2009年新型インフルエンザの世界的流行

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H1N1/09パンデミック
分類及び外部参照情報
電子顕微鏡で撮影されたH1N1インフルエンザウィルス。このウィルスは直径〜100 ナノメートル[1]
MedlinePlus 007421
eMedicine article/1673658
MeSH D053118
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2009年新型インフルエンザの世界的流行(2009ねん しんがたインフルエンザのせかいてきりゅうこう)では、2009年春頃から2010年3月にかけ、A型H1N1亜型という種類の型のインフルエンザウイルスによるインフルエンザ(流行性感冒)が世界的に流行した事象[3][4]について記述する。

目次

概要[編集]

このインフルエンザは、「A型H1N1亜型インフルエンザ」、「新型インフルエンザ」、「swine flu」、「H1N1 flu」、「A/H1N1 pdm」(国立感染症研究所の表記)とも呼ばれる。今回の流行はパンデミック2009H1N1とも表記される[5][6]。このウイルスの名称は、「A(H1N1)pdm09」である[7]

2009年4月にメキシコでの流行が認知された後、世界的に流行したとされる。2009年6月12日世界保健機関(WHO)は、世界的流行病(パンデミック)であることを宣言し、警戒水準をフェーズ6に引き上げた。老齢者の一部に免疫があるとされ、過去に流行した可能性がある[8]

の間で流行していたウイルス豚インフルエンザウイルスとも呼称される)が、農場などで豚からに直接感染し、それから人の間で広まったとされる[9]。このため、当初は「豚インフルエンザ」とも呼称されていたが、後に多くの公的機関報道機関などで呼称名が変更された(詳細は「#呼称」参照)。この流行が大きな問題になったのは、流行初期にメキシコにおける感染死亡率が非常に高いと報道されたからであるが、世界全体では重症急性呼吸器症候群(SARS)のような高い死亡率は示してはいない。2009年9月30日の報道では、致死率は季節性インフルエンザ並みかそれ以下の0.045%と分析されている[10][11]

日本では、当初感染症予防法第6条第7項の「新型インフルエンザ等感染症」の一つに該当すると見なされ、感染者は強制入院の対象となった。2009年6月19日厚生労働省が方針を変更してからは、この扱いはなくなり、季節性インフルエンザとほぼ同様の扱いとなっている。本インフルエンザに対するワクチンは既に完成しており、2010年後半から接種可能なインフルエンザワクチンは、通常の季節性インフルエンザワクチン2種に加えて新型インフルエンザワクチンにも対応した3価ワクチンとなっているものがほとんどである。

発生確認と初期対応[編集]

2009年4月、メキシコで3か所、米国では2か所において、いずれも局地的な発生が確認された。その後、メキシコのメキシコシティ、米国のテキサス州カリフォルニア州の3か所にて確認された[12]。感染者は、いずれも20歳以下の青少年。

他にも感染が疑われるケースは1,000以上にも及び、これら全てを把握することは不可能に近かったため、WHOの緊急委員会は「すべての国が、通常とは異なるインフルエンザのような症状や深刻な肺炎に対する監視態勢を強化する」よう勧告した[13]

2009年4月24日の段階では、メキシコで感染が疑われている例は大半が比較的若い年齢層で、小児や高齢者の感染確認例は無かった[14]。これらの患者からは、ヒト同士でも感染するA型インフルエンザウイルスのH1N1亜型が検出されている。

4月に入りWHOは、米国のアメリカ疾病予防管理センター(CDC)から7件の確定と9件の疑い例の報告を受理[15]。WHO のマーガレット・チャン事務局長は、4月25日の緊急委員会の会合に先立ち、感染が世界的流行(パンデミック)につながるかどうかについて「断定はできない」とした上で、「その可能性はある。人に感染しているからだ」と懸念も表明[16]。同会合(第1回会合)後の記者会見で、チャン事務局長は「報告のあった症例に関する臨床的特徴、疫学、ウイルス学及び適切な対応に関して、情報が不十分な点が多いことが分かった」としながらも、緊急委員会の助言に基づいて状況がWHOの国際保健規則(IHR)が定める「国際的に懸念される公衆衛生の緊急事態」に該当すると決定したことを表明した[17]。その後、WHOの緊急委員会は4月27日の会合で世界的流行の警戒水準(下の節を参照)をフェーズ3からフェーズ4に引き上げることを決定[18]。さらに4月29日には、各国の専門家らによるWHOの電話会議でフェーズ5への引き上げを決定、チャン事務局長が記者会見で発表した。そして、その後も世界中で感染が拡大し続け、WHOは同年6月11日にフェーズ6を宣言するに至った。

症状と通院[編集]

2009年に発生した新型インフルエンザにおける現時点での症状を以下に示した。新たに発生し現在拡大している感染症であり、今後、症状が変化する可能性があるため、その点十分考慮する必要がある。

主な症状[編集]

症状[1- 1][1- 2][1- 3][1- 4][1- 5] [1- 6]は、タミフル投与のタイミング本人の体力・侵入したウイルス量などで変わる[1- 7]ため、下記の全てが出現すると限らない。

例えば、始めから高熱が出るとは限らず37度前後の熱が1-2日続いた後に急に38度を超える場合もある。発熱が伴わないこともある[1- 8][1- 9]

詳しくは、案内インフルエンザかな?(厚労省)相談窓口(厚労省)Q&A(厚労省)参照。小児の場合、小児救急(8000番)

重症
(小児:チェックリスト、大人:兆候(3項目目))
軽症
(通常の風邪と同程度)
風邪
全般 基礎疾患の有無に関わらず、症状が長引いていて悪化・重症化 急激な重症化の危険性があるので、発症後48時間は目を離さないでほしい 風邪の場合、せき、のどの痛み、鼻水で始まり、が出ても38度以下のことが多く、重症化することはあまりない[1- 10]

新型もまた、始めから高熱が出るとは限らず発熱が伴わないこともあるが、発症当日-48時間以内に重症化することが多い

風邪か新型か判断がつかない場合、新型は感染しやすく[1- 11][1- 12]、発症は1回だけとは限らない[1- 13][1- 14]ので、流行地域であれば新型感染を疑うべき
3日以上、発熱が続いている 発熱[1- 15]
呼吸 呼吸困難(息切れ、呼吸が早い、息苦しそうにしている、肩で呼吸、全身で呼吸) せき、鼻水、胸の痛み、のどの痛み
意識 意識障害(ぼんやり、反応が鈍い、視線があわない、呼びかけに答えない、幻覚) 頭痛
異常な言動(意味不明なことを言う、走り回る、落着きがない)
眠ってばかり
頭部 顔色が悪い(土気色、青白い、唇が紫色など)
目が上を向く
嘔吐が続く、頻繁に嘔吐 嘔吐(頻繁ではない)
手足・全身 けいれん(手足を突っ張る、がくがくする、落着きがない)
元気がない、ぐったり、遊ばない 倦怠感、筋肉痛
排泄 下痢が続く、頻繁に下痢 下痢(頻繁ではない)
半日以上おしっこがでていない
通院 上記の1項目以上に該当する場合、すぐに受診・再受診・小児救急・119番

[1- 16][1- 17][1- 18][1- 19][1- 20]
症状が出たら、早めの受診を[1- 21]
(5歳以下:24時間以内、5歳以上:48時間以内)

医療機関の受診[編集]

  • 発症後48時間 - 急激な重症化の危険性があるので、発症後48時間は目を離さないでほしい
    • 基礎疾患の有無に関わらず、重症化の兆候が認められる場合は、すぐに119番などできる限り早急に医療機関を受診し抗ウイルス薬投与を
    • 17歳以下・65歳以上・高リスク者、特に2歳以下の小児の様子を注意深く観察し、早めの受診を心がけてほしい[1- 21]
    • タミフルの処方の有無を問わず、急激に重症化したり飛び降りる場合もあるので、一人にならないよう配慮し、目を離さないでほしい[1- 32][1- 26][1- 33][1- 34]。1人暮らしの人はサポートが必要[3- 1]
    • 異常行動の6割は眠りから覚めた直後[19]であり、睡眠中に呼吸停止する場合もあるので、睡眠中も目を離すべきでない
    • 重症児は、経験豊かな小児科医がいて設備も整っている病院へ[2- 1][2- 2]
案内
(予防と受診)
急な発熱からタミフルなど投薬までの目標時間 重症
(呼吸困難・
異常に早い呼吸・
けいれん・
意識障害など)
軽症
(急な38度以上の熱・
せき・
のどの痛みなど
通常の風邪と同程度[1- 2])
症状がない
妊娠中の女性 学会1
学会2

厚省1
厚省2

5歳以下:
24時間以内[6- 3]

5歳以上:
48時間以内
小児:
すぐに、小児救急電話相談(8000番)に電話するか、救急車を呼ぶ。119番の際は、必ずインフルエンザの症状があると伝える。チェックリスト参照。



大人:
すぐに、救急車を呼ぶ(119番)。必ずインフルエンザの症状があると伝える。兆候(3項目目)参照

■かかりつけ医がある場合
必ず、受診前にかかりつけ医に電話し、持病の病名を告げ、指示を確認。あらかじめ医師が許可した場合は、かかりつけ医への電話で抗インフルエンザ治療薬と慢性疾患治療薬のファックス処方が可能(右欄参照[2- 3][2- 4][2- 5])

■近くの一般病院受診を指示された場合
必ず受診前に、通院予定の近くの一般病院(相談窓口小児救急電話相談(8000番))に電話し、通院時間・通院場所など確認し、指示に従って受診[1- 2]。総合病院や救急病院は避ける

■かかりつけ医がない場合
「近くの一般病院受診を指示された場合」と同じ。

■家庭での投薬
重症化に備え、なるべく早期の通院を推奨[1- 12]。風邪薬・消炎鎮痛薬(処方薬・市販薬)などは、インフルエンザが重症化した際に治療薬の効果を阻害したり脳症が発生しやすいため、必ず、服用前に医師・薬局などへ確認。大人用の薬は子供に服用させてはならない(15歳以下は服用してはならない薬参照)
■相談
感染時・感染拡大時の対応をあらかじめかかりつけ医と相談(感染時に受診する医療機関の確認、感染時に必要な薬など確認、感染・感染拡大に備えた常備薬の備蓄、感染時にインフルエンザ治療薬と同時に服用してはならない薬の確認など)

■ファックス処方が可能
定期受診患者と発熱時に発熱外来を受診した患者は、あらかじめファックス処方を申し込むと、以降本人は医療機関へ出かけることなく電話問診のみで、希望する薬局で家族が慢性疾患や抗インフルエンザなど必要な薬を受け取ることができる[2- 3][2- 4][2- 5]

■かかりつけ医がない場合
ぜんそくなど持病がある場合は、発症時対応可能な医療機関を探し、夜間・土日祝日の連絡先を確保
5歳以下の子供[6- 3] 学会
厚労省
慢性呼吸器疾患 学会
厚労省
代謝性疾患
(糖尿病など)
学会

厚省1
厚省2

腎機能障害 学会
厚労省
免疫機能不全(癌など) 厚労省
学会

高血圧
メタボ

慢性心疾患 学会
65歳以上の人
かかりつけ医がある人
(発熱外来受診暦も)
その他全ての人[1- 12] 発症前に抗インフルエンザ薬を投与すべきでない。予防投与による薬剤耐性ウイルス出現が懸念されている。発症前の診断は困難

