伊藤隆敏

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

伊藤 隆敏(いとう たかとし、1950年 - )は日本の経済学者。専門は国際金融、マクロ経済学東京大学大学院経済学研究科教授東京大学公共政策大学院院長。紫綬褒章受章。

インフレターゲットの主唱者であり[1][2]日本銀行金融政策に批判的な論陣を張っている[3]。また、消費税の増税による財政再建を主張している[2]

人物・来歴[編集]

経営学者で後に小樽商科大学学長を務めた伊藤森右衛門の子[要出典]として、北海道札幌市で生まれる。東京教育大学附属駒場高等学校を経て、一橋大学経済学部卒業。一橋大学では荒憲治郎の弟子であり、学部四年時に大蔵省より内定を得て指導教官の荒を心配させた[要出典]が、結局、辞退し大学院に進学。金田勝年はゼミの同期。

一橋大学大学院を経て、ハーバード大学博士課程修了。ハーバード大学での指導教官はケネス・アロー。また、クリントン政権で米国財務長官を務めたローレンス・サマーズは、ハーバードでの同級生である[4]

国際金融、特に為替レートのマイクロ・ストラクチャーの研究で知られる。この分野でノーベル経済学賞受賞者のロバート・エングルと複数の共著論文がある。

日本経済学会会長(2004年度)、ハーバード大学ケネディスクール客員教授、国際通貨基金調査局上級審議役等を歴任。Econometric SocietyのFellow。

2008年3月7日福田康夫首相は伊藤を日本銀行副総裁に起用する人事案を国会に提示。3月12日衆議院は同意したものの、参議院民主共産社民国民新の野党4党の反対多数で不同意となる。その後、福田の首相辞任に伴い他の民間メンバーとともに辞表を提出し、経済財政諮問会議議員を退任。

主張[編集]

いわゆる構造改革の論客であり、「混合診療も認めるべき」「TPPは積極的に推進すべきだ」「法人税率の引き下げ」「労働生産性の高いセクターに人材が動くような政策が取られているのか、むしろ衰退産業に人材を固定化させてはいないか」「中長期的に国債の新規発行をゼロにするという意識が必要だ」「手厚い社会保障を維持するなら消費税率は25%まで上がる」などと述べている[5]

物価目標達成の手段としての日本銀行の外債購入について、外為法の改正なしに日銀が実施できる方法として「日銀法40条3項により、国際協力を目的に購入は可能だ」と主張している[6]

日本の財政について「日本が財政状況が危機に陥っていないのはある種の奇跡といえる。私の試算では、日本の財政危機は2023年に到来すると予想される」と述べている[7]

経歴[編集]

学歴[編集]

職歴[編集]

著書[編集]

  • 『不均衡の経済分析』(東洋経済新報社、1985年)
  • 『消費者重視の経済学』(日本経済新聞社、1992年)
  • 『インフレ・タ-ゲティング』(日本経済新聞社、2001年)
  • 『デフレから復活へ』(東洋経済新報社、2005年)
  • 『インフレ目標と金融政策』(林伴子と共著、東洋経済新報社、2006年)

受賞[編集]

出典[編集]

参考文献[編集]

外部リンク[編集]