ティターンズの機動兵器
ティターンズの機動兵器(ティターンズのきどうへいき)では、テレビアニメおよびアニメーション映画『機動戦士Ζガンダム』や、その他関連作品に登場する地球連邦軍特殊部隊「ティターンズ」のモビルスーツ (MS)、モビルアーマー (MA) などの機動兵器について記述する。記述は五十音順。
アッシマー
ガブスレイ
ガブスレイ GABTHLEY | |
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型式番号 | RX-110 |
建造 | ルナツー開発基地 |
生産形態 | 試作機 |
頭頂高 | 18.5m |
本体重量 | 32.6t |
全備重量 | 56.2t |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
出力 | 1,800kW |
推力 | 12,600kg×2 (総推力)25,200kg(異説125,200kg[要出典]) 12,600kg×6(腕部内側) 12,600kg×6(腰部外側) 12,600kg×6(脚部内側) 12,600kg×4(腰部内側)[要出典] |
センサー 有効半径 |
10,900m |
武装 | 肩部メガ粒子砲×2 クローアーム×2 フェダーインライフル |
搭乗者 | ジェリド・メサ マウアー・ファラオ |
その他 | 姿勢制御バーニア×16 |
MA形態 | |
全長 | 26.5m、19.2m(機体長) |
推力 | 277,200kg(総推力) |
パプテマス・シロッコが提出した設計案を元に、ルナツー基地にて開発された試作型TMS(可変モビルスーツ) 。標準塗装はウッドブラウンとフィールドグリーン。小説版での表記はガブスレー。
従来、MA形態が基本の可変MAであったティターンズの可変機の中で、ムーバブルフレームを本格的に導入したTMSの1つである。TMA同様の機動性、運動性を有し、Ζガンダムと並び第3世代MSを代表する機体の1つ。同基地で製造された10番目の機体であったことから「RX-110」の型式番号を与えられた。
TMSとしてほぼ同時期に開発されたハンブラビが単純な変形機構であるのに対し、本機は非常に複雑な変形機構を持つ。単機の基本性能は申し分ない機体だが、その特殊かつ複雑な変形機構(後述)によって製造コストの高騰化・整備性の問題が生じた。その結果制式化には至らず、少数の試作機の製造(一説では2〜5機[1])をもって開発計画は中断された。なお、生産された機体の内3機は[要出典]ティターンズによって実戦投入されており、ジェリド・メサ中尉とマウアー・ファラオ少尉が搭乗し優秀な戦果を残した。
固定武装は頭部にバルカン砲1門と両肩部アーマーにメガ粒子砲(出力:4.2MW)を持つ。このメガ粒子砲は基部からフレキシブルに可動することで、広い射角を有する。また両腕部アーマー内に2基、計4基のビームサーベル(出力:0.55MW)を装備する。携行武装のフェダーインライフルは絶大な威力(出力:6.6MW)を誇り、一撃で戦艦の残骸を消滅させることも可能である。ライフルの後部にはエミッターを有し、ビームサーベルとしての使用も可能。なお、フェダーインライフルは本機の他、ハンブラビやマラサイ等が装備していたケースも多い。
- MA形態
- MS形態から体を二つ折りにし、下腿部アーマーが左右に分割して露出した脚内部のムーバブルフレームだけを180°回転させて前方に突き出し、破砕式のクローアームを形成する(下腿部外殻はスラスターごと後方に向けられる)。両腕は縮められて手首が内部に収納され、背部のコブ状のアーマーが上面に移動して頭部を覆うことでカメラ、センサー類を複数持つ機首として機能し、さらに腹部のマウントラックにフェダーインライフルを接続することでMA形態を取る。このMA形態は昆虫を彷彿とさせる独特のフォルムを持ち、小説版ではその姿をセミに例えられている。
- 各部装甲を前方に配置することで防御力を向上させると共に、全身に内蔵された22基のスラスターを後方一点に集中させ、その尋常ならざる加速性能を最大限利用した一撃離脱戦法を得意とする。脚部クローアームはMSの腕部程度であれば潰す程に非常に強力なものであり、MS形態でも脚部のみ変形させることで使用可能で(これを中間形態とも呼ぶ)、射撃装備のままでも優秀な格闘性能を発揮する。
- 劇中での活躍
- TV版『機動戦士Ζガンダム』第21話に登場し、カミーユ・ビダンの乗るガンダムMk-II、エマ・シーンの乗るリック・ディアスを圧倒した。後のアポロ作戦においてもカミーユ・ビダンのΖガンダムとクワトロ・バジーナの百式を食い止めている。しかし、アーガマ奇襲戦にてマウアー機がジェリドが受けるはずだったΖガンダムの攻撃を庇い撃破される、その直後、マウアーの思念に導かれたジェリド機がアーガマに特攻、MSを次々と撃墜し肉迫するが、最終的にはΖガンダムとガンダムMk-IIの集中攻撃を受け大破した。
- 備考
- デザインは藤田一己。藤田によれば腰部はファッション誌で見たフレアスカート、額部分はジェリドのリーゼントヘアーを元にデザインしたという[2]。
- 劇中には登場しないが、玩具菓子「アルティメットオペレーションプラス」などで、機体色をネイビーブルーを基調としたティターンズカラーにして立体化したものもある[3][4]。
ガブスレイ[フギン]
雑誌企画『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』に登場。ティターンズ少尉アーネスト・マクガイアの専用機。型式番号:RX-110C
機体名は、後述の[ムニン]とともに北欧神話に登場するつがいのワタリガラスフギンとムニンに由来する。[ムニン]と対での運用が前提とされている。頭部とMA形態時の機首の形状が一般機と異なり、カラーリングも濃紺のティターンズカラーに染められている。頭部はセンサーが強化されており、機首にはミノフスキー粒子の探知機が内蔵されている。基本性能や武装ではほぼ一般機と変わらない。
ガブスレイ[ムニン]
