QRIO

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
2004年ロボカップにて

QRIOQrio(キュリオ)は、ソニーがかつて開発していた二足歩行ロボット、または、ソニーが出資する合弁会社。

  1. QRIO (Quest for Curiosity) : ソニーがかつて開発していた二足歩行ヒューマノイドロボットである。
  2. Qrio株式会社(: Qrio, Inc.): ソニーが40%出資するスマートホーム事業会社。ハードウェア製品として、Qrio Smart Lock(キュリオスマートロック)やQrio Smart Tag(キュリオスマートタグ)などの開発・販売を行っている。

以降、本項において特記のない場合は、1. の二足歩行ロボットを指すものとする。

身長は58cm、体重は7kg (SDR-4X II)。

概要[編集]

ソニーは QRIO を「コーポレートアンバサダー」(企業親善大使)と位置付けていた。開発したのは土井利忠ソニー上席常務。

当初より、ダンスを踊る・集団でシンクロした動作をするなどエンタテインメントロボットとして位置付けられている。そのため、以下のような各種安全機構も充実していた。

  • ステレオカメラが搭載されており、障害物を把握することができる。
  • 転倒に際して破損し難い小さなボディ(重量は約7kgで身長58cm)
  • 路面適応制御
凹凸や傾斜を判断して重心を移動
階段や段差を目で見て認識し、上り下りができる
  • 外力適応制御
体を押すと、押された方向へ歩く - 自ら移動することで重心を移動し、転倒を防ぐ
「だっこ」されると自動的に手足の動作を制限し、受動的な状態になる
人間に手足を捕まれ、無理に動かされると「いたいよ~」と音声で無理な動作を止めるよう求める
  • 総合転倒運動制御
転倒の際に受身を取る
倒れても自力で起き上がる
  • はさみ込み防止センサーや、指はさみを起こさない可動部カバーシャッター構造の採用

歴史[編集]

ロボカップにて、AIBOを見つめるQRIO
  • 2004年
    • 従来の三倍の歩幅での歩行が可能となり、三次元認識機能も追加された。
    • 3月26日28日 - 東京お台場メディアージュにて開催された「Sony Spring Festival in Mediage」に QRIO が出演、メディアージュ内にある「ソニースタイル ショールーム」にて QRIO のオリジナルダンスショーを開催、同時に QRIO のデモストレーションも実施。また、館内にあるソニーの科学館「ソニーエクスプローラサイエンス」にて行われた QRIO の開発者による講演にて、従来の三倍の歩幅で歩く QRIO が初めて一般向けに公開された。
    • 秋 - ピタゴラスイッチに出演。「アルゴリズムたいそう」を行った。
  • 2005年
    • 3月24日 - 2005年日本国際博覧会(愛・地球博)の開幕式に登場。ASIMOと競演し、握手を交わした[1]
    • 11月、アメリカのミュージシャンベックの楽曲「Hell Yes」のプロモーションビデオに「主演」(Beck - Hell Yes - YouTube)。このときの QRIO は、額の中央にカメラのない試作機であった。プログラマーたちは、QRIO に振り付けをさせるため3週間を費やした。
  • 2006年
    • 1月26日 - ソニーは「特定ビジネス分野の収益性改善プラン」の一環として、AIBO とともに QRIO の新規開発、生産を中止することを発表した。開発者の土井は、2004年の経営会議で、ネット事業に執着する出井伸之会長からQRIOの商品化中止を命じられていた[2][3]
    • 3月26日 - 長崎市科学館にて技術デモンストレーション。動くQRIOが公の場に登場したのは、事実上これが最後となった。
  • 2017年 - ソニービルにて開催された「It’s a Sony展」で、動かない状態でAIBOとともに展示された[4]

脚注[編集]

  1. ^ 2005年日本国際博覧会 愛知万博「愛・地球博」開幕式出演
  2. ^ ソニー、ロボット撤退の舞台裏
  3. ^ そしてソニーはロボット開発をやめた
  4. ^ [1]

外部リンク[編集]

記事[編集]