学童服

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学童服(がくどうふく)とは、小学生通学用に着用する衣装を指す。当項目では、特に註釈がない限り、日本における学童服について述べる。また、「<子供>の誕生」でも述べられている通り、学童服は男の子の衣装を中心に展開しているため、ここでは「男の子の衣装」を中心に論述する。

標準服の採用を巡る問題[編集]

東京都中央区特認校泰明小学校では、2018年4月に入学する1年生に対し、イタリアのファッションブランド「アルマーニ」がデザインを監修した新しい標準服への変更を予定した[1][2][3][4]。同校における標準服は学校側が推奨する服装であって着用を強制するものではないが、ほとんどの児童が指定の標準服を着ており、事実上の学校制服となっている[2][5]。従来の標準服の価格が1万7,000円〜1万9,000円ほどだったのに対し、「アルマーニの標準服の価格は最大で8万円を超え、価格が従来の倍以上になった」「保護者が反対している」と報道されたことで疑問や批判の声が相次いだため、中央区教育委員会は記者会見を開いた[2][4]。学校は、2017年9月、入学する児童の保護者説明会で、アルマーニの標準服に変更すると説明したが、2017年11月まで具体的な価格は明示していなかった[2][5]。2017年10月、中央区教育委員会に「変更の理由が理解できない」といった保護者からの意見が寄せられたため、教育委員会がアルマーニの標準服を採用した理由を学校に確認した[2]。その際、校長は「銀座の中で育てられてきた学校。銀座に誇りを持ち、絆を感じられる標準服にしたかった」と説明していた[2]。また、2018年2月8日衆議院予算委員会では寺田学によってこの問題が取り上げられるなど、国会においても物議を醸した[1]。寺田は「学校長の考え方一つで決まってしまう。実態を見ながら考えなければいけない」と問題提起した[3]。これに対し、文部科学大臣林芳正は「いろんな考え方があってはいいと思うが、ちゃんとみんなが納得の上で、進んでいくことが望ましい」「決める過程で、保護者などともう少し話をして決められればなという印象を持った」と述べた[3][4]。さらに、副総理財務大臣麻生太郎は「アルマーニの話は初めて聞いたので言いようがないが、はっきり言ったら高いのだろう。結構高いと思う」と述べた[4]朝日新聞によると、制服など必須とされるのは合計約4万円であり、その他の希望者のみ任意で購入するバッグ、ベスト、セーター、くつ下などを全て購入すると8万円以上となる[6]西日本新聞は2月14日の記事で、2月13日までの間で450件あった区への問い合わせのうち、苦情が多かった一方で、保護者からは「問題ないという合意があった」「騒ぎになり心配だ」といった声も上がっていると報道している[7][リンク切れ]読売新聞によると、2018年2月23日時点で、春の入学予定者60人中54人が採寸と入金を済ませている[8][リンク切れ]。朝日新聞によると、2月27日までの全国から中央区に659件の意見が寄せられた[9]。5人の入学辞退者が出たが、残る入学予定者55人が同月27日までに新標準服の注文と支払いを済ませた[9]。同月27日までに学校側と45人の新1年生の保護者の個別面談を終えたが、新標準服への不満の声は特に上がっていないという[9]。2月27日には在校生336人の保護者らを対象とする説明会に98人が出席し、出席者からは「安全・安心に教育を受けられるか」「不審者が校内に侵入するのでは」といった不安の声が出た[9]。新入生全55名がアルマーニの制服を着用して入学したことで、『女性セブン』は2018年4月26日号で「泰明ブランドに憧れて入学させる保護者にとっては、価値の底上げにつながっていたようだ。」「ふたを開けてみれば騒いでいるのは外部だけだったのだ。」と伝えている[10]

多様化(制服選択制)[編集]

福岡県みやま市瀬高地域(旧・山門郡瀬高町)にある3か所の小学校を統合して設置されたみやま市立瀬高小学校では、2020年(令和2年度)の開校とあわせて「制服選択制」の導入が確認されており、同小学校に入学する新入生(1年生)は新しい制服を着用し、2年生以上の児童は制服の更新(買い替え)まで統合前各校の制服を着用する[11][12][13][14]

