アイアンマンヘビーメタル級王座
アイアンマンヘビーメタル級王座(アイアンマンヘビーメタルきゅうおうざ)は、DDTプロレスリングが管理、認定している王座。
概要[編集]
2000年6月29日、DDTプロレスリング北沢タウンホール大会にて、ポイズン澤田がでっちあげた。その後、DDTにより正式に認定されている。階級はヘビーメタル(無差別)級。
24時間ルールを採用しており、いつでもどこでも、公式戦などの試合形式を問わず、レフェリーによる選手権保持者への敗北判定さえあれば王座が移動、挑戦資格はプロレスラーに限定されない。このため、平田一喜のようにデビュー前の練習生が戴冠[1]してデビュー戦が防衛戦になったり[2]、レフェリーなどのスタッフだけでなく、その場に居合わせた人物や動物が戴冠することもあり、それどころか飲食物、脚立や皿、紙、果てはチャンピオンベルトそのものといった物品も歴代王者に名を連ねている。
WWEに存在したWWEハードコア王座をモチーフとしている。
選手権ルール[編集]
以下はFMWの2002年最終興行のアイアンマン選手権試合(高木三四郎 vs チョコボール向井)において、リングアナウンサーの中村吉佐からなされたルール説明。
- 選手権試合は一切の認定を必要としない。
- 選手権保持者からの3カウントフォール、ギブアップ、KOにより王座が移動する。
- 24時間、如何なる場所においても、ルールの状況を満たせば王座が移動する。
- あらゆる凶器や環境の利用は、これを認める。
- 挑戦者の逃亡により続行が困難になった時点で試合終了として王座防衛とする。
アイアンマンバトルロイヤル[編集]
現王者を含む10名の選手が出場。試合時間は10分で、試合終了時にベルトを保持していたものが勝者となるが、試合中のベルト移動も歴代王者にカウントされる。
ビッグマッチなどではいわゆるロイヤルランブル形式で行われることが多く、その時の王者を退場させればベルト移動となる。
エピソード[編集]
- 一時期、NHK教育テレビジョンの番組「天才てれびくん」にDDT所属選手が出演しており、ベルト保持者が出演した際にタレントや子役にベルトを奪取されるなど、番組内においてプロレスタイトルの移動劇が起きていた。
- 2007年4月1日、第693代王者の脚立は、アイアンマン・バトルロイヤルにおいて試合開始から終了までの10分間、王座から一度も陥落しない完全試合を達成した。[3]
- 2014年3月に高木三四郎大社長が第999代王座を獲得したのを機に王座封印を宣言したが、創設者の澤田がこれに反発。4月29日の後楽園ホール大会でアイアンマンバトルロイヤルで守りきったベルトを封印しようとした高木を澤田がベルトで殴り、倒れたところでベルトを乗せて松井幸則レフェリーが3カウント、チャンピオンベルトそのものが第1000代王者になった。[4]
- 2016年11月22日、南海キャンディーズの山里亮太(1170代・1176代王者)がタイトル保持者だったため、テレビ東京「ほぼほぼ~真夜中のツギクルモノ探し~」収録中にタイトルが移動。翌23日深夜には、TBSラジオ「山里亮太の不毛な議論」生放送中に、番組スタッフやリスナーのメールなどに王座が交替している。[5][6]
- 2019年6月2日には現職の愛媛県知事の中村時広が王座を獲得し話題になった。
- 2022年2月6日、第1528代アイアンマン王者のMAOがDDT公式YouTubeのチャンネル登録者10万人突破記念に行われた生配信用機材のiPadの下敷きになり敗北。「DDT公式YouTubeのチャンネル登録者10万人」がアイアンマン第1529代王者となった[7]。
プロレスラー以外の人物に関係する保持者[編集]
プロレス関係者[編集]
- ナオミ・スーザン(マネージャー) - 2004年(第132代)[8]、2007年の2度戴冠。
- テッド・タナベ(レフェリー) - 2004年3月14日、MIKAMIに勝利(第143代)。
- 甲田哲也(プロレス団体代表) - 第230代、第1269代、第1336代の3度戴冠。