オークランド研究所出身の女性強化兵士ロスヴァイセの専用機。型式番号:RX-110NT-1
[フギン]とも異なる形状の頭部とMA時の機首を持ち、カラーリングはライン色が違うティターンズカラーに塗られている。[フギン]と違い、こちらは強化人間用に機動性や追従性が高められている。武装は一般機と同じ。
ガルバルディβ
ガンダム[スコル]
この節の加筆が望まれています。 |
雑誌企画『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』に登場。アーネスト・マグガイアの乗機。型式番号ORX-009。
オークランド研究所で開発、ゼダンの門工廠で建造された可変型MS。 ORX-007 ハティの護衛用随伴機としてティターンズで運用された。
ガンダム[ケストレル]同様シャーマンフレームを搭載しているが、フルスペックで稼働させるためにはハティとのシステム相互リンクを維持しなくてはならない(これはハティからスコルへの通信がサイコミュを介して行われるのに対して、スコルからは通常無線で行われるためであり、その限界距離は1万メートル。本機の可変機構もどちらかというと相互通信限界距離への早急な復帰を目的としており、大気圏突入能力はない)。
なお劇中では外装が未完成となっており、腕部などの一部装甲は耐ビームコーティングを施したナノ・カーボン製で間に合わせることとなった。
武装はビームライフルとシールドを装備、腰部にビームガンを搭載。シールドには近接防御ロケット弾が多数装填されており、弾頭から展開されるビーム撹乱幕で敵機のメガ粒子砲を減衰させる仕組みとなっている(このプロセスにはビーム発振時に漏れる光のスペクトル変化をキャッチする必要があり、サイコミュを通したスコルとハティのリンク機能がそれを実現させている)。
ガンダムTR-6
ガンダムMk-II
ガンダムMk-III
ギャプラン
サイコガンダム
ジ・O
ジムII
ジム・クゥエル
ダーグウェ
漫画『機動戦士ガンダム エコール・デュ・シエル』に登場したルオカンパニー製造のMA。
元々はアスナ・エルマリート専用として開発されたものが、エリシア・ノクトンのアスナに対する執着に呼応して彼女の機体となる。
製造場所の廃棄コロニーを破壊しつつ、アスナのル・シーニュとの激戦の末に大破した。
ノクチュルヌ
ゲームブック『機動戦士ガンダム シャアの帰還』に登場。型式番号はHMX-000/HMX-000-X3。パイロットはユマ・カザァマ。
サイコガンダム、バウンド・ドックに続いて開発されたサイコミュ搭載MS。アクシズから流出したサイコミュ兵器ファンネルを装備した唯一の連邦製MS[5]。拡散メガ粒子砲と30基のファンネルを内蔵した高い火力をほこる巨大な機体で、グワダン級超大型戦艦イン・エクセスの主砲すら防ぐメガ粒子偏向シールドを装備する。
姉ユカ・カザァマの乗るリック・ディアスを破壊し、シャア・アズナブルと対峙、激闘の末敗れた。
バーザム
バイアラン
バイアラン BYARLANT | |
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型式番号 | RX-160 |
建造 | キリマンジャロ開発基地 |
生産形態 | 試作機 |
頭頂高 | 18.6m |
本体重量 | 34.2t |
全備重量 | 54.7t |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
出力 | 1,760kW |
推力 | 28,000kg×1(腰部メインスラスタ-/移動用) 18,000Kg×2(背部バックパック/移動用) 11,200kg×2(熱核ジェット/飛行用) 不明(ワキ下スラスター)×4他 (総推力)86,400kg |
センサー 有効半径 |
9,890m |
武装 | ビーム・サーベル×2 メガ粒子砲×2 |
搭乗者 | ジェリド・メサ ドナ・スター |
その他 | 姿勢制御バーニア×13 |
キリマンジャロ開発基地にて10番目に開発された試作型MS。非変形機ながら、全身に装備された大型スラスターに加えて両肩に装備された大気圏内用熱核ジェットエンジンの大推力により、単独での大気圏内飛行を可能としている。
宇宙空間での運用も可能だが、その際はエンジンを換装するとする資料もある。初登場時、ジェリド・メサが搭乗した機体は全体的に灰色だったが、のちに薄紫とダークブルーに再塗装された。このほか、ジェリド機以外にもごく少数だが存在している。
当時のMSが大気圏内を飛行するには、飛行に即した形態へ変形させるか、ベースジャバー等のサブフライトシステムに乗せて運用することが主流であった[6]。単独で人型を保ったまま飛行するために、ミノフスキークラフトで機体を浮遊させるか、あるいは大推力のジェットまたはロケットエンジンで強引に機体を飛翔させる方式の2案があったが、前者はΞガンダムなど第5世代モビルスーツの技術であり、この時代の機動兵器では可変モビルアーマーであるサイコガンダムにしか搭載されていないため、まだMSサイズの機体には搭載できなかったと考えられる。このため、大気圏内用熱核ジェット・エンジンの搭載比率を高めて[6]単独飛行する後者の方式を採用した本機は、「防御力の低下(装甲の軽量化とスラスター被弾率の高さ)」「携帯火器の携行が不可能(3本指の特殊マニピュレーターのため)」「空力特性優先の汎用性低下」という問題を生んだ。
本機は目論見通りの高加速や高機動を実現したが、推進剤搭載量の関係で飛行可能時間は短い。熱核ジェット自体は航続能力に優れるが、実戦ではサブスラスターを併用した旋回・回避行動も行うため、結果として飛行時間は短くなる。
実際、本機は推進剤節約のためにベースジャバーに載せて運用された時もある。試験中に開発工廠のキリマンジャロ基地が陥落したため、開発は打ち切られたとされる(異説あり、補足を参照)。
一部資料では汎用性が高いとも評価されている(作業用としても使える類の汎用性との意味ではない)。また、「新世代MSと呼べる潜在的な性能を秘めた機体」との論評も存在する[7]。
- 武装
