笠岡市

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かさおかし ウィキデータを編集
笠岡市
古城山公園から笠岡駅方向

笠岡市章
日本の旗 日本
地方 中国地方山陽地方
都道府県 岡山県
市町村コード 33205-4
法人番号 5000020332054 ウィキデータを編集
面積 136.07km2
総人口 43,284[編集]
推計人口、2024年3月1日)
人口密度 318人/km2
隣接自治体 井原市浅口市
浅口郡里庄町小田郡矢掛町
広島県福山市
香川県丸亀市三豊市仲多度郡多度津町
市の木 イチョウ
市の花 キク
笠岡市役所
市長 栗尾典子
所在地 714-8601
岡山県笠岡市中央町1番地の1
北緯34度30分25.7秒 東経133度30分26.5秒 / 北緯34.507139度 東経133.507361度 / 34.507139; 133.507361 (笠岡市)座標: 北緯34度30分25.7秒 東経133度30分26.5秒 / 北緯34.507139度 東経133.507361度 / 34.507139; 133.507361 (笠岡市)
笠岡市役所
笠岡市役所
外部リンク 笠岡市

笠岡市位置図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町・村

ウィキプロジェクト

笠岡市(かさおかし)は、岡山県の南西部に位置する。瀬戸内海には笠岡諸島がある。

概要

当市は人口約5万1千人、岡山県の南西部の瀬戸内海沿岸にある港町で、大小31の島々からなる笠岡諸島を含む井笠地方の中核都市でもある。笠岡湾干拓地天然記念物カブトガニ繁殖地として有名で、生息地の保全などを通して保護に力を入れている。

備中国に含まれ、かつては源平合戦にも参加した陶山氏。また村上水軍の支配地で、現在のほとんどの市域は江戸時代初期は備後福山藩領、江戸時代中・後期は幕府代官所が置かれた幕府直轄地であった。現在は広島県福山市に隣接し、生活圏としては福山都市圏の一部である。 ここ数年間、笠岡市の人口減少は井笠地域において頭出している。

地理

神島から笠岡諸島を望む
笠岡湾干拓地

笠岡市は丘陵地が多く平坦な土地が少ないため、平地を確保するために古くは江戸時代より備後福山藩によって吉浜地区など大規模な干拓が行われる。戦後、市の南東部(富岡湾干拓)や南西部(笠岡湾干拓)も行われ、特に笠岡湾干拓地は国営事業で笠岡諸島の一番本土寄りであった神島(こうのしま)までの笠岡湾を大規模に干拓し、1966年に始まり1989年に完成した。

瀬戸内海に面し、笠岡湾が入り込んでいる。また、神島より南に笠岡諸島があり六島は岡山県最南端である。

笠岡十名山

笠岡十名山は笠岡十名山探求会(現・笠岡十名山のぼろう会)が1999年(平成11年)に標高、山の歴史、山頂からの眺望、登山道の有無等を基準として選定した山である。名称には「十名山」と冠するが、実際には14つの山が選ばれている。

歴史・江戸時代以降

代官所跡に残る旧小田県庁門、現在は笠岡小学校
  • 笠岡は天然の良質な港町を持ち、中世より中国地方山間部への街道も整い、(特に現在の庄原市東城町・高梁市川上町・成羽町)との物流で大いに栄えた。戦国時代には陶山氏村上水軍の所領となった。

旧茂平村越県合併騒動

1963年昭和38年)ごろ笠岡市に編入されていた城見村の旧茂平村1889年他2村と共に城見村設立)が笠岡市(岡山県)より分離、福山市広島県)との越県合併を模索した騒動。

騒動の経緯

茂平村地区は、当時より、地理的(地区が隣接する)、社会的(多くの住民の親戚等が福山市に居住および福山市出身の住民が多い)により福山市との結びつきが特に強い地域であった。そのため、以前より幾度かの合併案はあった。また当時は笠岡湾干拓地の完成前であり、当地区から陸路で笠岡市中心部へアクセスするためには内陸部を経由する大回りルートを取る必要があった。1961年日本鋼管(現:JFEスチール)の世界最大規模の新工場が茂平村地区、広島県深安郡深安町福山市沖へ進出することが決定。それに伴い1962年深安郡深安町福山市と合併、茂平村地区が福山市と隣接するようになる。当時、福山市は経済面、人口面の規模が拡大、松永市との合併による大規模な市の誕生も見込まれていた。更に1963年岡山県和気郡日生町福浦が強い住民運動の末兵庫県赤穂市と合併、編入。このような状況に刺激をうけた住民が1962年年ごろより大規模な合併運動を開始。当時広島県議会議員中川弘(のち福山市長に就任)賛同のもと、福山市議会議員数人の賛同も得た。また、城見村内で旧茂平村地区とと同じ境遇の旧用之江村地区も福山市との合併に賛同し共同で運動を始めた。そして1963年茂平村地区、旧用之江村地区合名で福山市に合併嘆願書を提出した。

騒動の集結

福山市に合併嘆願書が提出されると、岡山県議会、笠岡市議会からの反対運動が起こる。また、翌年(1964年岡山県知事に地元出身の加藤武徳が就任すると、知事も合併運動に反対し、騒動は終結する。

行政

公共機関

  • 笠岡税務署
  • 笠岡労働基準監督署
  • 笠岡公共職業安定所
  • 岡山地方法務局笠岡支局
  • 笠岡公証役場
  • 郵便局(笠岡郵便局 他17箇所、簡易郵便局4箇所)
岡山県
市・行政組合
  • 笠岡消防署
  • 笠岡消防署北出張所
  • 笠岡市立図書館(福山市の図書館とは相互貸借ができる)
  • 笠岡市民病院
  • 公民館(笠岡中央公民館 他16箇所)
  • 笠岡終末処理場(下水処理場)
  • 岡山県西部衛生施設組合(屎尿処理)
  • 岡山県西部環境整備施設組合(ゴミ処理)
  • 井笠広域斎場