注)発熱時の受診病院に関する指針の改定

  • 4月27日発熱相談センターへ相談の後、発熱外来を受診・検査
  • 6月19日:原則として、全診療機関で受診。ただし、感染時に重症化が懸念される高リスク者の保護のため、感染が疑われる人は通院前に電話で受診時間などを確認[1- 35]。発熱外来と発熱相談センターは地域の状況に応じて維持・廃止
  • 秋以降の感染拡大に伴い、発熱外来が必要との意見も[3- 2]

高リスク層[編集]

下記の人々[1- 36]は、特に注意が必要とされる。妊婦・基礎疾患等をお持ちの方々へ(厚労省)参照。

  • 妊娠中の女性 - 特に妊娠28週以降。妊婦はそうでない一般集団より集中治療室を必要とする確率が10倍高い[1- 37]
  • 5歳以下の子供 - 2歳以下の小児は特に注意が必要。目を離さないでほしい[1- 34]
  • 65歳以上の人 - 1930年以降に生まれた80歳未満の人のほとんどは免疫がない[1- 38][1- 39]。免疫を持たない人は重症化が懸念される(感染研)
  • 持病のある人 - じん臓心臓呼吸器神経に病気・障害のある人、糖尿病など代謝性疾患の人、免疫機能不全の人(ステロイド全身投与、メタボ等)
  • 免疫力が低下 - 栄養状態が悪い、過労、睡眠不足、体力が落ちている場合など
  • 治療までに時間がある - 抗インフルエンザ治療薬の投与が発症後48時間以内に行われていない(欧米、カナダ、メキシコ)[1- 40]、貧困(アメリカ、メキシコ、中国)[1- 41]、医療アクセスが悪い(アメリカ、ウクライナ、オーストラリアのアボリジニ)など

感染力[編集]

科学技術振興機構の西浦博・さきがけ研究員らによると、新型とスペイン風邪のウイルスの構造は同じで、免疫のある60歳以上は感染しにくい。0-19歳が感染する確率は、60歳以上の15.88倍、40歳以上の4.82倍、20-39歳の2.7倍。再流行は小規模な流行にとどまる見込み。新型の感染力は季節性インフルエンザと同程度以下で、1人の感染者から広がるのは1.21-1.35人[1- 42]

CDCによると、18歳以下が家庭内感染・発症する確率は、19-50歳の2倍。4歳以下の乳幼児は3.5倍、51歳以上は0.4倍。家庭内感染の大半は、最初の患者が発症して間もない時期か、その直前に起きると考えられ、家族に感染し発症するまでの期間は、平均2.6日[1- 43]

統計[編集]

地域・国 調査時期 発症者 入院患者 重症患者 死亡 備考
世界

[4- 1][1- 44]


[1- 45][1- 31]

[1- 46]

09年3-10月 10-24歳が大半。千人単位で流行 最多は0-5歳。10%が妊婦 ICU:10-25%
妊婦のICU使用率:他の10倍
2-9%。9割に持病(最多は肥満糖尿病メタボ)。多くは60歳以下 診療を統計より優先しているため、実際の感染者数・死亡者数は公表値より多い
豪州

[1- 47][1- 7]
09年6-8月(冬) 例年の約15倍。
65歳以下が9割以上
ICU:最長2週間(中央値:7日)
入院患者の60%が人工呼吸器を使用(4-16日、中央値:8日)
最多は5歳未満の子供 妊婦:9.1%、肥満度(BMI)35以上:28.6%、リスク要因の全くない成人:約3割
中南米

[1- 48][1- 49]


[1- 12]

09年6-8月(冬) 0-5歳、15-24歳が殆ど(アルゼンチン) 発症後すぐに治療を受けた人のほとんどは回復(メキシコ) 肥満、糖尿病、喘息、慢性腎疾患を持つ人が多かった(ペルー)、肺炎球菌の重複感染で重症化し致死率4.5%[1- 50](アルゼンチン)、市販薬で治そうとした人に死者が多い(メキシコ) 致死率は、発症後2-3日以内に抗インフル治療薬を投与したチリで低く、同様の対応が殆ど取られなかったブラジルとアルゼンチンで高い
米国

[1- 51][1- 52]


[1- 53][1- 54]

[1- 55]

09年4月-10年1月12日 4100-8400万人 18万3000-37万8000人。糖尿病:19% 糖尿病患者のICU使用率:25%。重度肥満の入院率は他の4倍 8330-1万7160人。子供の死亡率は他の年齢層の5倍、重度肥満の死亡率は他の4倍 生存例と死亡例の違いは、48時間以内の抗インフルエンザ治療薬投与の有無
欧州

[1- 23][1- 56]


[1- 57]

09年4-11月 最多はメタボ
英国:40%
戦略は、弱い人を守る。英国は昨冬、暖房代節約の高齢者多数が死亡
日本

[1- 58][1- 52]
09年8-10年1月 受診は2043万人 最多は5-9歳。推計11723人(-12月) 重症肺炎が多発。多くが発症後12-48時間に重症化。脳症は5-9歳が最多[1- 59][1- 60]

[1- 61]

抗インフル治療薬の備蓄による発症後の早期の投与が功奏し、死亡者は大幅に少なかった[1- 40] 総体的に慢性疾患患者の受診さえ減少しているため、医療アクセスの喪失・貧困などにより、通院しなかった患者・死者は多数と推定
(スペイン風邪)

[1- 62][1- 63]


[1- 64][1- 65]

[1- 66][1- 31]

1918年5月-1919年 人類の約半数。第1波の感染者は、第2波に感染しにくい 初期に医師多数が倒れ、多くの患者が治療を受けることができずとても困った[4- 2]。栄養・睡眠・温度管理・医療レベルが極端に低い戦争中(-1919年6月)に重症者・死者が多く、戦後は重症者・死者が激減した可能性 直接死因は大部分が肺炎。計3波で5000万人。秋冬に激増。第一次世界大戦と飢饉の影響で健康な20-40歳が多かった。1918年春(毒性が弱い第1波)の感染者は、秋(致死型の第2波)における死亡率が70%低い 日常生活の管理・社会的距離の確保・治療薬・人工呼吸器・医療従事者へのワクチン優先接種・医療体制の確保などにより、現在は被害をより抑制できる(2008年5月25日日本経済新聞「蘇れ医療」第一部ほころびる制度(3)「貧しく栄養状態の悪い人から犠牲になった」[20])

まとめ(日本)

0-9歳 10-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-69歳 70-79歳 80歳以上 感染研、WHO、学会などの考察
主な感染者層[1- 67]
(7/6-11/15)
38.6% 47.4% 5.6% 3.9% 2.7% 1.0% 0.9% 小児医療体制の充実が重要。5歳以下は発症後24時間以内、5歳以上は発症後48時間以内の抗インフルエンザ治療薬の投与が生死を分けている。日本小児科学会は、ワクチン接種を推奨
入院[1- 68]
(-3月31日)
基礎疾患なし 46.5% 11.1% 1.3% 0.9% 0.8% 0.6% 0.5% 0.5% 0.5% 62.6%
基礎疾患あり 18.3% 6.5% 1.2% 1.4% 1.5% 2.1% 2.2% 2.4% 1.8% 入院患者の基礎疾患の60%は慢性呼吸器疾患
重症
(-3月31日)

[1- 68][1- 69]
人工呼吸器

[1- 70][1- 71]
47.1% 11.0% 3.7% 4.8% 7.5% 9.2% 6.9% 6.7% 3.1% 発熱後12-48時間で重症化[1- 72]。最多は5-8歳、死亡は5人、多くは感染初期に重症化しやすいウイルス性肺炎、肺炎による入院は最大1万人[1- 73]
脳症

[1- 74][1- 71][1- 29]
68.1% 21.2% 2.4% 1.8% 1.5% 1.5% 1.5% 1.5% 0.6% 感染研のまとめ。発熱当日-48時間で重症化しやすく、全例で意識障害、中心年齢層は5―9歳、年齢分布は1-70歳、死亡・後遺症は計22人[1- 61]。新型ウイルスは肺まで達しやすく、脳症につながりやすい[1- 75]
死亡[1- 68]
(-3月30日)
基礎疾患なし 12.6% 1.5% 3.5% 3.0% 4.5% 4.0% なし 1.0% なし 14歳以下はほぼ全員が自宅で重症化。
症状がなく通院前に自宅で突然死1例(4歳)、
症状があり通院前に自宅で突然死3例(0-2歳)、
症状があり通院後自宅療養中に重症化20例[1- 76]
感染者の2割は発熱などの症状が出ない。注意が必要
基礎疾患あり 4.0% 2.5% 2.0% 4.0% 11.1% 11.6% 12.6% 10.6% 11.1% 70%。通院後、帰路・自宅で重症化・死亡も多い。
0-29歳は喘息等の呼吸器疾患/神経疾患/肥満/糖尿。
20-69歳は糖尿病/呼吸器疾患/心臓疾患/高血圧、
70歳以上は呼吸器疾患/心臓疾患/糖尿病が多い[1- 77]。肥満・糖尿病・高血圧・心臓疾患・メタボの多くは、食事療法・規則的な生活・適度な運動で予防できる
感染研・厚労省の考察

[1- 78]
感染の主体 看病の母親も感染の主体。家庭から地域社会へ流行が拡大する恐れ 感染時の死亡率はもっとも高い 一番体が弱く、季節性インフルエンザで数多く死亡する65歳以上は、まだほとんどかかっていない。65歳以上に流行が広がれば、死者が増加する可能性

予防[編集]

日本では急速に症状が悪化、死亡するケースが目立つ。ひとりひとりが人にうつさないよう徹底的に努力することで、防げる死を防ぐ必要がある[3- 1]

個人個人が行うことのできる対策:インフルエンザの予防国立感染症研究所感染症情報センター政府インターネットテレビ厚生労働省NHK読売新聞朝日新聞毎日新聞産経新聞時事通信共同通信中外製薬グラクソ・スミスクライン

個人における衛生[編集]

メイヨークリニックは、季節性インフルエンザの感染を個人のレベルで予防する方法を提唱しているが、それは新型インフルエンザに対しても応用可能である。それは、可能な時に予防接種を受けること、頻回に充分に手洗いをすること、新鮮な野菜果物を含むバランスのとれた栄養、全粒穀物脂肪の少ない蛋白質、充分な睡眠、恒常的に運動すること、人ごみを避けることなどである[3- 3]。 日本人が常食している発酵食品(味噌、醤油、納豆、漬物など)に含まれる乳酸菌が、SARSに対する免疫機能を果たしたともいわれていることにも留意すべきであろう。

WHOなどが提唱する他の追加的な予防法:口や鼻を触らない(感染者の手に付着したウイルスがボタン・ドアノブ・手すり・つり革などに付着し、他者がそれらを触れ、そのまま手で口や鼻を触ると感染する可能性が高い)。うがいをする。石鹸で手洗い。症状のある人に近づかない。部屋を換気し、温度・湿度を高めに保つ。