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- メガ粒子砲
- 両腕部の掌部中央に1門ずつを内蔵する直結型メガ粒子砲。出力はハイザック・マラサイ用のビーム・ライフルの2倍以上の4.7MWという高出力で、高い連射性能も併せ持つ。
- ビーム・サーベル
- 腕部内に1基ずつ格納する。マニピュレーターに合わせて断面形状は三角形と特異だが、機能その他は他機と変わらない。サイコガンダムの頭部を一撃で貫く威力がある。
- 劇中の活躍
- キリマンジャロ基地にてテスト中であった本機をジェリドが使用した後、実質的な専用機として運用される。エゥーゴへ投降したサイコガンダムやアポリーの駆るリック・ディアスの撃墜、グワダンの後部エンジンや無数の対MS機雷の破壊など地上・宇宙の両面で高い戦闘力を発揮し、カミーユ・ビダン搭乗のΖガンダムとも互角に渡り合った。ジェリド機は最後まで撃墜されなかったが、ゼダンの門空域以後の行方は不明。
- 漫画『機動戦士ガンダムUC 星月の欠片』においては、ドナ・スター中尉が搭乗。テロに巻き込まれた連邦幹部を本機で救助している。
- 補足
-
- デザインはヴィシャルデザインがラフを描き[8]、藤田一己がアレンジを加えてフィニッシュワークを行った。
- 見かけに反してダメージコントロール値は高く、キリマンジャロ戦後にエゥーゴのシャトルを追撃中、ディジェのクレイバズーカを受けて弾き飛ばされるも大破は避けられたほか、ゼダンの門空域でもスラスターに被弾するも耐え切っている。
- TV版48話では、ごく短時間だがパラス・アテネの護衛機として3機登場しており、ジェリド機以外にも生産されていたことが確認できる。
- ゼダンの門空域では、ジェリドが追尾してくるグレネードの弾体数発を、スラスターの噴射を用いて撃破している。
- メッサーラと同じくデータにスペック漏れがあり、腰部主スラスター(推力28,000Kg)、背部バックパック(推力18,000kg×2)の他に、左右ワキ下にあるはずの大型スラスター4基の推力スペックが連邦軍のデータから抜けている。
- 近藤和久の漫画版では、パプテマス・シロッコの設計かつ搭乗機である。
- HJ社刊RPGマガジンの読者参加ゲームにおいて本機の発展型MS、RX-160X「アパラタス」が登場する。胸部メガ粒子砲×2。肩と背部にサイコミュ誘導式メガランチャー(ワイヤレスだが、分離せずとも使用可能)×4を装備している。
バイアラン・カスタム
バイアラン・カスタム BYARLANT CUSTOM | |
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型式番号 | RX-160S |
建造 | トリントン湾岸基地 |
生産形態 | 技術試験機 |
全高 | 20.6m |
本体重量 | 38.9t |
全備重量 | 60.3t |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
出力 | 1,840kW |
推力 | 98,300kg |
センサー 有効半径 |
11,290m |
武装 | ビーム・サーベル メガ粒子砲 クロー・アーム |
搭乗者 | ディエス・ロビン(ドナ・スター)(1号機) ビア・キャトリエム(2号機・改修前) |
バイアラン・カスタム2号機 BYARLANT CUSTOM 02 | |
型式番号 | RX-160S-2 |
全高 | 20.6m |
重量 | 40.2t |
出力 | 2,040kW[9] |
武装 | ビーム・キャノン×2 ロング・ライフル×2 (兼ロング・ビーム・サーベル) |
搭乗者 | ビア・キャトリエム リディ・マーセナス(UC バンデシネ) |
OVA『機動戦士ガンダムUC』に登場した、グリプス戦役当時のバイアランの残存機のカスタマイズ機。トリントン基地で改修された技術試験評価機で、新規開発された技術ではなく既存技術の転用によってMSの単独滞空能力の向上を図る計画によるものである。
頭部センサーは原形機のジオン系モノアイ式から連邦系技術のバイザータイプ複合ツインアイ式[6]に変更、両腕部はガブスレイの脚部の一部を流用したクローアーム[6]とビーム・サーベルとして使用可能なメガ粒子砲に換装。足先もクローアームとなっており、踵部分はバウンド・ドックのものと同形となっている[10]。背部にはプロペラントタンク直結の増加スラスターが2基追加されている。なお、頭部センサーをバイザータイプ複合ツインアイに換装してティターンズ色を払拭することは、当機の計画承認にあたって連邦軍本部が出した唯一の必須要項であったとされている[6]。
2機が改修され、1号機は増設パーツと改修部分の検証機、2号機はさらにギャプランのパーツにより背面部スラスター・ユニットを改修してコクピットを最新型の94タイプに換装し空間機動性を大幅に向上させた「完全版」となる予定、とされていた。本機を指して開発関係者は「ティターンズMSの合成獣(キメラ)」や「麒麟」のようだ、と述べている。
OVA本編に登場したのは1号機のみで、改修前の2号機は漫画『機動戦士ガンダムUC 星月の欠片』のみの登場となっている。
OVA版第4話のジオン残党軍によるトリントン湾岸基地襲撃において、2号機は援護射撃を行った後に起動エラーを起こしてフリーズし画面には登場しなかったが、1号機は起動に成功。単独飛行能力を生かし、遮蔽物に遮られず広い射界を取れる上空からの攻撃で、ズゴックやザクマリナーをはじめジオン残党軍のMS多数を撃破した。また、袖付きの新型機であるゼー・ズール2機をも白兵戦で無力化する、ザクキャノンの対空弾幕を易々と回避する、ロケットブースターで空中戦を挑んできたデザート・ゲルググを返り討ちにするなど、数において圧倒的なジオン残党軍に対し一騎当千の活躍を見せた。
その後、同じく空中戦を挑んできたジオン残党軍のマラサイの1機が放った海ヘビによって動きを止められた直後にヨンム・カークスの駆るザクI・スナイパータイプの狙撃によって右後部の増加スラスターを破壊されて撃墜され、さらにマラサイのビームサーベルで左肩部を焼かれながらもマラサイをビームサーベルで撃破した。
