キユーピー

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キユーピー株式会社
Kewpie Corporation
Kewpienakasimatohonsha.jpg
キユーピー本社(建替前の渋谷区本社ビル)
種類 株式会社
市場情報


東証1部 2809
NASDAQ QPCPY
本店所在地 日本の旗 日本
150-0002
東京都渋谷区渋谷一丁目4番13号
設立 1919年大正8年)11月30日
業種 食料品
事業内容 マヨネーズ、ソースなどの製造販売等
代表者 代表取締役社長 三宅峰三郎
資本金 241億04百万円
売上高 単体2,376億円
連結5,534億円
(2014年11月期)
純資産 単体1,474億円
連結2,203億円
(2014年11月)
総資産 単体2,387億円
連結3,569億円
(2014年11月)
従業員数 単体2,549人
連結12,933人
(2014年11月末日現在)
決算期 11月30日
主要株主 株式会社中島董商店14.2%
株式会社董花7.8%
(2014年11月末日現在)
主要子会社 アヲハタ株式会社
株式会社キユーソー流通システム
キユーピータマゴ株式会社
デリア食品株式会社
関係する人物 中島董一郎(創業者)
外部リンク http://www.kewpie.co.jp/
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キユーピー株式会社(英語表記: Kewpie Corporation)は、1919年大正8年)に設立されたマヨネーズなどの調味料を主力としている食品メーカーで、株式会社中島董商店アヲハタ株式会社と共に「キユーピー・アヲハタグループ」を形成している。

概要[編集]

母体は現在の中島董商店で、創立者の中島董一郎が若い頃のアメリカ留学時代にマヨネーズと出会い、1919年(大正8年)、東京都中野区小滝町に食品工業(株)を設立。1925年(大正14年)3月に国産初のマヨネーズ(キユーピーマヨネーズ)の製造を開始、1957年昭和32年)に社名を「キユーピー株式会社」に変更。現在も中島董商店がキユーピー・アヲハタグループの中核となっている。

有名なマヨネーズのほかにも様々な食品、調味料、業務用製品も手がけている。

食品流通トップのキユーソー流通システムはキユーピーから独立した会社。ディスペンパックジャパンは三菱商事との合弁会社である。

社名と商標[編集]

  • 社名・商標は小字を用いず「キーピー」ではなく、「キーピー」である。
    この理由について、キユーピー側では、デザイン上の理由であるとしている[1]。ただし、読み方は「キーピー」である。同様の例として富士フイルムキヤノンシヤチハタオンキヨージヤトコなどがある。国語国字改革前の創業の会社には、歴史的仮名遣で拗音を小書きにしない会社もいくつかある。
    なお、ドレッシングの点字ボトルでは読みを優先させるという観点から「きゅーぴー」で表記している。
  • ロゴマークの由来はキューピーちゃん人形である[2]。ただし、イスラム圏では、キユーピーが天使イスラム教禁忌である偶像崇拝)と誤解されないために、2013年から羽のないキユーピーが描かれている[3]
    キユーピーの英文商号は2010年2月までは「Q.P. Corporation」としていたが、同年2月23日より、「Kewpie Corporation」に変更した。製品のマヨネーズに印字される文字はそれ以前から常にキューピー人形と同じ「KEWPIE」で、公式のドメインもkewpie.co.jpであった。瓶入りマヨネーズなどごく一部の製品にこの文字が印字されている。
    2010年(平成22年)1月21日に同年2月23日の株主総会で英文商号を「Kewpie Corporation」に変更することが提案される旨の告知が行われ、実際に変更が行われた。[4]
  • キユーピーのマークは1922年(大正11年)に日本で(第147269号)、1965年にアメリカで商標登録を行っている。
  • 企業キャッチフレーズは「Food, for ages 0-100」、「愛は食卓にある。」。
    前者のコピーについては、一部で「101歳以上お断り」と誤解されることがある。2007年(平成19年)4月からは後者のキャッチフレーズを加えて、商標として使用している。
  • 1998年(平成10年)、ローズ・オニール遺産財団からキューピーの日本での著作権を譲り受けた「日本キューピークラブ」の代表が、キユーピーマヨネーズのロゴマークは著作権侵害に当たると裁判を起こしたが、原告の請求は棄却された[5]
  • 東京都世田谷区に存在した「キューピータクシー」という社名のタクシー会社を、キユーピーが商標使用で訴えた。そのため、この会社は2000年(平成12年)3月1日付けで「ビゲスト」(Biguest=BigとGuestの合体語)に社名を変更した。

沿革[編集]

