クロスボーン・ガンダム

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クロスボーン・ガンダムとは、漫画「機動戦士クロスボーン・ガンダム」に登場した架空の兵器(モビルスーツ・MS)の名前である。


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


目次

[編集] クロスボーン・ガンダムX1

クロスボーン・ガンダムX1はクロスボーン・ガンダムシリーズ1番機。型式番号は「XM-X1」となっているが、開発がサナリィであることを偽装するために付けられた番号であり、開発元での形式名は「F97」。これは他のクロスボーン・ガンダムシリーズも同じ。パイロットはキンケドゥ・ナウ(シーブック・アノー)。 『鋼鉄の7人』でバイオコンピューターが搭載されていることが判明した。

諸元
クロスボーン・ガンダムX1
型式番号 XM-X1
(サナリィでの型式番号はF97)
所属 新生クロスボーン・バンガード
建造 海軍戦略研究所(SNRI)
生産形態 試作機
頭頂高 15.9m
全備重量 24.8t
出力 5,280kw
推力 25,000kg×4
(最大30,000kg×4)
装甲材質 ガンダリウム合金ハイセラミック複合材
搭乗者 キンケドゥ・ナウ(X1、X1改)
トビア・アロナクス
(X1、X1改・改、X1パッチワーク、X1フルクロス)
ウモン・サモン(X1)

本機は木星圏での運用を念頭に置いた開発が当初よりなされており、事実上地球圏で開発された初の外惑星対応型モビルスーツである。また、ビームシールド等の普及により射撃戦は効果が低いとされ、接近戦主体に設計されている[1]

木星の高重力に対応するために、開発においては大出力推進器の装備が必要不可欠となったが、機体各部に姿勢制御用のバーニアを配置する従来型の設計では、機体の大型化により必要な推進力が得られなくなる問題が生じてしまう事が判明した。

この問題の解決策として、背部に大型の可動式スラスターを配置し、これを利用して必要に応じて推進ベクトルを変更する事で姿勢制御を行うとする設計案が立案・採用された。(もっとも、デザイナーのカトキハジメ本人も認めているように、これが海賊旗などに見られる交差した骨をイメージしたデザインであることは明白である)

この可動式スラスターは、鹵獲・回収されたビギナシリーズのフィン・ノズルや、ベルガシリーズのシェルフ・ノズルの技術をサナリィが取り入れ、それを独自に発展させたものとされている。

本機では、コクピット部分が分離して脱出用戦闘機コアファイターとなるコアブロック・システムを採用している。

本機におけるコアファイターのドッキング方式は、クラスターガンダム(F90IIIY)と同様のホリゾンタル・イン・ザ・ボディ方式を採用している。

前述の可動式スラスターは、本機のメインスラスターであると同時にコア・ファイターのスラスターも兼ねる構造となっている。

そのため、本機のコアファイターの推進力は戦闘機としては破格なまでに強大であり、またスラスターの持つ特性(AMBAC作動肢としての利用が可能)により、宇宙戦闘機としての運動性能も非常に高い。

対して、航空力学を考慮していないその形状のため、地球大気圏内では速度はともかく、運動性は全く期待できない。
また、本機のコアファイターには機体下面にシザースアームが装備されており、単純な貨物運搬も可能である。(作中ではキンケドゥのX1に対し、ベラがこれを用いてブランド・マーカーとビームサーベルを補給する場面がある(第5巻第2話))

ちなみに本機のデザイン特徴の一つである、頭部の骸骨等の装飾は、宇宙海賊を自称するクロスボーンによって行われた単なるペイントで、技術的な意味合いはない。この点に関しては、ウモンのアイディアだと語られている。