漫画『機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う』第3話の冒頭ではアヴリル・ゼック中尉とテッセラ・マッセラ中尉のゼー・ズール2機と交戦し、先述の通りOVA版第4話にて無力化している。『星月の欠片』第3話の冒頭でも交戦する場面が描かれている[11]。
第7話・第8話[12]においては後述の2号機と共に登場。2号機と共に攻撃を仕掛けてくるMSだけを撃墜することで、結果として海賊の襲撃を受けたジオン残党部隊アヴリル達を助けている。
漫画『機動戦士ガンダム U.C.0094 アクロス・ザ・スカイ』ではトリントン基地郊外にある巨大倉庫「デビルズ・ネスト」にディエスが潜入し、バイアランを鹵獲して武装組織との戦闘に参加している。この機体が1号機に改修されたかは不明。
バイアラン・カスタム2号機
漫画『機動戦士ガンダムUC 星月の欠片』第3話においては1号機と同仕様の状態で登場するが、上述の起動エラーによるフリーズで出番を終える。
改修後の姿は、漫画『機動戦士ガンダムUC 『袖付き』の機付長は詩詠う』第7話・第8話において登場。カラーリングはブルーとホワイトとなっている。漫画『機動戦士ガンダムUC バンデシネ』にも登場し、カラーリングは濃いグレーとなっている。後述のバンデシネ版のカラーリングを「ティターンズカラー」と表現している媒体もある[13]。
改修点としては、両手が通常の掌タイプの5指マニピュレーターに換装され、背面部にはビーム・キャノン内蔵のムーバブルバインダーが追加され、[9]。踵部分のクローは廃されている。腕部にはロング・ビーム・サーベルとして使用可能なロング・ライフルを装着[9]。腕部を機体前方に突き出した姿勢変化により高速巡航形態となり、その時の「機首」として用いるエアロ・アーマーを通常時はシールドとして使用している(ビームコーティングが施されている)[9]。高速巡航形態のときはギャプランの追加ブースターを装備できる[9]。
『機動戦士ガンダムUC バンデシネ』では、トリントン基地でラー・カイラムの補充戦力として受領し、ダカールでバンシィからの攻撃でデルタプラスを中破させられたリディ・マーセナスが搭乗し、投降しかけたシャンブロに止めを刺した。ガルダ攻防戦において、ユニコーンガンダムとバンシィを攻撃しようとして、バンシィからの攻撃により大破している。
ハイザック
バウンド・ドック
ハティ
この節の加筆が望まれています。 |
雑誌企画『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』に登場。型式番号ORX-007。
オークランド研究所で開発された強化人間用MA。その姿形はタツノオトシゴ、もしくは旧ジオン軍のブラウ・ブロに近いが、本機のベースとなったのは一年戦争前に立案されていた航宙イージス艦構想である。 同時期に開発されたORX-009 ガンダム[スコル]を直掩に付けて運用する事を前提としており、スコル側からの操作でも機体を動かす事が可能。
オールレンジ攻撃を行う有線ビットとIフィールドジェネレーターを装備し、単体でも高い戦闘能力を有しているが、本機の本領はサイコミュを用いた搭載兵器の誘導管制能力にある。機体下面に長距離ミサイルを収容可能な武装サイロを装備しており、サイロ前面のサイコミュ感応アンテナを用いてミサイルの誘導を行う。 なお、有線ビットは主砲と副砲を備えており、主砲はメガ・ランチャーに匹敵する威力を有し、副砲がその発射ラグをフォローする形となっている。
パラス・アテネ
パラス・アテネ PALACE-ATHENE | |
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型式番号 | PMX-001 |
所属 | ティターンズ |
製造 | ジュピトリス |
生産形態 | 試作機 |
頭頂高 | 21.6m |
本体重量 | 65.0t |
全備重量 | 80.0t 91.5t(フルアーマー時) |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
出力 | 1,790kW |
推力 | 38,500kg×1(腰部) 29,500kg×2(背部) (総推力)97,500kg |
センサー 有効半径 |
11,010m |
武装 | ビーム・サーベル×2 2連ビーム・ガン グレネード・ランチャー 拡散ビーム砲×4 ミニミサイル×40 大型ミサイル×8 メガ・ビーム砲×2 |
搭乗者 | レコア・ロンド サラ・ザビアロフ(小説版) パプテマス・シロッコ |
その他 | 姿勢制御バーニア×15 |
パプテマス・シロッコがジュピトリス艦内で独自開発したハンドメイドMS、PMXシリーズの1機。機体色は黄緑を基調とし、ラインや動力パイプなどに黄色を配している。全身に多彩な火器を搭載した対艦用MSとして設計されたが、フル装備で80tを超える総重量を持つため、機動性はよくない。機能的には第2世代MSの範疇に含まれるが、火力の面に関しては、後の第4世代MSに匹敵する性能を持っている。なお搭載武装の多くは、劇中では未使用。
ジ・O、ボリノーク・サマーンとの3機による運用を想定しており、ボリノーク・サマーンから索敵情報を得た本機が遠距離から射撃を仕掛け、ジ・Oで接近戦に持ち込む戦術が考案されていたが、3機による運用の場面はボリノーク・サマーンの被撃墜によって一度しかなかった。
- 武装
-
- 2連ビーム・ガン
- 右前腕に直接装備される、ジェネレーター直結型の連装メガ粒子砲で、長砲身と高い威力を持つ。バレル上には単発のグレネード(擲弾)発射機が装備されている。劇中で最も多用された武装であるが、キュベレイとガンダムMk-IIにそれぞれ1回ずつ破壊されている。
- メガビーム砲
- 両腕部に装備された直結型メガ粒子砲。装備位置の関係上、ビーム・ガンなどの外装火器を排除しなければ使用不可能な補助武装だが、これだけでも並のビーム・ライフル以上の威力を持ち、最終決戦においてはエマ・シーンのガンダムMk-IIの乗るシャクルズを一撃で破壊している。
