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プロセッサ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

情報技術におけるプロセッサ: processor)も、一般分野で使われている「プロセッサ」という(一定の手順で処理する)処理装置、処理機、加工業者などの意味を持つ英単語[1](用語)を、情報技術分野のものごとも指すために原則的に同じ意味で使っている用語であり、一定の手順に基づいてデータを変換・演算・加工する機能を持った装置・ソフトウェア・システムの総称である[1]プロセッサープロセサ処理装置(しょりそうち、: processing unitプロセシング・ユニット)とも呼ばれる。

特定の用途に特化したプロセッサでは、用途を接頭語とした名称がしばしば付けられる[1]

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様々なプロセッサが存在する。分類法も多数ある。

ひとつは次のように基本的な役割で2つに大分類する方法である。

  • CPU(中央処理装置) -コンピュータで主要な役割を果たすプロセッサ(次のコプロセッサと対比されている分類)
  • コプロセッサ - 上のCPUと対比されている分類であり、コンピュータ内部で補助的な役割を果たす特定用途に特化したプロセッサ。(下の表で挙げているFPUやGPUなどはコプロセッサである)[注釈 1]

下の表は機能(役割)別分類の例である。その表の下には形態別分類も挙げておく。

ひとつのプロセッサが複数の分類に属することもある。マイクロプロセッサは、形態による分類ではマイクロプロセッサであり、コンピュータ内で主要なチップとして使われている場合は、機能(役割)による分類としてはCPUである。(ディスクリート回路形態で提供されるCPUと、集積回路化されて提供されるCPUがある)。

表. 機能別プロセッサ
略称 名称 機能(役割) 用途 特性
FPU 浮動小数点演算装置 浮動小数点数演算
GPU グラフィックス処理装置 画像処理、あるいは並列処理全般(GPGPU 3DCGレンダリングデータ圧縮/展開、ディープラーニング暗号通貨マイニング 等々
DSP デジタルシグナルプロセッサ 信号処理 A/D変換(en:Analog-to-digital converter)、音響信号処理。電子楽器デジタルカメラ 等々。
アナログオーディオプロセッサ[2] アナログ音響信号処理 サラウンド音響、トーン・コントロール、バランスコントロール
ラスターイメージプロセッサ ラスター画像処理
ネットワークプロセッサ ネットワークアプリケーション処理
PPU 物理演算ユニット英語版 物理演算 コンピュータゲーム内の物理演算、衝突判定 等々
周辺装置用プロセッサ[3] 入出力
データ通信プロセッサ[4] 通信
  • (マイクロプロセッサについて)命令語による分類
    • RISC - 固定長の少数の単純な命令語のみを備え、実行効率を向上させる設計(仕様)[6]。およびその設計のプロセッサ。
    • CISC - 複雑で高度な機能を持つ命令語をなるべくたくさん用意する設計(仕様)[7]。およびその設計のプロセッサ。(もともとマイクロプロセッサはすべてこの設計手法によるもので "当たり前" だったので呼び名も無かったが、RISCという設計手法が発明されてから従来の設計手法を呼ぶためにCISCという言葉を造語した。)

脚注

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注釈

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  1. ^ なおインテルのXeon PhiコプロセッサはGPUに近いアクセラレータだが、独立して動作するLinux OSを搭載している点が大きく異なる。

出典

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  1. ^ a b c [1]
  2. ^ [2]
  3. ^ peripheral processor
  4. ^ data communication processor
  5. ^ Osborne, Adam (1980). An Introduction to Microcomputers. Volume 1: Basic Concepts (2nd ed.). Berkeley, California: Osborne-McGraw Hill. ISBN 0-931988-34-9 
  6. ^ IT用語辞典 e-words, RISC
  7. ^ IT用語辞典 e-words, CISC
  8. ^ CESA:上村 雅之【第3回】

関連項目

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