- 松井幸則(レフェリー) - 2006年6月30日、諸橋晴也に勝利(第250代)[9]。
- 三田佐代子(アナウンサー) - 2006年12月、忍に勝利(600代)。
- 新藤力也(リングアナウンサー) - 2012年8月5日、福田洋に勝利(第945代)。
- 元井美貴(キャスター) - 2016年12月2日、サムライTVスタジオでマタロー(サムライTVのディレクター・カメラマン)に勝利(第1192代)。
- 難波小百合(リングアナウンサー) - 2018年11月24日、辰巳リカに勝利(第1335代)。
- 木曽大介(レフェリー) - 2019年6月12日、パイプ椅子に勝利(第1373代)。
著名人[編集]
肩書・所属グループは戴冠当時のものとする。
- 山本圭壱(極楽とんぼ)-2002年11月14日、ADヤマモトとして、NHK『天才てれびくん』内にて(第78代)。
- 山川恵里佳 - 2003年4月26日、NHK放送センターで三和太に勝利(第93代)[10]。
- 愛田武 - 2004年9月30日、マ偽ナムTOKYO(一宮章一)に勝利(第164代)[11]。
- 冴島奈緒 - 2007年10月7日、小笠原和彦とアキヒロに勝利(第725代、第730代)。
- ロン・ファンチズ(俳優・コメディアン) - ローラ・ジェームスに勝利(第1112代)。
- 美輪明宏の書いた書「光明」 - 2013年06月23日、DJニラに勝利(第972代)。
- LiLiCo - 2014年8月17日、両国国技館でゴージャス松野に勝利(第1009代)。のち2015年8月23日にDDTにてプロレスデビュー[12]。
- 山里亮太(南海キャンディーズ) - 2016年8月28日、両国国技館で焼き鳥に勝利(第1170代)。同年11月22日、テレビ東京で『ほぼほぼ』収録用のクレーンカメラに勝利(第1176代)。
- あの(ゆるめるモ!) - 2016年11月22日、『ほぼほぼ』収録中の山里亮太に勝利(第1171代)。
- 東理紗(生ハムと焼うどん) - 2016年11月22日、『ほぼほぼ』収録中のあのに勝利(第1172代)[13]。
- 坂井良多(鬼越トマホーク) - 2016年11月22日、『ほぼほぼ』収録中の東理紗に勝利(第1173代)。
- セパタクロウ - 2016年11月24日、TBS放送センターでヒロシゲD(TBSラジオ)に勝利(第1178代)。
- 越前屋俵太 - 大阪府立体育会館でこたつに勝利(第1207代)。
- Kaede(Negicco) - 2018年2月23日、スーパー・ササダンゴ・マシンに勝利(第1289代)。
- 須田亜香里(SKE48) - 2018年7月10日、新木場1stRINGで竹下幸之介に勝利(第1327代)[14]。
- 松村香織(SKE48)- 2018年10月2日、SKE48事務所会議室で須田亜香里に勝利(第1328代)[15]。
- 荒井優希(SKE48) - 2018年10月10日、SKE48事務所レッスン場で松村香織に勝利(第1329代)[16]。のち2021年に東京女子プロレスにてプロレスラーデビュー。
- 中村時広(愛媛県知事) - 2019年6月2日、愛媛国際貿易センターで大石真翔に勝利(第1368代)。
- ラッキィ池田 - 2019年7月15日、大鷲透に勝利(第1375代)。
- 塩川莉世(転校少女*) - 2019年8月2日、大石真翔に勝利(第1384代)。
- 沢口愛華 (dela)- 2019年8月2日、男色ディーノに勝利(第1386代)。
- 夏目みさき(chuLa) - 2019年8月2日、伊藤麻希に勝利(第1388代)。
- 我妻桃実(ハコイリ♡ムスメ)- 2019年8月2日、大石真翔に勝利(第1391代)。
- 岡野雅行 - 2021年7月25日、青木真也に勝利(第1515代)。
- リンリン (BiSH) - 2022年2月14日、アントーニオ本多に勝利 (第1545代)[17][18]。