基礎疾患による重症化は、健康的な日常生活という基礎疾患の管理によっても軽減できる。肥満が免疫機能と治療効果を落とす[1- 79]ので、食事は腹八部目。高血圧を予防するために、不規則な生活と塩分を避ける[1- 80]。運動不足を予防するために、1日30分程度の軽い運動(家の中の掃除で良い)。ストレスなどによる免疫低下を予防するために、緊張・興奮状態に陥ると感じたら[3- 4]外の風にあたる・トイレに行く・軽く体を動かす・深呼吸などで気分転換、規則的な食事、規則的で十分な睡眠、不規則な生活を避ける、過労を避ける、暖かく保つなど。口腔内の細菌を減少させるために食事の前後と就寝前に歯を磨くなど。

普段から早く寝て、栄養のある食事を取って基礎体力をつけておくことが何よりも大切(横田俊平横浜市立大教授・日本小児科学会会長[1- 81])

  • マスクを着用
    • 身を守る感染予防策(厚生労働省))[3- 5]。口の両脇が空いてしまうマスクは、99%と表示されていても99%遮断の効果はない[3- 6]
    • 外出時はマスクを着用する人が殆どであった神戸・大阪では感染拡大が百人単位で収束
    • 外出時にマスク着用の習慣のないカナダ・米国への渡航者に集団感染
    • 手作りマスク - マスクが品切れになった神戸などでは、家庭・学校などでマスクの手作りが行われた[3- 7]
  • 室内は、換気・室温高め・湿度高め - 室内にぬれタオルを干すなど工夫を[1- 82]。暖房・冷房で部屋を閉め切ると、感染の危険性が高まる。新型ウイルスは湿気を嫌い低温を好む
    • 室内でのスカーフ・マフラーなど防寒着の着用。体温を暖かく維持
  • 手のケア
    • 外出中は、ボタン・ドアノブ・手すり・つり革などはティシュの上から触れる
    • 外出後は手洗い
  • 口のケア
    • 外出後はうがい
    • こまめに水分補給。のどが渇かないようにする
    • 徹底した口腔ケア。高齢者施設で歯科衛生士による口腔ケアを行ったところ、インフルエンザの発症が10分の一に激減[3- 8]

感染者、感染の可能性が高い人の配慮[編集]

  • 周囲に感染させない- 高リスク者の感染を防ぐには、感染患者による2次被害防止は必要不可欠。新型インフルエンザは弱毒性ではない[1- 83]。4月のウイルスは重篤な全身症状を生じる遺伝子を欠くために季節性インフルエンザ[1- 84]と同様に主に呼吸器の症状にとどまり、3-7月の致死率は約200万人が死亡したアジア風邪並みの約0.5%(オランダ・ユトレヒト大の西浦氏ら)であったが、10月には致死率は2-9%へ上昇[4- 1]している。
  • マスクの着用 - 症状が出た人はマスクを着用し、外出を自粛し、他人にせきやくしゃみをかけないよう推奨されている[3- 9][3- 10][3- 11]。マスクにより、せきの飛沫は95〜99%減少。患者全員が真剣にマスクをすれば、感染抑止力は大きい(西村秀一 仙台医療センター ウイルスセンター長)
  • 自宅待機 - 自宅待機の目安となる体温は37.5度。家族などとは別の部屋で過ごして接触を避ける。タオルは家族などとは違うものを使用し、マスクを着用。窓を開けての換気と水分補給はこまめに。十分に睡眠。熱が下がってから2-7日間は外出を控える[1- 2]
  • 通院前に電話で行動を確認 - 必ず、通院前に電話で医療機関に受診場所・受診時間・入り口などを確認[1- 2][1- 85]
  • 大きな効果 - 患者1人がマスクを着用し外出を控えると、感染患者・国内患者総数は40〜75%に減少、効果はワクチン1600万人分に匹敵(田中剛平・東京大学助教(数理工学)、合原一幸教授・東京大生産技術研究所)


感染者の家族・医療従事者・接客業など感染者と接する可能性が高い人

  • マスクを着用 - 感染者の半数以上は自覚症状がない。マスクをすると感染拡大を防げる(慈恵医大 浦島充佳・准教授(公衆衛生)

少し具合が悪い人

  • マスクを着用
  • 調子が悪い時は、旅行してはならない(WHO)[2- 6]

肺炎球菌ワクチン[編集]

肺炎球菌ワクチンにより、新型インフルエンザに感染しても死亡や重症化を抑制でき、日本人の死因4位である肺炎が予防できるとされている。肺炎による死者の95%は65歳以上であり、季節性インフルエンザの場合は季節性インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチン併用で死亡率は80%減少するとされる。肺炎予防推進プロジェクト(無料電話相談)

  • ニューモバックス(万有製薬):65歳以上の人・呼吸器疾患・心臓疾患・糖尿病・免疫不全の人に強く薦められている。効果は5年とされる。5年を過ぎれば2回目のワクチンも可能。費用助成のある自治体もある[5- 1][5- 2]。2歳未満の乳幼児は十分な効果が期待できない
  • プレベナー(ワイス):生後2か月から9歳までの小児。インフルエンザ菌b型 (Hib) ワクチンとのセットでの接種が侵襲性肺炎球菌感染症 (IPD) 予防に有効とされる[5- 3]

新型インフルエンザワクチン[編集]

WHOの指針:パンデミックワクチンの方針と戦略についてのWHO専門家アドバイス/新型インフルエンザに対するワクチン/recommendations[4- 3]

  • 対象:スペイン風邪では医療従事者の感染が多く医療体制が崩壊したため、医療従事者に優先接種。季節性インフルエンザの高リスク層(幼児・高齢者)より、新型インフルエンザ感染者の多い集団を優先すべき(米ジョージ・ワシントン大学のシモンセン教授。2009年5月9日 Bloomberg)。日本では、2009年9月8日までに入院した患者は、19歳以下が75%、基礎疾患なしが55%[4- 4]であったため、同年11月以降に小児に優先接種、以降は感染者総数が減少。
  • 接種回数:小児と免疫不全以外を1回にすることでより多くの人へ接種するよう推奨[4- 5][4- 6]
    • 「2回接種」より「1回で2倍の人口」が効果(科学技術振興機構、神戸大)[4- 7][4- 8]
  • 変異型:重篤な症状を生じている変異型にも有効[4- 9]
  • 供給:WHOは、発展途上国など85か国でワクチン調達の見込みがないと資金・技術の提供を呼びかけ、米英仏は自国で確保したワクチンから5000万回分を寄贈[4- 10][4- 11]グラクソ・スミスクライン社は5000万本を寄贈し途上国95か国へ配布[4- 12]
  • 2010-11年冬は、季節性ワクチンへの新型ワクチンの組み込みを推奨[4- 13]

アメリカ

欧州

  • 副作用への懸念や、H1N1インフルエンザの毒性は強くないと考えられて、確保したワクチンの8-9割に接種希望がなく、接種率が極めて低い[4- 17]
  • 英:接種率17%。病院を訪れる人の54%、妊婦の95%がワクチン接種を拒否[4- 18]
  • 仏:接種率14%。追加注文の5割を解約[4- 19]
  • 独:接種率8%。追加注文の3割を解約[4- 19]
  • 伊:接種率5%
  • ポーランド:ワクチンを一切輸入していないが死亡率は他の欧州諸国と大差なかった[4- 19]
スイスの対応[4- 20] 接種可能 接種禁止 備考
ノバルティス社(本社:スイス)のワクチン「フォセトリア」 生後6カ月以上-成人 妊婦 EU認可
グラクソ・スミスクライン社(本社:イギリス)のワクチン「パンデムリクス」 60歳以上、妊婦、18歳未満の子供

日本

接種回数 副作用 接種禁止 備考
国産ワクチン 1-12歳 2回 基礎疾患の悪化など[4- 21]。詳細は下表参照 基礎疾患のある人[4- 22]、卵アレルギーがある人[21]、発熱している人、非常に重い急性疾患にかかっている人、その他予防接種を行うことが不適当な状態にある人[4- 23] 遺伝子検査などですでに感染していると確定している人は、今季はワクチンは必要はない
免疫不全かつ基礎疾患のある人
その他 1回
輸入ワクチン[4- 24][4- 25] ノバルティス 3-17歳 2回 元になるウイルスで変異が確認された(効果がない可能性) 妊婦、小児、基礎疾患のある人 WHOによると、日本政府は輸入ワクチンを日本向けに購入するのでなく、国内で製造能力がない国への支援に回すべき[4- 26]。東京大学・生命・医療倫理系プロジェクトチームは、安全性が十分に確認された製品を輸入するよう政府に提言[4- 27]。承認されても基礎疾患のない19-64歳のみに接種の見込み。副作用は、2月の販売後に19-64歳の健康な成人1万人を調べる臨床試験で調査[4- 28]
50歳以上
その他 1回
グラクソ・スミスクライン 1回 動物実験で死亡例、98%に痛み

日本における国産ワクチンへの注意喚起

注意喚起の対象者[4- 29] 注意喚起 メリット デメリット
基礎疾患 基礎疾患のある人[4- 22] 接種に注意が必要[4- 30][4- 31]

主治医及び専門性の高い医療機関の医師に対し接種の適否・メリット・デメリットについて意見を求め、接種の適否を慎重にご判断下さい[4- 32][4- 30][4- 33]

必要な場合は、皮内テストなど適切な準備・対応の後に接種し、ワクチン接種後少なくとも30分後までは医療機関にとどまって健康状態をご確認下さい(水上尚典教授・北海道大学、厚労省[4- 30])
感染拡大の予防[4- 34]

感染時の重症化を防ぐとされる(右欄参照)[4- 21]
1)ワクチン接種が基礎疾患の悪化の引き金になる恐れがある。ぜんそくが数時間後に悪化し重症になった例もある。ワクチン接種後の死亡は2010年4月28日までに10-90代の131人。間質性肺炎・慢性閉塞性肺疾患・腎臓疾患・がんなどの約30名は、ワクチン接種による持病悪化は否定できないとされる[4- 35]

2)60歳以上で基礎疾患のある人は、特に注意が必要。ワクチン接種後の死亡の90%は、60歳以上で基礎疾患がある[4- 36][4- 37][4- 38]

3)ワクチン接種による死亡への保障は、死亡原因は全て基礎疾患の悪化によるとされ遺族年金などは支払われていない

4)リスクを冒して接種しても、感染と重症化を100%は防げない[4- 21]

5)任意接種のため、接種を自主的に選択したとみなされる。接種する場合・接種しない場合ともに、最悪の場合は死亡する可能性がある。最悪の場合を想定し、接種か否かは自主的に判断すべき

6)ワクチンは唯一の解決策ではない。WHOが推奨する社会的な距離の確保個人における衛生、家族・介護者・看護士・リハビリ・入浴など顔を近づけて会話する人にマスクを着用させるなども有効[4- 39]
免疫不全
ぜんそくの既往のある人
アレルギー アレルギーの既往のある人
卵アレルギーがある人 接種禁止。季節性・新型のいずれのワクチン接種も推奨されない[4- 40][4- 32]。本人・家族が発熱した際は、すみやかに抗インフルエンザ治療薬を服用
ワクチンの成分によってアナフィラキシーを起こしたことがある人 接種禁止
当日 発熱している人
重篤な急性疾患の人
予防接種は不適当と医師が診断した人

政府による医薬品以外の対策[編集]

