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『[[ポケットモンスター ルビー・サファイア|ルビー・サファイア]]』のゲームシステムがベースになっているため、基本的な部分については、そちらのゲームシステムの項を参照すること
『[[ポケットモンスター ルビー・サファイア|ルビー・サファイア]]』のゲームシステムがベースになっているため、基本的な部分については、そちらのゲームシステムの項を参照してほしい


=== 特徴 ===
=== 特徴 ===

2015年10月16日 (金) 08:39時点における版

ポケットモンスター > ポケットモンスター 赤・緑 > ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン
ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン
ジャンル ロールプレイングゲーム
対応機種 ゲームボーイアドバンス
開発元 ゲームフリーク
クリーチャーズ
発売元 株式会社ポケモン
販売元 任天堂
プロデューサー 陣内弘之出石武宏、鶴宏明
岩田聡(エグゼクティブ)
石原恒和(エグゼクティブ)
ディレクター 増田順一
田尻智(エグゼクティブ)
デザイナー 増田順一、西野弘二、太田哲司、佐藤仁美、大森滋、たかはし ただし
シナリオ 佐藤仁美、田尻智
プログラマー 渡辺哲也(リーダー)
なかむら ひろゆき、田谷正夫、のはら さとし、いわさわ みゆき、ごとう だいすけ
森昭人(システム)、曽我部仙史(システム)、玉田荘介(システム)
音楽 一之瀬剛、増田順一
美術 杉森建(アートディレクター)
海野隆雄(グラフィックデザインリーダー)
シリーズ ポケットモンスター
人数 1人(通信時1~5人)
メディア ゲームボーイアドバンス専用カートリッジ(128Mbitロムカセット
バックアップフラッシュメモリ搭載
発売日 日本の旗2004年1月29日(ワイヤレスアダプタ同梱版)
日本の旗2005年11月23日(ソフト単品版)
対象年齢 CERO: 全年齢対象
売上本数 日本の旗約318万本
ファイアレッド:約159万本、リーフグリーン:約125万本[1][2]
世界 約1182万本
その他 アドバンス専用通信ケーブル対応
GBAケーブル対応
アドバンス専用ワイヤレスアダプタ対応
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ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン』は、2004年1月29日に株式会社ポケモンから発売されたゲームボーイアドバンスロールプレイングゲーム[3]ポケットモンスター ファイアレッド』と『ポケットモンスター リーフグリーン』の総称である。この項では『ポケットモンスター ファイアレッド』と『ポケットモンスター リーフグリーン』を扱う。


概要

『ポケットモンスター ファイアレッド』と『ポケットモンスター リーフグリーン』は、ポケットモンスターの1作目であるゲームボーイ (GB) 用『ポケットモンスター 赤』と『ポケットモンスター 緑』をゲームボーイアドバンス (GBA) 用にアレンジしたリメイクである。パッケージのポケモンは、『ファイアレッド』が『赤』と同じリザードン、『リーフグリーン』が『緑』と同じフシギバナ。ゲームシステムが、同じGBAで先行して発売された『ポケットモンスター ルビー・サファイア』に準拠している。新要素の追加とそれに伴う台詞の追加やごく一部の修正といった点がありつつも、シナリオ、台詞を含めたテキスト、トレーナーの使用するポケモンの種類、登場するポケモン、マップの構造はほぼそのままで、オリジナルである『赤・緑』に非常に忠実といえる内容になっている。

『ファイアレッド』と『リーフグリーン』の違いは、元となった『赤』と『緑』の違いに準じているが、若干のアレンジが加えられている。例えば『リーフグリーン』のポケモン図鑑のテキストは、『赤・緑』ではなく別バージョンの『』のものが採用されていたり、『赤・緑』の両方に野生で出現するシェルダーが『ファイアレッド』のみで出現するようになっていたりする。また、本作で新しく追加されたエリア「ナナシマ」では、『ポケットモンスター 金・銀』で初登場したポケモンが生息しているのが特徴。

『ファイアレッド・リーフグリーン』のいずれか同士なら当然のこと、条件を満たせば『ルビー・サファイア』『エメラルド(ワイヤレスアダプタでも可)』とも通信が可能で、これらのバージョンとの通信交換で全国図鑑を完成させることができる。本作と『エメラルド』のいずれか同士なら、パッケージに同梱されているワイヤレスアダプタ(ただし、2005年11月23日に再発売されたものには同梱されていない。)で無線通信が可能。『ゲームキューブ (GC) のポケモンコロシアムとその続編ポケモンXD 闇の旋風ダーク・ルギアともGBAケーブルを利用した通信交換が可能で、データ配信キャンペーンを除いてはこの方法でしか手に入らない伝説のポケモンが存在する。なお、『ルビー・サファイア・エメラルド』と同様にGB用の『赤・緑・青・ピカチュウ金・銀・クリスタルバージョン』との通信は一切不可能。

