ジーグ (音楽)
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ジーグ(仏[1][2][3][4][5]・英[2]:gigue:ジーグ、伊:giga:ジーガ[1][2][3][5]、西:giga:ヒガ[1])は、バロック時代の組曲を構成する舞曲の形式の一種[1][4][6]。グレートブリテン島やアイルランドが発祥地とされる。
語源[編集]
giga(伊、古独)とよばれる中世の擦弦楽器の名称とその奏者の名前か、もしくはgiguer(古仏)の跳躍するという説があるものの、明らかになっていない[2]。
国による違い[編集]
フランス式[編集]
多くの場合、複合3拍子(8分の6拍子、4分の6拍子)が用いられ、付点リズム、跳躍などが登場し、複雑なアクセントやフーガ的書法がみられ[1][3]、サラバンドのすぐ後ろに置かれる[2]。
イタリア式[編集]
フーガ的書法をとらず、基本和声の上に急速に駆け巡る経過句をもつ[3]。単純明快で分散和音的なつくり[1]。
様式化された形式[編集]
様式化されたのは以下の2種類である[2]。
フランス風[注 1][編集]
フーガのように1声のみから始まり、ほかの旋律が徐々に模倣するなど対旋律的な書法で書かれ、リズムも複雑[2]。
イタリア風[注 1][編集]
イタリアのヴァイオリン音楽の影響を受けたもので、8分の6拍子、8分の9拍子、8分の12拍子などの早いテンポの複合拍子が多く、単純明快な構造。[2]。
参考文献[編集]
- 久保田慶一 監修『アルファベットで引く 6か国語音楽用語辞典』音楽之友社、2015年、98頁。ISBN 9784276000605。
- 『定番 実用音楽事典』ドレミ楽譜出版社、2001年、106頁。ISBN 481089797-4。
- 鈴木静哉、竹内ふみ子『明解 音楽用語辞典』ドレミ楽譜出版社、2008年、32頁。ISBN 9784810896701。
- 『新訂 標準音楽用語辞典 ア-テ』音楽之友社、1991(初版1966)、753頁。
- リンジー.C.ハーンズバーガー、八木澤教司 監修 著、元井夏彦 訳『エッセンシャル・ディクショナリー 音楽用語・作曲家』ヤマハミュージックメディア、2016年、54頁。ISBN 978463692332-2。
出典[編集]
- ^ a b c d e f 久保田慶一 監修『アルファベットで引く 6か国語音楽用語辞典』音楽之友社、2015年、98頁。ISBN 9784276000605。
- ^ a b c d e f g h 『新訂 標準音楽用語辞典 ア-テ』音楽之友社、1991(初版1966)、753頁。
- ^ a b c d 鈴木静哉、竹内ふみ子『明解 音楽用語辞典』ドレミ楽譜出版社、2008年、32頁。ISBN 9784810896701。
- ^ a b 『定番 実用音楽事典』ドレミ楽譜出版社、2001年、106頁。ISBN 481089797-4。
- ^ a b 大島富士子『正しい楽譜の読み方 バッハからシューベルトまで~ウィーン音楽大学インゴマー・ライナー教授の講義ノート~』現代ギター社、2009年、39頁。ISBN 978487471470-6。
- ^ リンジー.C.ハーンズバーガー、八木澤教司 監修 著、元井夏彦 訳『エッセンシャル・ディクショナリー 音楽用語・作曲家』ヤマハミュージックメディア、2016年、54頁。ISBN 978463692332-2。