  • 発熱相談センター
    • 発熱相談センターの有効性。住民は冷静に対応でき、不要不急の救急要請が抑制され、救急搬送全体が逼迫することなく機能[22]
  • 医療体制
    • 小児用の医療体制。発症時の万全の医療体制があれば、今回は医療体制を維持するために行われた、学級閉鎖は必要ない
    • 厳寒期における基礎疾患のある高齢者などへのワクチン接種について、自宅からワクチン接種会場(病院など)への行政による送迎
    • 入院施設。発症して外来を訪れる全ての小児患者・ハイリスク者について、投薬中の5日間入院が可能であれば、投薬後の様態急変に100%対処できる
    • 貧困状態にある人・子への無償治療・無償ワクチン。不況に伴う失業・非正規労働などで貧困状態にある人・子は、感染時に通院できず治療を受けていない
  • 職場
    • 感染者の自宅待機(無給では従業員は休まないので、政府から資金面で補償をとの意見も)
    • 感染者の同居者の自宅待機(同)
    • 通勤時の混雑を回避(出勤時間・通勤手段の変更など。国土交通政策研究所によると、8割は、通勤における混雑回避に勤務先の指示が必要[2- 7]
    • 自宅勤務
    • 休暇取得
  • 入国者・帰国者への検疫
    • ガザ地区(パレスチナ自治区、09年11月):感染者なし。封鎖中。隣国は死者が出ている(イスラエル:48人、エジプト:7人)[3- 12]
    • 日本の死亡率は著しく低い(米国の1/16、アルゼンチンの1/73[6- 4] )

治療法[編集]

2009年に発生した新型インフルエンザにおける現時点での治療を以下に示した。新たに発生し現在拡大している感染症であり、今後、治療方針が変化する可能性があるため、その点十分考慮する必要がある。

主な治療法は、WHOと厚生労働省の方針によると、抗インフルエンザウイルス薬の投与。ただし、タミフルなどの抗インフルエンザ治療薬は、投与すれば完全に回復する万能薬ではなく[3- 1]、基礎疾患のケア、全身の状態の維持、けいれん・意識障害など重症と思われる場合は痰をかきだすなども必要と想定すべき。小児の場合、小児用に薬を用意、小児用の器具なども必要となる。

治療指針は、年齢・基礎疾患の有無に関わらず、強い毒性を有する症例を前提とする早期治療が推奨されている[6- 5]。重症者・妊婦・基礎疾患がある人以外は薬剤を使用せず自身の免疫でも治すことができる(2009年夏、WHO)という考察もあるが、09年8月のアルゼンチン(真冬)では死者の53%に基礎疾患がなかった(アルゼンチン保険省)[1- 49]。過労・低体温・栄養不良などで免疫は低下する。

解熱剤[編集]

抗インフルエンザウイルス薬[編集]

WHOなどによると、インフルエンザ症状がある場合は、検査結果の確定を待つことなくできるだけ早期のタミフル投与が重要[6- 7][6- 8][1- 86]。タミフルとリレンザはウイルスの増殖を抑える薬であり、ウイルスがもっとも増殖する発症後48時間以内の服用が重要[6- 6]。発症後48時間を越えるとウイルスは既に最大限増殖してしまった後となり、効果は低くなる。子供用タミフルの不足に伴い、大人用を分解して処方している場合もある[6- 9][6- 10]

抗インフルエンザ治療薬服用後もインフルエンザによる飛び降りなどの異常行動は抑制できない場合があるので、発熱後48時間は家族が目を離さないよう期待されている。発熱後48時間家族が目を離さないことで、睡眠中の呼吸停止に伴う突然死も回避できる可能性がある。

新型インフルエンザに伴う異常行動と抗インフルエンザ治療薬の投与に因果関係は認められていない[6- 11]。発症後48時間以内に抗インフルエンザ治療薬を投与された生存例は、治療薬なしの死亡例・投与後の後遺症と死亡例よりはるかに多い。日本の死者は、米国の1/16、アルゼンチンの1/73[6- 4][1- 12][6- 4]

服用期間は、タミフルは1日2回・5日間の経口投与、リレンザは1日2回・5日間の吸入が必要とされ、インフルエンザの症状が緩和されても服用し続ける必要があるとされる。

軽症
(従来の国内対応)
軽症
(担当学会)
軽症
(日本感染症学会)
発症前
(WHO)
軽症の場合
(WHO)
重症の場合
(WHO)
持病のある人 ○外来治療はタミフルかリレンザ[6- 12][6- 13]、入院軽症患者はタミフル、経口投与困難などの場合はラピアクタ[23]を推奨

備蓄が十分ある日本では薬の投与で重症化を防ぐべき

異常行動・睡眠中の呼吸停止などに対応するため発症後48時間目を離さないようにすべき
x タミフルもリレンザも推奨しない[6- 14]

タミフル・リレンザなどの抗ウイルス薬の予防投与による薬剤耐性ウイルス出現が懸念されている
○ タミフルまたはリレンザ[6- 2]
(発熱から投与までの目標時間は、5歳以下は24時間、5歳以上は48時間)

タミフルによる治療は、中程度の免疫障害を持つ患者には大きな影響がないが、重度の障害がある場合には十分に注意を払う必要がある[6- 15]
○ タミフルまたはリレンザ(リレンザはタミフル耐性・在庫切れの場合[6- 2]

(発熱から投与までの目標時間は、5歳以下は24時間、5歳以上は48時間)
65歳以上
ワクチンを打てない子供の同居者
妊娠・授乳中の女性
発症後すぐ[1- 87]
0歳 x禁止[6- 16]
効果への評価は一定でないが使用されるべき[6- 17][6- 18]
1-5歳
6-9歳 △ タミフルもリレンザも必要でない[6- 2]
10-19歳 基礎疾患を持つ人で重症化のリスクの高い場合のみ[6- 19]
その他全ての人
  • ラピアクタ(ペラミビル):1回の投与でタミフルと同等以上の治療効果が期待できるとされる新薬。人工呼吸器で管理されたり、意識不明の状態に陥ったりした重症患者に使いやすく[24]、救急搬送された病院でタミフルを服用することなく死亡する事例を予防できる。呼吸器疾患のある人や体が弱り薬を飲み込むことができないような高齢者にも投与が可能。日本では承認済み、15歳以上に投与。米国では緊急時に限り使用。タミフル:飲み薬、リレンザ:吸入、ペラミビル:点滴薬

肺炎、肺気腫(気管にたんが詰まって生じる)、呼吸不全(ARDS)、多臓器不全が起こった場合[編集]

脳症(けいれんや意識障害を起こし、状態が急速に進行する重篤な疾患)[編集]

心筋炎[編集]

急性および慢性心筋炎の診断・治療に関するガイドライン

呼吸器疾患や心疾患などの基礎疾患[編集]

厚生労働省 医政局指導課による(9月7日現在)

WHOによる世界的流行の警戒水準[編集]

WHOによる世界的流行(パンデミック; 英語 pandemic)の警戒水準を、英文解説[25]を要約して以下に示す。

前パンデミック期
フェーズ 説明
フェーズ1 動物のインフルエンザウイルスでヒト感染を引き起こすものは、報告されていない。
フェーズ2 動物(飼育または野生)のインフルエンザウイルスのヒト感染が知られ、ゆえにそのウイルスがパンデミックの潜在的脅威と考えられる。
パンデミックアラート期
フェーズ 説明
フェーズ3 人々の間で、散発的にまたは(幾つかの)小規模集団において疾患が発生するが、コミュニティ・レベルの大発生を支えるほどのヒト―ヒト伝染には至らない。限定的なヒト―ヒト伝染が、ある環境(例:感染者と無防備な介護者との密な接触)で起こることはあっても、そのウイルスがパンデミック・レベルの伝染能力を得たわけではない。
フェーズ4 コミュニティ・レベルの大発生の要因となるヒト―ヒト伝染が確認される。かかる事態が疑われるか確認された国は至急、WHO と相談すべきであり、状況を共同で評価し、早急なパンデミック封じ込め作戦を実行可能かどうか判断する。パンデミックのリスクの増大は重要である一方、パンデミックが当然に起こるとは限らない。
フェーズ5
ヒト―ヒト伝染がWHOの同一管区の複数の国で広まる。大半の国は影響を受けていない段階だが、フェーズ5の宣言は、パンデミックが差し迫り、鎮静手段の計画を策定、伝達、実行するための時間が短いことを、強く示すものである。
パンデミック期
フェーズ 説明
フェーズ6
フェーズ5以外のWHOの管区の一国以上でコミュニティ・レベルの大発生に至る。フェーズ6の指定は、地球規模のパンデミックが起きていることを示すものである。

各国政府の対応[編集]

日本[編集]

2009年4月26日麻生太郎首相(当時)が検疫体制の強化や在外邦人への情報提供などの体制を指示。厚生労働省や自治体に電話相談窓口が開設された。4月27日、厚生労働省が感染の疑いのある帰国者・入国者を留め置く「停留」のための医療施設を既に成田周辺で約500室を確保した[26]。また4月28日からはメキシコ、米国、カナダから成田中部関西、そして福岡の国内4空港に到着した国際便については降機前に乗客に機内で「機内検疫」[27]の実施を始めている[28]4月29日からは「臨船検疫」も開始され、横浜神戸関門の港についても上記3か国からの乗員乗客への検疫体制が強化される。検疫官不足[29]解消のため防衛医科大学校職員と陸上自衛隊医官の応援派遣をしている。また、4月30日より品種改良の目的で輸入された生きた豚の全頭検査も開始された。

国内各地では、保健所での「発熱相談センター」や医療機関での「発熱外来」が順次設けられることになっており、早いものは4月28日から開設された。同日、政府は「新型インフルエンザ対策本部」を設置し「基本的対処方針」を決定した。 地方自治体の動きとしては、5月17日、兵庫県が緊急事態宣言を発表した。

現在では国の方針転換を受けて、7月24日以降全数検査を全国で中止するよう通達が出され、発熱外来も多くの保健所で廃止し、全ての医療機関で受診、治療を受けられるようにした。また、東京などの都市部では、A型インフルエンザと判定された場合でも従来型か新型かの追加検査を行わない方針とした保健所が多い。これにより、都市部では通常の季節性インフルエンザと同様の扱いとなるが、都市部以外では依然として独自に自治体内の新型感染者数の全数調査を行うなど特別扱いしている地方も多く、全国で対応が統一されるには至っていない。詳細は、以下の厚生労働省のホームページを参照。


法的措置[編集]

当初、感染症法に基づき、対処する事を目論んでいたが、公衆衛生上の対策(例として、外出自粛や学校、興行場、催物の制限など)を市民に要請する際に、感染症法では興業の制限などの要請を想定しておらず対応が出来ないことが明らかとなった。この事態を踏まえ、2012年5月新型インフルエンザ等対策特別措置法が施行された[30]

アメリカ合衆国[編集]

アメリカ合衆国(米国)は2009年4月26日、ジャネット・ナポリターノ国土安全保障長官が緊急記者会見において、「公衆衛生に関する緊急事態」を宣言した[31]

2009年10月24日、オバマ米大統領が新型インフルエンザを深刻な自然災害などに準ずる国家非常事態に指定する宣言に署名した。米国では新型インフルによる死者が23日に1000人を突破し、ワクチンの調達確保など対策強化が必要な状況になっている。 [32]

イスラム圏[編集]

