日立キャピタル
本社が入居する西新橋スクエア | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
機関設計 | 指名委員会等設置会社 |
市場情報 | |
略称 | 日立キャピ |
本社所在地 |
![]() 〒105-0003 東京都港区西新橋一丁目3番1号 西新橋スクエア |
設立 |
1960年8月30日(日立月販株式会社) 創業は1957年9月10日 |
業種 | その他金融業 |
法人番号 |
6010401024970 ![]() |
事業内容 |
環境関連事業・金融総合ファイナンス事業 (リース・保険・証券化・PFI・BPO等) |
代表者 |
取締役兼代表執行役・執行役社長兼CEO:川部誠治 代表執行役・執行役副社長:木住野誠一郎 |
資本金 | 99億83百万円 |
総資産 | 連結:3兆7,194億円 |
従業員数 | 5,643名(2020年3月末時点) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
日立製作所 33.39% 三菱UFJフィナンシャル・グループ 23.00% |
主要子会社 |
日立キャピタルオートリース 51% 日立キャピタルNBL 100% 日立キャピタル損害保険 79.36% 日立キャピタル債権回収 100% 積水リース 90% |
関係する人物 | 三浦和哉(元社長) |
外部リンク | https://www.hitachi-capital.co.jp/ |
特記事項: 経営指標はすべて2020年3月期有価証券報告書の数値 |
日立キャピタル株式会社(ひたちキャピタル、英:Hitachi Capital Corporation)は、東京都港区に本社を置く、日本の大手総合ファイナンス会社である。日立製作所および三菱UFJフィナンシャル・グループの持分法適用関連会社。2020年9月24日に、三菱UFJリースとの経営統合及び2021年3月末で東証1部上場廃止、消滅(吸収合併消滅会社)することが発表された[1]。
概要[編集]
日立製作所の家電販売のクレジット部門を前身としローン・クレジットに強みを持つ日立クレジットと、同じく日立系でリース事業を行なっていた日立リースが2000年に合併し、現社名となった。
リースを中心とした総合ファイナンス会社として、PPP・PFI事業やデータセンター・物流倉庫等の建物リースなどの社会インフラ事業、風力発電・メガソーラー・ESCO事業などの環境・再生可能エネルギー事業、いわゆるベンダーリースを中心としたベンダーファイナンス事業、乗用車・介護車両・建設機械等に対するオートリース・ローンなどの金融サービス、これらの保守・管理・運用等の総合的ソリューション提供を行うビークルソリューション事業、医療機器向けの金融サービスや医療機関への省コストソリューション提供などを行うヘルスケア事業、農業の生産・加工・流通・販売に係るファイナンスや6次産業化、省エネ・IT活用促進サービスなどを行うアグリ事業、電子記録債権・ファクタリング・販売金融などのファクタリング・販売金融関連事業、工場インフラに係る産業機械・建設機械のファイナンス、遊休地活用ソリューション提供などを行う産業機械・建設機械関連事業、海外におけるローン等の消費者向け関連事業を中心として、国内外で幅広い金融サービスを展開している[2]。
海外においては、ヨーロッパを主軸に、イギリス、ポーランド、オランダ、アメリカ、カナダ、中華人民共和国(香港、北京・上海)、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシアへ展開。「現地化」をテーマに、各国・各地域に即した金融サービスを提供している。各国現地法人の従業員、及びその取引先の9割以上を現地に置いており、グローバル・ローカリゼーションを徹底している点が特徴である[3]。イギリスにおいては、リテールファイナンスにおいてトップシェアを誇っている[4]。
日立グループの国内・海外展開における連携や、グループ会社を対象とするリース取引等、日立グループ金融サービスの中核企業と位置づけられていた[5]。2013年4月に三菱UFJフィナンシャル・グループのベンダーリース会社であった日本ビジネスリース(現:日立キャピタルNBL)を完全子会社化したほか、2014年に日立製作所と共同出資で日立ウィンドパワーを設立、2016年に日立サステナブルエナジーを設立するなど、日立グループの金融パートナーとしての機能を強化している。
2016年5月には、日立製作所、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三菱東京UFJ銀行(現・三菱UFJ銀行)、三菱UFJリースとの間で、業務提携等に関する基本合意書を締結。5社間でインフラ事業に係るオープンな金融プラットフォームの構築を目指すこと、三菱UFJフィナンシャル・グループ及び三菱UFJリースが日立製作所が保有する日立キャピタルの一部株式を取得すること、日立キャピタルが三菱UFJリースの一部株式を取得することなどで基本合意した[6]。
2016年10月に、三菱UFJフィナンシャル・グループが株式の23.01%を、三菱UFJリースが株式の4.20%(いずれも議決権所有割合)を、それぞれ日立製作所から取得した。これにより日立製作所の連結子会社ではなくなり、同社及び三菱UFJフィナンシャル・グループの持分法適用関連会社となった[7]。
2020年9月24日、合併を通じた経営統合に向けて三菱UFJリース株式会社と契約を締結したことを発表。2021年3月30日付けで東証1部上場廃止、三菱UFJリースを吸収合併存続会社・日立キャピタルを吸収合併消滅会社とする吸収合併の方式により、2021年4月1日に経営統合されることとなった[1]。