  • 1919年11月 - 現在の中島董商店が中心となり食品工業株式会社設立。
  • 1925年3月 - 食品工業株式会社 マヨネーズの製造開始。
  • 1948年 - 戦争により中断していたマヨネーズの製造を再開。
  • 1957年9月 - 食品工業株式会社、キユーピー株式会社と社名変更。
  • 1959年 - 国産初の本格的な缶入りパスタソース「キユーピーミートソース」発売開始。
  • 1966年2月 - キユーピーの倉庫部門が分離・独立し、「キユーピー倉庫株式会社(現キユーソー流通システム)」として設立。
  • 1968年3月 - 本社新社屋、渋谷に竣工。
  • 1970年7月 - 東京証券取引所2部に上場。
  • 1972年12月 - キユーピー株式会社、中島董商店の販売部門を継承。
  • 1973年4月 - 東京証券取引所1部に上場。
  • 2013年10月15日 - 渋谷の本社社屋の建て替え工事に伴い、旧仙川工場跡地に完成した仙川キユーポートへ仮移転(中島董商店などグループ4社の社屋・事務所、労働組合や企業年金事務所もそれぞれ仮移転)[6]
  • 2014年12月 - 会社分割によりアヲハタにパン周り商品の販売事業を移管し、これに伴う株式取得でアヲハタを連結子会社化[7]
  • 2016年1月18日 - 新本社ビル竣工に伴い、本社が渋谷区渋谷に再移転。[8]

工場・事業所[編集]

工場[編集]

五霞、富士吉田、挙母、伊丹、鳥栖工場は見学可。

事業所[編集]

旧仙川工場(2010年11月撮影)
  • 支店 - 札幌、仙台、関東、東京、名古屋、大阪、高松、広島、福岡
  • 営業所 - 全国17ヶ所
  • 仙川キユーポート
    • 閉鎖した旧仙川工場(2011年3月閉鎖。1960年から1969年まで本社)跡地に2013年10月開設[9]。上記の通り、渋谷区の本社ビル建替完成までの仮本社が置かれていた。

主な商品とブランド[編集]

  • キユーピー
    • キユーピーマヨネーズ
    • キユーピーマスタード
    • キユーピーパスタソース
      • キユーピーミートソース(オリジナル、マッシュルーム入り、フォン・ド・ヴォー仕立て)
      • あえるパスタソース
      • パスタ倶楽部
      • キユーピーイタリアンテ
      • キユーピー3分クッキング レンジで手作りパスタソース
      • キユーピー3分クッキング パスタのためのオイルソース
      • キユーピー3分クッキング パスタのための手作り用ソース
    • キユーピーパン工房シリーズ
    • キユーピードレッシング
      • キユーピードレッシング
      • キユーピーテイスティドレッシング
      • キユーピー味わいすっきりドレッシング
      • キラキラ元気&
      • キユーピーノンオイル

など

以下のブランドは、かつて中島董商店の販売であったが、2008年6月よりキユーピーの販売に変更された[10]

  • サラダクラブ(農水産加工食品)
  • 玉九(加工品)
  • ほしえぬ(業務用食品)
  • スノーマン(業務用冷凍食品)

過去に発売されていた製品[編集]

以下のブランドは2014年12月よりアヲハタが主に販売する[7]

広告[編集]

キユーピーマヨネーズの広告に関しては、ライトパブリシテイ秋山晶細谷巌らが40年以上一貫したトーン&マナーでクオリティの高い作品を制作している。

新聞広告[編集]

キユーピーマヨネーズの新聞広告は全国紙や一部地方紙にて毎月1回、給料日(25日)明け最初の日曜日付朝刊の1面中段部(いわゆる「記事中」)に掲載されている。キユーピーマヨネーズ300g瓶とシルエット、それをバックに料理皿を持ったキユーピーのイラストが描かれたレイアウトになっている。キユーピーが持っているに乗っているのはマヨネーズをかけたサーモンである。これはキユーピーマヨネーズが世に出た当初(1920年代)まだ日本では生野菜を食べる習慣がなく、マヨネーズは主に魚料理に使うよう発売されていたためである。このレイアウトが60年以上使用されており、現在の広告には「毎日のお食膳に」と記されている。

たらこキユーピー[編集]

2004年(平成16年)秋に放送を開始した「キユーピー あえるパスタソース たらこ」のCMは、たらこを連呼するCMソングたらこ・たらこ・たらこ』(作詞:加藤良一、作曲:上野耕路)に合わせて、たらこの格好をしたキユーピーちゃん人形(通称:たらこキユーピー)が行列行進するもので、2006年(平成18年)にはCMソングがCD化されオリコンシングルチャートのトップ10入り、新語・流行語大賞のベスト10入りするなど大流行した。