本機の武装は以下の通り。

ザンバスター(バスターガン、ビームザンバー)
ビームピストル・バスターガン、粒子加速式ビームサーベル・ビームザンバーの2種類の武器に分離する特殊武器。
通常、腰部両側面のウェポンマウントに分離状態で、右側にバスターガン、左側にビームザンバーがそれぞれ一基ずつ装備されている。
結合時はビームライフルとして機能する他、先込め単発式のグレネードランチャーとしての機能も持ち、核弾頭を含む各種弾頭の射出が可能。
ビームザンバーは元々の出力が高い上に、ビームの粒子を縦方向に加速してさらに威力を高めており、結果、通常のモビルスーツが装備するビームシールドごと、本体を斬り裂く事のできる威力を持つ。
それに対して、射撃武器としては特筆できる程の威力は有していない。これは本機が、運用側の戦闘思想により、ほぼ接近戦に特化した機体として設計されたためである。
名前の由来は「斬馬刀」からと推測される。
他作品で似た設計思想の武装としては、同じく富野原作の『聖戦士ダンバイン』に登場するビルバインの「オーラ・ソード・ライフル」が存在する。
ビームサーベル(ビームバルカン、ビームガン)
コアファイターの機首部ビームガンを、そのままビームサーベルとして使用している。
左右肩部(コクピット上部両側面)に各一基ずつ、合計二基が装備されている。
本機の手に持たせる事でビームサーベルとして機能するが、装備状態のままビームガンとして使用する事も可能である。劇中ではビームとビームバルカンの撃ち分けをしている。
ブランド・マーカー(ビームシールド
X字状に配置された4本のスリットから発振されるビームで、四角錐状のビーム刃を形成するビーム発振器。
両腕前腕上部上面に各一基ずつ、合計二基が装備されている。
通常、ビーム発振部を拳の前に回し、メリケンサックのように敵をそのまま殴りつける攻撃方法が採られるが、発振部を定位置に固定したまま、裏拳のような攻撃を行う事もできる。
また、ビームの展開方法を変更する事で、ビームシールドとしても使用できる。
本装備基部は可動状態を保ったまま、機体から分離させる事も可能である。作中、キンケドゥはこれを利用し、ハリソン専用F91から放たれたヴェスバーのビームを、分離させた二基のビームシールドとビームザンバーを組み合わせる事で、ほぼ相殺した。
「烙印を押すもの」という名前は、この武器のビーム刃で殴りつけられた傷跡が「X」状(クロスボーン)の烙印に見えることからだと推測される。
シザー・アンカー
左右腰部前面装甲がそれぞれ変形し、敵を捕獲・拘束するシザース(ハサミ)となる。
また、基部にはチェーン及びウィンチが装備されており、シザースを射出する事で離れた場所の敵に対しても使用可能。
そのほかにも作中では、投げた武器をつかむ、足場に打ち込み機体を固定する、など様々な使い方をされている。
ヒートダガー
膝部スラスターで発生した余熱により刀身を赤熱化させ敵を溶断する、小型の実体剣。
左右脚部の内部に各一本ずつ、合計二本が装備されている。
通常使用時は人間で言うところのふくらはぎの部分から柄を持って取り出すが、緊急時や奇襲攻撃の際には足の裏、土踏まずの部分から高速で射出する事もできる。
また、刃の部分だけ足の裏から出した状態で、敵を蹴りつけるようにして攻撃する事も可能。
形状的にはハンドガード付きのサバイバルナイフもしくはバヨネットに似る。
バルカン砲
両側頭部に各一門ずつ、合計二門が装備されている。
口径は不明。
ABCマント(Anti Beam Coating Mantle)
巨大な布状をした、対ビーム兵器用追加装甲。
名前の通り、人間と同じくマント状に装備され、本機のほぼ全身を覆うことができる。この際、背部メインスラスターはマントの内側に折り畳まれる。
同一箇所へのビーム耐弾性能は、キンケドゥ曰く「平均で5発」。
しかし、あまりにも強力なビームの場合はその限りではなく、本装備ではF91のヴェスバーのビームを完全に防ぐ事は出来なかった(作中において、ハリソン専用F91の放ったヴェスバーの一撃を背部に直撃を受けたX1は、機体自体に目立った損傷は無かったものの、その際に装備していた本装備は崩壊している)
本装備は必ずしも本機の専用装備という訳ではなく、クロスボーン・バンガード軍のゾンド・ゲーにも使用されていた。
ただし、同機の場合は背部メインスラスターとの干渉により全身に装備する事ができず、腰部から脚部へかけてスカート状に装備し、部分的な増加装甲としての使用に留まっている。

同系列の機体であるガンダムF91と同様に本機でもフェイスカバーを解放した強制排熱が行われるが、最大出力稼動時のみだったF91とは違い、本機の場合は通常の運用時でも頻繁に行っていた。
これは本機が接近戦重視の運用を考慮して機体装甲を厚くした上に、構造的に弱くなる胸部廃熱ダクトの面積を最低限に抑えたことにより内部温度が上昇しやすいためである。