沿革[編集]
- 1957年 9月 東京日立家庭電器月賦販売株式会社、大阪日立家庭電器月賦販売株式会社設立
- 1960年 8月 日立月販株式会社設立
- 1960年12月 東京、大阪、九州、名古屋の各日立家庭電器月賦販売株式会社を日立月販株式会社が吸収合併
- 1969年 1月 商号を日立クレジット株式会社に変更
- 1976年12月 東京証券取引所市場第二部に上場
- 1979年 9月 東京証券取引所市場第一部に上場
- 2000年10月 日立リース株式会社を吸収合併し、商号を日立キャピタル株式会社に変更
- 2003年 4月
- 2003年 5月 積水ハウス株式会社及び大和ハウス工業株式会社との3社合弁で住宅金融事業に特化した日本住宅ローン株式会社を設立。同年10月に営業を開始する[10]。
- 2003年10月 東京都23区内及び神奈川県で営む自動車ファイナンス事業を会社分割(分社型吸収分割)により日立キャピタルオートリース株式会社へ承継[11]。
- 2004年 1月 ユナム・ジャパン傷害保険株式会社を完全子会社化[12]。同年4月に日立キャピタル損害保険株式会社に商号変更する[13]。
- 2004年 4月 オート支店のエリアを対象とする自動車ファイナンス事業を会社分割(分社型吸収分割)により日立キャピタルオートリース株式会社へ承継[14]。
- 2004年6月 井関農機グループとの業務提携の一環として、同社の連結子会社であるアイセック株式会社のクレジット事業を新設分割によって設立されたヰセキクレジット株式会社の発行済株式の90%を取得[15](なお、2008年12月に井関農機株式会社より同社保有分をすべて取得し、完全子会社化する)。
- 2004年10月 神奈川県綾瀬市のショッピングセンター開発に係る新会社として、日立キャピタル綾瀬SC株式会社を設立[16]。
- 2005年 4月 信託事業に向けた準備会社として日立キャピタル信託株式会社を設立。同年9月に信託業免許を取得し、同年10月より営業開始[17]。
- 2006年10月 日立カードサービス株式会社を吸収合併[18]。
- 2007年 7月 神奈川県横浜市のショッピングセンター開発に係る新会社として、権太坂スクエア株式会社を設立[19]。
- 2009年 4月 ヰセキキャピタル株式会社を吸収合併[20]。
- 2009年 5月 ギフトカード事業を会社分割(簡易吸収分割)により株式会社ジェーシービーへ承継[21]。
- 2009年 7月 関連会社でファクタリング事業を行うファイナンシャルブリッジ株式会社の株式を追加購入し、子会社化する[22]。
- 2010年 1月 日立キャピタル綾瀬SC株式会社、権太坂スクエア株式会社を吸収合併[23]。
- 2011年10月 株式会社三菱東京UFJ銀行(現・株式会社三菱UFJ銀行)の子会社である株式会社日本ビジネスリースの発行済株式総数の40%を三菱東京UFJ銀行から譲り受ける[24]。
- 2011年11月 住友三井オートサービス株式会社との業務・資本提携契約締結[25]。
- 2012年10月 Hitachi Capital Canada Corp.設立
- 2013年 4月 株式会社日本ビジネスリースの株式会社三菱東京UFJ銀行(現・株式会社三菱UFJ銀行)が所有していた株式の全数を取得し、完全子会社化[26]。2014年8月に日立キャピタルNBL株式会社に商号変更する[27]。
- 2013年 9月 日立商業保理(中国)有限公司設立
- 2014年 9月 本社を西新橋スクエアに移転(なお、グループ会社7社の機能も同所へ移転・集約される)
- 2016年 3月 日立サステナブルエナジー株式会社設立
- 2016年 5月 三菱UFJフィナンシャル・グループ及び三菱UFJリースとの業務提携・資本提携に合意
- 2016年10月 日立製作所および三菱UFJフィナンシャル・グループの持分法適用関連会社となる
- 2017年 4月 沖縄日立キャピタル株式会社を吸収合併[28]。
- 2017年10月 グループ内でのベンダーソリューション事業(販売店契約を締結するなどして提携関係にあるベンダー(販売店)の販売促進等のニーズに対して、リースやクレジットにとどまらず幅広いソリューションを提供する事業)の集約化に着手し、ヘルスケア事業の一部及びアグリ事業におけるフロント機能を日立キャピタルNBL株式会社へ集約[29]。
- 2018年 1月 情報・通信分野におけるベンダーソリューション事業を会社分割(簡易吸収分割)により日立キャピタルNBL株式会社へ承継[30]。
- 2018年10月 ライフソリューション分野におけるベンダーソリューション事業を会社分割(簡易吸収分割)により日立キャピタルNBL株式会社へ承継[31]。
- 2020年9月 三菱UFJリースへ吸収合併され、2021年4月1日の経営統合に向けた契約締結を発表[1]。
主要グループ会社[編集]
- 国内
- 日立キャピタル債権回収株式会社
- 日立キャピタルサービス株式会社
- 日立キャピタルオートリース株式会社
- 日立トリプルウィン株式会社
- 積水リース株式会社
- 日立キャピタル損害保険株式会社
- 日立キャピタルコミュニティ株式会社
- 日立キャピタル信託株式会社
- 第一信用保証株式会社
- 日立キャピタルNBL株式会社
- 日立グリーンエナジー株式会社
- 日立ウィンドパワー株式会社
- 日立サステナブルエナジー株式会社
- ジャパン・インフラストラクチャー・イニシアティブ株式会社(持分法適用会社)
- 海外
- Hitachi Capital (UK) PLC
- Hitachi Capital Polska Sp. z o.o.