- 拡散ビーム砲
- 両肩部の前後にそれぞれ1基、計4門を内蔵。射角が広く、接近戦時に威力を発揮する。劇中では、第48話におけるドゴス・ギア襲撃時に防衛に出向いたバウンド・ドック(ゲーツ機)に対して前面の2門を使用している。
- ミニミサイル
- 左前腕のシールド型武装コンテナ内に内蔵。弾頭の小ささから威力は低いが、一度に大量発射することで広域に弾幕を張れる。発射口は8基、総弾数は設定上では5連射分40発。劇中未使用。
- 大型ミサイル
- 対艦用のオプション火器。背部バインダーに合計8発を装備する。劇中では装備されず、未登場となる。
- ビーム・サーベル
- 機能的には他のMSと変わりない。
- 脚部クロー
- 格納式の鉤爪。格闘や足場の固定などに使用される。劇中未使用。
- 劇中での活躍
- 第28話でレコア・ロンドが特別任務により民間人を装ってジュピトリスに潜入した時点では、すでに完成されていた。この時はまだ塗装されておらず、脚部クローを立てていた。レコアはこれをスケッチブックに描いていたが、思うところあってアーガマのクルーには報告しなかった。その縁でか、レコアがティターンズに投降した後は彼女に与えられた。目立った戦果はバスク・オムのドゴス・ギアを撃沈したこと(TV版のみ)。最終決戦では被弾しシャクルズに乗ったエマ・シーンのガンダムMk-IIとの一騎討ちとなる。Mk-IIのビーム・サーベルでコクピットを貫かれ撃破されかけた時、エマを撃墜しようとしたヤザン・ゲーブルのハンブラビのビームによって完全に撃破された。小説版ではサラ・ザビアロフが搭乗したが、最終決戦時にカミーユ・ビダンのΖガンダムに撃墜された。
- 漫画『機動戦士ガンダム バニシングマシン』では、シロッコによる当機の開発試験の様子が描かれている。試験段階では両刃状のビームサーベルを持つ格闘戦用の機体であったが、旧ア・バオア・クー空域での実戦データを元に、その大型フレームによるキャパシティを活かした重装機体へと仕様変更しパラス・アテネを完成させている。ただし、この作品自体は公式設定という訳ではない。
- 補足・その他
- メカニックデザインは藤田一己。デザインラインはガブスレイから継承、発展されたものだと語っている[14]。
- ギリシア神話の神ゼウスの額より生まれ出でた知恵の女神、アテーナーから命名されている。
- SFC用ソフト『機動戦士SDガンダム2』では、使用する機体でガンダムMk-IIを選ぶと、最終ボスとして登場する。
ハンブラビ
ハンブラビ HAMBRABI | |
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型式番号 | RX-139 |
建造 | 旧ア・バオア・クー工廠 |
生産形態 | 試作機 |
頭頂高 | 19.9m |
本体重量 | 34.6t |
全備重量 | 56.9t |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
出力 | 1,540kW |
推力 | 29,900kg×2 (総推力)59,800kg |
センサー 有効半径 |
10,020m |
武装 | 背部ビーム・ライフル×2 テールランス ビーム・サーベル×2 腕部クロー×2 海ヘビ フェダーインライフル ビーム・ライフル |
搭乗者 | ヤザン・ゲーブル ラムサス・ハサ ダンケル・クーパー 他 |
その他 | 姿勢制御バーニア×4 |
ゼダンの門(旧:ア・バオア・クー)工廠で9番目に開発された可変MSであるため、型式番号がRX-139となっている。アポロ作戦後にティターンズが制式採用した。同時期に開発されたガブスレイに比べ、変形機構が「両脚を背中に折り上げるだけ」という、ほとんど可変機とはいえないほど簡単なものであるために生産性や整備性に優れているが、実際の生産は少数の試作機のみに止まった。細長く尖った頭部と背中から左右に広がる固定式ウィングバインダーにより、MS形態はヒトデ、MA形態がエイのような特異な姿を持つ。ガブスレイ同様、設計にはパプテマス・シロッコが関与している。
スラスター推力は同時期の標準機と大差ないが、燃焼効率が非常に高く、速度を維持したまま長時間の戦闘が可能である(劇中ではウェイブライダー形態のΖガンダムを追い抜くほどの機動性を発揮する)。また、簡易な変形システムは現場の整備員に高く評価されていた。武装はビーム・サーベル、後述の海ヘビ、テールランス、腕部クローなど接近戦で効果的な武装が多く装備されている。MA形態でも腕部がそのまま使用できることから、MA形態でも高い近接戦闘能力を発揮した。また、モノアイを顔面に2つ、両肩に1つずつ、顔裏に1つの計5つも持つため、索敵能力が高い。なお、本機は宇宙での戦闘シーンにしか登場しなかったため、大気圏内での飛行能力の有無は不明である。
数値上の性能はマラサイに劣るが、その性能差を覆して余りある活躍を実現したのは、パイロットとしての技量に優れたヤザン・ゲーブルが搭乗したためだけではなく、TVシリーズで「(ハンブラビは)得体の知れない力を感じる」とヤザンが述べていたように、シロッコがジ・Oに先んじて機体の追随性を上昇させるバイオセンサーを試験的に組み込んだためとの説もある。また、ヤザンの発言に対しシロッコは「それ(を得体の知れない力と感じるの)はヤザン大尉が、今まで楽をして来たからだ」と回答し、具体的な技術的明言を避けていた。[15]
ヤザンとその部下であるダンケル・クーパーやラムサス・ハサが主に搭乗し、彼らの技量、機体のポテンシャル、3機による連携攻撃によってカミーユ・ビダンやクワトロ・バジーナをも翻弄した。
- 武装
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- 背部ビーム・ライフル
- 「背部ビーム・ガン」とも書かれる。背負い式に装備した連装メガ粒子砲(出力2.6MW)。出力は標準だが連射が利く。MS/MA両形態で使用可能で、MS形態では肩上に移動させることも可能である。