余談だが、本機フェイスカバー開閉機構の出力は、不必要なまでに強力である。作中、キンケドゥはこれを利用する事で、宿敵ザビーネに対し勝利を収めている(X2のヒートダガーを、文字通り「食い止めた」(第6巻第4話))

劇中の活躍
木星における実戦テストのため、X2と共に秘密裏に宇宙海賊クロスボーン・バンガードに供与され、主にキンケドゥ・ナウが使用した。
死の旋風隊との戦闘で中破した後修理を兼ねて改修され、木星帝国側に寝返ったザビーネ・シャルのクロスボーン・ガンダムX2と交戦。本機は頭部を破壊された上にコクピットブロックを貫かれ、大気圏へと落下。しかしキンケドゥは機体が破損している上、自身も瀕死の重傷を負っているにも関わらずブランド・マーカー(ビームシールド)を用いて奇跡的とも言える大気圏突入を成功させる。
史上初めてビームシールドによる大気圏の突入を果たしたMSとなった同機は再度修復され、重傷から復帰したキンケドゥと共に地球圏での木星帝国との最終決戦で活躍する。戦後はトビアとベルナデットに渡され、コロニー間に争いが起きたり、合法的手段で解決できない問題が発生した際に姿を見せて戦う。その姿から「スカルハート」という通称で呼ばれ、コロニー市民や連邦軍に知られることとなる。
その後、『鋼鉄の7人』で新生木星帝国との戦いに投入される。海賊軍事実上唯一の稼働戦力として活躍。「神の雷計画」阻止のため、海賊軍に呼応した木星帝国残党や連邦軍人をくわえた混合戦力の中核となった。幾多の犠牲を払ってコロニーレーザー破壊に成功するが、本機も大破し放棄された。

[編集] クロスボーン・ガンダムX1改

シザー・アンカーの代わりにスクリュー・ウェッブを2本装備するクロスボーン・ガンダムX1の改修機体である。

クロスボーン・ガンダムX1自体の変更はあまりなく、改とは付いているものの実質的には武装を変更しただけの機体である。なお、これ以降のX1のバリエーションもX1本体の性能向上は行われておらず(少なくとも劇中ではそのような描写はない)装備の追加、変更による強化にとどまっている。

後腰部の左右のアーマーにスクリュー・ウェッブのグリップが格納され鞭の部分を引き出して使用する。鞭の収納にはシザーアンカーの鎖を収納していたスペースを用いているためにシザーアンカーは使用できなくなっている。

スクリュー・ウェッブ
ドリル状の先端を高速回転させる事で貫通能力を高めた鞭。死の旋風隊所属のモビルスーツクァバーゼの武器、スネークハンドに対抗するため、マザー・バンガードの技師長によって考案・作成された。「接近戦における武器のリーチが足りないなら、よりリーチが長い武器を装備すれば良い」という単純かつ明確な発想によるものである。性能はスネークハンドには及ばないものの、リーチの面から同装備に対する牽制では充分役立つ武装であり、最終的には前述の技師長の言の通り僅かなリーチの差が功を奏し、クァバーゼの撃破に至っている。また、耐ビームコーティングが成されているのかスネークハンド先端に発生していたビームソー部に触れても切断されなかった。

[編集] クロスボーン・ガンダムX1スカルハート(X1改・改)

木星戦役後、シーブックからトビアへ譲り渡されたX1。 スカルハートというのは胸にドクロのレリーフをつけたガンダムを見た民間人が誰ともなしに呼んだ通称。合法的手段では解決できない問題がコロニー間に発生した際、どこからともなく現れ戦う。普段は上半身に外装をかぶせて、ブラックロー運送所属の作業用MSに偽装されている。

胸部のクロスボーン・バンガードの紋章は消され、X3と同様のドクロのレリーフが付けられた。ガトリング砲は装備されていない。更に前腰部右アーマーにシザー・アンカーを、後腰部左側にスクリュー・ウェッブを装備した。要するにX1とX1・改の中間になった。

初出は長谷川裕一の個人サークル「スタジオ秘密基地」が2000年12月に発行した同人誌『長谷川裕一ひとりスーパーロボット大戦 大外伝1』。なお、こちらではスクリュー・ウェッブが後腰部右側に、シザー・アンカーが前腰部左アーマーに装備されている。

