編集] 記録

  • J2リーグ通算7,000ゴール
関口訓充(ベガルタ仙台 2008年12月6日 - 第45節vsザスパ草津・ユアテックスタジアム仙台)

[編集] 外部リンク

[編集] 関連項目