フィート

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フィート(feet)(国際フィート)
Male Right Foot 1.jpg
人の足。元々の1フィート
記号 ft, ′
ヤード・ポンド法
長さ
SI 正確に 0.3048 m(国際フィートの場合)、測量フィートは約 0.304 800 609 601 219 m 
定義 1/3 ヤード、12 インチ
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フィートフート計量法上の表記)またはフット (複: feet, 単: foot) は、ヤード・ポンド法における長さ単位である。様々な定義が存在したが、現在では、1958年に6カ国で統一された(ただし、後述の「測量フィート」は例外である。)「国際フィート」がその他の国々でも、最もよく用いられており、正確に 0.3048 メートルである[1]。漢字ではと書くことがある。日本では、他のヤードポンド法の単位と同様、特殊の分野にのみ、かつ、当分の間を除いて法定計量単位としての使用は禁じられている。

1 フートは 12 インチであり、3 フィートが 1 ヤードである。

単位記号は ft または(プライム)である。例えば 30′ は 30 フィートを意味する。プライム記号の代わりに(アポストロフィ)が用いられることもある。″(ダブルプライム)がインチを表すので、5′1″ は 5 フィート 1 インチの意味となる。

フィート、フート、フット[編集]

英語での単数形は foot(フートまたはフット)である。"one foot" のように英語では単数形を用いる場合にも、日本語ではフィートを用いることが多い。計量法の体系では、「フット」が用いられることはなく、「フート又はフィート」と定められている[2]。これは、JIS規格などにおいても同様である(例えば、JIS Z 8202-1「量及び単位 第1部:空間及び時間 」における、「フート」、「平方フート」、「立方フート」、「フート毎秒」、「フート毎秒毎秒」)[3]

本項においては法定上の名称以外では、便宜上、統一して「フィート」を用いる。

歴史[編集]

本来、フィートはの大きさに由来する身体尺であるとされている。feet/foot は足を意味する単語である。ヨーロッパのほぼ全ての文化で、足の長さを基準とする長さの単位が使われていた。足の長さを使用した長さの基準で最も古いものは、シュメールに見られる。その長さは、紀元前2575年ごろのラガシュの支配者グデアの像によって知ることができる。

国際フィートは、古代ギリシャ時代にエジプトで使われていたフィートを変更して作られた、ローマ帝国で採用されたより大きなフィートに由来する。

国際フィート[編集]

度量衡標準化の過程でいくつかの異なる長さのフィートが使用されてきた。最もよく使われてきたのは、イギリスのフィート (約 0.304 798 967 m) とアメリカのフィート (約 0.304 800 609 m) であったが、その差が無視できなくなったので、1958年に両国とカナダ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカの6ヶ国が協定を締結し、その長さを 1959年7月1日以降、正確に 0.3048 メートル と定めた。これが国際フィートInternational foot)と呼ばれているものである[4][5]。国際フィートは上記の6カ国以外においても航空分野など特殊な分野で今も使われている。

測量フィート[編集]

以上の経緯のために、アメリカ合衆国では従来のフィートは測量フィート (U.S. survey foot) と名付けられ、アメリカ合衆国内の測地測量に使われ続けている[6]。これは、米国沿岸測地測量局 (US Coast and Geodetic Survey, 現 U.S. National Geodetic Survey) の測地測量の成果を 1959年以降も継続して使用しているためである。測量フィートは、1893年以降、正確に 1200 / 3937 メートル(=約0.304 800 609 601 219メートル)と定義されている。このような定義になったのは、アメリカが1866年にメートルを最初に導入した際に、メートルを基準にしてフィートを定義するのではなく、フィートを基準にしてメートルを次のように定義したためである[7]

1 メートル = 39.37 インチ(正確に)

また、国際インチは正確に0.0254メートルなので、国際フィートは測量フィートの正確に0.999 998倍である(0.999 998 = 0.0254 * 39.37)。すなわち、次の関係がある。

