日立駅

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日立駅*
海岸口駅舎(2012年2月)
ひたち
Hitachi
常陸多賀 (4.9 km)
(5.5 km) 小木津
地図
所在地 茨城県日立市幸町一丁目1-1
北緯36度35分30.69秒 東経140度39分42.21秒 / 北緯36.5918583度 東経140.6617250度 / 36.5918583; 140.6617250座標: 北緯36度35分30.69秒 東経140度39分42.21秒 / 北緯36.5918583度 東経140.6617250度 / 36.5918583; 140.6617250
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
日本貨物鉄道(JR貨物)
所属路線 常磐線
キロ程 146.9 km(日暮里起点)
電報略号 ヒチ
駅構造 地上駅橋上駅
ホーム 2面3線
乗車人員
-統計年度-
10,789人/日(降車客含まず)
-2019年-
開業年月日 1897年明治30年)2月25日
備考 直営駅管理駅
みどりの窓口
* 1939年に助川駅から改称。
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日立駅(ひたちえき)は、茨城県日立市幸町一丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)常磐線である。貨物事務管コードは▲421122[1]。現在の駅舎は、日立市出身の建築家 妹島和世による作品として知られる。

概要

日立市の中心駅である。開設当初は助川駅(すけがわえき)であったが、1939年9月1日に当時の助川町が消滅した直後の、同年10月20日日立駅に改名されて現在に至っている。

日立鉱山1981年閉鎖)の最寄り駅であったため、銅山が操業していた時代には鉱山電車が当駅始発で運行されるなど、鉱山を背景に進展した地域が点在する常磐線を代表する駅の一つでもある。

日立市役所[2]かみね公園[3]日立シビックセンター[4] の最寄り駅である。

当駅における運行形態

  • 上り(勝田水戸上野方面)
    • 概ね1時間に2本の普通列車が当駅に停車する[5]
  • 下り(高萩磯原いわき原ノ町方面)
    • 概ね1時間に2本の普通列車が当駅に停車する[5]
  • 特急列車
    • 当駅を通る列車は全列車停車する。

歴史

旧中央口駅舎(2005年7月) 旧海岸口駅舎(2008年4月)
旧中央口駅舎(2005年7月)
旧海岸口駅舎(2008年4月)

駅構造

中央口(2014年1月)
中央口(2014年1月)
改札口(2021年2月)
改札口(2021年2月)
駅構内を北側より望む(2009年1月)
駅構内を北側より望む(2009年1月)
ホーム(2016年11月)
ホーム(2016年11月)

2面3線のホームを持つ(1、2番線島式、3番線対向式)、地上駅橋上駅舎を有する。直営駅管理駅でもあり、大甕駅 - 十王駅間の各駅を管理している。みどりの窓口Suica対応自動改札機指定席券売機VIEW ALTTE設置駅。現在の駅舎は、地元出身の建築家妹島和世の作品で、第12回ブルネル賞駅舎部門で優秀賞を受賞している[11]

改札口は2か所ある。中央改札はホーム上の駅舎(駅本屋)内に開設され、改札外で中央口と海岸口に分かれている。中央口は中心市街地に面しており、バスターミナルなどもこちら側に設置されている。臨時改札はホーム南側(常陸多賀駅側)の跨線橋と平行している自由通路(エスカルロード)との間に開設され、三菱パワー日立工場が隣接しているため朝のラッシュ時のみに改札業務を行っている。2011年3月11日以前は海岸口が、3番線ホーム南側(常陸多賀駅側)地上の旧本屋側にあったが、橋上駅舎になったため取り壊された。

2007年度から橋上駅舎化および中央口の周辺整備の工事が行われ、2010年度に工事終了予定となっていたが、東北地方太平洋沖地震東日本大震災)の影響で橋上駅舎の開業は年度明けの2011年4月7日に延期となった。

のりば

番線 路線 方向 行先
1・2 常磐線 下り いわき仙台方面
2・3 上り 水戸上野東京品川方面
上野東京ライン

(出典:JR東日本:駅構内図

  • 3番線ホーム(上りホーム)にはSuica専用のグリーン券自動券売機が1台設置されている。
  • 1・2番線ホーム橋上駅舎階段付近と3番線ホームの水戸寄り(旧海岸口付近)に喫煙ルームが設置されている。待合室は3番線ホーム水戸寄りに設置されている。
  • 2番線は、高萩・いわき方面で特急の待ち合わせを行う列車と水戸・土浦方面の当駅始発が使用する。