- フェダーインライフル
- 出力6.6MWを誇る高出力ビーム・ライフル。元々本機用の装備ではないが、火力増強のために現場判断でガブスレイの携帯火器を転用した物である。他にハイザックやマラサイのビーム・ライフルを装備した例もある。
- 海ヘビ
- 電撃兵器。バーニヤ付きの巻尺のような構造になっており、敵MSへ巻きつけた後に高圧電流を流して電子機器にダメージを与え、パイロットを気絶させる。他に同様の兵器で3機同時にネットを張って使用する「蜘蛛の巣」も、ヤザン小隊で使われている。
- テールランス
- MA時の尾部スタビライザーだが、緊急時には近接武器としても転用可。使用例はレコア・ロンドのメタスに対して使われた一回のみ。メタスの股間部から突き上げてコクピットハッチを破壊した。
- 腕部クロー
- 手首に装備された格納式の鉤爪。補助武装だが、MA形態時などビーム・サーベルを出す暇がない時に重宝する。ガンダリウム合金製で、劇中ではしばしばΖガンダムにダメージを与えていた。
- ビーム・サーベル
- 両手首内側に1基ずつを格納する。形状はリック・ディアスやネモなど、エゥーゴのアナハイム・エレクトロニクス社製MSのものとほぼ同型。
- 劇中での活躍
- 初登場はTV版第31話。サラ・ザビアロフの護衛隊が試験搭乗している。その後はもっぱらヤザン隊の乗機として登場し、彼らの実力と対MS戦に特化した武装、絶妙なチームワークでアーガマ隊を何度も追い詰めている。レコアのメタス、バッチのリック・ディアス、ラーディッシュ、カツ・コバヤシのGディフェンサー・カプセルなど、撃墜数は多い。
- グリプスでの戦いでは、ダンケルとラムサスがエマ・シーンのスーパーガンダムに撃墜される。一方、ヤザンは実力でスーパーガンダムを中破させてラーディッシュを轟沈させるが、カミーユの人智を超えたニュータイプ能力に共鳴したΖガンダムに撃墜される。
- 備考
- デザインは永野護。標準塗装はブルーだが、永野のイラストではブラッディレッドの機体も描かれている。
- 名称の由来はハムラビ法典だが、ラフデザインでの名称は「クラックス」だった。これは、ラフデザインでの頭部がクー・クラックス・クランの頭巾に似ていたため[16]。元々はメタスのポジションのMSとして制作された(メタスの名もモノアイを複数装備するハンブラビの「目多数」が元)が、あまりにも奇抜だったために敵側のメカに変更され、決定稿が描き下ろされた。スタッフの間では独特の形状から、「イカデビル」「スルメ」などと呼ばれていた。
- 武装やバーニアの位置などを永野が一切設定せずデザインのみを発表したことが、逆に武装などを豊富にしたとも言えるが、監督の富野由悠季はこれを苦々しく思っていたようで、アニメ誌などでは非難している。
ハンブラビ Mk-Ib "バンパイア"
大日本絵画発行の書籍『ガンダムウォーズ プロジェクトΖ』に登場する、ハンブラビの改良型。
背部ウイングバインダーが大型化されている。それに伴い、ウイングバインダー内のプロペラントも増加され、作戦行動時間が延長された。頭部レドームは改良によって延長され、搭載電子機器の機能強化と60mmバルカン砲の搭載がなされた。これにより、MA形態時の戦闘能力と索敵能力が強化されている。
ノンブラビ
雑誌企画『A.O.Z Re-Boot ガンダム・インレ-くろうさぎのみた夢-』に登場する作業用MS。
レジオンがティターンズ残党から接収したハンブラビだったが、レジオンの内紛とも言える「オメガ逃亡事件」が発生。それによって火星での飛行が原則として禁止され、ハンブラビの飛行能力、武装を撤廃されて作業用に転用された。可変機構は残されてはいるが、サソリを思わせるシルエットのモビルアーマー形態となり、その状態での歩行を可能とするために補助脚が頭部、肩部に増設されている。
機体の名称は、ウイングを取り外された本機を揶揄する愛称である。
ボリノーク・サマーン
ボリノーク・サマーン BOLINOAK-SAMMAHN | |
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型式番号 | PMX-002 |
建造 | ジュピトリス |
生産形態 | 試作機 |
頭頂高 | 19.9m |
本体重量 | 31.6t |
全備重量 | 56.2t |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
出力 | 1,720kW |
推力 | 20,040kg×3(背部) (総推力)60,120kg |
センサー 有効半径 |
11,040m |
武装 | シザースクロー ビーム・ガン兼ビーム・サーベル&ビームトマホーク×2 3連装炸裂弾ランチャー×2 |
搭乗者 | サラ・ザビアロフ |
その他 | 姿勢制御バーニア×18 |
パプテマス・シロッコが開発したPMXシリーズの1機。頭部にレドーム、左腕にレーザーセンサーを内蔵しており、高濃度ミノフスキー粒子領域内での偵察・索敵に特化されている。役割上、積極的な戦闘に使用される機体ではないが、格闘戦などで一定の能力を有している。ジ・O、パラス・アテネとの3機による運用を目指しており、劇中でも3機による運用の場面が一度のみながら存在する。
- 武装
-
- シザースクロー
- 右腕に装着されたシールド付属のクローアーム。ハサミ状になっており、敵MSを挟んで引きちぎることができる。
- ビーム・ガン兼ビーム・サーベル&ビームトマホーク
- シザースクローの爪の付け根あたりに内蔵された連装火器。砲身を引き抜くことで、サーベル(出力0.42MW)や斧状(出力0.53MW)のビーム刃を形成する格闘武装となる。
- 炸裂弾ランチャー
- 両肩部に内蔵されている、炸裂弾頭装備の3連装ロケット弾ランチャー[17]。
- 劇中での活躍
- サラ・ザビアロフが搭乗してシロッコの補佐などを行ったが、彼を倒すために現れたカツ・コバヤシのGディフェンサーのロングライフルからシロッコを庇って撃墜された。