ゲームシステム

基本的なゲームシステムについて、

登場するポケモンについて、

道具について、

ルビー・サファイア』のゲームシステムがベースになっているため、基本的な部分については、そちらのゲームシステムの項を参照してほしい。

特徴

  • 主にシリーズ初心者を対象としたヘルプ機能が満載されており、ゲーム中にいつでも確認することができる。操作方法、今何をすべきか、ポケモンのタイプの相性など項目は多岐にわたる。
  • 「つづきからはじめる」でゲームを再開したときに見られる「これまでの あらすじ」では、これまでの冒険の足取りが簡略化されて再生される。
  • ワイヤレスアダプタを利用した通信プレイの無線化により、遮蔽物がなければ数十メートル離れていても通信することができるようになった。ワイヤレスで遊ぶミニゲームもいくつか実装されている。
  • 『ルビー・サファイア』のバトルタワーに相当するものとして、「トレーナータワー」が存在し、トレーナーとバトルしながら頂上にたどり着くまでの時間を競う。カードeリーダー+とデータカードを用いて、カードに記録されたトレーナーと戦うこともできる。
  • 主人公は『赤・緑』では男の子のみだったが、本作では女の子も選択可能。『ルビー・サファイア』では、選ばなかったほうの性別の主人公と同じ姿をしたNPCが登場するが、本作の場合はそのような形としても登場しない。
  • シナリオクリア前に見ることができるポケモンは『赤・緑』と同じ151種類(カントー図鑑)で、全国図鑑No.152以降のポケモンはクリア後にポケモン図鑑をアップグレードするまでは一切見ることができない。例えば、カントー図鑑に含まれるNo.42のゴルバットは懐き度が一定値に達すると全国図鑑に含まれるNo.169のクロバットに進化するが、全国図鑑入手前では進化が突然止まる演出が入り、進化することができない。
  • シナリオクリア(初回の殿堂入り)後の要素として、ナナシマを舞台にしたイベントが数多く用意され、それらをクリアすると、ポケモンリーグの四天王やチャンピオンの繰り出すポケモンの一部がナナシマ特有のポケモン(『金・銀』で初登場したポケモン)に変わりレベルも大幅に上昇する。このシナリオ中の主要トレーナーの手持ちポケモンの種類や強さが変わるシステムが本作から導入されたもので、後のシリーズにも受け継がれている。
  • バッグの道具にグラフィックが設定された。『ルビー・サファイア』ではバッグのポケットの一つだった「わざマシン」と「きのみ」は「わざマシンケース」と「きのみぶくろ」の二つの収納用アイテムという形をとっている。ポケモンに道具を使用した際のアニメーションも追加された。
  • 「バトルサーチャー」を使うことで、道中のトレーナーと何度も対戦することができる。
  • 重要人物やジムリーダーについての噂を聞くと、道具「ボイスチェッカー」に記録される。一人につき6つまであり、すべてを集めると本人からのメッセージを見ることができる。
  • 一部のポケモンの覚える技が変更されており、データ自体は『ルビー・サファイア』からあったものの、覚える手段が本作から存在するようになった技もある。
  • 時計機能がなく、電池切れや電池の交換の必要がない
    • 時間の概念がないため、イーブイエーフィブラッキーに進化させるには、イーブイを『ルビー・サファイア・エメラルド』『ポケモンコロシアム』『ポケモンXD 闇の旋風ダーク・ルギア』に送って進化させてから、再び送り返す必要がある。
    • 「きのみ」は見えない道具として落ちているものを拾うのが基本で、一部のマップでは一度拾っても、プレイ時間の加算で再び拾えるようになる。時計機能がないため、「きのみ」の栽培はできない。
    • 時間経過で治るポケルスが、本作では治らない。戦闘でもらえる基礎ポイントが2倍になる、という特殊効果自体は健在。
  • ポロックがなくコンディションを伸ばす手段がないので、コンディションを伸ばしてヒンバスミロカロスに進化させることができない。『ルビー・サファイア・エメラルド』で美しさを一定値まで高めたヒンバスを本作でレベルアップさせた場合には進化する。

ストーリー

登場人物

「ナナシマ」に登場する人物が新たに追加されている。クリア後に登場する「5のしま」のロケット団の幹部2人が、『赤・緑』の続編にあたる『金・銀』および、本作の続編に当たる『金・銀』のリメイクである『ハートゴールド・ソウルシルバー』に登場するロケット団幹部のアポロとアテナ[4]と同一人物ととれる描写がある。さらにこのロケット団に関するイベントで、『金・銀』のライバル(赤い髪の少年)がロケット団ボスのサカキの息子であることが初めて示唆されており、『ハートゴールド・ソウルシルバー』にて、これが事実であることが判明した[5]