エジプト政府は2009年4月29日、人民議会の勧告を飲む形で、同国内で飼育されている豚の処分に着手した[33]イスラム教では豚は不浄の動物とされる一方で飼い主たちはキリスト教系のコプト派信者だったが[33]、あるイスラム原理主義系議員は「宗教上の理由で豚の飼育に反対しているわけではない」と読売新聞に語っている[34]。なお、エジプトでは豚が処分された結果、今まで豚が生ゴミの処分を行っていたため生ゴミが処分されずに町中に溢れかえりゴミ問題が深刻化している[35]

感染の状況(感染確認事例数)[編集]

新型インフルエンザの感染の状況
  死亡者が確認された国・地域
  感染者が確認された国・地域
  感染の疑いのある者が存在する国・地域
  感染者がまだ確認されていない国・地域
新型インフルエンザの感染者数
  5000人以上の感染者が確認された国・地域
  500〜4999人の感染者が確認された国・地域
  50〜499人の感染者が確認された国・地域
  5〜49人の感染者が確認された国・地域
  1〜4人の感染者が確認された国・地域
  感染者がまだ確認されていない国・地域

世界[編集]

下記、感染確定者数、及び死亡者数は、毎日変動しているため、参考資料となる。また、感染確定者数は、感染を遺伝子検査で確認していない者は含まれていない。感染確定者数以外にも感染者が多くいるとみられている。

※1 プエルトリコ(感染908、死亡45)、グアム(感染338、死亡2)、アメリカ領サモア(感染85、死亡1)、アメリカ領ヴァージン諸島(感染80、死亡1)、それに北マリアナ諸島(感染6)を含む(出典共通[36])。

※2 ケイマン諸島(感染105、死亡1)、フォークランド諸島(感染7、死亡1)、ジャージー(感染234)、マン島(感染75)、アクロティリおよびデケリア(感染58)、タークス・カイコス諸島(感染39)、ジブラルタル(感染35)、ガーンジー(感染17)、イギリス領ヴァージン諸島(感染15)、アンギラ(感染14)、それにバミューダ諸島(感染10)を含む(出典共通[37])。

※3 日本国内の詳細については下記の記述を参照。

※4 ニューカレドニア(感染500、死亡9)、フランス領ポリネシア(感染183、死亡7)、レユニオン(感染759、死亡7)、マヨット(感染164、死亡2)、マルティニーク(感染261、死亡1)、フランス領ギアナ(感染213、死亡1)、グアドループ(感染197、死亡1)、サン・マルタン島(感染62)、ウォリス・フツナ(感染55)、それにサン・バルテルミー島(感染2)を含む(出典共通[38])。

※5 オランダ領アンティル(感染98)とアルバ(感染13)を含む(出典共通[39])。

※6 クック諸島(感染106[38]、死亡1)を含む。

新型インフルエンザ感染確認事例数
出典が特記されていない場合は2009年11月27日午前9時CEST現在ECDC発表の情報(ECDCのアドレス:[114])。
2009年11月29日午後10時現在
感染 うち死亡
合計 1,206,078以上 9,933
米国 95631(※1)[36] 2370(※1)[36]
ブラジル 48151[40] 1568[40]
メキシコ 65099[41] 610[41]
アルゼンチン 11030[42] 610
インド 17868[43] 569[43]
カナダ 25828[44] 309[45]
英国 24371(※2)[37] 248[46](※2)
オーストラリア 37196[47] 190
ペルー 8868[48] 190
タイ 28939[49] 187
トルコ 1870[50] 161
コロンビア 3124[51] 160
ロシア 5613[52] 150[53]
チリ 12258[54] 148
イラン 3672[55] 140
スペイン 155051[56] 135
ベネズエラ 1973[48] 113
フランス 4585(※4)[57] 104[58](※4)
韓国 8857[59] 104
中国 69160[60] 104
イタリア 2948[61] 93[62]
南アフリカ 12620[63] 91
エクアドル 2251[48] 82
サウジアラビア 9355[64] 81
日本 14746(※3)[65] 78[66]
マレーシア 7000以上[67] 77
ドイツ 88000[68] 60[69]
ボリビア 2310[48] 57
イスラエル 4330[70] 55
パラグアイ 855[48] 52
シリア 230[64] 50[71]
ベトナム 10791[72] 43[73]
香港 32301[74] 41[75]
コスタリカ 1596[48] 40
オランダ 1473(※5)[39] 36[76]
ウルグアイ 550[48] 33
台湾 5474以上[77] 30
フィリピン 5212[78] 30
クウェート 7718[79] 27
オマーン 4837[64] 27
エルサルバドル 800[48] 26
ノルウェー 11405[80] 25
ブルガリア 651[81] 23[82]
イエメン 2070[83] 22
ドミニカ共和国 491[48] 22
ニュージーランド 3288(※6)[84] 21(※6)
ポルトガル 94508[85] 20[86]
エジプト 3145以上[87] 20[88]
ベラルーシ 102[89] 20
シンガポール 1217[90] 19
グアテマラ 1170[48] 18
モンゴル 1073[91] 18
ホンジュラス 560[48] 18
ウクライナ 166[92] 18
ギリシャ 4172[93] 17
アイルランド 3189[94] 17
セルビア 344[95] 17
フィンランド 6122[96] 16
ポーランド 736[97] 16
スウェーデン 2130[98] 15
ヨルダン 2747[99] 14
アフガニスタン 779[100] 14
ベルギー 約75000[101] 13
イラク 2130[64] 13[102]
ニカラグア 2172[48] 11
モルドバ 1000以上[103] 11
パナマ 787[48] 11
クロアチア 589[104] 11
インドネシア 1097[49] 10
スリランカ 258[105] 10[106]
パレスチナ 1170[107] 9
チェコ 633[108] 8[109]
カタール 550[110] 8
モーリシャス 69[63] 8
バーレーン 1311[64] 7
キューバ 793[48] 7
ハンガリー 283[111] 7
コソボ 98[112] 7[113]
バングラデシュ 800[114] 6
デンマーク 651[39] 6[115]
ジャマイカ 177[116] 6
アラブ首長国連邦 125[117] 6
マルタ 718[98] 5
カンボジア 472[118] 5
トリニダードトバゴ 211[48] 5
スイス 1550[119] 4[120]
バハマ 29[121] 4
ルーマニア 2975[122] 3[122]
モロッコ 1626[123] 3[123]
レバノン 1500[124] 3
オーストリア 964[125] 3
マケドニア 341[126] 3[127]
アルジェリア 274[128] 3[128]
バルバドス 154[48] 3
ラトビア 57[98] 3
アイスランド 8650[129] 2
マカオ 2625[130] 2
スロベニア 990[131] 2
ボスニア・ヘルツェゴビナ 500[132] 2[132]
ルクセンブルク 333[39] 2
チュニジア 286[64] 2
ラオス 242[133] 2
サモア 138[38] 2
スリナム 109[48] 2
モザンビーク 101[63] 2
リトアニア 68[134] 2
サントメ・プリンシペ 41[63] 2
アゼルバイジャン 14[135] 2
ブルネイ 971[136] 1
マダガスカル 698[63] 1
タンザニア 561[63] 1
キプロス 297[39] 1[137]
エストニア 269[138] 1
スロバキア 171[139] 1
マーシャル諸島 115[38] 1
ナミビア 72[63] 1
セントルシア 55[48] 1
アルメニア 25[140] 1[140]
スーダン 21[64] 1
トンガ 20[38] 1
セントクリストファーネイビス 6[48] 1
パキスタン 6[64] 1
モルディブ 6[49] 1[141]
ソロモン諸島 3[38] 1
ジンバブエ 1318[142]
ザンビア 726[143]
ケニア 417[63]
ルワンダ 279[63]
フィジー 233[38]
ウガンダ 227[63]
アルバニア 128[144]
グルジア 120[145]
ハイチ 91[48]
ミクロネシア連邦 75[38]
ミャンマー 65[49]
カーボヴェルデ 62[63]
キルギス 61[146]
レソト 54[63]
ネパール 48[147]
パラオ 46[38]
フェロー諸島 44[148]
ベリーズ 42[48]
ガーナ 38[149]
ドミニカ国 36[48]
セーシェル 33[63]
ボツワナ 31[150]
モンテネグロ 23[151]
ツバル 23[38]
リビア 21[64]
グレナダ 20[48]
ガイアナ 17[48]
カザフスタン 17[121]
セントビンセント・グレナディーン 17[48]
アンゴラ 13[63]
コンゴ民主共和国 13[63]
パプアニューギニア 12[38]
ジブチ 9[64]
ナウル 8[38]
ブータン 6[49]
ブルンジ 6[63]
エチオピア 6[63]
東ティモール 6[49]
リヒテンシュタイン 5[39]
スワジランド 5[152]
アンティグア・バーブーダ 4[121]
カメルーン 4[63]
キリバス 4[38]
マラウイ 4[63]
バヌアツ 3[38]
コートジボワール 3[63]
ソマリア 2[64]
アンドラ 1[121]
ガボン 1[63]
グリーンランド 1[153]
モナコ 1[121]
ナイジェリア 1[63]
北朝鮮 1[154]
サンマリノ 1[155]
タジキスタン 1[156]

日本[編集]

日本での新型インフルエンザの感染状況
  死亡者が確認された都道府県
  感染者が確認された都道府県
  感染者がまだ確認されていない都道府県

厚生労働省は、重症化や死亡した例などを除いて、新型インフルエンザかどうかを調べるPCR(遺伝子)検査を当分の間行わなくてよいとしたため、現在の国内の正確な感染者数は不明であるが、国立感染症研究所2009年第28週(同年7月12日)以降これまでの累積の推計患者数は約1546万人に達したと推計している。

また、ここには国立感染症研究所が発表した2009年12月7日-12月13日(2009年第50週)の間に都道府県ごとに簡易検査でインフルエンザA型と診断された人数(全国約5000カ所の定点医療機関からの報告数のみ)と、同定点医療機関の1医療機関あたりの人数、それに2009年12月21日までの新型インフルエンザによる死者数が掲載されている。