- 漫画『機動戦士ガンダム バニシングマシン』では、シロッコによる当機の開発試験の様子が描かれている。試験段階ではバックパックにレドームを搭載した標準フレームの機体であったが、旧ア・バオア・クー空域での実戦データを元に、その高い索敵能力をさらに延ばす形で当機を完成させている。ただし、この作品自体は公式設定というわけではない。
- 備考
マタ・ビリ
マタ・ビリ Matabiri | |
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型式番号 | NRX-033 |
建造 | 地球連邦軍パプワニューギニア基地 |
生産形態 | 試作機 |
頭頂高 | 不明 |
本体重量 | 不明 |
全備重量 | 不明 |
装甲材質 | ルナ・チタニウム合金 |
出力 | 不明 |
推力 | 不明 |
センサー 有効半径 |
不明 |
武装 | 大口径メガ粒子砲 マルチプル・ランチャー×12 ハイドポンプ(多数) |
特殊装備 | Iフィールドジェネレーター |
雑誌企画『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』に登場。地球連邦軍ニューギニア基地が独自に開発したモビルフォートレス (MF)。機体名称の由来はニューギニアの伝承に出てくる悪霊。
ジオン製MAを参考に製作され、その独自の形状からカラバからは「パンケーキ」の名称で識別されている。同じ連邦製MFであるサイコガンダムとは異なりサイコミュは使われておらず、3人の搭乗者によって操縦される(分担は不明)。コクピットブロックはそのまま脱出装置となっておりパイロットの生存性を高めている。
一年戦争当時のジオン軍のMAビグ・ザムと同様の設計思想で作られており、その圧倒的な火力および155mmマシンガンランチャーの狙撃をものともしない防御力でケラウノス隊を含めたカラバのニューギニア基地攻略部隊を苦しめた。
マラサイ
メッサーラ
メッサーラ MESSALA | |
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型式番号 | PMX-000 |
建造 | ジュピトリス |
生産形態 | 試作機 |
全高 | 30.3m |
頭頂高 | 23.0m |
本体重量 | 37.3t |
全備重量 | 89.1t |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
出力 | 4,900kW |
推力 | 16,000kg×6(スラスターポッド) (総推力)96,000kg |
センサー 有効半径 |
11,300m |
武装 | ビーム・サーベル×2 メガ粒子砲×2 9連装ミサイルポッド×2 グレネードランチャー×2 クローアーム×2 |
搭乗者 | パプテマス・シロッコ レコア・ロンド サラ・ザビアロフ |
その他 | 姿勢制御バーニア×8 |
パプテマス・シロッコが木星圏にいたころジュピトリス艦内で開発していた試作型可変MA(したがって、正確にはティターンズの兵器ではない)。PMXシリーズにおける最初の機体であり、型式番号の「000」は規格外を意味する。
木星の高重力圏での活動を前提に設計されており、高重力を振り切るための大型スラスター・ユニットを装備し、フレーム剛性も非常に高く設定されている。TMAとしては最初期にムーバブルフレーム構造を採用した機体であり、変形所要時間はわずか0.5秒。スペック上の比推力は然程高くはないが、メインスラスターの他に機体脚部および尾部などにも大型スラスターを内蔵しており、実際の総推力は196,000kg以上といわれている。
スラスター・ユニット先端には出力11.3MWの直結型メガ粒子砲を搭載し、ジョイント・アームにより広範な射角を有する。その他にも、肩部にはミサイルランチャー、腕部にはクローを装備しており、高い攻撃力を誇る。設定画では腕部にバルカン砲装備との記述がある[19]が、劇中で使用することはなかった。
装甲材は当初は不明で、超硬スチール合金製ともいわれていたが、現在では独自開発によるガンダリウム系素材であり、ガンダリウムγと同水準の強度を確保した素材を採用していたと説明づけられている。本機が設計された時点において、アナハイム社を除く地球連邦系工廠はガンダリウムγの精錬技術を有してはおらず、開発者であるシロッコの優れた技術的才覚が窺える一面である。また、本機の変形シークェンスはきわめて簡単で機構の整備維持が容易なものであり、シロッコが技術や性能に惑溺することなく実用性をも考慮していたことが伺える。ただし、本機の頭部は胴体と一体化しており、完全な人型ではない。
- 劇中での活躍
- ガンダムシリーズ史上初の変形シーンを披露したMA。TV版『機動戦士Ζガンダム』ではパプテマス・シロッコが第10・11話で搭乗。性能テストとしてブライト・ノアが艦長を務めるテンプテーションを急襲、エゥーゴによるジャブロー降下作戦では、単独で奇襲をしかけ、ジムIIを始めとするエゥーゴ主力部隊を軽くあしらい、サラミス改級の巡洋艦・シチリアを撃沈、さらにエマ・シーンが搭乗するリック・ディアスの右腕をビーム・サーベルで破壊し、大気圏突入によるジャブロー降下を断念させている。なおこの時、設定よりもかなり大きく描かれているが、演出なのかミスなのかは不明。またシロッコはドゴス・ギアを任された際には、彼の部下として置かれていたジェリド・メサとマウアー・ファラオがガブスレイの性能テストを行っている最中に本機で割り込み、二人の技量を試したこともある。
- サラ・ザビアロフやティターンズに投降したレコア・ロンドが搭乗してからは目立った活躍を見せることは無かったが、レコアはこの機体を使用してサイド2の21バンチコロニーへの毒ガス作戦を行い、作戦を妨害、阻止すべくコロニーの守備に当たっていたネモを撃墜、かつての同志が乗るZガンダムや百式とも交戦になるも作戦を無事に成功させ、ティターンズへの(というよりシロッコ個人への)忠誠心を示している。その後の行方は不明だが、ジュピトリス内で保管されていたとする説がある。
- デザイン
