新日本有限責任監査法人

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新日本有限責任監査法人
Ernst & Young ShinNihon LLC
EY logo13.png
Hibiya International bldg.JPG
本部が入居する日比谷国際ビル
種類 有限責任監査法人
本社所在地 100-0011
日本の旗 日本東京都千代田区内幸町2-2-3
日比谷国際ビル
設立 2000年4月1日
業種 サービス業
事業内容 会計監査
アドバイザリーサービス
代表者 辻 幸一(理事長)
資本金 9億3800万円(平成28年6月期)
売上高 1,064億8200万円(平成28年6月期)
営業利益 37億3800万円(平成28年6月期)
経常利益 41億3000万円(平成28年6月期)
純利益 2億7200万円(平成28年6月期)
純資産 158億1100万円(平成28年6月期)
総資産 517億7100万円(平成28年6月期)
従業員数 公認会計士3,325名
公認会計士試験合格者1,135名
その他1,817名
(2016年6月30日)
決算期 6月30日
会計監査人 東陽監査法人
関係する人物 太田哲三
外部リンク 公式ウェブサイト
特記事項:業務及び財産の状況に関する説明書類参考
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新日本有限責任監査法人(しんにほんゆうげんせきにんかんさほうじん、英文名称:Ernst & Young ShinNihon LLC)は、日本の大手監査法人アーンスト・アンド・ヤングの日本における統括法人EY Japanに属する。いわゆる「4大監査法人」の一つ。2008年(平成20年)7月1日、日本で最初の有限責任監査法人となった。

概要[ソースを編集]

海外の大手会計事務所を指す「big4」の一つ、穏健派に属するアーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのメンバーファームである。

アーンスト・アンド・ヤングとしては日本を4大エリアの一つとして位置づけており、日本エリアはEYジャパン合同会社を中核として、監査業務を行う新日本有限責任監査法人の他、コンサルティング・アドバイザリー業務を行うEYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社、税務業務を行うEY税理士法人、トランザクション業務を行うEYトランザクション・アドバイザリー株式会社、法務サービスの提供を行うEY弁護士法人、EYの日本におけるシンクタンクであるEY総合研究所、などのファームがあり、これらを併せてEY Japanと称する。

日本の他の4大監査法人と呼ばれる監査法人と同様に、監査手法は欧米で開発された監査システムプログラムの日本語版を採用しており、グローバルレベルの監査サービスを提供しているといわれる。

大口クライアント[ソースを編集]

有価証券報告書より、最近の監査報酬が1億円超のクライアントを列挙。

素材・エネルギー
JXHDJFEHD東レ国際石油開発帝石日本製紙日本軽金属HD日立金属日本板硝子日新製鋼昭和電線HD横浜ゴムYKK
医療・化学
三菱ケミカルHD三菱化学三井化学アステラス製薬宇部興産三菱樹脂大陽日酸ライオン日本ペイントHDポーラ・オルビスHD信越化学工業コーセーデンカ
食品・アグリ
味の素サッポロHDキユーピー明治HD日清製粉グループ本社キッコーマン日本水産コカ・コーライーストジャパン
自動車・機械・部品・エレクトロニクス
日立製作所富士通日産自動車キヤノン三菱重工業IHI三菱自動車工業富士電機いすゞ自動車オリンパスアルプス電気沖電気工業セイコーエプソン日本精工古河電気工業アドバンテストNTNカルソニックカンセイ荏原製作所ルネサスエレクトロニクスヤマハ発動機日立建機安川電機日本発条
不動産・建設・レジデンス
ミサワホーム飯田グループHD三菱地所東急不動産HD積水ハウス大林組野村不動産HD積水化学工業清水建設長谷工コーポレーション前田建設工業東京建物三井住友建設
物流・インフラ
西武HD西日本旅客鉄道東京急行電鉄日本通運東京電力HD東北電力川崎汽船小田急電鉄電源開発中日本高速道路京浜急行電鉄京阪HD日立物流
生活・サービス
リクルートHD楽天オンワードHDスクウェア・エニックスHD
情報・通信
TISフジ・メディアHDUBICアサツー ディ・ケイ野村総合研究所東映日本アジアグループ
卸売・小売・外食
丸紅三越伊勢丹HDキヤノンマーケティングジャパンJ.フロント リテイリングファーストリテイリング東邦HD長瀬産業日本マクドナルドHDダイワボウHDマクニカ・富士エレHD
金融・保険
みずほFG野村HD第一生命HDみずほ銀行T&DHDSOMPOHD損害保険ジャパン日本興亜日本政策金融公庫ふくおかFG東京センチュリー野村證券日立キャピタルオリエントコーポレーション国際協力銀行東京TYFGみずほ信託銀行西日本シティ銀行池田泉州HD芙蓉総合リース信金中央金庫トモニHDじもとHDフィデアHD千葉銀行