- 川松真一朗(東京都議会議員・元テレビ朝日アナウンサー) - 2022年3月27日、アントーニオ本多に勝利 (第1548代)[19][20]。のち2022年8月にDDTにてプロレスデビュー。
脚注[編集]
- ^ “試合結果《DDT》《Dramatic 2010 February Special》《東京・新木場1stRING》2010/02/28”. 週刊プロレスmobile. 2022年5月19日閲覧。
- ^ “試合結果《DDT》《Judgement2010》《東京・後楽園ホール》2010/03/14”. 週刊プロレスmobile. 2022年5月19日閲覧。
- ^ “試合結果《DDT》《Aprilfool 2007》《東京・後楽園ホール》2007/04/01”. 週刊プロレスmobile. 2022年5月19日閲覧。
- ^ “試合結果《DDT》《MAX BUMP 2014》《東京・後楽園ホール》2014/04/29”. 週刊プロレスmobile. 2022年5月19日閲覧。
- ^ “JUNK 山里亮太 「敗退!」”. TBSラジオ. 2022年5月19日閲覧。
- ^ “アイアンマンヘビーメタル級王座の動向〜11月24日TBSラジオ内〜”. YouTube. 2022年5月19日閲覧。
- ^ “Ultimate Tag League 2022 in NUMAZU!!”. DDTプロレスリング公式 (2022年2月6日). 2022年9月13日閲覧。
- ^ “試合結果《DDT》《初夢2004》《東京・後楽園ホール》2004/01/12”. 週刊プロレスmobile. 2022年5月19日閲覧。
- ^ “試合結果《DDT》《Go Go West Tour 2006 in Osaka》《大阪・ローズ文化ホール》2006/06/30”. 週刊プロレスmobile. 2022年5月19日閲覧。
- ^ “試合結果《DDT》《NHK教育「天才てれびくんMAX」》《東京・NHK放送センター》2003/04/26”. 週刊プロレスmobile. 2022年5月19日閲覧。
- ^ “ゴージャス松野が大恩人“ホストの帝王”の死に衝撃 整形手術も愛田さんの勧めだった”. 東スポWeb (2018年10月26日). 2022年5月19日閲覧。
- ^ プロレスラーデビュー後にも戴冠(第1071代)。
- ^ “生ハムと焼うどんの東がゆるめるモ!のあのから王座奪取!”. バトル・ニュース (2016年11月24日). 2022年5月19日閲覧。
- ^ “SKE48・須田がプロレスの新王者に!DDTアイアンマンヘビーメタル級奪取”. スポニチ (2018年7月10日). 2022年5月19日閲覧。
- ^ “SKE48内でアイアンマンヘビーメタル級王座が動く! 松村香織が須田亜香里を襲撃し、タイトル強奪!”. DDT ProWrestling (2018年10月2日). 2022年5月19日閲覧。
- ^ “SKE48・松村香織、8日間天下に終わる! 荒井優希がアイアンマンヘビーメタル級王座奪取! 10月28日後楽園大会参戦へ!”. DDT ProWrestling (2018年10月10日). 2022年5月19日閲覧。
- ^ “DDT FREE -February- Ultimate Tag League 2022 in SHINJUKU!!”. DDT ProWrestling. 2022年5月19日閲覧。
- ^ “試合結果《DDT》《DDT FREE -February- Ultimate Tag League 2022 in SHINJUKU!!》《東京・新宿FACE》2022/02/14”. 週刊プロレスmobile. 2022年5月19日閲覧。
- ^ “Day dream Believer 2022”. DDT ProWrestling. 2022年5月19日閲覧。
- ^ “試合結果《DDT》《Day dream Believer 2022》《東京・後楽園ホール》2022/03/27”. 週刊プロレスmobile. 2022年5月19日閲覧。