- 当初は変形しないガウォーク型のMAだったが、「ガンダム的でない」という指摘を受け、直立したMSから変形する形になった[20]。また、デザインの作成中にギャプラン(この時点での名称はドミンゴ)が一旦ボツになったため、ギャプランのアイデアの一部が取り入れられている。しかし、ギャプランも結局使われることになり、この2機のシルエットが似通ってしまった[16]。もっとも、この2機は同じデザインから派生している[21]。デザインは藤田一巳による。
メッサーラ・ディノファウスト・ジュピター
雑誌企画『TYRANT SWORD OF NEO FALIA』に登場。型式番号:ABFS-RR01S。
パプテマス・シロッコが、地球侵攻作戦用に開発したアグレッシブビーステッドフォームドスーツ(略称ABFS)。一撃離脱戦法に主眼をおかれている。01Sはシロッコ用にカスタムチューンされた指揮官機で、両サイドのウェポンベイには、接近専用マニピュレーターが収納されている。
- 備考
- 藤田一己が『機動戦士Zガンダム』でのメッサーラでは果たせなかったアイデアを全て盛り込んだ「完成されたメッサーラ」と言われている。青白いカラーリング、ガウォーク・スタイル、生物的なフォルムが特徴的である。コンセプトは「機械と生物の融合」ただし、従来の生物的メカ(オーラバトラーのような)のように既存の生物の形をデザインに取り入れるのではなく、例えばモーターサイクルを「鉄の馬」と表現するような「生命感を感じさせるメカ」を目指している[22]。デザイン自体は角川文庫版『機動戦士Ζガンダム』第二巻のイラストとほぼ同じ。
メッサーラ・ディノファウスト・アルファ
雑誌企画『TYRANT SWORD OF NEO FALIA』に登場。型式番号:ABFS-RR01M。
ジュピターと同じく地球侵攻作戦用に開発された。01Mは量産型であり、両サイドのウェポンベイには、ミサイルポッド、ビームガン、爆雷、マイクロミサイルなどを収納することができる。
ラクシャサ
ラクシャサ rakshasa | |
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型式番号 | RX-136-1 |
建造 | 旧ア・バオア・クー工廠 |
生産形態 | 試作機 |
頭頂高 | 不明 |
本体重量 | 不明 |
全備重量 | 不明 |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
出力 | 不明 |
推力 | 不明 |
センサー 有効半径 |
不明 |
武装 | メガ粒子砲 18連装誘導弾発射機 ビームサーベル×2 大型クロー×2 ヒート剣×2 |
特殊装備 | Iフィールドジェネレーター |
搭乗者 | ユーイン・バーダー |
雑誌企画『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』に登場。ゼ・ダンの門工廠で開発された。
旧ジオン公国軍のビグロなどと同じく高速離脱戦闘を目的として開発され、直線機動での加速性能は同時代のMS群を大きく上回る。また、機体各部は容易に換装が可能な構造となっており、整備性の向上に一役買っている。また、コックピットブロックを有する機首部分は分離して脱出艇となる。
本来であればアレキサンドリア級かドゴス・ギア級などの大型艦で運用されるべき機体だが、パイロットとして名乗りを上げたバーダーが艦長を務める「トブルク」がサラミス改級という事もあり、「トブルク」の艦底に固定して強引に運用された。
コンペイトウ攻略作戦において1号機が出撃し、続くゼ・ダンの門攻略戦では主武装を高出力メガ粒子砲二門に変更しミサイルユニットを拡散メガ粒子砲に変更しIフィールドを機体全面を覆うように強化した2号機が戦線投入された。
脚注
- ^ 大日本絵画『GUNDAM WARS PROJECT Ζ』76頁。
- ^ ジ・アニメ特別編集 『機動戦士Zガンダム PART2』 113ページ
- ^ 「アルティメットオペレーションプラス2」バンダイキャンディ事業部、2013年3月10日閲覧。
- ^ 「ガンダムアルティメットオペレーションプラス2」バンダイ、2013年3月10日閲覧。
- ^ タイタニアは実機が製作される事はなかった。
- ^ a b c d e バンダイ『HGUC 1/144 バイアラン・カスタム』取扱説明書より。
- ^ バンダイ1/220スケ-ルキット解説。
- ^ 『月刊モデルグラフィックス』1986年1月号(15号)71頁。
- ^ a b c d e バンダイ『HGUC 1/144 バイアラン・カスタム2号機』取扱説明書より。
- ^ 『月刊ホビージャパン』2012年2月号136頁。
- ^ 両者とも『ガンダムユニコーンエース Vol.3』に掲載。
- ^ 『ガンダムエース』2014年1月号、同2月号掲載時のタイトルは『機動戦士ガンダムUC 星月と『袖付き』と』と『機動戦士ガンダムUC 『星月』と袖付きと』。
- ^ 「HGUC 1/144 バイアラン・カスタム2号機 / バイアラン・カスタム2号機(バンデシネ版)」ホビーオンラインショップ、2014年2月22日閲覧。
- ^ ジ・アニメ特別編集 『機動戦士Zガンダム PART2』 113-114ページ
- ^ 小説版では同様の場面において「バイオ・センサーによるシステムが導入されているから」と答えている。
- ^ a b 『アニメック』1985年10月号。
- ^ 設定書の記述及び『MOBILE SUIT ZGUNDAM PART2』178頁。
- ^ 2012年現在、プラモデル化はされていないが、レジンキャストのガレージキット化はされているほか、ROBOT魂レーベルで玩具化されている。
- ^ 角川書店刊『ニュータイプ100%コレクション1 機動戦士Ζガンダム メカニカル編 1』94頁。
- ^ 月刊ホビージャパン1988年1月号35頁。
- ^ 学研ムック「機動戦士ゼータガンダム完全収録」にギャプランとメッサーラの基になったデザインというものが掲載されている。
- ^ 月刊ホビージャパン1988年1月号。