※1 新型か季節性かは不明だが、ほとんどは新型とみられている。

インフルエンザ感染確認事例数
数値右肩+は2009年12月16日現在国立感染症研究所発表[157]
都道府県 感染(※1) 1医療機関あたり 死亡(疑い含む)
合計(全体) 131972+ 27.39+ 127[158]
宮崎県 3275+ 55.51+ 1[158]
福井県 1721+ 53.78+ 1[158]
徳島県 1544+ 39.59+
長野県 3393+ 38.56+ 1[158]
長崎県 2696+ 38.51+ 1[158]
青森県 2498+ 38.43+ 3[158]
山口県 2723+ 38.35+ 3[158]
福島県 3044+ 38.05+ 2[158]
大分県 2194+ 37.83+ 1[158]
愛媛県 2273+ 37.26+
佐賀県 1421+ 36.44+ 1[158]
岐阜県 3168+ 36.41+
鹿児島県 3335+ 35.86+ 3[158]
石川県 1704+ 35.50+ 1[158]
鳥取県 1043+ 34.93+
静岡県 4690+ 34.74+ 1[158]
熊本県 2626+ 32.83+ 2[158]
三重県 2345+ 32.57+ 1[158]
山形県 1558+ 32.46+ 1[158]
福岡県 6386+ 32.25+ 5[158]
富山県 1533+ 31.94+
新潟県 3000+ 30.93+
滋賀県 1608+ 30.92+ 1[158]
愛知県 5969+ 30.61+ 12[158]
岩手県 1945+ 30.39+ 1[158]
宮城県 2862+ 30.13+ 3[158]
広島県 3396+ 29.53+ 2[158]
秋田県 1561+ 28.38+ 2[158]
香川県 1323+ 28.15+
高知県 1347+ 28.06+ 1[158]
岡山県 2308+ 27.48+ 1[158]
島根県 1043+ 27.45+ 1[158]
千葉県 5579+ 27.08+
奈良県 1457+ 26.49+ 1[158]
和歌山県 1275+ 25.50+
沖縄県 1470+ 25.34+ 2[158]
栃木県 1904+ 25.05+ 4[158]
群馬県 2369+ 23.69+ 1[158]
京都府 2870+ 23.15+ 9[158]
兵庫県 4592+ 23.08+ 11[158]
茨城県 2762+ 23.02+ 3[158]
埼玉県 5474+ 22.16+ 5[158]
大阪府 6205+ 20.34+ 11[158]
神奈川県 6520+ 19.76+ 14[158]
山梨県 773+ 19.33+
北海道 3233+ 14.18+ 5[158]
東京都 3987+ 13.75+ 9[158]

感染確認の推移[編集]

WHO 発表[159]で見る感染確認の推移
注:確認事例で右に特記した国は表中最新データで確認事例数が多い国。
発表 UTC現在 確認事例 うち ()内は死亡事例
国数 初確認
国・地域
世界 米国 メキシコ カナダ 日本 英国 チリ
1 2009-04-24
2 メキシコ、米国 25
(不明)
7
(不明)
18
(不明)
2 2009-04-26
2 38
(不明)
20
(不明)
18
(不明)
3 2009-04-27
4 カナダ、スペイン 73
( 7)
40 26
(7)
6
4 2009-04-28
19:15
7 ニュージーランド、
英国、イスラエル
105
( 7)
64 26
(7)
6 2
5 2009-04-29
18:00
9 オーストリア、
ドイツ
148
( 8)
91
(1)
26
(7)
13 5
6 2009-04-30
17:00
11 オランダ、スイス 257
( 8)
109
(1)
97
(7)
19 8
7 2009-05-01
06:00
11 331
(10)
109
(1)
156
(9)
34 8
8.1 2009-05-01
23:30
13 中国(香港)、
デンマーク
367
(10)
141
(1)
156
(9)
34 8
9 2009-05-02
06:00
15 フランス、韓国 615
(17)
141
(1)
397
(16)
34 13
10 2009-05-02
17:00
16 コスタリカ 658
(17)
160
(1)
397
(16)
51 15
11 2009-05-03
06:00
17 アイルランド 787
(20)
160
(1)
509
(19)
70 15
12 2009-05-03
16:00
18 イタリア 898
(20)
226
(1)
509
(19)
85 15
13 2009-05-04
06:00
20 コロンビア、
エルサルバドル
985
(26)
226
(1)
590
(25)
85 15
14 2009-05-04
18:00
21 ポルトガル 1085
(26)
286
(1)
590
(25)
101 18
15 2009-05-05
06:00
21 1124
(26)
286
(1)
590
(25)
140 18
16 2009-05-05
16:00
21 1490
(30)
403
(1)
822
(29)
140 27
17 2009-05-06
06:00
22 グアテマラ 1516
(30)
403
(1)
822
(29)
165 27
18 2009-05-06
16:00
23 スウェーデン 1893
(31)
642
(2)
942
(29)
165 28
19 2009-05-07
06:00
23 2099
(44)
642
(2)
1112
(42)
201 28
20 2009-05-07
18:00
24 ポーランド 2371
(44)
896
(2)
1112
(42)
201 32
21 2009-05-08
06:00
24 2384
(44)
896
(2)
1112
(42)
214 32
22 2009-05-08
16:00
25 ブラジル 2500
(46)
896
(2)
1204
(44)
214 34
23 2009-05-09
06:00
29 オーストラリア、日本、
パナマ、アルゼンチン
3440
(48)
1639
(2)
1364
(45)
242
(1)
3 34 1
24 2009-05-10
07:30
29 4379
(49)
2254
(2)
1626
(45)
280
(1)
4 39 1
25 2009-05-11
06:00
30 中国(本土)、
ノルウェー
4694
(53)
2532
(3)
1626
(48)
284
(1)
4 47 1
26 2009-05-12
06:00
30 5251
(61)
2600
(3)
2059
(56)
330
(1)
4 55 1
27 2009-05-13
06:00
33 キューバ、タイ、
フィンランド
5728
(61)
3009
(3)
2059
(56)
358
(1)
4 68 1
28 2009-05-14
06:00
33 6497
(65)
3352
(3)
2446
(60)
389
(1)
4 71 1
29 2009-05-15
06:00
34 ベルギー 7520
(65)
4298
(3)
2446
(60)
449
(1)
4 71 1
30 2009-05-16
07:00
36 エクアドル、ペルー 8451
(72)
4714
(4)
2895
(66)
496
(1)
4 78 1
31 2009-05-17
06:00
39 インド、マレーシア、
トルコ
8480
(72)
4714
(4)
2895
(66)
496
(1)
7 82 1
32 2009-05-18
06:00
40 チリ 8829
(74)
4714
(4)
3103
(68)
496
(1)
125 101 1 1
33 2009-05-19
06:00
40 9830
(79)
5123
(5)
3648
(72)
496
(1)
159 102 4 1
34 2009-05-20
06:00
41 ギリシャ 10243
(80)
5469
(6)
3648
(72)
496
(1)
210 102 5 1
35 2009-05-21
06:00
41 11034
(85)
5710
(8)
3892
(75)
719
(1)
259 109 5 3
36 2009-05-22
06:00
42 フィリピン 11168
(86)
5764
(9)
3892
(75)
719
(1)
294 112 24 7
37 2009-05-23
06:00
43 ロシア(、台湾) 12022
(86)
6552
(9)
3892
(75)
719
(1)
321 117 24 12
38 2009-05-25
06:00
46 アイスランド、
ホンジュラス、
クウェート
12515
(91)
6552
(9)
4174
(80)
805
(1)
345 122 44 16
39 2009-05-26
06:00
46 12954
(92)
6764
(10)
4174
(80)
921
(1)
350 137 74 19
40 2009-05-27
06:00
48 シンガポール、
バーレーン
13398
(95)
6764
(10)
4541
(83)
921
(1)
360 137 86 39
41 2009-05-29
06:00
53 ドミニカ共和国、
ウルグアイ、
チェコ、ルーマニア、
スロバキア、
15510
(99)
7927
(11)
4910
(85)
1118
(2)
364 203 165 147
42 2009-06-01
06:00
62 バハマ、ジャマイカ、
ベネズエラ、ボリビア、
パラグアイ、ベトナム、
ハンガリー、キプロス、
エストニア
17410
(115)
8975
(15)
5029
(97)
1336
(2)
370 229 250 297
43 2009-06-03
06:00
66 レバノン、ニカラグア、
エジプト、ブルガリア
19273
(117)
10053
(17)
5029
(97)
1530
(2)
385 339 313 501
44 2009-06-05
06:00
69 ルクセンブルク、
バルバドス、
サウジアラビア
21940
(125)
11054
(17)
5563
(103)
1795
(3)
410 428 369
(1)
876
45 2009-06-08
06:00
73 ケイマン諸島、
ドミニカ国、
トリニダード・トバゴ、
アラブ首長国連邦
25288
(139)
13217
(27)
5717
(106)
2115
(3)
410 557 411
(1)
1051
46 2009-06-10
06:00
74 ウクライナ 27737
(141)
13217
(27)
5717
(106)
2446
(4)
485 666 1694
(2)
1224
47 2009-06-11
14:00
74 28774
(144)
13217
(27)
6241
(108)
2446
(4)
518 822 1694
(2)
1307
48 2009-06-12
07:00
74 29669
(145)
13217
(27)
6241
(108)
2978
(4)
549 822 1694
(2)
1307
49 2009-06-15
17:00
76 モロッコ、
ヨルダン川西岸地区、
ガザ地区
35928
(163)
17855
(45)
6241
(108)
2978
(4)
605 1226 1694
(2)
1823
50 2009-06-17
12:00
88 イエメン、カタール、
ヴァージン諸島、
キュラソー島、
サモア、ジャージー、
スリランカ、マン島、
マルティニーク、
バミューダ、ポリネシア、
ヨルダン
39620
(167)
17855
(44)
6241
(108)
4049
(7)
666 1461
(1)
2335
(2)
2112
51 2009-06-19
07:00
94 オマーン、スリナム、
セント・マーチン島、
パプアニューギニア、
南アフリカ、ラオス
44287
(180)
17855
(44)
7624
(113)
4905
(12)
690 1752
(1)
2199
52 2009-06-22
07:00
99 アルジェリア、スロベニア、
バングラデシュ、
フィジー、ブルネイ
52160
(231)
21449
(87)
7624
(113)
5710
(13)
850 2506
(1)
4315
(4)
2436
(1)
53 2009-06-24
07:00
108 アンティグア・バーブーダ、
カーボヴェルデ、
エチオピア、カンボジア、
コートジボワール、
チュニジア、バヌアツ、
モンテネグロ、ラトビア
55867
(238)
21449
(87)
7847
(115)
6457
(15)
893 2905
(1)
4315
(4)
2857
(2)
54 2009-06-26
07:00
112 イラン、セルビア、
インドネシア、
ガーンジー
59814
(263)
21449
(87)
8279
(116)
6732
(19)
1049 3597
(1)
5186
(7)
3280
(3)
55 2009-06-29
09:00
116 イラク、ネパール、
モナコ、リトアニア
70893
(311)
27717
(127)
8279
(116)
7775
(21)
1212 4250
(1)
5186
(7)
4038
(7)
56 2009-07-01
09:00
120 ニューカレドニア、
ケニア、モーリシャス、
ミャンマー、セントルシア
77201
(332)
27717
(127)
8680
(116)
7983
(25)
1266 6538
(3)
6211
(12)
4090
(7)
57 2009-07-03
09:00
125 アルバ、ウガンダ、
パラオ、マルタ、
ボスニア・ヘルツェゴビナ
89921
(382)
33902
(170)
10262
(119)
7983
(25)
1446 7447
(3)
7376
(14)
4568
(9)
58 2009-07-06
09:00
135 イギリス領ヴァージン諸島、
ガイアナ、クック諸島、
グアドループ、クロアチア、
セント・マーチン島、
シリア、プエルトリコ、
マケドニア、リビア
94512
(429)
33902
(170)
10262
(119)
7983
(25)
1790 7447
(3)
7376
(14)
5298
(10)