ピーコックスマッシャー

ボウガンのような形状の手持ちのビーム銃。通常型のビームライフルに8器のビーム砲を装備した弓状部分を組み合わせてあり、9方向にビームを一斉発射することで広範囲の敵を攻撃する。これはサナリィの純正装備ではなく、クロスボーン・バンガードがありあわせのパーツで作り上げた急造品である。弓部分のビーム砲は何発か撃つと完全にエネルギー切れになり、パーツごと交換する必要がある。なお、ピーコックとは「孔雀」の意。

[編集] クロスボーン・ガンダムX1パッチワーク

月面での対コルニグス戦で中破したスカルハートをX3の予備パーツで修理・改修した機体。右肩頭部とカラーリングを除けばほぼX3といっても過言ではない。なお機体名のパッチワークは「つぎはぎだから」という事らしい。 また、新たな武装として地球連邦のMSが装備しているアンカーシールドをハリソンから拝借する形で貰い、パッチワークの左腕に装備している。

破壊された両腕部と胸部をX3の物に交換しており、ビームシールド及びブランドマーカーは使用できなくなった代わりにIフィールドが使用可能になり、胸部のガトリング砲も使えるため戦力的には向上している。前腰部右アーマーにシザー・アンカーを、後腰部左側にスクリュー・ウェッブを装備したままである。

アンカーシールド
釣り針の様なフックがワイヤーに繋がり伸縮自在に伸ばすことが出来る。また、盾の役割も出来るために実体弾を弾くことも可能だが、面積は小さい。腕部Iフィールド発生器のカバーの上に装着されるが、カバーの開閉を妨げることは無くIフィールドは問題なく使用できる。元々はスペースデブリの回収用にMSへ装着される事を目的にしており、盾の部分は戦闘用よりも、ふいにデブリが衝突した際の防御に使用する事を想定している。これを装備した姿は「ピーター・パン」に登場する海賊フック船長を思わせるものになる。

[編集] クロスボーン・ガンダムX1フルクロス

フルクロス(Full Cloth)と呼ばれる強化パーツを装着した形態で本編におけるX1の最終仕様。『鋼鉄の7人』に登場。

グレートキャニオンでの戦闘で破損した機体をフリントのパーツを利用して修復、その際に対ビーム防御用ユニット・フルクロスを装着しカラーリングはX1本来のものに戻された。胸部のガトリング砲を除けば、本体の機体仕様はパッチワーク以前に戻されている。また修理の際に残存する予備パーツを全て使用したために事実上「最後のクロスボーン・ガンダム」となった。両腕はフリントの物を利用し、ブランドマーカー兼ビームシールドに戻され、予備部品として残されていたX3用の腕部Iフィールドジェネレーターを改修してフルクロスのスカルヘッドとして両肩の1つの部品として使用される。

手持ちの武器としてはクロスボーン・ガンダムX1改・改(スカルハート)の武器であるピーコックスマッシャーと、クロスボーン・ガンダムX3の武器であるムラマサブラスターを装備する。

フルクロス
フルクロスは、ABC(アンチ・ビーム・コーティング)マントを積層化し特殊加工を施したパーツとIフィールドジェネレータ内蔵のショルダーアーマー・スカルヘッドユニットで構成され、対ビーム防御の向上を目的としている。
ABCマントはその特殊性とコストを理由にサナリィからの供給が絶たれていた為、残存した切れ端等を掻き集めた物を利用している。積層化した事と機能を分散させた構造によって耐弾性は向上した。
スカルヘッドユニットは、クロスボーン・ガンダムX3用の部品を流用したIフィールドジェネレーターを左右で4基内蔵し広範囲のビーム防御が可能になった。また、左右4基のIフィールドジェネレーターを利用する事により、エネルギーが続く限りという制約と、防御範囲が狭くなるといった問題はあるものの、使い方次第でIフィールドを常時張り続ける事が可能となっている。トビアのとっさの思いつきでナックルガードとしても使用している。また、初期のプランでは装甲内部に収納式のヒートカッターを装備する予定だった。本ユニットは胴体と肩部アーマーに取付ける形で装着する。腕部の武器の使用や背面のメインスラスターに支障がないように可動軸や装着方法がとられている。
玩具について
商品は完成品GUNDAM FIX FIGURATION(G.F.F.)とプラモデルマスターグレード(MG)が発売されている。G.F.F.ではクロスボーン・ガンダムX3のコンバージョンとしてX1改・改とフル・クロスへの換装が可能なパーツが付属しMGでは漫画版をイメージした頭部が付属している。なお武装等については両商品共に共通でピーコックスマッシャー、ムラマサブラスター、ビーム・シールド用クリアパーツが付属している。