特徴[ソースを編集]

法人及びクライアントの特徴として以下の点が挙げられる[1]

  • 外資とは提携しているものの、EY内でも日本だけで独立した1つのグローバルエリアを構築するほど日本的な体質が色濃く残る。2010年代に入るまで部門間の融和が進まず、太田グループ・昭和グループなど前身事務所単位での組織構成がなされていたことは、あずさ監査法人(KPMG部門)の分離を促す要因にもなった。
  • 企業グループの中では、芙蓉グループ第一勧銀グループに圧倒的な強みがある。これは新日本監査法人の設立経緯がみずほ銀行の誕生に求められることと深いつながりがある(前身の富士銀行は太田昭和が、第一勧業銀行はセンチュリーが監査人)。他に三和グループをあずさと分け合う。
  • 公会計(パブリック)に強く、公益法人第三セクターの多くを担う。
  • どの分野にも万遍なくクライアントを持つが、特に不動産・建設分野は他の大手法人を圧倒し、情報・小売・商社に比較的弱い。
  • かつて全日本空輸日本航空の両方をクライアントとし空運業界を独占していたが、現在はいずれも監査人を移している。
  • 地方では、北海道・東北・北陸に強い。特に在札企業はセンチュリーの前身である中堅の栄光監査法人が北海道を地盤としていたこともあり、新日本がほぼ独占している。しかし最近は北洋銀行ツルハHDなど、監査人を乗り換える動きもみられる。

沿革[ソースを編集]

  • 1967年(昭和42年)1月 - 太田哲三一橋大学名誉教授)が日本で最初の監査法人として、監査法人太田哲三事務所設立。
  • 1969年(昭和44年)3月 - 監査法人第一監査事務所設立。
  • 1969年(昭和44年)12月 - 昭和監査法人設立。
  • 1970年(昭和45年)11月 - 日新監査法人設立。
  • 1971年(昭和46年)9月 - 武蔵監査法人設立
  • 1985年(昭和60年)10月 - 監査法人太田哲三事務所と昭和監査法人が合併し太田昭和監査法人となる。
  • 1986年(昭和61年)1月 - 第一監査事務所、日新、武蔵の3法人が合併しセンチュリー監査法人となる。
  • 1987年(昭和62年)4月 - 監査法人榮光会計事務所がセンチュリー監査法人に合流。
  • 1990年(平成2年)7月 - 港監査法人がセンチュリー監査法人に合流。
  • 1992年(平成4年)7月 - 陽光監査法人がセンチュリー監査法人に合流。
  • 2000年(平成12年)4月 - 太田昭和監査法人とセンチュリー監査法人が統合し監査法人太田昭和センチュリーとなる。
  • 2001年(平成13年)7月 - 監査法人テイケイエイ飯塚毅事務所と高千穂監査法人が合流し名称を新日本監査法人に改称。
  • 2003年(平成15年) - KPMG部門を分離し、(旧)あずさ監査法人を設立。(旧)あずさ監査法人は朝日監査法人と合併し(新)あずさ監査法人となる。これにより海外提携ファームのアーンスト・アンド・ヤングとKPMGとのダブルファーム状態を解消。
  • 2007年(平成19年)8月 - みすず監査法人から業務移管を受け、国内最大規模の監査法人となる。
  • 2008年(平成20年)7月 - 日本で最初の有限責任監査法人として、新日本有限責任監査法人となる。
  • 2015年(平成27年)12月 - 金融庁より一部業務停止処分を含む行政処分を受ける

歴代理事長[ソースを編集]

