西村雄一
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
西村 雄一(にしむら ゆういち、1972年4月17日 - )は、東京都出身のサッカー審判員。
目次 |
[編集] 来歴
1994年日本工学院専門学校卒業後、1999年に1級審判員として登録され、さらに2004年からはスペシャルレフェリー(SR、現プロフェッショナルレフェリー:PR)として登録され、Jリーグを含む国内試合の審判員および国際主審として活動している。2007年には、7月に行われたAFCアジアカップや、8月~9月に行われたU-17W杯に副審の相樂亨とともに派遣され、U-17W杯ではFIFA主催の大会としては日本人初となる決勝の主審を務めた。また、2006・2008年度の天皇杯決勝や、2006・2007年のJ1・J2入れ替え戦第2戦で主審を務めるなど、国内外でキャリアを重ねている。
[編集] 判定への批判
しかしながら、特にSR初期においてはジャッジの質や技量に対する批判もあり、「日本でも誤審の多い主審が、どうして国際大会でジャッジできるのかわからない。日本の恥ですよ」[1]という選手からのコメントもある。また、2005年4月10日に日産スタジアムで開催されたJ1第4節、横浜F・マリノス-ヴィッセル神戸戦の試合終了後、神戸のオーナーである三木谷浩史に「審判を辞めた方がいい」[2]とコメントされたもこともある。
[編集] 問題となった主な試合・判定
[編集] 退場者取り違え
- 2005年東アジアサッカー選手権(7月31日)、韓国-中国戦
- この試合で主審を務めた西村は、中国の荒いプレーに対しカードを乱発、計3人を退場させたが、そのうち1人に関しては、カードを出すべき選手を別人と取り違え、この退場は後の記録で無効扱いとなっている。しかしこの判定は、北朝鮮の副審からレッドカードだと指摘されて出したもので、誤審とまでは言えない。
- 2008年J2第6節(4月6日)、ヴァンフォーレ甲府-セレッソ大阪戦
- 後半11分にペナルティーエリア内でC大阪FWカレカが転倒した場面で、カレカに触れていなかった甲府DFの池端陽介に対して「得点機会阻止」としてレッドカードを提示した[3]。
- この試合の2日後に一旦、池端に対する1試合の出場停止処分が発表されたが[4]、その後、Jリーグ側は退場処分が人違いだったことを認め、池端に対する出場停止処分を取り消し、この処分を実際に反則を犯した甲府GK桜井繁に付け替えると発表した[5]。なお、「プレーに関する事実についての主審の決定は最終である」とするサッカー競技規則第5条により、公式記録は変更されていない。
- 4月13日の第6節、浦和レッズ-鹿島アントラーズ戦では主審を務める予定だったが、この誤審の影響で岡田正義に変更され[6]、翌第7節まで短い休養を与えられている。
[編集] 「死ね」発言騒動
2008年J1第9節(4月29日)FC東京-大分トリニータ戦に端を発した騒動。
試合中、大分DF深谷友基とF東京FW赤嶺真吾が競り合い、西村はこれを赤嶺のファウルと判定。ここで、先に赤嶺からファウルを受けていた大分DF上本大海が、「2度目の悪質なファウルなので、警告を出すべきだ」と西村に詰め寄ったが、これを退け、通常のファウルとして試合を再開させた。
ところがこの試合後、上本が西村から「お前は黙ってプレーしておけ。死ね!」という暴言を受けたと主張。FC東京のある選手も「確かに『死ね!』と言っていた」と語った(ただし、後述するJリーグ調査で否定)と報道された[7]。大分はこの「死ね」発言について、日本サッカー協会審判委員会に抗議文を送付。Jリーグも強く問題視して、大分の抗議文を待たずに調査に乗り出す[8]など、大きな騒動に発展した。
しかし西村は、「死ね」と発言したことについて、「言っていない」と一貫して否定[9]。日本サッカー協会専務理事の田嶋幸三は、西村が「うるさい。黙ってプレーして」とは言ったことを認めた上で、私見として「プレー『して』と『死ね』を聞き間違えたのでは」と述べた[10]。最終的に、Jリーグは調査の結果、「当該選手(上本)以外に、『死ね』という発言を聞いた選手・審判員が一人もいない」「映像を調査しても、そのような発言が出る状況であったと思えない」と判断。この問題については「主審の主張を認めるものの、当該選手の主張も否定はしない」と結論づけ[11]、西村、上本のどちらにも処分はなされずに決着した。
[編集] 脚注
- ^ 引用 - 夕刊フジ「ジーコ敵は“日本人”審判…『恥だ!』ブチ切れ」(2005年8月2日付記事、参照:ZAKZAK記事のWebアーカイブ)
- ^ 引用 - スポーツニッポン「神戸・三木谷社長、主審に辞職勧告 J1第4節」(2005年4月11日付記事、現在はリンク切れ)
- ^ この試合の週刊サッカーマガジンと週刊サッカーダイジェストによる西村に対する採点はそれぞれ「5.0」「4.0」であった(採点は10点満点で、5.5~6.0が概ね及第点とされる)
- ^ 参考文献 - Jリーグ「J2 第6節 退場に伴う池端 陽介選手(甲府)の出場停止処分について」(2008年4月8日付)
- ^ 参考文献 - Jリーグ「J2 第6節 甲府vsC大阪 池端 陽介選手(甲府)の退場処分の取り扱いについて」(2008年4月11日付)
- ^ 参考文献 - スポーツ報知「浦和―鹿島戦 主審急きょ変更…西村氏に協会『不適格』」(2008年4月13日付記事、同年4月14日閲覧、現在はリンク切れ)
- ^ 日刊スポーツ「西村主審が大分選手に暴言「死ね」/J1」(2008年4月30日付、2008年5月2日閲覧)
- ^ スポーツニッポン「主審の暴言問題で大分が抗議文提出へ」(2008年4月30日付、2008年5月2日閲覧)
- ^ サンケイスポーツ「「死ね」発言否定!西村雄一主審、異議唱えた選手“侮辱”」(2008年5月1日付、2008年5月3日閲覧)
- ^ 日刊スポーツ「「して」聞き間違い!?「死ね」審判不問へ」(2008年5月2日付、2008年5月3日閲覧)
- ^ Jリーグ「審判員の発言に関する見解」(2008年5月2日付、2008年5月3日閲覧)
|
||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||