このCMを制作したのはCM監督の加藤良一。たらこキユーピーはキモかわいいとして人気を集め、CMで本来宣伝するはずだった「あえるパスタソース」よりも有名になった。これに対し、加藤良一は日本経済新聞インタビューで「僕にはかわいいとしか思えない。感覚がずれているのかなあ」と語っている。[11]

キユーピー社内では本来、たらこキユーピーのキャラクター商品を販売する予定はなかったが、関係者らに配布した携帯ストラップが評判になったため、商品化に踏み切った。

2006年(平成18年)にはロックバンドthe brilliant greenのボーカルの川瀬智子のソロプロジェクト「Tommy heavenly6」がリリースしたシングル「I'm GONNA SCREAM+」のPVで、たらこキユーピーがゲスト出演している。

テレビ・ラジオの提供番組[編集]

☆はかつての提供番組

テレビ[編集]

主に30秒枠のテレビ提供番組が多い。しかし、2009年4月の改編でCMの放送時間が大幅に変わった(例えば、東海テレビ制作フジテレビ系全国ネットの昼帯ドラマ隔日の提供[12]、『ぴったんこカン・カン』など)。

独立UHF局向けにも『佐藤しのぶ 出逢いのハーモニー』(tvk発でチバテレ玉SUN-TVへネットしている)のスポンサーである。30秒枠。近年ではBS朝日BSジャパンなどBSテレビ局でも提供番組を持っている。

稀に特別番組で筆頭提供することもある。

主な提供番組

など。

ラジオ[編集]

長期間のCM自粛[編集]

2004年6月8日、同社と三菱商事の合弁企業であるサラダクラブ不法就労が発覚したことを受け、翌日から1ヶ月半程度CMを自粛した。「3分クッキング」のCMも6月9日から7月17日にかけてACジャパン(当時:公共広告機構)に差し替えられた。

2011年3月11日に発生した東日本大震災により、当日午後3時以降長期間に渡りCM自粛が続いていた。同社の五霞工場と富士吉田工場に損傷があったため、この2工場の工場見学を一時中止とホームページでお知らせしている。なお物流面は五霞工場で製造している商品を挙母工場や伊丹工場・鳥栖工場へ生産・出荷を強化する形で2工場の修復作業を進めつつ、在庫品の流通も数日後より再開している。しかしテレビ・ラジオのCM再開はまだ目処が立たないため、『3分クッキング』については急遽日テレとCBCの各番組ホームページに放送予定だった料理を動画で見られるように処置を行なっている。この他の各提供番組(特番で提供予定だった番組を含む)はCMをACジャパンなどに差し替えつつ、再開時期を模索していた。その後「3分クッキング」は日テレ系18局が2011年3月28日再開するが、CBC発版は東北放送・テレビユー福島・岩手放送の3局を除き系列10局で2011年3月28日放送再開、各提供番組も一部を除きCMを再開している。ただし、一部の番組は提供クレジットを自粛していた。その後東北放送・テレビユー福島・岩手放送でも2011年4月4日に再開するも、この3局は震災被災地の食糧事情を配慮して、CMをキユーピーではなくACジャパンに差し替えて放送していた。同様にその他の各提供番組も福島県・宮城県・岩手県にある各放送局ではキユーピーのCMではなく、ACジャパンに差し替えてCMを流していた。なお、「キユーピー ハートオブ・サンデー」は大震災以降CMを自粛して放送していた。さらにその後震災被災地の食糧事情が回復したのを確認した上で、5月1日夜の「ホンネ日和」より順次「3分クッキング」以外の提クレを再開、被災地でもようやくキユーピーのCMが流れ始め「キユーピーハートオブ・サンデー」も5月1日放送分より提クレ・CMを再開した。

しかし2011年8月4日に東海テレビ放送のローカル番組『ぴーかんテレビ』での“セシウムさん騒動”により、東海テレビについては2011年8月8日提供分よりキユーピーは抗議の意味をこめてCM自粛とした(ACジャパンのCMに差し替え)。その後2011年11月より東海テレビエリアでもCM送出を再開し、CM自粛が解除された。なお中京地区のその他の各テレビ局での当社テレビCM提供番組については何も影響せず、通常通りに流している。

再開後のTHK昼ドラマで2012年11月・12月放送の『幸せの時間』で、演出上放送時間にふさわしくないとBPOから指摘されたのを受けて放送途中から最終回まで提クレを自粛してCMを流した[16]。同様に性表現の際どい連続ドラマについては放送期間中単発特番を除き提クレを自粛する判断をしている(該当例:2013年4月 - 6月放送の「水曜ドラマ・雲の階段」など)。