氏名 期間 備考
1 竹山健二 2001年7月 - 2003年4月 大阪市立大学商学部卒、監査法人太田昭和センチュリー理事長から横滑り
2 水嶋利夫 2004年5月 - 2008年7月 中央大学経済学部
3 加藤義孝 2008年8月 - 2014年6月 東北大学経済学部
4 英 公一 2014年7月 - 2016年1月 慶應義塾大学経済学部
5 辻 幸一 2016年2月 - 中央大学商学部/早稲田大学大学院経済学研究科修了、現職

出来事[ソースを編集]

職員によるインサイダー取引
2008年3月2日、2007年まで所属していた同法人の公認会計士が、在職中にインサイダー取引をした疑いがあるとして、証券取引等監視委員会に調査されていることが新聞報道により報道された。
これを受けて、同法人は翌日午前、記者会見において、インサイダー取引の事実があったことを認める内部調査の結果を発表した。これに対し、金融庁は証券取引等監視委員会の勧告に基づき、課徴金納付命令と、公認会計士の懲戒処分を行うと共に、新日本監査法人(当時)に対して法令遵守及び教育研修体制を含む監査法人の運営に関する改善策について報告徴求を行った[2][3]
リーマン事件による民事訴訟
海外提携ファームのアーンストアンドヤングに対し、アメリカニューヨーク州が詐欺容疑で民事訴訟を起こした[4]
「反IFRS」の政界ロビイング疑惑
2011年8月、役員(パートナー)の一部が顕名論文[5]で日本への国際会計基準の導入に反対しているかのような政界活動を援助している、と現代ビジネスが報じた[6]。この記事に関して同法人は、事実ではないとして同社サイトにて記事内容を否定している[7]
オリンパス事件
2012年7月6日、金融庁より業務改善命令を受けた。これはオリンパスの監査証明に関して、監査契約受嘱における法人としての組織的な監査を実施するための仕組みが十分に機能していなかったことによる[8]
東芝の粉飾決算事件
2015年7月20日、第三者委員会の報告書により、経営トップの関与による2009年3月期から2014年4 - 12月期で計1,518億円の利益を水増しする粉飾決算を行っていたことが報告された。この一連の不祥事、つまり不正会計処理を「長年にわたって見逃した」として、2002年度から東芝の監査を担当し(それ以前は中央青山監査法人が担当)、しかも先述のオリンパス事件でもオリンパスの粉飾決算を見抜けなかった、新日本監査法人の監査機能に批判の声が挙がり、同年9月には金融庁および監査審査会の立ち入り検査を受けた[9]
上記の監査作業の実態調査の結果、内部手続きの形骸化や不審点への追及不足といった問題が判明し、2015年12月に金融庁から「課徴金21億円」「3カ月の新規業務の受付停止」「公認会計士法に基づく業務改善命令及び(東芝を担当していた7人の)公認会計士に対する1カ月~6カ月の業務停止措置」の3つの行政処分を受けた。これらの処分を受けて、英公一(はなぶさ こういち)理事長は辞任、また東芝以外の監査に関しても「運営が著しく不当なものと認められた」として、他社の監査業務にも今回の行政処分を同時に受けている[10]
この事件を受け、2016年6月末にて東芝との監査契約を解除した。東芝は後任監査人にPwCあらた有限責任監査法人を起用し、5年ごとに監査法人を見直すことを検討することとした。なお、2016年6月末にて同法人との契約を解除した東京証券取引所上場企業は、東芝を含め38社に上っている[11]。うち直近の監査報酬が1億円を超す大口クライアントは6社(PwCあらた:東芝・東芝テック王子HDトランスコスモス、あずさ:富士フイルムHD、トーマツ:ANAHD)である。

関係会社[ソースを編集]

脚注・出典[ソースを編集]

外部リンク[ソースを編集]

  • 新日本有限責任監査法人
  • アーンスト・アンド・ヤング ジャパン
    日本におけるアーンスト・アンド・ヤングのメンバーファームである新日本有限責任監査法人、EY税理士法人、アーンストアンドヤング・トランザクション・アドバイザリー・サービス(株)、アーンスト・アンド・ヤング・アドバイザリー(株)など、10の法人で構成されている。各法人は法的に独立した組織である。
  • (株)ビジネスブレイン太田昭和
    新日本有限責任監査法人(旧昭和(のち太田昭和)監査法人)の元兄弟会社。現在は日立グループの一員となっており資本関係は存在しない。