ポール・クルーグマン

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ポール・クルーグマン
ノーベル賞受賞者 ノーベル賞
受賞年:2008年
受賞部門:ノーベル経済学賞
受賞理由:貿易パターンと経済活動の立地に関する分析

ポール・クルーグマンPaul Robin Krugman, 1953年2月28日 - )は、アメリカ経済学者コラムニスト。現在、プリンストン大学教授、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授を兼任。1991年ジョン・ベーツ・クラーク賞2004年アストゥリアス皇太子賞社会科学部門、2008年にはノーベル経済学賞を受賞した。

専門の国際経済学の分野以外でも積極的に発言しており、反ジョージ・W・ブッシュの旗手としても知られる。また、2008年の民主党大統領候補指名のキャンペーンでヒラリー・クリントン候補のメディケア政策を擁護し[1][2][3]、一時的にバラク・オバマ陣営から批判が出たものの[要出典]、結果的にはメディケアに対してオバマ陣営が当初表明していた共和党寄りの方針を撤回させ、民主党の本流の政策に転換させることに成功している。ただし、この論争がしこりとなりクルーグマンは民主党の要職から外れることになった。

目次

[編集] 略歴

ポール・クルーグマン
ニュー・ケインジアン
生誕 1953年2月28日(59歳)
国籍 アメリカ合衆国
学会 (機関)プリンストン大学,
LSE
研究分野 国際経済学, マクロ経済学
母校 MIT (PhD)
イェール大学 (学士号)
影響を
受けた人物
ジョン・メイナード・ケインズ[4]
ジョン・ヒックス[4][5][6]
ポール・サミュエルソン
論敵 塩水学派と淡水学派[7][8]
オーストリア学派
実績 国際貿易理論
新貿易理論
経済地理学
受賞 ジョン・ベーツ・クラーク賞 (1991)
アストゥリアス皇太子賞 (2004)
ノーベル経済学賞 (2008)
情報 - IDEAS/RePEc
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プライベートは、一回離婚して、現在はプリンストン大学の同僚ロビン・ウェルスと再婚している。

[編集] 業績

国際貿易理論に規模による収穫逓増を持ち込み、産業発生の初期条件に差がない国同士で比較優位が生じて、貿易が起きることを上手くモデル化することに成功した。これは、自動車産業など同種の製品を作る産業が、アメリカやヨーロッパ、日本にそれぞれ存在して、互いに輸出しあっている現実を、上手く説明するものであった。

国際貿易理論を国内の産業の分布に当てはめ、地域間の貿易をモデル化し、ハリウッドデトロイトなど特定の産業が集約した都市が、初期の小さな揺らぎから、都市として成長して自己組織化する、都市成長のモデルも作り上げた。

また、変動為替相場では、投機家の思惑が自己成就的な相場の変動を作り出し、変動為替相場が本質的に不安定であることを示した。 

1980年代のバブル不況後の日本の経済をニュー・ケインジアン的なモデルを使ってモデル化し、流動性の罠に落ちていることを指摘し、デフレーション不況に対する日本政府日本銀行の対応の遅さを繰り返し批判してきた[9]が、2007年以降の金融危機には、かつて自分の主張を受け入れなかった日本の政策当局と同じことしか出来ないアメリカ当局を目の当たりにして「同じような状況に直面し我々も同じことをしている、彼らに謝らなければならない」と自虐的に嘆いてみせた。

クルーグマンは、非常に簡単な仮定をおいたシンプルなモデルを作ることを得意としており、彼の業績は、非常にシンプルなモデルに基づく経済学的考察の上に築かれている[10]

SFファンとしても知られ、アイザック・アシモフの「銀河帝国の興亡」に登場する心理歴史学者ハリ・セルダンにあこがれたことが、経済学の道に進む動機になった語っている。イエール大学時代に「恒星系間貿易の理論」をパロディ論文として著したり、イグノーベル賞の講演で、地球全体の輸出入総計の不均衡の原因を宇宙人にもとめるおふざけ講演などを行っている。