発車メロディ

2005年(平成17年)10月から、発車メロディに地元出身の作曲家吉田正の楽曲を使用している。

構内営業

コンビニエンスストアNewDays」が中央改札(改札外)コンコースに出店している。

市内飲食店業者の海華軒が長年にわたり1番ホームで駅弁・立ち食いそば店を営業していたが、2008年に撤退し、その後ほかの業者が入ることなく店舗も解体された。風流弁当(幕の内)やソースカツ丼など調製・販売して、一時期は駅弁業者が撤退したいわき駅販売分も調製していたが、後に撤退している。

貨物駅

JR貨物の設備は、旅客駅1番線の西側にある。貨車の入換作業や駅の業務は福島臨海鉄道が受託している。

1面のコンテナホーム、2本のコンテナ荷役線を有する。駅本線に到着した貨物列車は一旦小木津駅方の引き上げ線に入った後、コンテナホームに進入する構造となっている。

日立製作所日立事業所への専用鉄道があり、そこからはまれに特大貨物列車が運転されることもあるが、1995年の運行以降使用されておらず現在は廃止された。また、隣接する日立セメント工場への専用線もありセメント輸送に使用されていたが、2006年3月に廃止された。

現在日立シビックセンターとなっている一帯には、1980年代後半まで日本鉱業(現在のJX金属)の資材置場などが広がり、総延長6 kmに及ぶ専用線が張り巡らされていた。そこには薬品貯蔵タンクも置かれ、日立製錬所(現在の日立工場)で生産された硫酸が当駅から発送されていた。また、資材置場と製錬所を結ぶ日立鉱山専用電気鉄道電化)もあり、化学薬品のほか旅客も輸送していたが、1960年5月31日限りで廃止された。

2014年3月時点で、停車する貨物列車高速貨物列車1往復のみである。行先は下りが小名浜駅、上りが名古屋貨物ターミナル駅である[12]

取扱う貨物の種類

コンテナホームを中央口側より望む(2009年1月) 日立駅構内に入る貨物列車。後ろの工場は日立セメント工場(2009年1月)
コンテナホームを中央口側より望む(2009年1月)
日立駅構内に入る貨物列車。後ろの工場は日立セメント工場(2009年1月)

利用状況

JR東日本によると、2019年度(令和元年度)の1日平均乗車人員は10,789人である[利用客数 1]

近年の推移は以下のとおりである。

乗車人員推移
年度 1日平均
乗車人員
出典
2000年(平成12年) 13,723 [利用客数 2]
2001年(平成13年) 13,353 [利用客数 3]
2002年(平成14年) 12,882 [利用客数 4]
2003年(平成15年) 12,274 [利用客数 5]
2004年(平成16年) 12,030 [利用客数 6]
2005年(平成17年) 11,788 [利用客数 7]
2006年(平成18年) 11,894 [利用客数 8]
2007年(平成19年) 12,112 [利用客数 9]
2008年(平成20年) 12,240 [利用客数 10]
2009年(平成21年) 12,030 [利用客数 11]
2010年(平成22年) 11,626 [利用客数 12]
2011年(平成23年) 11,182 [利用客数 13]
2012年(平成24年) 11,693 [利用客数 14]
2013年(平成25年) 11,651 [利用客数 15]
2014年(平成26年) 11,309 [利用客数 16]
2015年(平成27年) 11,423 [利用客数 17]
2016年(平成28年) 11,461 [利用客数 18]
2017年(平成29年) 11,317 [利用客数 19]
2018年(平成30年) 11,175 [利用客数 20]
2019年(令和元年) 10,789 [利用客数 1]

駅周辺

駅前にあるタービンを模したモニュメント
平和通り(県道293号)の桜並木
海岸口側構内にある展望ロビー

駅前広場には、「工業都市・日立」をイメージする発電所用の大型タービン動翼を模したモニュメントがある。

中央口

海岸口

  • 旧海岸口付近に中央口側と海岸口側を結ぶ跨線橋があり、「エスカルロード」と名付けられている。
  • 会瀬海水浴場

バスのりば

路線バス

日立駅発着の路線バスは茨城交通[注釈 1] が運行。

  • 1番のりば
    • 東河内行き
    • 高鈴台団地行き
    • 芝内行き
  • 2番のりば
    • 小木津駅行き
    • (バイパス経由)十王駅行き
    • (旧道経由)十王駅行き
    • 川尻海岸行き
    • 鞍掛団地行き
    • 田尻団地行き
  • 3番のりば
  • 4番のりば
    • 堂平団地行き
    • (省線門経由)堂平団地行き
    • 成沢団地行き
    • (省線門経由)成沢団地行き
    • 神峰営業所行き
    • 山崎工場行き
    • シーマーク・スクエア行き
  • 海岸口のりば
    • 神峰営業所行き
    • 常陸多賀駅行き

