プライスウォーターハウスクーパース

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プライスウォーターハウスクーパース
PricewaterhouseCoopers
PwC's brand logo
種類 LLP
略称 PwC
本社所在地 イギリスの旗 イギリス
ロンドン
設立 1849年(現名称への変更は1998年)
業種 サービス業
売上高 340億米ドル
従業員数 19万5千人
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プライスウォーターハウスクーパースPricewaterhouseCoopers )は、ロンドンを本拠地とし、世界159カ国に180,000人のスタッフを擁する世界最大級のプロフェッショナルサービスファームである。デロイト トウシュ トーマツKPMGアーンスト・アンド・ヤングと並び、世界4大会計事務所Big 4)の一角を占める。2009年には、Universum社が発表した「最も魅力的な企業トップ50」において、世界第2位を獲得[1]。2013年には、BrandFinance社が発表した「Most Powerful Brand in the World」において、グーグル、コカコーラに次いで世界第4位を獲得している[2]。またVault社が発表した「2013 Most Prestigious Accounting Firm」および「2014 Best Accounting Firm」においては第1位を獲得[3]。なお、2012年においては売上ベースでも4大会計事務所のうち315億ドルで第1位となっている。 略称はPwC

沿革[編集]

1998年、プライス・ウォーターハウス(Price Waterhouse)とクーパース&ライブランド(Coopers & Lybrand)の合併により、PricewaterhouseCoopersが発足した。この2つのファームは19世紀にその歴史をさかのぼる。

プライス・ウォーターハウス[編集]

1849年、会計士サミュエル・ローウェル・プライス(Samuel Lowell Price)はロンドンに事務所を開いた。1865年にはプライスはウィリアム・ホーリーランド(William Holyland)とエドウィン・ウォーターハウス(Edwin Waterhouse)とパートナーシップを結んだ。このパートナーシップの合意書は現在でもロンドン・サザークにあるビル「サザーク・タワーズ」のPwC事務所に飾られている。ホーリーランドは後に独立したため、このファームは1874年以降プライス・ウォーターハウス&カンパニー(Price, Waterhouse & Co.)として知られるようになった。「&カンパニー」の部分は後に省略されて消える。

19世紀末にはプライス・ウォーターハウス(PW)は監査事務所として名声をほこるようになり、英米間の取引の増加で1890年にはニューヨークにも事務所を開いた。ニューヨークのファームは巨大化したほか、イギリス本部も大英帝国各地にファームを開業していった。各国のファームとは別々のパートナーシップが結ばれ、これがパートナーたちを地元企業との提携拡大へと向かわせるインセンティブになった。PWの世界規模の拡大は、国際的な合併よりも、各国に置いたパートナーが独自に発展していったことに基礎を置いている。

クーパース&ライブランド[編集]

一方、1854年にはウィリアム・クーパー(William Cooper)がロンドンに会計事務所を開き、7年後には3人の兄弟も合流しクーパー・ブラザーズとなった。

アメリカでは1898年にロバート・モンゴメリー(Robert H. Montgomery)、ウィリアム・ライブランド(William M. Lybrand)、アダム・ロス・ジュニア( Adam A. Ross Jr.)とその兄弟T・エドウィン・ロス(T. Edward Ross)がライブランド・ロス・ブラザーズ&モンゴメリーを開いた。

1957年、英米の両者およびカナダのマクドナルド・カリー&カンパニーは合併し、クーパー&ライブランドとなった。1990年、英国のクーパー&ライブランドはデロイト・ハスキン&セルズ(Deloitte Haskins & Sells)のパートナーの一部と合併したが、デロイトのパートナーのほとんどはトウシュ・ロス(Touche Ross)へ合流し、デロイト・トウシュ・トーマツを形成した。

両ファームの巨大化と合併[編集]

両ファームは世界各国の大都市にファームを開いたり地元ファームと提携したりしたが、各国の提携ファームは地元のファームを吸収することもあった。こうして各国の地方都市にまでファームは行き渡り、急増する多国籍企業が世界のどこで活動してもサービスが受けられるに十分な体制が整った。また会計監査の需要の増加、特に1930年代世界恐慌や税体系の複雑化にともないファームは大きくなった。

会計業界は世界規模のサービスの必要性や急増する訴訟費用に対応するため、1980年代から規模の経済の優位性を求めて巨大合併を行うようになった。PWはアーサー・アンダーセンとの合併を模索したが、両社の利害相反が大きく交渉は破綻した(例えば、アンダーセンはIBMとの間で取引上強いつながりがあったが、そのIBMを監査するのはPWであった)。1997年、PWとクーパースは巨大化を求めて合併を発表し、翌1998年現在のPwCが誕生した。さらにPwCはロンドンの中堅法人グラント・ソーントン(Grant Thornton)とも合併しようとしたが、これ以上の巨大法人が誕生し寡占が進むことは独占禁止法にも触れる事であり話は流れた。

業務[編集]

