Public Address

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Public Addressパブリック・アドレス)とは、一般に英語で放送設備を意味する。略してPAピーエー)とも呼ばれ、電気的な音響拡声装置の総称である。しばしば、これらのオペレータに対してPAと呼ばれることもある。また公衆伝達こうしゅうでんたつ)と呼ばれることもあるが、あまり一般的ではない。

概要[編集]

語源であるPublic AddressAddressには「演説」という意味があり、装置が発達するきっかけとなったのはヒトラープロパガンダを行う際に拡声装置を重要視したことである。

以降、デパート、学校など施設内のアナウンスに用いられたり、閉鎖空間でのスピーチの補助から野外での数十万人の観衆に対する音楽イベントの拡声まで幅広く普及しており、その目的はいずれも大人数に音声情報を伝達するものである。 最近では一定規模以上かつ多チャンネルを使用するコンサートなどのシステムを指して SRSound Reinforcement)とも言うようになっている。

これらは目的に応じて、施設に設置されている固定の設備で運用することもあれば、その都度会場に仮設する設備を搬入設置して運用する場合もある。音楽や大規模イベント等の商業的な発展に伴い、一度の興行でより多人数を収容する会場で演奏するニーズの高まりとともに対応する機材の開発と運用技術が進化し、各種イベントにおける重要性が高まっている。

呼称は本項目でもいくつか挙げているが「PA」が最も広く一般に普及しており、例えばNTTのビジネスタウンページではオペレータや機材レンタル業者を「PA」で検索することができる(正規の掲載先は「放送設備・技術」)。

PAとSR[編集]

Public Address(公衆伝達)とSound Reinforcement(公的な訳語がなく略称の「SR」で通用 強いて言えば「音声増強」)は、明確な基準ではないものの、実務者の間では両者に一定の違いがあると考えられている。以下に一例を説明する。

PAとは拡声装置全般である(これにはSRも含まれている)。ある集団がいた場合に、その集団のいずれにも、同一のメッセージを伝達する事を目的とする。これは例えばスーパーマーケットタイムサービスの特売を知らせたり、火災発生時に施設内の集団を避難誘導したりする用途である。このため、全体的に一定の音圧で音声メッセージを、他の騒音に負けない充分な音量で、死角を生まずに聞かせることが重要である。必ずしもステレオHi-Fiのような音質および仕様は要求されない。他に選挙カー、トランジスタメガホンもPAに含まれる。

SRと称される場合、舞台音響のように入力される音声チャンネルが多くなり、出力もステレオまたはサラウンド化されたり、大規模会場であっても隅々まで音質を均一化することが要求される。 そのためにアンプ・スピーカーの高効率化・高性能化が図られたり、入出力間の音質の差を縮小させるためにスピーカーとアンプの間にプロセッサーを搭載したものも見られる。またリハーサルと本番では聴衆の有無や室内の温湿度、機材の稼働時間などが音質に影響するため、本番中の音響を測定してリアルタイムに補正することで時間の変化に影響されにくいシステムが構築されている。

ドーム球場アリーナと呼ばれる会場では、観客席の広さに対応するため舞台付近に設置されるスピーカの他、より聴衆に近い場所にスピーカが設置されることもある。この場合、同時に音声を出力すると伝達時間の差により音質に影響が出るので、音響の伝達経路(シグナルパスと呼ばれる)に配慮してディレイをかけることが多い。

要求される仕様[編集]

PAに使用される機材に求められる仕様は民生用あるいはピュアオーディオと較べて大きな差異が見られる。

最大の違いは堅牢性にある。コンサートの本番中や火災発生時などにトラブルが起きては本来の用途に適さない。したがって、音質よりも大音量で鳴らし続けても破損しにくく、高温・高湿でも劣化しにくいことが求められる。野外で使用されるものについては雨天での使用ができるよう防水・防滴処理がされたものもある。

また学校や施設の館内放送設備では、停電など外部インフラの停止によって利用できなくなってもまずいことから、非常用の放送機能は無停電電源蓄電池)や非常用発電機からの電力で動作する様になっていたり、あるいは自動火災報知設備と機能が統合されていることもある。

関連項目[編集]