[編集] クロスボーン・ガンダムX1フルアーマー

非公式ではあるが、漫画執筆者である長谷川裕一の設定したX1フルアーマーバージョンも存在する。

X1改・改のフルアーマー化で、左右の肩にジェネレーター付きアーマーを装備し、右手にジェネレーターと直結したサーベル兼ビーム砲のムラマサ・ハイバスターを持ち、左肩には肩から左腕全体をカバーするシールドと一体化した、大型のパイルバンカーを装着、膝にも同様の近接武器を装備、さらに頭部と胸に増設バルカン砲を装備し、フロントアーマーにはIフィールド発生装置を、そして後部アーマーにプロペラントタンクを装着している。本来は、装着したパーツを使い切ったものから次々と切り離し、本体を破損・消耗させないまま敵陣に突入させるというプランに基き製作されている。サナリィの正規品ではなく、メカニックに転向したウモン・サモンを中心とするメカニック達がでっち上げた寄せ集め品と推測される。このバージョンは、同人誌『長谷川裕一ひとりスーパーロボット大戦 大外伝3』に登場する。

また、月刊ホビージャパン別冊『GUNDAM WEAPONS』にてマスターグレードクロスボーン・ガンダムX1Ver.Kaを改修して造られた物が掲載されているが、前述の出自の事情により出典は明記されていない。

[編集] クロスボーン・ガンダムX2

本機の型式番号はXM-X2となる。前述の通り、この型式番号は偽装である。正しい番号はX1の項を参照。パイロットはザビーネ・シャル

諸元
クロスボーン・ガンダムX2
型式番号 XM-X2
(上記は偽装されたもの。本来の型式番号はF97)
所属 クロスボーン・バンガード
建造 海軍戦略研究所 (SNRI)
生産形態 試作機
頭頂高 15.9m
全備重量 24.8t
出力 5,280kw
推力 25,000kg×4
(最大30,000kg×4)
装甲材質 ガンダリウム合金ハイセラミック複合材
搭乗者 ザビーネ・シャル(X2、X2改)

基本性能はX1と全く同一である。違いは、機体色がかつての「黒の部隊」同様黒であること、メインの武装がショットランサー、バスターランチャーとなっていること、頭部の仕様が若干変更されており、ブレードアンテナの形状、頭部バルカン砲発射口とエアダクトのある頬部分のデザイン、フェイスマスクの形状が俗に言う「Z顔」になっている。しかし『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の4話冒頭のバタラとの戦闘シーンでは、口にヘの字スリットが付いたクロスボーンガンダムX2も1コマながら確認できる。バスターランチャーに関しては名称以外に詳細が語られてはいないが、デザイン等からガンダムF90IILタイプの武装であるロングレンジライフル(実弾とビームを選択して使用可能)と同一の物である事がゲーム『SDガンダム GGENERATION SPIRITS』で判明している。このうちのビームタイプが良好の為、機能を特化させてバスターランチャーとした可能性が極めて高い。

また、X1、X3に関しては頻繁にフェイスカバーオープンによる強制排熱を行う描写が見受けられるものの、X2の強制排熱の描写は本編中は1回しか行っている描写が確認できない[2]

劇中の活躍
本機はX1同様新生クロスボーン・バンガードの主力として活躍していた。パイロットのザビーネベラ・ロナを女王としたコスモ貴族主義の復活を目論んでいたが、彼女に全くその気が無く、木星帝国打倒のためだけにクロスボーン・バンガードの名前とコスモ貴族主義を利用していた事に絶望。機体共々木星帝国へ寝返り、以降木星帝国によって運用されている。
その後、木星帝国からトビアが脱出する際この機体のコア・ファイターを奪取していったため、本機に残されたデータを元に再現されたものの、未知の機体に苦心した事とサナリィとの技術力の差もあり、完全な再現は不可能だったらしく形状が多少異なっている。主にスラスターが大型化しているが、性能は元の機体と同程度と思っていい。また、コア・ファイターによる脱出機能は失われてしまっている。X1・改を激闘の末、一瞬の隙を突き大気圏に叩き落とすなどの戦果を上げるが、最終決戦で奇跡の復活を遂げたX1・改とキンケドゥの前に完全に破壊される。