世界観

『赤・緑』にはなかった「ナナシマ」が新たに加えられている。地理的にはカントーの南に位置し、モデルは日本の伊豆諸島小笠原諸島。ナナシマは「1のしま」から「7のしま」を中心に構成されているが、その名前は作中の「島々が七日にしてできた」という伝承に由来していることが、登場人物の会話から明らかとなっている。あるマップでは点字で書かれたテキストも存在し、同じく点字が登場するホウエン地方とは何らかの関連があると思われる。

音楽

発売日 タイトル
2004年5月26日 GBA ポケモン ファイアレッド・リーフグリーン ミュージック・スーパーコンプリート

キャンペーン

2004年4月17日から7月16日の間に販売された劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション 裂空の訪問者 デオキシスの特別前売り券に付属していた引換券と、道具「オーロラチケット」の「ふしぎなおくりもの」の引き換えキャンペーンが、同年の6月19日から8月31日の間に実施された。ナナシマのすべての島にいくために必要な道具「レインボーパス」を入手した後に、このオーロラチケットを持って港からナナシマに位置する特別なマップ「たんじょうのしま」に行くと、幻のポケモン「デオキシス」を捕まえることができた。デオキシスは、『ファイアレッド』では「アタックフォルム」と呼ばれる「こうげき」と「とくこう」が極端に高いフォルム(姿)に、『リーフグリーン』では「ディフェンスフォルム」と呼ばれる「ぼうぎょ」と「とくぼう」が非常に高い姿になる。姿と覚える技はカートリッジのバージョンごとに固定されており、通信交換で『ルビー・サファイア』に送ると、「アタックフォルム」よりもバランスの取れた能力の「ノーマルフォルム」に、『エメラルド』に送ると、「すばやさ」がGBAシリーズに登場するポケモンの中で最も高い「スピードフォルム」に変化する。どのフォルムでも、バトル中では「ノーマルフォルム」で表示されるため、見た目だけでは実際の相手のフォルムを判別することはできないが、野生であれば自分のカートリッジのバージョン、通信対戦であれば、対戦相手のカートリッジのバージョンですぐに分かってしまうのが実情であった。『ダイヤモンド・パール』では、ソフトのバージョンによらず任意のフォムルチェンジをさせることができる。

『エメラルド』にもこの「たんじょうのしま」のイベントは収録されているが、オーロラチケットが国内では配布されずお蔵入りとなった。

2004年7月17日から8月15日の間に各地で開催されたイベント「ポケモンフェスタ2004」では、道具「しんぴのチケット」の「ふしぎなおくりもの」がワイヤレスアダプタを利用して本作と『エメラルド』に配信された。このチケットを持って船着場からナナシマに位置する特別なマップ「へそのいわ」に行くと、伝説のポケモン「ルギア」と「ホウオウ」の両方を捕まえることができた。なお、この2匹はポケモンシリーズの中でGBAシリーズでのみ、図鑑の完成には必要がない幻のポケモン扱いとなっている。

その他

  • 『青』『ピカチュウ』のリメイク版は発売されなかったが、エンディングでは『赤・緑・青・ピカチュウ』すべてのパッケージアートが登場している。
  • 海外版に関して、GB版では『緑』が発売されず『赤』と『青』で発売[6]されたが、「リーフ(Leaf:葉)」が平和を象徴し、諸外国ではなじみがあるという理由でGBA版は日本語版と同じタイトルで発売された。開発部長を担当した増田順一は、もし『青』としての発売であれば『WATER BLUE (ウォーターブルー)』であっただろう、とコメントしている。[1]
  • リメイク作品としては、日本国内においては『ハートゴールド・ソウルシルバー』に次ぎ、歴代2位の売り上げを記録した。

脚注

  1. ^ 2008年テレビゲームソフト売り上げTOP500(メディアクリエイト版)” (2008年12月28日). 2013年1月12日閲覧。
  2. ^ 2007年テレビゲームソフト売り上げTOP500(メディアクリエイト版)” (2007年12月30日). 2013年1月12日閲覧。
  3. ^ ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン|ポケットモンスター オフィシャルサイト”. 株式会社ポケモン. 2015年6月20日閲覧。
  4. ^ 『金・銀』では「ロケットだんの かんぶ」表記で個人名はなし。
  5. ^ 『ハートゴールド・ソウルシルバー』のこのイベントを起こすためには、2010年の劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール 幻影の覇者 ゾロアークを上映した映画館で配信された幻のポケモンセレビィ(おや:えいがかん)が必要。
  6. ^ 『青』の内容は日本語版『緑』と同じだが、グラフィックとテキストの翻訳元は日本語版『青』に差し替えられている。

関連項目

外部リンク