- Hitachi Capital Mobility Holding Netherlands B.V.
- Maske Fleet GmbH
- Maske Langzeit-Vermietung GmbH
- Hitachi Capital America Corp.
- Hitachi Capital Canada Corp.
- CLE Capital Inc.
- Hitachi Capital (Hong Kong) Ltd.
- Hitachi Capital Management (China) Ltd.
- 日立租賃(中国)有限公司
- 日立商業保理(中国)有限公司
- Hitachi Capital Asia Pacific Pte. Ltd.
- Hitachi Capital (Thailand) Co., Ltd.
- Hitachi Capital Malaysia Sdn. Bhd.
- PT. Arthaasia Finance
- PT. Hitachi Capital Finance Indonesia
関連項目[編集]
- QUICPay(非接触ICカード)
- モバイル決済推進協議会
- アエル (貸金業者) - 正規の消費者金融業者である(ヤミ金では無い)が日立グループと無関係にも関わらず「日立信販」の商号使用していたため、日立クレジット(前身)が不正競争防止法違反で民事訴訟を提起し、最高裁まで係争した。
- 綾瀬タウンヒルズSC - 日立キャピタルコミュニティが運営する商業施設
脚註[編集]
- ^ a b c “三菱UFJリースと日立キャピタルとの合併を通じた経営統合に向けた契約締結に関するお知らせ”. 三菱UFJリース株式会社 (2020年9月24日). 2020年9月24日閲覧。
- ^ 「日立キャピタルレポート2015」参照。
- ^ 同社コーポレートサイト・採用情報-会社概要より。
- ^ 「日立キャピタルCSR報告書2014」参照。
- ^ 2011年3月期有価証券報告書より
- ^ 日立キャピタルの持続的成長を目的とした業務提携及び資本提携、株式の売出し、親会社の異動、その他の関係会社及び主要株主の異動に関するお知らせ
- ^ 親会社の異動、その他の関係会社の異動に関するお知らせ
- ^ “会社分割によるカード事業部門の分社化にするお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2003年2月12日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “合併に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2003年2月12日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “合弁会社設立に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2003年5月14日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “会社分割による自動車ファイナンス事業の分社化のお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2003年8月8日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “ユナム・ジャパン傷害保険株式会社の株式取得に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2003年12月5日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “子会社の商号変更に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2004年1月16日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “会社分割による自動車ファイナンス事業の分社化のお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2004年1月29日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “井関農機グループとの業務提携について” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2004年4月12日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “綾瀬SC(ショッピングセンター)開発に係る新会社の設立について” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2004年10月6日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “日立キャピタル信託株式会社免許取得のお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2005年9月30日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “合併に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2006年7月27日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “横浜市の「権太坂三丁目用地活用事業」に係る推進状況について” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2009年3月26日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “子会社の吸収合併に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2008年12月26日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “ギフトカード事業の会社分割(簡易分割)による株式会社ジェーシービーへの承継に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2009年3月26日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “ファクタリング事業会社の子会社化に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2009年7月23日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “子会社合併に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2009年10月28日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ 2011年7月28日付プレスリリース「日立キャピタルと日本ビジネスリースの資本提携について」参照
- ^ 住友三井オートサービス発行済み株式の20%を住友商事より取得し、日立キャピタルオートリース発行済み株式49%を住友三井オートサービスに譲渡する。2011年11月2日付プレスリリース「住友三井オートサービス株式会社との業務・資本提携に関するお知らせ」参照
- ^ “株式会社日本ビジネスリースの株式取得(子会社化)の完了に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2013年4月1日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “子会社の商号変更に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2014年6月20日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “連結子会社の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2016年11月24日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “ベンダーソリューション事業の集約に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2017年4月24日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “会社分割(簡易吸収分割)に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2017年8月2日) 2020年4月19日閲覧。
- ^ “会社分割(簡易吸収分割)に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 日立キャピタル株式会社, (2018年4月10日) 2020年4月19日閲覧。
外部リンク[編集]
|
|
|
|