  • (国際フィート = 0.3048 m) * 1 000 000 = (測量フィート = 1200/3937 m) * 999 998 = 304 800 m

なお、ヤードはフィートの正確に3倍であるが、測量フィートに対応する「測量ヤード」というものはない。これは、米国の測地測量においては、測量マイル、測量フィート、ロッドチェーンリンクのみが使用され、ヤードという単位は決して使用されることがないためである。

インドにおいてもアメリカ合衆国と同様の事情があったために、インド国内での測地測量のために、Indian survey foot=正確に0.304 799 6メートルが残されている。イギリスでは1936年以来、メートルで測地測量を実施していたのでアメリカ、インドのような問題は生じておらず、1959年以降は国際フィートのみを使用している。

日本語での表記[編集]

なお、東洋の尺貫法における (日: 約 0.303 m 、中: 約 0.333 m) も、現在のものは足を基準にしたものであり、フィートとほぼ同じ長さとなっている。そのため、フィートを表すために作られた漢字は「尺」に基づく「」であり、中国ではフィートのことを「英尺」と呼んでいる。

1 foot のように英語では単数形を用いる場合にも、日本語では「フィート」を用いることが多い[8]。 foot を日本語で表記する際に、「足」の意味で使われている場合は「フット」、長さの単位として使われている場合は「フィート」と慣習的に書き分けている。

用途[編集]

航空交通管制で、航空機の飛行高度を表すためにフィートが世界的に使われる。航空管制以外の日常生活や商取引では、アメリカ合衆国など一部の国に限られるが、アメリカ合衆国が世界的に大きな影響力を持っている関係上、日本を始めとするメートル法を採用している国でも用途や対象を限定してフィートの使用を認めている。なお、中国、北朝鮮、モンゴル、ロシアおよびCIS各国では、航空管制においてメートルが使用されている。

具体的には、日本の計量法は、フィートを含むヤード・ポンド法による計量単位を、「1)航空機の運航に関する取引又は証明 2)航空機による運送に関する取引又は証明 3)航空機及び航空機用機器並びにこれらの部品に関する取引又は証明、の3つについては当分の間、法定計量単位とみなす。」としている[9]。 

俗説[編集]

フィートの長さは、ヘンリー1世の足の長さであるという俗説がある。ヘンリー1世の足の長さは 12 インチであったという。ヘンリー1世は、この長さをもってイングランドにおける長さの基準とした。

しかし、現代のヨーロッパ人男性の足の長さの平均は約 9.4 インチ (24 cm) であり、イギリス人男性 1,000 人のうち 996 人は足の長さが 12 インチ未満である。一般的な男性の足の長さよりも 1 フィートが長くなっている理由として最も有力なものは、元となったヘンリー1世の足の長さは裸足で測られたのではなく、靴か何かをはいた状態で測ったものである、というものである。足の長さを使って敷地の長さなどを測ることを考えると、裸足で歩測することは考えにくく、靴を履いて行うものと考えられるからである。

組立単位[編集]

平方フート、平方フィート[編集]

平方フート、平方フィート (square feet/foot)
記号 ft2, sq ft
ヤード・ポンド法
面積
SI 929.0304 cm2(正確に)
定義 一辺 1 フィートの正方形の面積
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平方フート(へいほうフート、square foot)、平方フィート(へいほうフィート、square feet)は、ヤード・ポンド法における面積単位である。1 平方フートは、一辺 1 フィートの正方形の面積と定義される。

12 インチ が 1 フィート、3 フィートが 1 ヤードであることから、1 平方フートは 144 平方インチ、1 平方ヤードは 9 平方フィートとなる。1 フィートが正確に 30.48 センチメートルであるので、1 平方フートは正確に 929.0304 平方センチメートルとなる。

1 平方フートは以下に等しい。

立方フート、立方フィート[編集]

立方フート、立方フィート (cubic feet/foot)
記号 ft3, cu. ft.
ヤード・ポンド法
体積
SI 28 316.846 592 cm3(正確に)
定義 一辺 1 フィートの立方体の体積
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立方フート(りっぽうフート、cubic foot)、立方フィート(りっぽうフィート、cubic feet)、は、ヤード・ポンド法における体積単位である。1 立方フートは、一辺 1 フィートの立方体の体積と定義される。