2009年7月6日より、WHOの集計方法が変更された。

WHO 発表[160]で見る感染確認の推移(世界地域別)
報告 UTC現在 世界地域別・確認累計
感染者数 うち ()内は死者数
アフリカ[161] 南北アメリカ(注)[162] 東地中海[163] ヨーロッパ[164] 東南アジア[165] 西太平洋[166] 全世界
59 2009-07-27
157
(0)
87965
(707)
890
(1)
16556
(34)
7358
(44)
21577
(30)
134503
(816)
60 2009-08-04
229
(0)
98242
(1008)
1301
(1)
26089
(41)
9858
(65)
26661
(39)
162380
(1154)
61 2009-08-12
591
(1)
102905
(1274)
2546
(7)
32000超
(53)
11432
(83)
28120
(43)
177457
(1462)
62
改訂
2009-08-21
1469
(3)
105882
(1579)
2532
(8)
32000超
(53)
13172
(106)
27111
(50)
182166
(1799)
63 2009-08-28
3843
(11)
110113
(1876)
3128
(10)
42557超
(85以上)
15771
(139)
34026
(64)
209438超
(2185以上)
64 2009-09-04
3872
(11)
116046
(2234)
5031
(21)
46000超
(104以上)
19362
(188)
63895
(279)
254206超
(2837以上)
65 2009-09-11
6336
(35)
120653
(2467)
9844
(51)
49000超
(125以上)
22387
(221)
69387
(306)
277607超
(3205以上)
66 2009-09-18
8125
(40)
124126
(2625)
10533
(61)
52000超
(140以上)
25339
(283)
76348
(337)
296471超
(3486以上)
67 2009-09-25
8264
(41)
130488
(2948)
11621
(72)
53000超
(154以上)
30293
(340)
85299
(362)
318925超
(3917以上)
68 2009-10-02
8352
(42)
137147
(3020)
12008
(74)
56000超
(176以上)
33594
(413)
96197
(383)
343298超
(4108以上)
69 2009-10-09
12382
(70)
146016
(3292)
12861
(80)
59000超
(193以上)
38038
(480)
109926
(410)
378223超
(4525以上)
70 2009-10-16
12456
(70)
153697
(3406)
13855
(90)
61000超
(207以上)
39522
(530)
118702
(432)
399232超
(4735以上)
71 2009-10-23
13297
(75)
160129
(3539)
14739
(96)
63000超
(261以上)
41513
(573)
122267
(455)
414945超
(4999以上)
72 2009-10-30
13536
(75)
174565
(4175)
17150
(111)
64000超
(281以上)
42901
(605)
129509
(465)
441661超
(5712以上)
73 2009-11-06
14109
(76)
185067
(4399)
22689
(137)
78000超
(300以上)
44147
(661)
138288
(498)
482300超
(6071以上)
74 2009-11-13
14868
(103)
190765
(4512)
25531
(151)
78000超
(300以上)
44661
(678)
149711
(516)
503536超
(6260以上)
75 2009-11-20
14950
(103)
190765
(4806)
28751
(188)
79000超
(350以上)
45844
(710)
166750
(613)
526060超
(6770以上)
76 2009-11-27
15503
(104)
190765
(5360)
38359
(330)
154000超
(650以上)
47059
(738)
176796
(644)
622482超
(7826以上)

(注) 南北アメリカ地区は、11月13日の発表より新たな感染者の報告を中止した。


2009年12月4日より、WHOの集計方法が変更され、感染者数の公表を中止した。

WHO 発表[167]で見る死者数の推移(世界地域別)
報告 UTC現在 世界地域別・確認累計
死者数
アフリカ[168] 南北アメリカ[169] 東地中海[170] ヨーロッパ[171] 東南アジア[172] 西太平洋[173] 全世界
77 2009-12-4
108 5878 392 918以上 766 706 8768以上
78 2009-12-11
109 6131以上 452 1242以上 814 848 9596以上
79 2009-12-18
109 6335以上 572 1654以上 892 1020 10582以上
80 2009-12-23
109 6670以上 663 2045以上 990 1039 11516以上
81 2009-12-30
130 6670以上 693 2422以上 1056 1249 12220以上
82 2010-01-08
131 6880以上 708 2554以上 1165 1361 12799以上
83 2010-01-15
131 7016以上 883 2778以上 1289 1447 13554以上
84 2010-01-22
131 7094以上 941 3099以上 1366 1511 14142以上
85 2010-01-29
133 7166以上 1002 3429以上 1426 1555 14711以上
86 2010-02-05
167 7261以上 1014 3605以上 1474 1653 15174以上
87 2010-02-12
167 7261以上 1018 3648以上 1523 1675 15292以上
88 2010-02-19
167 7433以上 1018 4056以上 1562 1685 15921以上
89 2010-02-26
167 7484以上 1018 4266以上 1601 1690 16226以上
90 2010-03-05
167 7539以上 1018 4388以上 1633 1710 16455以上
91 2010-03-12
167 7576以上 1019 4571以上 1664 1716 16713以上
92 2010-03-19
167 7622以上 1019 4596以上 1691 1718 16813以上
93 2010-03-26
167 7673以上 1019 4637以上 1709 1726 16931以上
94 2010-04-01
167 8175以上 1019 4669以上 1726 1727 17483以上
95 2010-04-09
167 8217以上 1019 4763以上 1733 1801 17700以上
96 2010-04-16
168 8274以上 1019 4776以上 1757 1804 17798以上
97 2010-04-23
168 8309以上 1019 4783以上 1769 1805 17853以上
98 2010-04-30
168 8316以上 1019 4835以上 1773 1808 17919以上
99 2010-05-07
168 8357以上 1019 4860以上 1787 1810 18001以上
100 2010-05-14
168 8361以上 1019 4861以上 1798 1829 18036以上
101 2010-05-21
168 8396以上 1019 4874以上 1808 1832 18097以上
102 2010-05-28
168 8401以上 1019 4878以上 1814 1834 18114以上
103 2010-06-04
168 8410以上 1019 4878以上 1825 1837 18138以上
104 2010-06-11
168 8423以上 1019 4879以上 1829 1838 18156以上
105 2010-06-18
168 8427以上 1019 4879以上 1838 1841 18172以上
106 2010-06-25
168 8450以上 1019 4879以上 1852 1841 18209以上
107 2010-07-02
168 8462以上 1019 4879以上 1866 1845 18239以上
108 2010-07-09
168 8516以上 1019 4879以上 1883 1846 18311以上

発生からの動き[編集]

2009年[編集]

2月から3月[編集]

  • 2月下旬 - メキシコ東部ベラクルス州ラグロリア村[174]で、インフルエンザのような呼吸器障害・高熱の症状を示す村人が相次ぎ、死亡する事例も現れる。この時、政府に訴えたが政府は危険性を把握できなかった為に事件が広まったと、ある記者は言う。翌3月には、村の人口の6割である約1800人が発症[175]

4月[編集]

  • 4月2日 - メキシコ政府は、東部ベラクルス州ラグロリア村での4歳男児の感染(3月下旬から発熱。後に回復)を確認(4月27日の記者会見で公表)[176]
  • 4月13日 - メキシコ南部オアハカ州で女性の感染(後に死亡)を確認(当初、メキシコでの最初の症例とされた)。メキシコでは解明ができず、カナダの保健当局にウイルスの検査を依頼[176]
  • 4月14日 - 米国の疾病対策センター(CDC)が、サンディエゴの少年について豚インフルエンザの感染例と初めて断定[176]
  • 4月23日
    • 16時頃にカナダの保健当局からメキシコ政府にウイルスの分析結果の報告が届き、ウイルスが新型であると判明[176]
    • 23時、メキシコ政府が新型インフルエンザの流行を緊急発表(初めての発表)。メキシコシティとメキシコ州の教育施設全校の休校を決定[176]
  • 4月24日 - メキシコの一部事例とアメリカの事例で、H1N1型ウイルスが共通する遺伝子を持っているとするカナダの研究所の調査結果をWHOが公表[177]
  • 4月25日 - 状況がWHOの国際保健規則(IHR)が定める「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に該当するとの決定を事務局長が発表[17]
  • 4月26日
    • アメリカ合衆国が、「公衆衛生に関する緊急事態」を宣言(ナポリターノ国土安全保障長官の緊急記者会見)[31]
    • カナダで、感染例の確認を発表[178]
  • 4月27日
    • 新たに2カ国で感染確認を発表(スペイン[179]スコットランド[180])。
    • WHOが世界的流行の警戒水準をフェーズ3からフェーズ4に引き上げ[18]、国境の閉鎖や国際的な渡航に制限を行わないように勧告。
    • 日本政府は日本時間28日、フェーズ4を受けて「新型インフルエンザの発生」を宣言し、内閣総理大臣を本部長とする全閣僚参加の「新型インフルエンザ対策本部」設置[181][18]。メキシコを対象に、不要不急の渡航延期を求める感染症危険情報を出す(史上初の感染症危険情報)[18]
  • 4月28日
  • 4月29日
    • 新たにイスラエル、オーストリア、ドイツ[184]コスタリカ[185]で感染が確認される。
    • 米国でも、1歳11か月の幼児の感染者が初めて死亡(メキシコ以外で初の死亡症例)[186]
    • WHOが世界的流行の警戒水準をフェーズ4からフェーズ5に引き上げたことを発表。
  • 4月30日
    • スイスでの感染者が確認される。
    • WHOが、新型の豚インフルエンザを「インフルエンザA」と呼称変更[187]

5月[編集]

  • 5月1日
    • 香港特別行政区政府が1日夜、感染者確認を発表(香港初)。4月29日にAM098便でメキシコを出発、30日に上海に到着、MU505便で30日に香港に到着した25歳のメキシコ人男性で、宿泊先だった香港の湾仔地区にあるホテルが封鎖され、宿泊者200人、従業員100人あまりが隔離された[188][189]
    • フランスが初の感染確認を発表[190][191]
  • 5月6日 - テキサス州の慢性病を抱える女性が新型インフルエンザで死亡(米国内居住者初の死者)[193][194]
舛添元厚生労働大臣が7日の衆議院予算委員会で、新型インフルエンザ対策に関し、「毒性の高い鳥インフルエンザを想定したもので、経済活動、学校に問題があれば緩和する」[195]。8日の会見では「フェーズ(警戒水準)が6に上がったら緊急対策本部を開き、学校の臨時休業措置など、行動計画の弾力的運用を検討したい」[196]
  • 5月8日
    • 日本人の感染が初めて判明(シカゴ在住の6歳男児)したことが外務大臣会見で発表される[197]。その後、男児は快復した。
    • 北九州市教育委員会は、新型インフルエンザがまん延している国や地域から帰国した児童・生徒に、潜伏期間を考慮して、症状の有無にかかわらず帰国翌日から10日間出席を停止させると発表[198]
    • 香港特別行政区政府が8日夜、1週間ぶりに感染者滞在先ホテルの封鎖を解き、宿泊客と従業員約280人の隔離を解除[199][200]
  • 5月9日
    • カナダ西部アルバータ州保健当局は現地時間8日、先月28日に死亡した30代の女性が新型インフルエンザに感染していたと発表(カナダで初の死亡例)[201][202]
    • WHOの対策部長代理は、封じ込めは特定の小集落で発生した場合のシナリオで、各国に広がった後に水際作戦をしても潜伏期の感染者を見逃す恐れがあるうえ、長期にわたって体制を維持するのは難しいとの見解を示した[203][204]
  • 5月10日
WHO 発表による2009年5月10日 7時30分 UTC現在の感染確認事例数:メキシコ1626(うち死亡例45)、米国2254(うち死亡例2)、カナダ280(うち死亡例1)、中南米、北米、欧州、中東、東アジア、オセアニアの計29か国・地域で4379(うち死亡例3カ国49)。(日本は感染確認4)(注目のスペイン93、英国39)
午後7時過ぎに、新たに神戸市内の高校生と保護者の計12人の感染を確認した。この時点で日本国内感染者は計40人。WHOの幹部は、日本国内での感染に対して「注視」していると話した(渡航歴なしの高校生に対して感染が流行している点)。また、フェーズの引き上げ基準は北米以外での二次感染が正式に確認された場合としており、日本次第によってはフェーズの引き上げも検討していると話した。
  • 5月18日 - 厚労省は同日未明、大阪府と兵庫県に全中学・高等学校の臨時休校を要請[208]