[編集] クロスボーン・ガンダムX2改

コアファイターを失ったX2の本体に残されたデータと、外部から推測された戦闘データを基に、木星帝国の技術で欠落した部分を補い復元させた機体。形式番号XM-X2ex。サナリィに比べ技術力が劣るため、背部スラスターは推進力が変わらないまま大型化し、コアブロックシステムも再現出来ず、脱出は不可能となっている。上記の様にパワーアップ出来ず性能は元のX2とほぼ同程度と推測される。「改」とはなっているが、コアブロックシステムが失われ、重量も増えた分、どちらかというと改悪である。

このとき木星帝国側に渡ったクロスボーンガンダムのデータは、後にアマクサ量産型クァバーゼの開発などに援用され、洗練された技術はコルニグスに応用される。

武装としてはバスターランチャーに似たような木星帝国製バスターランチャーが装備されている。

なお、X2が木星帝国に持ち込まれた際はABCマントを装備していたが、以後X2(改)がABCマントを装備する事はなかった。ABCマントも研究に回されたものと考えられるが、コピーが作れなかった可能性もある。SDガンダム GGENERATIONシリーズではX2とX2改の違いはコアファイターとABCマントの有無である。また、X2改の方がごく僅か攻撃力が高い。

[編集] クロスボーン・ガンダムX3

本機の型式番号はXM-X3である。パイロットは主人公トビア・アロナクス

諸元
クロスボーン・ガンダムX3
型式番号 XM-X3
(上記は偽装されたもの。本来の型式番号はF97)
所属 クロスボーン・バンガード
建造 海軍戦略研究所 (SNRI)
生産形態 試作機
頭頂高 15.9m
全備重量 24.8t
出力 5,280kw
推力 25,000kg×4
(最大30,000kg×4)
装甲材質 ガンダリウム合金ハイセラミック複合材
武装 バルカン砲×2
ガトリング砲×2
ビームサーベル(ビームガン)×2
ヒートダガー×2
シザーアンカー×2
ムラマサ・ブラスター×1
ザンバスター(ビームザンバー/バスターガン/グレネードランチャー)×1
Iフィールド発生器×2

オプション装備
ブランド・マーカー(ビームシールド)×2
搭乗者 トビア・アロナクス

本機はX1、X2と比較して、構造的な違いはほとんどないが、武装面でいくつかの新技術が取り入れられており、実験機的な意味合いが色濃くなっている。X1、X2との主な相違点は以下の通り。