体育施設

笠岡総合グラウンドから見た総合体育館
  • 笠岡市民体育センター
  • 岡山県西部総合運動公園
  • 陸上競技場
  • 笠岡総合体育館(バレーボールVリーグ公式戦も行われる事がある)
  • 古代の丘スポーツ公園

その他データ

  • 下水道普及率:30.8%
  • 上水道は倉敷市を流れる高梁川より導水し、浄化して配水している。

商業施設

笠岡駅周辺

番町地区

等、国道沿線には数多くの飲食店や商店が立ち並んでいる。

富岡地区

また、国道沿いには番町地区と繋ぐ様に、ホームセンターやスーパーマーケット等からなるショッピングモール(コム・プラザ)がある。

西ノ浜地区

産業

南西部の茂平(もびら)地区に産業団地があり、工業・流通関係企業集積が進む。またその南側埋め立て地にはJFEスチール西日本製鉄所福山地区の工場が立地する。市内の島嶼部で最大の面積をもつ北木島では採石が盛んであった。産出された石は靖国神社大阪城で使われた。また、真鍋島では花卉の栽培が盛んで、かつては除虫菊が主要栽培品目となっていた。

名産品

姉妹都市・提携都市

国内

海外

地域

人口


笠岡市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


教育

小学校

中学校

高等学校

専門学校

  • 笠岡歯科技工専門学校

特別支援学校

  • 岡山県立西備支援学校

放送

地上波テレビ放送(アナログ)

市域の大半が丘陵地にあるため、比較的出力の小さい中継局が多数設置されている。ここでは、受信可能世帯数が最も多い笠岡中継局塚の丸山山頂、各局とも垂直偏波)のチャンネルを記した。

なお、一部地域ではケーブルテレビ局の笠岡放送を通じて各局の視聴が可能である。

地上波テレビ放送(デジタル)

局名 NHK岡山 RSK OHK RNC KSB TSC 出力 偏波面 中継局所在地
総合 教育
リモコン番号 1 2 6 8 4 5 7
笠岡デジタル 32ch 45ch 21ch 27ch 20ch 30ch 18ch 30W 垂直 塚の丸山

一部地域では、隣接する福山市の放送を受信できる

AMラジオ放送

NHKは笠岡地区に中継局がないため、岡山市にある本局を直接受信する。地域によっては、隣接する福山市からの放送波も受信できる。

ただし、山陽放送を除いては夜間の混信妨害が著しい。

FMラジオ放送

市内では、以下のFM放送が受信可能である。

市全域で受信可能なFM局
一部の地域で受信可能なFM局

隣接する自治体

広島県福山市との関係

福山市を中心とする備後都市圏に含まれ、都市雇用圏の定義では10%通勤圏にあたるなど深い交流関係を持つ。両市は消防救急(消防車、救急車の相互出動など)や図書館(笠岡市立図書館と福山市図書館との間の相互貸し出し協定)などで連携している。また、笠岡市茂平地区は福山市立野々浜小学校の通学区域に含まれており、同地区の児童は越県通学している。

交通

笠岡駅前
笠岡港から市街を臨む

空港

鉄道

なお、上記以外に笠岡市と井原市矢掛町福山市神辺町とを結ぶ井笠鉄道私鉄路線が1913年(大正2年)から1971年(昭和46年)まで存在した。

バス

道路

航路

伏越地区の新笠岡港全景

市域に笠岡諸島白石島北木島真鍋島)があり、笠岡港から客船・高速船で結んでいる。 フェリー乗り場は、笠岡港とは別の場所にあり、笠岡港からは古城山トンネルを抜けるか海側の市道を廻らなければフェリー乗り場に着けない。

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

観光

桜の季節には花見で賑わう公園
城山のテラス

祭り

催事

ギャンブル

競輪

文化

市内が舞台の作品

  • 彼のオートバイ、彼女の島片岡義男の作品。笠岡市内にある白石島が舞台となっている。1986年角川書店より映画化)
  • ボビーに首ったけ(同じく片岡義男の作品。物語のヒロインが笠岡市在住という設定である。1985年に角川書店よりアニメ映画化)
  • アプサラス-神の逆鉾-(笠岡市出身の小説家、吉岡平のライトノベル作品。物語の舞台であるO県・壇内市のモデルとなっており、実在の土地・建物の多くがそのまま描写されている。ちなみに壇内市という名称はラヴクラフトの作品『ダンウィッチの怪』のもじりである)
  • 映画釣りバカ日誌では船釣のシーンの一部を神島沖で撮影している。

テレビ放送

いずれも、笠岡ラーメンや笠岡諸島などを紹介している。 また、定期的にOHK(金バク!!)でも有名タレントをゲストに呼び、笠岡市の飲食店や名所巡りを放送している。

名誉市民

  • 小野竹喬(日本画家)
  • 小野博(初代 - 第6代笠岡市長)
  • 天野與市(元県議)
  • 伊藤大孝(元県議)
  • 渡邊嘉久(元市議,第7代 - 第12代笠岡市長)

笠岡思民(しみん)大使

出身の著名人

ゆかりの著名人

脚注

  1. ^ a b 友好都市/友好握手都市に関すること”. 笠岡市 (2011年4月11日). 2014年6月13日閲覧。
  2. ^ さんようタウンナビ 『笠岡の大使に千鳥・大悟さん 魅力発信へ10日に委嘱』、山陽新聞社(2013年(平成25年)1月4日)、2013年(平成25年)1月10日閲覧。

参考文献

関連項目

外部リンク