12 インチが 1 フィート、3 フィートが 1 ヤードであることから、1 立方フートは 1728 立方インチ、1 立方ヤードは 27 立方フィートとなる。1 国際フィートが正確に 30.48 センチメートルであるので、1 立方フートは正確に 28 316.846 592 立方センチメートルとなる。

1 立方フートは以下に等しい。

フート毎秒[編集]

フート毎秒 (feet/foot per second)
記号 ft/s, fps
ヤード・ポンド法
速度
SI 0.3048 m/s
定義 1 秒に 1 フィートの速度
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フート毎秒(フートまいびょう)、フィート毎秒(フィートまいびょう)、は、ヤード・ポンド法における速度単位である。1 フート毎秒は、1 に 1 フィートの速度と定義される。

1 フート毎秒は以下に等しい。

速度の単位
メートル毎秒
SI単位)
キロメートル毎時 ノット マイル毎時 フィート毎秒
1 m/s = 1 m/s = 3.6 km/h ≈ 1.9438 kt ≈ 2.2369 mph ≈ 3.2808 fps
1 km/h ≈ 0.27778 m/s = 1 km/h ≈ 0.53996 kt ≈ 0.62137 mph ≈ 0.91134 fps
1 kt ≈ 0.51444 m/s = 1.852 km/h = 1 海里/h ≈ 1.1508 mph ≈ 1.6878 fps
1 mph = 0.44704 m/s = 1.609344 km/h ≈ 0.8690 kt = 1 mi/h ≈ 1.4667 fps
1 fps = 0.3048 m/s = 1.09728 km/h ≈ 0.59248 kt ≈ 0.68181 mph = 1 ft/s

引用[編集]

  1. ^ [1] 計量単位令 別表第7
  2. ^ [2] 計量単位令 別表第7 一「長さ」の項、四「面積」の項、五「体積」の項など
  3. ^ [3] JIS Z 8202-1:2000「量及び単位 第1部:空間及び時間 」
  4. ^ [4] A. Thompson and B. N. Taylor, "The NIST Guide to the SI" B.6 U.S. survey foot and mile
  5. ^ [5] Louis E. Barbrow and Lewis V. Judson,"Weights and Measures Standards of the United States A brief history", 1976, Appendix 5. The United States Yard and Pound, Refinement of Values for the Yard and the Pound, pp30-31.
  6. ^ [6]
  7. ^ [7] The U.S. Metric Law of 1866
  8. ^ 英語の文法では「5 歳女児」を "five-year-old girl" と、前後をハイフンで結ぶ場合には "year" のような単位を単数形で書くルールがあり、同様に「身長6フィートの男性」は "six-foot-tall man" と表記するので、フィートの単数形に慣れていない日本人には分かりにくい。
  9. ^ 計量法[8]附則5条2項1号及び計量単位令[9]9条、質問と回答[10]

関連項目[編集]

長さの単位
メートルSI単位) インチ フィート ヤード 曲尺 鯨尺
1 m = 1 ≈ 39.370 ≈ 3.2808 ≈ 1.0936 = 33 = 3.3 = 2.64
1 in = 0.0254 = 1 ≈ 0.083333 ≈ 0.027778 = 0.8382 = 0.08382 = 0.067056
1 ft = 0.3048 = 12 = 1 ≈ 0.33333 = 10.0584 = 1.00584 = 0.804672
1 yd = 0.9144 = 36 = 3 = 1 = 30.1752 = 3.01752 = 2.414016
1 寸 ≈ 0.030303 ≈ 1.1930 ≈ 0.099419 ≈ 0.033140 = 1 = 0.1 = 0.08
1 尺(曲尺) ≈ 0.30303 ≈ 11.930 ≈ 0.99419 ≈ 0.33140 = 10 = 1 = 0.8
1 尺(鯨尺) ≈ 0.37879 ≈ 14.913 ≈ 1.2427 ≈ 0.41425 = 12.5 = 1.25 = 1