高速バス

東京ディズニーリゾート行(茨城交通、新常磐交通京成トランジットバス)、京都・大阪行(新常磐交通、近鉄バス)は日立市役所から出発。

その他

  • 2008年3月14日まで、常磐線における東京近郊区間の北端の駅であった。以前は上野駅 - 当駅間でSuicaが利用できたが、2008年3月15日には高萩駅まで、2009年3月14日にはいわき駅まで延長された。
  • 22時頃に、当駅終着の下り列車(品川発)と、折り返し当駅始発の上り列車(我孫子行)が1往復設定されている。
  • 常磐線は、当駅を境に、最高速度が南側(上野方面)は130km/h、北側(いわき方面)は120km/hと変わる。

隣の駅

東日本旅客鉄道(JR東日本)
常磐線
普通
常陸多賀駅 - 日立駅 - 小木津駅

脚注

記事本文

注釈

  1. ^ 2019年4月30日までは日立電鉄交通サービスとして運行。

出典

  1. ^ 日本国有鉄道旅客局(1984)『鉄道・航路旅客運賃・料金算出表 昭和59年4月20日現行』。
  2. ^ 日立市役所の案内-日立市公式ホームページ
  3. ^ 交通アクセス-かみね公園公式ホームページ
  4. ^ アクセス-日立シビックセンター公式ホームページ
  5. ^ a b 日立駅時刻表”. 駅探. 2019年9月13日閲覧。
  6. ^ a b 中川浩一『茨城県鉄道発達史』 上、筑波書林〈ふるさと文庫〉、1980年、付表xi頁。ASIN B000J7ZJU0 
  7. ^ “日立駅に自動改札機を導入 JR水戸支社”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1997年3月6日) 
  8. ^ "首都圏でSuicaをご利用いただけるエリアが広がります" (PDF) (Press release). 東日本旅客鉄道. 7 August 2004. 2016年3月4日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2020年5月29日閲覧
  9. ^ "2008年3月 Suicaがますます便利になります" (PDF) (Press release). 東日本旅客鉄道. 21 December 2007. 2016年3月4日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2020年5月29日閲覧
  10. ^ “JR水戸支社 2駅の新駅舎開業”. 交通新聞. (2011年4月14日) 
  11. ^ 「日立駅」が第12回ブルネル賞(2014年)を受賞しました”. 日立市 (2014年10月17日). 2015年8月27日閲覧。
  12. ^ 『貨物時刻表 平成26年3月ダイヤ改正』、鉄道貨物協会、2014年、131-132頁。 

利用状況

  1. ^ a b 各駅の乗車人員(2019年度)”. 東日本旅客鉄道. 2020年7月12日閲覧。
  2. ^ 各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月6日閲覧。
  3. ^ 各駅の乗車人員(2001年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月6日閲覧。
  4. ^ 各駅の乗車人員(2002年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月6日閲覧。
  5. ^ 各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月6日閲覧。
  6. ^ 各駅の乗車人員(2004年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月6日閲覧。
  7. ^ 各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月6日閲覧。
  8. ^ 各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月6日閲覧。
  9. ^ 各駅の乗車人員(2007年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月6日閲覧。
  10. ^ 各駅の乗車人員(2008年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月6日閲覧。
  11. ^ 各駅の乗車人員(2009年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月6日閲覧。
  12. ^ 各駅の乗車人員(2010年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月6日閲覧。
  13. ^ 各駅の乗車人員(2011年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月6日閲覧。
  14. ^ 各駅の乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月6日閲覧。
  15. ^ 各駅の乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月6日閲覧。
  16. ^ 各駅の乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月6日閲覧。
  17. ^ 各駅の乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月6日閲覧。
  18. ^ 各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年3月6日閲覧。
  19. ^ 各駅の乗車人員(2017年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年7月6日閲覧。
  20. ^ 各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月12日閲覧。

関連項目

外部リンク