国際協力機構

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独立行政法人国際協力機構
正式名称 独立行政法人国際協力機構
英語名称 Japan International Cooperation Agency
略称 JICA(じゃいか)
組織形態 独立行政法人
本部所在地 日本の旗 日本
〒102-8012
東京都千代田区二番町5-25 二番町センタービル 1F-6F
北緯35度41分8秒
東経139度44分9.9秒
予算 1550億円(2009年度実績)[1]
* 運営費交付金 1445億円
* 無償資金協力事業資金 56億円
* 開発投融資収入 25億円
資本金 7兆6014億円
(2010年3月末時点)[2]
人数 常勤職員数 定員1664人
(2010年3月末時点)[2]
理事長 田中明彦
目的 日本及び国際経済社会の健全な発展を促進
活動内容 開発途上国への技術協力
設立年月日 1974年8月
前身 国際協力事業団
所管 外務省
拠点 #拠点の節を参照
プロジェクト 青年海外協力隊派遣
日系社会青年ボランティア派遣
シニア海外ボランティア派遣
国際緊急援助隊派遣
ウェブサイト http://www.jica.go.jp/
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独立行政法人国際協力機構(こくさいきょうりょくきこう、: Japan International Cooperation Agency、略称JICA、ジャイカ)は、独立行政法人国際協力機構法(平成14年法律第136号)に基づいて、2003年10月1日に設立された外務省所管の独立行政法人政府開発援助(ODA)の実施機関の一つであり、開発途上地域等の経済及び社会の発展に寄与し、国際協力の促進に資することを目的としている。前身は1974年8月に設立された国際協力事業団であり、これについても一括して述べる。

事業内容[編集]

事業内容は多岐にわたっており、その基本は「人を通じた国際協力」である。JICAは政府開発援助の実施機関として、対象地域や対象国、開発援助の課題などについての調査や研究、JICAが行うODA事業の計画策定、国際協力の現場での活動を行う人材の確保や派遣、事業管理、事業評価などの役割を担っている。

JICAは、開発途上国の現場において、相手国の人々と共に働き汗を流しながら開発援助活動を直接担当する国際協力の専門家や開発コンサルティング会社(開発コンサルタント)、ボランティアなどの人選や派遣を行うため、JICAが日本と途上国の人々との架け橋となっていると評価されている。

有償資金協力[編集]

途上国に対して円建て・低金利・長期で開発資金の貸し付けを行う円借款業務と、途上国において事業を行おうとする民間企業

無償資金協力[編集]

病院等の医療機関、学校等の教育機関、道路等の運輸交通機関、電力施設、情報通信施設、生活用水施設等の「施設の建設」や、医療機材や教育訓練機材等の「資機材の調達」等の資金を無償で贈与することにより、医療や給水、農村開発、運輸交通などの国家の発展に必要な基礎的な要素を建設する。二国間贈与に基づいて行われるため、開発途上国に資金についての返済を求めない。

国際協力機構はこの無償資金協力のうちの「事前調査」「実施促進」を担っており、一般無償のうちの一般プロジェクト無償・留学研修支援無償と、水産無償と文化無償と食糧援助と貧困農民支援を行う。しかし、予算・案件の採択権限に加えて個別の案件の実施そのものがいまだ外務省の所管となっており、一般無償のうちの日本NGO支援無償・ノンプロジェクト無償・草の根人間の安全保障無償と、緊急無償については、外務省が直接、調達代理機関や国際機関やNGOなどと連携・調整して実施している。

外務省としては、「日本の顔」の見える援助と相互人材交流、人材育成を目指し1998年より開始している「日本センター」の設置もこの一環であり、現在アジア地域の9か国及びロシアに設置されている。

技術協力[編集]

技術協力プロジェクト[編集]

JICAが海外で実施する中心的な事業のひとつで、現場の状況に応じたオーダーメイドの協力計画を相手国と共同で作りあげることにより、その成果が相手国自身の手により継続され自発的発展を促すことを目的とする事業。