  • フェイスデザインの一部変更(ツインアイ上下の刺青部とサイコガンダム風のマスクデザイン)
  • 胸部前面装甲の強化
  • 胸部コクピットハッチ上部にガトリング砲二門(口径不明)を追加装備
  • ザンバスターの代替武装としてムラマサ・ブラスターを装備
    ムラマサ・ブラスター
    剣状の本体の外縁部に沿って、小型ビームサーベル(ビームザンバー)を合計14基並べた上、本体内部にビームガンを仕込んだ、接近戦・射撃戦の双方に対応したマルチウェポン。
    X3腰部右側面のウェポンマウントに装着される。
    名前の由来は「妖刀村正」と推測される。
    ビームガンとしても相応の威力を持つが、ビームサーベルとして使用した際の破壊力は特筆すべきものであり、既存のビームシールドはもとより、この威力を防げるものはほとんど存在しない(作中の時点では唯一、本機自身のIフィールド・ハンドならば防御可能である事が判明している)
    また、外縁部ビームサーベルの発振を止め、ビームガンの砲口からのみビーム発振をする事で、通常サイズもしくはロングビームサーベルとして運用する事も可能。
    第2次スーパーロボット大戦αではさらに、ロングビームサーベルと外縁部ビームサーベル全てを発振させた木の葉状の刃を持つ巨大なビームサーベルとしても運用できるが、原作ではこの同時発振は行われていない。
    トビアがエオス・ニュクス号からX3を強奪した際、「そのへんにあったのをひっつかんで来た」のを戦場へ持ってきたものだが、当初はセーフティが解除されていなかったためビームを発振させられず、そのままの状態で敵に叩きつけていた。
    位置付けとしては、本武装はX1・X2で云うザンバスターの代替武装になるのだが、それとは異なり本武装は、グレネードランチャーとしての機能を有していない。
    ために、最終決戦において本機は、作戦の都合上、本武装は腰部ウェポンマウントに装着したままに、核弾頭装備のザンバスターを装備して作戦に臨んでいた。
    SDガンダム GGENERATIONシリーズではビームを発振していない(ビーム属性が付与されている作品もある)状態では「ムラマサ・ブラスター」、発振した状態を「B・ムラマサ・ブラスター」としている。
    なお、SDガンダム GGENERATIONシリーズでは「ブラスターガン」、『第2次スーパーロボット大戦α』では「ムラマサ・ブラスター(射撃)」という名称だった。
  • 両前腕部を新開発のIフィールド発生装置内蔵型に置換
    腕部Iフィールド発生装置
    両前腕部に内蔵されたIフィールド発生装置。通称「Iフィールド・ハンド」。
    高出力のビームを受けた場合に貫通される危険のあるビームシールドと異なり、Iフィールド展開中はビーム攻撃をほぼ無効化する事が可能である。
    Iフィールドは掌から発生されるため、これを活かしてビームサーベルなどの格闘戦用ビーム兵器を「掌で受け止めて防御」するという、本機ならではの対格闘戦防御オプションをとる事もできる。(作中でも、クァバーゼのビーム・ソーやエレゴレラが振るったムラマサ・ブラスターを受け止めており、さらに押し戻す事さえしてみせた)
    しかしIフィールドの展開には片側105秒という制限時間があり、それを過ぎると冷却のために120秒間使用不能となる。
    つまり、左右2基合わせて210秒間はビーム攻撃に対して完全に無敵となるが、展開可能時間と冷却時間に差があるため、結果として冷却終了までの15秒間は、完全に無防備になってしまう。
    元々エース用に開発された機体である事から、開発側はこの点に関してあまり重要視していなかったようだが、パイロットのトビアはこれを知った際、「実験機だからって無責任なものを!」と憤慨していた。
  • ブランド・マーカー(=ビームシールド)の撤去
    オプション型ブランド・マーカー
    前述のIフィールド発生装置装備に伴い、ブランド・マーカー(=ビームシールド)は本機の基本装備から外された。
    その結果本機は、X1、X2と比較して格闘攻撃力及び対実体弾・実体剣防御能力が低下している。
    オプションとしてのブランド・マーカー増設は可能だが、増設用パーツとIフィールド発生装置を内蔵した前腕部上面カバーとが互いに干渉し、カバーの開口が妨げられるため、再装備を施した側の腕のIフィールド発生装置は稼動不可能になるものと推測される(ビームシールドとIフィールドを同時使用した描写が本編にないため、詳細確認できず)。
    なお、作中ではブランド・マーカーとしての使用はされていない。
劇中の活躍
本機は劇中中盤に新たに補充された機体で、前述の通り扱いが難しいためキンケドゥなどエースパイロットの搭乗を前提にしていたと推測される。しかし受け渡しの際にトビアが乗り込むこととなってしまい、そのまま出撃。エレゴレラとの戦闘で小破した。
成り行きで実力不相応の機体を駆る事になったトビアだが、それが却って彼のニュータイプ能力の成長を促進する事となり、地球上では「死の旋風隊」の襲撃を受けるも2機を撃破、木星帝国との最終決戦でもカラスのノーティラスやドゥガチの最終MAディビニダドを撃破するなどの活躍をしている。
ドゥガチとの決戦の際は両手のIフィールドを最大出力で展開。大型メガ粒子砲を押さえ込んだまま、トビアはコア・ファイターで脱出し、本機は失われている。X3用の予備パーツはサナリィに残存していたために後にX1改・改の修理用パーツとして利用されている。

[編集] フリント

型式番号はXM-10(クロスボーン・バンガード)、またはF97-E(サナリィ)。量産を想定したクロスボーン・ガンダムの地球圏仕様型MSである。

諸元
フリント
型式番号 F97-E/XM-10
所属 クロスボーン・バンガード
建造 海軍戦略研究所 (SNRI)
生産形態 少数生産機
頭頂高 15.8m
出力 5,280Kw
装甲材質 ガンダリウム合金ハイセラミック複合材
武装 バルカン砲×2
胸部バルカン×2
ビームサーベル(ビームガン)×2
120mmマシンガン
改良型ザンバスター
(ショットランサー型ビームライフル)
ブランドマーカー(ビームシールド)×2
搭乗者 ウモン・サモン
ヨナ・キニスン
ジェラド