6月[編集]

7月[編集]

  • 7月15日 - 山形県が初の感染確認を発表(14日にタイから帰国した20歳代女性会社員)[217]
これにより、日本の全都道府県で感染を確認。7月15日午前6時時点での感染者数は3122人。
  • 7月19日 - ECDCによると世界で779人の死者が発生したと報じられた[219]
  • 7月21日 - アルバニアで初の感染確認(1人のアルバニア人学生と3人のフィリピン人船員)。[220]
  • 7月22日 - ハンガリーで初の死者(41歳の男性)。[221]

8月[編集]

  • 8月3日 - インドで初の死者(14歳の女子学生)。[222]
  • 8月3日以降 - 奈良県を中心に開催の高校総体で、出場選手の間で感染が広がり、途中棄権・出場辞退する事例が相次ぐ[223][224][225]
  • 8月7日 - パレスチナで初の死者(34歳の男性)[226]
  • 8月11日
    • 茨城県で国内初の重症例。[227]
    • コスタリカのオスカル・アリアス・サンチェス大統領が新型インフルエンザに感染。国家元首初。[228]
    • WHOは、新型インフルエンザによる死者が8月6日時点で1462人に達したと発表した。また、感染者が確認されたのは170か国・地域で、累計感染者数は少なくとも17万7457人になった[229]
  • 8月15日
    • 沖縄県宜野湾市の57歳男性が新型インフルエンザで死亡。日本初の死者。県によると、この男性は人工透析を受けており心臓に持病があったという[230]
    • 韓国で初の死者(タイから帰国した50代の男性)[231]
  • 8月19日
    • 舛添厚生労働大臣が記者会見で流行期に移行したとの見解を示し事実上の流行宣言を表明。[232]
  • 8月27日
    • FAOとチリ政府の発表によると、2つの農場でヒト型(新型)インフルエンザH1N1に感染した七面鳥が発見された:これはヒトと豚以外で初めて新型インフルエンザが発見された例である。
より重要なことは「ヒト→鳥」の直接感染が初めて確認されたことである[233]
遺伝子検査結果によると、世界中に配布されている(ヒトの)新型インフルエンザの参照見本(A/California/4/2009)と、8つの部位(HA、NAなど)すべてで99.5%以上一致した。幸いなことにチリでは鳥インフルエンザH5N1が存在しないので交雑(遺伝子が組み合わさること)は起こらなかったが、H1H1とH5N1が組み合わさった場合の脅威について、FAO,OIE,WHOは重大な懸念を表明している。[234]
今回「種の壁」(「伝染病は他の種に伝染するのが極めて困難である」という経験則。例えばコメの病気は人間にうつらない。しかし狂牛病などを通して見直しを迫られている。新しい型のインフルエンザが鳥や豚に由来するという考え方が主流になってから約10年である)は存在しなかった。
  • 8月29日
    • WHOによると、死者は2185人で、北米と中南米地域で1876人と大半を占めている。世界で最多の死者はブラジルの522人と発表された。

9月[編集]

10月[編集]

2009年10月24日、オバマ米大統領が新型インフルエンザを深刻な自然災害などに準ずる国家非常事態に指定する宣言に署名した。米国では新型インフルによる死者が23日に1000人を突破し、ワクチンの調達確保など対策強化が必要な状況になっている[32]

専門家によると、日本の対策には問題がいくつかある。(主として、「カンブリア宮殿」「クローズアップ現代」などによる)

  1. 学級閉鎖、学校閉鎖基準が変化し、対応できない。
  2. 厚労省が情報提供してくれるが、量が多く未整理のうえ、何回も改訂された。
  3. 輸入ワクチンがMDCK細胞由来の細胞培養で、十分試験が済んでいない。
  4. ワクチンの絶対量が少ない。(予定量が確保できないし、医療従事者にゆきわたっていない)
  5. 病院によっては発熱外来を設けているが、待合室や特に薬局での物理的・時間的分離がなされていない。
  6. 少ない医師数で発熱外来を設ける場合、通常医療が停滞している。
  7. 開業医は通常の2倍程度の患者を診ている。病院によっては3時間以上の受診待ちをしている。(10月11日には札幌市の休日診療所は8時間待ちだった。開業医の診察人数は連日100人を越えていた。10月12日に江戸川区の休日急病診療所は平年の5倍の268人、9月末の連休には世田谷区の休日診療所で連日300人を診察した。[235]
  8. 新型対策に追われ、季節性インフルエンザへの対応準備が不十分である。

11月[編集]

2009年11月6日、世界保健機関(WHO)は、新型インフルエンザによる日本の入院率・死亡率が主要国で最も低いことを明らかにした。北半球と南半球のそれぞれ5カ国、計10カ国を調査したところ、人口10万人当たりの入院患者数は、日本が最も低い2.9人。アメリカは3人、ブラジルは8.8人、オーストラリアは22.5人。最も高いのはアルゼンチンの24.5人だった。人口100万人当たりの死亡者でも日本が最も低い0.2人。イギリスは2.2人、アメリカは3.3人、ブラジルは7.0人、オーストラリアは8.6人。最も高いのはアルゼンチンで14.6人だった。日本の新型インフルエンザ死亡率が低いことについて専門家は、日本では医療保険制度が整備されており、少ない家計負担で医療機関を受診できるため、発熱者の医療機関受診率が高いことが要因であると分析している。[236]

2010年[編集]

3月[編集]

  • 3月31日 - 厚生労働省が新型インフルエンザの最初の流行が沈静化したとの見解を表明、第一波の終息を宣言[237]

6月[編集]

  • 6月3日 - 世界保健機関が新型インフルエンザの最も深刻な時期は脱したと表明。警戒レベルフェーズ6は変更せず[238]

8月[編集]

動物への感染[編集]

2009年11月末現在、遺伝子解析により以下の動物への感染が確認されている。

  • 七面鳥(2009年8月チリ、以後カナダ、カリフォルニア)
  • 犬 (2009年11月 中国)
  • フェレット(イタチの一種)(2009年10月 米国)
  • チータ(2009年11月 カリフォルニア)

呼称[編集]

「豚インフルエンザ」という呼称[編集]

2009年の確認当初は、豚インフルエンザに最も近いとする分析[241]や、メキシコにおいて豚からヒトに伝わった可能性が高いとする見方[3]もあって、WHO[242]や米国CDC[3]を初めとする公的機関の発表、英語[243]や日本語[244]などによる報道では、呼称として「豚インフルエンザ」が用いられた。

ところがこの呼称が、ウイルスが豚肉を介して感染するとの誤解を招き、豚製品の敬遠など、養豚関連産業への影響が出始めたこともあり、呼称から「豚」を外す動きが起きた[3]。また、宗教上の理由で、「豚」という言葉を忌避する向きもあった。なお、世界の公的機関や報道機関、言語や地域によっては、「豚」を継続使用している場合や、もともと使用していない場合もありうる。

WHO[編集]

WHOは2009年4月30日、"swine" (豚)を冠する英語呼称を、ウイルス型による呼称"influenza A(H1N1)"に切り替えた[242]。農業や食品業界に配慮したものと言われる[245]。同様にフランス語呼称は"Grippe A(H1N1)"[246]に、中国語呼称も「猪流感」[247]から「甲型H1N1流感」[248]に切り替わっている。

この切り替え前、WHOは"swine Influenza A/H1N1"(4月24日[249]、26日[250]、28日[251])、"swine influenza A(H1N1)"(27日[252])といった英語呼称を用いた(文脈によりウイルスを指す場合あり)。

なお、報道によると、WHO には「混乱を招く」として呼称切り替えに消極的な向きもあったとされ[3]また、OIE(国際獣疫事務局)は当初から発生地(北米)にちなむ呼称を提唱したとされる[3]。WHOが英語呼称を切り替えた4月30日には、両機関とFAO(国連食料農業機関)を合わせた三機関が、豚肉の安全性に関する共同声明を出している[253]

日本[編集]

日本政府は、2009年4月28日から「新型インフルエンザ」と呼び始めた[18][241](フェーズ4移行に伴って、感染症予防法第6条第7項[254]で「新型インフルエンザ等感染症」の一つとして規定する「新型インフルエンザ」に該当)。

ただ、地方の新聞や新聞社のウェブサイト(ニュースサイト)では、「豚インフルエンザから変異した新型インフルエンザ」や、「新型の豚インフルエンザ」「新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)」のように、依然として「豚」の文字が使われている。豚を飼育している施設の少ない東京や大阪などの大都市では、このような現象は見られない。

アメリカ合衆国[編集]

アメリカ合衆国(米国)連邦政府は2009年4月29日から、「農家の生活を守るため」として、亜型名H1N1による呼称に切り替えた[3]

カナダ[編集]

カナダ公衆衛生庁のサイトでは2009年5月4日現在、亜型名H1N1による呼称のほかに、「ヒトの」を意味する言葉を「豚インフルエンザ」に添えた呼称(英語"Human Swine Flu"[255]; フランス語"grippe porcine chez l'être humain"[256])も使用している。

英語(報道)[編集]

WHOが亜型名H1N1による英語呼称に切り替えた後の英語報道においても、「豚の」を意味する"swine" はなお使用されている。2009年5月下旬の時点で、たとえば英国BBC[257]や米国CNN[258]、オーストラリアのABC[259]のニュース・サイトには"Swine" インフルエンザの特集があり、また、「WHOの発表を出典としていても"swine"を使用、亜型名は無し」という記事[260]も見られる。2009年5月現在、ウイルスの呼称表記は一様ではなく、WHOのようにA のあとでH1N1を()に入れる以外にも、たとえば型名A を書かず亜型名H1N1を()無しで表記している記事[261]も見受けられる。

日本の法律上の呼称"新型インフルエンザ"の"新型"について、日本の新聞社による英語表記を見ると、2009年5月現在、読売新聞[262]と毎日新聞[263]が少なくとも"new type"と"new strain" を使用、"new strain"は朝日新聞[264]も使用している。

中国[編集]

中華人民共和国のメディアでは、2009年5月1日に国営新華社通信が「猪流感」(「猪」は豚)から「甲型流感」への呼称変更を伝え、「猪」の字がいっせいに消えた[265]。国営中国中央テレビ(CCTV)は同日、変更理由を「養豚場や飲食店などでの無用な混乱を避けるため」と報道した[265]

イスラエル[編集]

イスラエルの保健副大臣は2009年4月28日、ユダヤ教では豚を食べることが禁じられている事を受け、「メキシコ・インフルエンザ」という呼称を用いると発表した[266]。しかしながら、マスメディアでは「豚インフルエンザ」が一般に使用される。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

脚注[編集]

症状[編集]

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予防[編集]

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未分類[編集]

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