また、KTV火曜22時枠連続ドラマも2013年4月期放送のドラマ主役タレントがライバル社のマヨネーズCMに出演している関係で提クレを自粛してCMを流している[17]。しかし、日テレ系「水曜ドラマ」で再びCM自粛どころか提クレも自粛する事態が生じてしまった(詳しくは2014年1月15日 - 3月12日放送の「水曜ドラマ・明日ママがいない」の該当項目を参照)。自粛による休止分は一部同時刻裏番組の他局特番や他局単発特番に振り替えられて放送されていた。一部の未放送分休止振り替えは年度をまたいで春夏期編成の単発特番に廻される予定である。

CMキャラクター[編集]

現在[編集]

過去[編集]

グループ会社[編集]

キユーピー・アヲハタグループという名称で下記の会社でグループを構成している。

株式会社中島董商店
各種瓶缶詰食料品の卸売および酒類の輸入販売、キユーピー・アヲハタグループの特許権や商標権など知的財産の管理
キユーピー株式会社
マヨネーズ他一般ソース類、各種瓶缶詰食料品、その他食料品の製造加工販売他。
アヲハタ株式会社
ジャム・果実・デザート等の瓶詰類、ソース・調理品等の製造。
キユーピー醸造株式会社
各種ビネガーおよび関連調味料の製造販売。
株式会社ミナト商会
輸入酒類・食料品の販売。
株式会社トウ・ソリューションズ
コンピュータソフトウェアの企画・設計・開発および販売。コンピュータシステムの運営・管理。
株式会社トウ・キユーピー
キユーピーアヲハタネットショップ運営、広告代理業、食料品・雑貨の販売、通信販売業務、自動車の賃貸借。
株式会社董花
不動産の売買および賃貸、事務用情報機器のリース。
株式会社キユーソー流通システム
製品、原材料の保管、運送。
株式会社サラダクラブ
三菱商事と共同で設立。

ギャラリー[編集]

脚注・出典[編集]

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  1. ^ キユーピーマヨネーズの歴史 キユーピーホームページ(2001年8月2日時点でのインターネットアーカイブ)、2015年8月4日閲覧。
  2. ^ かつては羽がなかった(いつから描かれ始めているのかは不明)。
  3. ^ 「羽なし「キユーピー」イスラム国へ 規律抵触恐れ。マークを変更」 2013年5月18日付中日新聞朝刊 10面(経済欄)より。
  4. ^ 英文商号の変更「Q.P. Corporation」から「Kewpie Corporation」へ - キユーピーニュースリリース、2010年1月21日
  5. ^ キューピー人形著作権事件(第2次訴訟-大阪)
  6. ^ http://www.kewpie.co.jp/company/corp/newsrelease/2013/51.html
  7. ^ a b キユーピー株式会社の一部商品販売事業をアヲハタ株式会社へ承継するための会社分割(簡易吸収分割)契約締結に関するお知らせ (PDF) - キユーピー・2013年12月24日
  8. ^ http://www.kewpie.co.jp/company/corp/newsrelease/2015/65.html
  9. ^ キユーピーグループ研究開発・オフィス複合施設 「仙川キユーポート」開設 - キユーピーアヲハタニュース(2013年9月11日)
  10. ^ キユーピーアヲハタニュース2008/4/4
  11. ^ 「旬の人 『たらこ』CMの生みの親、加藤良1氏――『キモかわ』で印象覆す衝撃」『日本経済新聞』2006年11月6日付朝刊、17面。
  12. ^ 2011年8月4日放送の東海テレビローカル番組内にて起きた不祥事に伴い2011年8月8日 - 9月29日まで東海テレビのエリアではCM差し替えそれ以外のフジテレビ系ではPT扱いに格下げてCM続行2011年10月にPTで復帰し、同年11月2日放送分より提クレ復帰
  13. ^ 2011年8月8日提供分より東海テレビエリアではCMを自粛していたが、2011年10月よりptで再開し、2011年11月2日より提クレ復帰した。
  14. ^ 大阪ABCラジオは企画ネット番組のCM扱い、名古屋CBCラジオも同時間帯ローカルワイド内のCMのみ送出。理由はそれぞれの番組を参照。
  15. ^ KEWPIE DRESSING ON THIS DAY」として7:45頃
  16. ^ このように筆頭スポンサーと一部複数社スポンサーを除きキユーピーと同じような見解判断でCMのみ流した企業があった。
  17. ^ アヲハタCMを流す場合も同様。ただし、同枠が特番編成時は通常通り提クレを表記している。

外部リンク[編集]