[編集] 邦訳著作

[編集] 単著

  • Exchange-Rate instability
  • Geography and trade
    • 『脱「国境」の経済学 産業立地と貿易の新理論』 北村行伸訳 (東洋経済新報社, 1994年
  • Peddling Prosperity
  • Pop internationalism
    • 『クルーグマンの良い経済学悪い経済学』 山岡洋一訳 (日本経済新聞社, 1997年
  • The Self-Organizing Economy
    • 自己組織化の経済学 経済秩序はいかに創発するか』 北村行伸訳 (東洋経済新報社, 1997年)
  • Has the adjustment process worked?
    • 『通貨政策の経済学 マサチューセッツ・アベニュー・モデル』 林康史訳 (東洋経済新報社, 1998年
  • Collected Essays of Paul Krugman Appeared in Foreign Affairs
    • 『資本主義経済の幻想 コモンセンスとしての経済学』 北村行伸訳 (ダイヤモンド社, 1998年)
  • The age of diminished expectations
  • The Accidental Theorist : And Other Dispatches from the Dismal Science
  • The return of depression economics
    • 『世界大不況への警告』 三上義一訳 (早川書房, 1999年)
  • Development geography, and economic theory
    • 『経済発展と産業立地の理論 開発経済学と経済地理学の再評価』 高中公男訳 (文真堂, 1999年)
  • Rethinking international trade
    • 『国際貿易の理論』 高中公男訳 (文真堂, 2001年
  • Japan's trap
  • The Great Unraveling
    • 『嘘つき大統領のデタラメ経済』 三上義一訳 (早川書房, 2004年
  • The Conscience of a Liberal
    • 『格差はつくられた 保守派がアメリカを支配し続けるための呆れた戦略』 三上義一訳 (早川書房, 2008年
  • The return of depression economics and the crisis of 2008
    • 『世界大不況からの脱出 なぜ恐慌型経済は広がったのか』 三上義一訳 (早川書房, 2009年

[編集] 共著

[編集] 脚注

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  1. ^ The Conscience of a Liberal (October 2007) ISBN 0393060691
  2. ^ ニューヨークタイムズ連載コラム(2008/02/04)
  3. ^ ニューヨークタイムズ連載コラム(2008/02/11)
  4. ^ a b Paul Krugman (August 10, 2011). “Dismal Thoughts”. The Conscience of a Liberal. http://krugman.blogs.nytimes.com/2011/08/10/dismal-thoughts/ 2011年8月10日閲覧。 
  5. ^ Krugman, Paul (2011年8月30日). “Who You Gonna Bet On, Yet Again (Somewhat Wonkish)”. Conscience of a Liberal (blog) (New York Times). http://krugman.blogs.nytimes.com/2011/08/30/who-you-gonna-bet-on-yet-again-somewhat-wonkish/ 2011年11月18日閲覧。 
  6. ^ Krugman, Paul. “There's something about macro”. MIT. 2011年11月18日閲覧。
  7. ^ Krugman, Paul (2009年7月29日). “The lessons of 1979-82”. The New York Times. http://krugman.blogs.nytimes.com/2009/07/30/the-lessons-of-1979-82/ 
  8. ^ Krugman, Paul (2009年9月23日). “The freshwater backlash (boring)”. The New York Times. http://krugman.blogs.nytimes.com/2009/09/23/the-freshwater-backlash-boring/ 
  9. ^ Japan's trap, It's Baaack!Japan's Slump and the Return of the Liquidity Trap, Japan : Still Trapped, Further Notes on Japan's Liquidity Trap, Delusions of Respectability, Time on the Cross
  10. ^ Krugman, Paul 2009. "The Increasing Returns Revolution in Trade and Geography." American Economic Review, 99(3): 561–71.

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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