HUBO
HUBO(ヒューボ KHR-3)は韓国科学技術院(KAIST)によって開発された二足歩行人型ロボットで、1年間の作業の末、2005年1月6日に発表された。HUBOは音声認識と合成機能、二つの目が別々に動く精巧な視覚機能を備えている。HUBOとはhumanoid robotの短縮形である。
開発の歴史[編集]
韓国のロボット工学の歴史は比較的短い。KAISTが呉俊鎬(オ・ジュンホ)教授の下で2000年に研究を開始した程度だ。最初のプロトタイプKHR-1は頭や腕がない状態で開発され、2003年に発表された。続くKHR-2は2004年に発表された。
2005年11月に韓国ソウルで開かれたAPEC首脳会議で、韓国、ダラス、テキサス州に拠点を置くハンソン・ロボテックス社(HRI)とKAISTは世界で初めて等身大二足歩行型のフレームに人の顔を搭載したロボットを発表した。歩行フレームは既存のものだったが、顔は物理学者のアルバート・アインシュタインのものを正確に再現していて、話すことや、広範囲にわたる自然な表情を表現することができる。表情の機能はHRIが開発したフィリップ・K・ディックのアンドロイドを元に作られており、2005年にイリノイ州シカゴで開かれたWIRED主催のNextFestで公式に発表されている。
人型のプロトタイプは公式にアルバート・アインシュタイン・ヒューボ(Albert HUBO)と呼ばれる。
その後、ライバルと自称するアシモとの差が一向に縮まらず、遂に搭載人工知能の自主開発を完全に放棄し、人工知能部分をアメリカやイスラエル、日本の研究者から無償提供してもらう戦略に変更された。
この人工知能部分もソース譲渡・公開を基本としているにも関わらず実態としてはオープンソースではなく、権利は開発者にあるが、その結果を独自に改変して他分野に転用できるというものであり、韓国側に一方的に有利な朴李戦略・ミートゥー戦略の延長ではないかと賛否両論が提示されている。
そのため、他国研究者の参加はほとんどなく、DARPAのロボティクスチャレンジにおいても、韓国の研究者がアメリカの大学で1名のみ参加を表明している。
2015年のDARPAロボティクス・チャレンジでは、全部で8個ある課題に日本勢のロボットが阻まれ最高10位と苦戦するなか、すべての課題に成功し最高タイムで優勝した[1] 。
特徴と技術[編集]
KHR-0 (2001) |
KHR-1 (2002) |
KHR-2 (2004) |
HUBO (KHR-3) (2005) |
Albert HUBO (2005) |
HUBO (KHR-4) (2009) |
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体重 | 29 kg | 48 kg | 56 kg | 56 kg | 57 kg | 45 kg |
身長 | 110 cm | 120 cm | 120 cm | 125 cm | 137 cm | 125 cm |
歩行速度 | - | - | 1.2 km/h | 1.25 km/h | 1.25 km/h | 1.5 km/h (走行速度3.6km/h) |
連続稼働時間 | - | - | - | 60 分 | 60 分 | 120 分 |
自由度 | 12 | 21 | 41 | 41 | 66 | 41 |
脚注[編集]
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- HUBO Lab (英語)
- ハンソン・ロボテックス社 (英語)