大東諸島

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大東諸島の地図
断崖で囲まれた南大東島海岸

大東諸島(だいとうしょとう)は、沖縄諸島の東部にある島嶼群。北大東島南大東島及び沖大東島から成る。行政区分は北大東島及び沖大東島が沖縄県島尻郡北大東村、南大東島が同郡南大東村である。

明治時代に開拓団が入植するまでは、全島が無人島であった。歴史については、上記各島の記事を参照されたい。

目次

[編集] 自然

[編集] 地理

沖縄本島の東、約340kmの太平洋上に存在する。およそ100万年前から20万年前、珊瑚礁の数回にわたる隆起によって形成された海洋島である。島を形成する珊瑚礁の厚みは数百mから数千mに達する。島の面積は南大東島が約30.6km²、北大東島が約12.71km²、沖大東島が1.147km²。人口は南大東島が約1,400人、北大東島が約700人、沖大東島は現在無人である。各々の島には洞窟鍾乳洞)が多く、地質学的に大陸日本列島と一度も繋がったことがない。

古くは「ウフアガリの島」と呼ばれ、はるか東にある無人島として古くから知られていたらしい。「ウフアガリ」とは琉球語で「東の涯て」を意味し、「大東」の漢字表記は「ウフアガリ」に該当する意味の漢字を当てたものである(これを音読みにして「だいとう」)。ニューギニア近海にあった島が徐々に移動し、現在の位置まで移動してきたと考えられている。現在でも年間に約7cm北東に移動していることが確認されている。

北大東島と南大東島の間は最短で10km程度の距離にあるが、両島の間には水深2,700mにも及ぶ深い海溝が横たわる。そのため、沖縄本島や両島間への海底ケーブルの敷設はコストの問題から実現していないが、2009年度にも沖縄本島からの海底光ケーブル敷設に着手する方向で検討を進めている。

2007年、「大東隆起環礁」が日本の地質百選に選定された。

[編集] 生物

大東諸島は、一番近傍の沖縄諸島からも距離が離れており、沖縄県の中でも孤立した島嶼群であり、海洋島であることから、多くの固有の生物が生育・生息している。また、ハブは生息していない。北大東島と南大東島の全域は、国指定大東諸島鳥獣保護区(希少鳥獣生息地)に指定されている(面積4,251ha、うち特別保護地区は234ha)。これは、両島がダイトウオオコウモリダイトウノスリなどの固有種・固有亜種の生息地となっており、コアホウドリセイタカシギなどの繁殖地となっていることが理由である。

「ダイトウ」がつく生物

[編集] 医療

大東諸島には現在、南大東島、北大東島それぞれに県立病院付属診療所と村立の歯科診療所がある。北大東歯科診療所は琉球大学口腔外科、南大東歯科診療所は医療法人恵歯会(山口県周南市)による委託運営となっている。

診療所の手に負えない患者が出た場合は、沖縄本島に急患輸送を行う。運良く琉球エアーコミューターのフライトスケジュールに間に合う時は、琉球エアーコミューター機に 1 席確保してある「村長席」を利用して移動する。夜間などこれ以外の場合は、沖縄県知事を通じて陸上自衛隊第1混成団第101飛行隊那覇飛行場駐屯)に災害派遣要請を行い、LR-2 連絡偵察機UH-60J/A ヘリコプターによって緊急搬送される。

[編集] 電話・通信

大東諸島と島外との市外通話は、沖縄本島とケーブルで繋がっていないため、北大東島・南大東島それぞれにある NTT 無線中継所から、スカパーJSATが運用する通信衛星JCSATを経由して島外の電話網と接続される。掛け方は普通の電話と変わらないが、衛星を利用する分、多少のタイムラグが発生する。市外局番は 09802、市内局番は南大東が 2、北大東が 3 である。市外通話料金は沖縄県内なら隣接扱いとなる。携帯電話は、NTTドコモに加えて 2007年からau沖縄セルラー電話)も使用可能になった。

インターネットは、NTTISDN を用いてのダイアルアップ接続 (64 Kbps) や NTTドコモおよびauのパケット通信での接続が可能。

[編集] 放送

日本国内向けの衛星放送(BS・CS放送)は問題なく視聴できるので、ここでは地上系による放送に限って記述する。

[編集] テレビ放送

沖縄県における地上系のテレビ放送は、NHK沖縄総合テレビ教育テレビ民放RBCテレビ沖縄テレビ琉球朝日放送の合計5チャンネルである。しかし大東諸島にはこれらの中継局が存在せず、またケーブルテレビも整備されていないため、これらを視聴することはできない。このため、東京都江東区青海テレコムセンターから小笠原諸島(東京都)向けに送信している在京キー局(アナログ放送)とBS放送の中継波を受信して中継する方法が採られている。人工衛星を用いるため、大雨などの際に受信障害が発生する。