PwCの企業形態は、LLP(limited liability partnership、有限責任事業組合とも訳される)と呼ばれるものであり、その法的構造は通常の企業とは大きく異なる。世界規模のファーム(事務所)は、実際には自律的に経営されるメンバーファームの集合体である。各地のメンバーファームを経営するシニアパートナーたちが世界本部の経営陣となる。またイギリスに本拠を置く「PricewaterhouseCoopers International Limited」が傘下に置かれ、各ファーム間のコーディネーションを担当する。その他、PwCの社員のための人的資源サービスや法務部門(ランドウェル・グローバルの名で知られる弁護士事務所のネットワーク)も持つ。

PwCが提供するサービスは大きく次の通りである。

  • 監査
  • 税務(税務計画、および世界各国の税制や移転価格税制に関する法令遵守
  • 経営改善、トランザクション、M&A、事業再生などのアドバイザリーおよびコンサルティング

コンサルティング[編集]

大企業に対する会計監査は世界的に大手ファームが寡占し成長の余地がなくなってきたため、各ファームは企業に対する経営コンサルティングに力を入れるようになり、ここから巨額の手数料を得るようになった。特に1990年代、多国籍企業SAP R/3などに代表される経営資源管理(ERP)ソフトウェアを導入するなどの理由でコンサルティングの需要は急増した。しかし経営の内部に関わるコンサルティングと外部からの監査を同一ファームが行うことは利益相反になるとの指摘もあった。

2002年にアーサー・アンダーセンがエンロンワールドコムの不正会計事件で消滅し、アメリカの証券取引委員会(SEC)は監査の独立性のルールを厳格化した。このため、経営コンサルティング部門とファームの中核である監査部門との分離が求められ、大手ファームはコンサルティング部門や子会社を売却した。PwCも2000年にはヒューレット・パッカードにコンサルティング部門を売却しようとして失敗し、2002年には分社化を模索したが、結局2002年後半にIBMへの売却を発表、IBM ビジネスコンサルティング サービスとなった。

IBMへ売却した後も一部のアドバイザリー業務は続けていたが、売却時の競合避止規定が失効した後にPwCはコンサルティング部門の再設を図るようになった。2009年、PwCは連邦倒産法第11章を申請したベリングポイントの一部を買収し、北米およびアジア地域におけるコンサルティングプラクティスを拡充した。[4]

2011年6月24日には、グローバルコンサルティングファームPRTMの統合を発表、2014年4月には、経営戦略コンサルティングファームブーズ・アンド・カンパニーを統合している。

収入[編集]

一般事業会社でいう売上高に当たる業務収入ベースで2012年にシェア1位となっている。地域別には、欧州・北米が全業務収入のおよそ8割を占め、特に欧州だけで全体の5割程度を占めている。また、ファームの主な事業である監査業務から得た収入が全体の約50%、税務が約30%、コンサルティングが約20%となっている。[5]

日本における活動[編集]

PwC(プライスウォーターハウスクーパース)は世界157カ国、758都市、195,000人以上のスタッフを有し、事業収入は33,952百万米ドルを誇るプロフェッショナル・サービス・ネットワークである。

PwC Japanは、日本におけるPwCグローバルネットワークのメンバーファームおよびそれらの関連会社の総称である。各法人は独立して事業を行い、相互に連携をとりながら、監査およびアシュアランス、アドバイザリー、税務、法務のサービスをクライアントに提供している。 複雑化・多様化する企業の経営課題に対し、PwC Japanでは、監査およびアシュアランス、アドバイザリー、税務、そして法務における卓越した専門性を結集し、それらを有機的に協働させる体制を整えている。また、公認会計士、税理士、そのほか専門職員4,000人以上を擁するプロフェッショナル・サービス・ネットワークとして、クライアントニーズにより的確に対応したサービスの提供に努めている。 PwC Japanには以下の各法人により構成されている。

その他[編集]

1935年映画芸術科学アカデミーから依頼を受けて以来、長きにわたりPwCはアカデミー賞の投票集計業務を請け負っている。秘匿性を担保するため、集計作業は意図的に手作業で行い、またプレゼンターが壇上で受賞者の名前が記された封筒を開封するまで、受賞者の名前を知っているのはPwCのパートナー2人だけとなるよう、集計の作業工程を工夫している。[6]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ プライスウォーターハウスクーパース、世界の学生が選ぶ「最も魅力的な企業」で第2位
  2. ^ PwC has been ranked as the fourth most powerful brand in the world in the independent BrandFinance®Global 500 brand rating.
  3. ^ For the third year in a row, PwC ranked as the most prestigious accounting firm in Vault’s annual Accounting Survey.
  4. ^ PwC reaches agreement in principle to acquire portions of BearingPoint North American commercial services business
  5. ^ PwC FY 2012 Global Revenues Rise to US$31.5 billion
  6. ^ オスカー投票管理で70年 プライスウォーターハウス

外部リンク[編集]