クロスボーンガンダムの地球圏仕様で、木星圏での活動に必要な装備や仕様を省略・整理し製造コストを下げた事によって、クロスボーンガンダムの簡易生産型ともいえる機体となった。そのため、額部のV字アンテナ、シザーアンカーなどは省略されているが、背面部のフレキシブルスラストバインダーは受け継がれており、高い機動性を持つ機体となっている。

サナリィはクロスボーン・ガンダムの木星圏における戦闘データを元にして作り上げたこの機体を「F97」として地球連邦軍に売り込む予定だったが、木星帝国との戦闘が地球圏に拡大したことで宇宙海賊軍によるクロスボーン・ガンダムと本機の違法行為が地球連邦軍に知られてしまう。海賊との関係が露見する事を恐れたサナリィ上層部の判断で販売計画は中止となった。これにより膨大な開発投資額を回収できなくなり、その起死回生として開発されたのがF99(レコードブレイカー)である。

武装
  • マシンガン
  • 改良型ザンバスター
    ビームサンバーとバスターガンへの分離できるショットランサー型ビームライフル
  • 頭部バルカン×2
  • 胸部バルカン×2
  • ビームサーベル
シザーアンカーやヒートダガーといった隠し武器の類は省かれているものの試作機であるクロスボーン・ガンダムと比較しても遜色がないものとなっている。また、コアファイターも引き続き搭載されている。
劇中での活躍
作中では3機がまず実戦配備され、木星戦役末期に活躍している。木星戦役後は確認できるだけでも4機に増え、作業用MSに偽装されて使用されていたが、木星帝国残党のアマクサとの戦闘で3機が大破している。また、『鋼鉄の7人』ではサナリィ所属の機体も登場した。主なパイロットはウモン・サモン、ヨナ、ジェラド。
デザイン
クロスボーン・ガンダムX1からX3までとフリントのデザインはカトキハジメである。ただし全てをカトキが行った訳ではなく、原案デザインは長谷川の手によるもので、X1よりもむしろX3に似た外観だった。これを元にカトキがデザインラフを製作し、それを長谷川がクリンナップする形で完成している。その後、商品化の際にカトキによってリデザインされた物も存在する。
カトキはデザインの際に最も重視した点として、この機体が大河原邦男がデザインしたガンダムF91と、カトキ自身がデザインしたVガンダムの間に位置すること、また設定上製造者が同じサナリィであることを考慮して、両方のガンダムから説得力のあるラインをどう導き出すかだったと回想している。
そのため脚や脛、胸部などのラインにはガンダムF91やクラスターガンダムなどの面影を色濃く残し、特徴的なスラスターもF91や同世代MSのものを発展させた、と仮定してデザインしている。また全体として見るとVガンダムやV2ガンダムと同様に丸みを帯びている部分も多い。例えば上腕や大腿部が人間のそれと同じような丸みがある。長谷川クリンナップ版では指も「角指」から「丸指」になっている。ただし少年エースでの連載第1回時に掲載されたカトキのイラストでは角指である。両者で採用されたハードポイントシステムも採用している。なお、クロスボーン・ガンダムの特徴的な装備のABCマントは、実際には作画の手間を省くためという理由もあったようだ。

[編集] その他

『クロスボーン・ガンダムX4』が長谷川裕一のアイデアとして存在している。同人誌『長谷川裕一ひとりスーパーロボット大戦 大外伝3』の機体解説の中で、「X4を登場させるかX1のフルアーマーを登場させるか考えたが、フルアーマー好きなので、X1フルアーマーを登場させた」とのコメントが書かれている。

元々作品に登場しない非公式な機体であり、デザイン等は一切不明であった。 が、長谷川裕一の公式情報ブログにて氏が個人的に描き上げたX4のデザインスケッチ画像がアップされている。

[編集] 脚注

  1. ^ 後の時代に当たる『機動戦士Vガンダム』では普通に射撃戦を行っているが、これは当作品が準公式であることと、後年のビームシールドの性能向上によるものと推測される。逆に(別世界ではあるが)『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』では、陽電子リフレクター等が戦艦の特務砲さえ防ぎきる防御力を有する為、接近戦で決着を着けるしかなくなっている。
  2. ^ 『機動戦士クロスボーン・ガンダム』2巻 59ページ
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