専門家派遣
開発途上国の人材開発、組織強化などを目的として、開発途上国や国際機関の要請をうけて派遣される。派遣された専門家は、その国の行政官や技術者と共に、その国の実情に即した技術の仕組みや開発、普及を行う。専門家は関係省庁の推薦・一般からの公募・専門家登録制度に登録している人から選ばれる。一年以上の長期派遣と、一年未満の短期派遣がある。
研修員受け入れ
途上国の中核的な役割を担う、行政官や技術者、研究者などを「研修員」として日本に招き、それぞれの国で必要とされている知識や技術に関する研修を行う。
機材の供与
技術を習得した相手国の専門家が技術を普及するにあたって必要な機材を相手国に供与する。途上国のニーズへの合致や、メンテナンスが可能かなどを十分に検討して行う。

国・課題別研修[編集]

青年研修[編集]

開発途上国の若手行政官や技術者等を日本に招き、それぞれの国で必要とされている分野の研修を18日間にわたって受けさせることにより、日本における当該分野の技術や制度に関する知識を習得させ、日本の技術が発展した歴史や経験や文化や社会的な背景を理解させ、相手国の将来の国づくりを担う人材を育てることを目的とする事業。

ボランティア派遣[編集]

国際緊急援助[編集]

開発途上国で大規模災害が発生した場合に、国際緊急援助隊(JDR)が救助・医療・学術的支援を行う事業。救助チームは、警察庁、消防庁、海上保安庁の救助隊員から構成され、被災国の要請を受理してから24時間以内に日本を出発し、被災地での被災者の捜索、発見、救出、応急処置、安全な場所への移送を行う。医療チームは、自発的な意志にもとづいてあらかじめ登録された医師、看護師、薬剤師、調整員などから編成され、被災国の要請を受理してから48時間以内に日本を出発し、負傷者に対する医療行為を行う。専門家チームは、学者や技術者等から構成され、現地政府機関に対して復旧活動に関する応急対策と学術的指導を行う。

沿革[編集]

国際協力銀行との関係[編集]

政府は行政改革の一環として、2006年5月26日に「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律」(行政改革推進法)を成立させ、そのうちの政策金融改革の一環として、2006年11月8日の第165回国会(臨時国会)において、「独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律を成立させた。これにより国際協力銀行の海外経済協力業務はJICAに承継されることになり、国際協力銀行の国際金融業務は2006年に成立した「株式会社日本政策金融公庫法」により日本政策金融公庫国際金融部門に承継されることになった。

政府は、「独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律」の法案提出理由において、「政府開発援助をより効果的かつ効率的に実施するため、独立行政法人国際協力機構について、国際協力銀行の海外経済協力業務を同銀行から移管するとともに、無償の資金供与による協力の実施に関する業務を新たに追加する等の措置を講ずる必要がある。」と説明している。

組織[編集]

代表者[編集]

拠点[編集]

国内拠点[編集]

機関[編集]

施設[編集]

海外拠点[編集]

JICA関係法令および条文の解説[編集]

資金調達規模[編集]

2009年度予算の資金調達の規模は、財政投融資資金財政投融資特別会計国債から3056億円、財投機関債で500億円、一般会計からの繰り入れから1273億円、過年度の財投機関債・一般会計による融資の回収金から3371億円の計8200億円である[3]

ミャンマーのティラワ経済特区開発に関するの人権状況[編集]

ミャンマーの人権状況を担当する国連のキンタナ特別報告者は19日、記者会見を行いヤンゴン近郊のティラワ経済特区(SEZ)(JICAの支援で工業団地[4])開発に関する声明を発表した。キンタナ氏は「開発は国民生活の向上に寄与するが、地元住民の権利も奪いかねない」として、開発と人権に関するルールづくりの必要性を強調。一方で、移転住民への支援とともに、開発を主導するSEZ委員会への国際社会の支援も必要だ、との見解を示した。[5][6]

脚注[編集]

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関連項目[編集]

外部リンク[編集]