なお、大東諸島で本来視聴されるべきテレビ放送である沖縄県各放送局の中継局(地上デジタルテレビジョン放送として)の開設は、NHK沖縄放送局2009年予定としているが、民放各局は検討中で時期は未定である。地上デジタルテレビジョン放送での伝送路は、先島諸島と同様に海底光ファイバーケーブルが使用される予定である。

局名 北大東 南大東 本来の放送局
NHK BS1 - 4ch -
NHK BS2 - 6ch -
NHK東京教育 40ch 52ch NHK沖縄教育
NHK東京総合 42ch 54ch NHK沖縄総合
TBSテレビ 44ch 56ch RBCテレビ
フジテレビ 46ch 58ch 沖縄テレビ
テレビ朝日 48ch 60ch 琉球朝日放送

大東諸島に気象警報などが発表された際は、NHKにテロップを差し込んで気象情報を流すという形で島民向けの便宜を図っている。したがって、関東地方でも大東諸島での気象警報発令のテロップが表示される。この体制は 2011年7月24日の地上アナログテレビ放送終了まで続く予定である。また、県内のニュース電話回線を使い文字情報として提供されている。

民放については沖縄県域局の中継の代替措置として、県内に系列局があるTBSテレビ・フジテレビ・テレビ朝日の3波のみが中継され、日本テレビ系列・テレビ東京系列の番組は衛星放送を介しないと見ることができない。

この影響は本島・先島地区の番組編成に現れており、沖縄テレビでは日曜昼の競馬中継を関西テレビ放送からではなくフジテレビから受けている。従って、県内における日曜日の競馬中継は『DREAM競馬』ではなく『みんなのケイバ』である。

小笠原諸島#テレビ」も参照

[編集] ラジオ放送

沖縄県の中波放送局(AM局)3 波の中継局が 2007年4月1日に開局した。ただし、AMでは海外局との混信により良好な受信ができないのと送信設備が大がかりになる(テレビ、FMラジオ放送の送信設備に比べ数倍以上の広さが必要となる)ため、大東諸島ではFMで送信している(沖縄本島以外の県内中継局も同様)。

局名 南大東 出力
NHK沖縄ラジオ第1 83.5MHz 100W
RBCiラジオ 81.4MHz 100W
ラジオ沖縄 79.6MHz 100W

沖縄本島から南大東中継局への伝送は地上波テレビ放送と同様、人工衛星が用いられる。しかし人工衛星は大雨に弱いため、台風接近時等の際に正常に機能するのか懸念される。

なお、超短波放送局(FM局)の中継局は構想があるものの、開局のめどは立っていない。

[編集] 交通

[編集] 航空機

南大東空港に到着したRAC便

北大東空港南大東空港がそれぞれあり、琉球エアーコミューターにより那覇空港との間を結んでいる。両空港ともコミューター機による運航になる。350kmにも及ぶ飛行距離は、コミューター路線としては世界最長である。所要時間は約1時間。 逆に、北大東島と南大東島間の飛行は、20kmであり、所要時間10分。こちらは世界でも最短クラスの航空路線である。近年、両空港の滑走路が1,500mに延長され、絶海の孤島に800 m滑走路しかなかったことによる航空輸送体制の不安が大きく解消した。

[編集] 船舶

船舶は、那覇泊埠頭から大東海運の貨客船だいとう」が、週に1便程度の運航を行っている。北大東島、南大東島とも、断崖絶壁で囲まれた島であり、普通の港湾が存在しない。島内にいくつか港と呼ばれる場所が存在するが、埠頭があるわけではなく、港に設置されているクレーンによって漁船を崖の上から海面まで吊り下げるという珍しい形態の港である。大東海運も、港と呼ばれる場所の近くに錨泊し、人や荷物は、檻に入れられてクレーンで島から船に移される。

周辺海域は荒れやすく、台風の通り道にもなっているため、欠航が非常に多い。台風シーズンになると、毎年のように数週間以上船が動かせなくなることもある。その為、島民は、生活の術として、大型冷蔵庫を複数台所有するなど、どこよりも備蓄の習慣が身についていると言われている。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク