北アフリカの音楽

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北アフリカの音楽とは、アフリカ大陸の北側、サハラ砂漠以北の地域の音楽である。サハラ砂漠以南の黒アフリカの音楽様式、バントゥー系の音楽文化等とはおおまかに区別され、西アジア(西南アジア)あるいは、中東(中近東)の音楽と様式的に近い特徴を持つ。また地中海周辺の音楽文化に属するものでもある。

一般的には国で言えば、モロッコアルジェリアチュニジアリビアエジプトのあたりの音楽を指す。

中近東音楽の一部分としての北アフリカ音楽[編集]

アラブ・イスラーム圏の音楽文化、つまり中近東の音楽文化には、マグリブの音楽、マシュリクの音楽という分け方が存在する。日が没する西方の地域の音楽と、日が昇る東方の地域の音楽であるが、このマグリブの音楽の全体とマシュリクの音楽の一部分が北アフリカの音楽ともなる。

  • マグリブの音楽

モロッコ、アルジェリア、チュニジア、(リビア)

  • マシュリクの音楽

エジプト、レバノンシリアイラク

マグリブの音楽[編集]

マグリブの音楽は、また、アラブ・アンダルース音楽と呼ばれる事も多い。イスラームイベリア半島スペインへの進出により、15世紀アンダルシア、スペインに音楽文化が花咲いた。都市としてコルドバ、有名な音楽家としてズィルヤーブが知られている。モロッコではアル・アーラー、アルジェリアではサナア、チュニジアではマールーフ等と呼ばれ、伝統音楽古典音楽として尊重されている。

アフロ・アジア語族のベルベル諸語を母語とするベルベル人は上記マグリブの地に住むが、独自の音楽性を持つ。

エジプトからナイル川を遡ったスーダンの音楽は、アフリカ的な要素とアラブ・イスラーム音楽文化的な要素の両方を持つ(ヌビア人の音楽)。五音音階メロディーが見受けられる事はアフリカ的な、そしてウードの使用が見られる事はアラブ・イスラーム音楽文化的な要素と言えよう。

ソマリアの音楽にもアフリカ的な要素とイスラーム的な要素の両方がある。

エチオピアの音楽にはアラブ・イスラーム音楽文化的な要素はあまり見られない。非カルケドン派であるエチオピア正教会キリスト教音楽が良く知られている。

モロッコから西サハラを経た所にあるモーリタニアの音楽もアフリカ的な要素とイスラーム的な要素の両方が見られる。モーリタニアの古典芸術音楽にはマカームのような音階旋法が存在する。

現代の北アフリカ音楽[編集]

20世紀初頭、アルジェリアのオラン地方で都市音楽としてライ(راي)が発生した。ポピュラー音楽としてフランス等他地域にも知られる。オラン方言のアラビア語で歌われる。