熊本県菊池郡大津町では、7校ある小学校で、令和2年度(2020年4月)以降、児童が着用する標準服・制服について、男女関係なく半ズボンスカートかを選ぶことができる「選択制」を導入する[14]

上記の事例は、男子でもスカートを着用することが可能になるということであり、いずれも小学校における制服の大胆な緩和となったことが報じられている。

その一方で、体育の授業で着用するスクール水着に関しては、女子は陰部だけでなく胸(乳房)を隠さなければならないので女子用水着の緩和は不可能だが、男子も水着海水パンツ)で陰部を隠さなければならないものの、男子用水着がボトムスのみで構成されている故に、男子の上半身の裸姿が露出し、それが近年では性の対象になりつつあることを踏まえ、男子に対する女子用水着セパレーツタイプスカートタイプなどを含む)の着用の緩和が課題になることなども予想される。ことに、テレビ東京の「隣のトラブルモンスター」において、最近では少年(男子)の裸も性の対象になることから、その対策として男子児童に女子用の水着を着用させた事例[15]が放送されたこともある。

中華人民共和国の幼稚園、保育園、小中学校では、体育の授業でダンスが行われ、体操着として男女とも女子用の青色のスカート付きローレグフルバックの長袖レオタードに白のバレエタイツ、ダンスシューズを着用している。また、祭りやイベント等ではバレエタイツ、ダンスシューズを履いてから、女子が着用するローレグフルバックタイプの長袖レオタードを着用してダンスを披露するケースもある [16] [17] [18]

女子限定の体操着であるブルマーも、小中学校、高校では制服の一部としてスカートの下に着用され、幼稚園や保育園では一部の地域で男女共用の体操着として着用されたこともある[19]。 ハーフパンツ導入と同時に男子用体操着パンツ(短パン)廃止、濃紺無地のブルマー残存となったところでは、更衣に問題が生じてしまった学校もいくつかあった。それを理由に生徒の間で話し合い、学校指定の制服、体操着以外の着用は認めない、ズボンの下だけでもきちっとさせたいという意見もあり、女子だけでなく男子にも制服、ハーフパンツの中着としてのブルマーの着用が義務付けられ、学校指定体操着としての必着から廃止になるまでブルマーは男女共用の密着型体操着パンツとして愛着されたこともある。

男子女子とも着用時の容姿ならびに陰部の膨らみ抵抗感がない限り、女子用のスクール水着を含めた女性用水着やレオタード、女子用体操着パンツであるショーツ型フルバックタイプのブルマーまで男女共用として着用するべき時期にさしかかりつつあると考えられる。

脚注[編集]

  1. ^ a b “公立小の「制服」にアルマーニ 8万円以上、国会で物議”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2018年2月8日). https://www.asahi.com/articles/ASL285GYML28UTFK02D.html 2018年2月8日閲覧。 
  2. ^ a b c d e f “新1年生に「アルマーニ」保護者の反応は”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2018年2月8日). https://mainichi.jp/articles/20180209/k00/00m/040/111000c 2018年2月8日閲覧。 
  3. ^ a b c “麻生太郎財務相がアルマーニ監修の“高額制服”に懸念「8万円、結構高い」「一人だけ買えない人が出たら…」”. 産経ニュース (産業経済新聞社). (2018年2月8日). http://www.sankei.com/politics/news/180208/plt1802080030-n1.html 2018年2月8日閲覧。 
  4. ^ a b c d “銀座の公立小学校が高額“制服”の導入方針 困惑や批判の声も”. NHKニュース (日本放送協会). (2018年2月8日). https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180208/k10011321171000.html 2018年2月8日閲覧。 
  5. ^ a b “銀座の公立小、制服にアルマーニ 一式揃えて9万円”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社). (2018年2月8日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26693700Y8A200C1000000/ 2018年2月8日閲覧。 
  6. ^ “なぜアルマーニ? 銀座の区立小「標準服」一式4万円超”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2018年2月9日). https://www.asahi.com/articles/ASL286R8XL28UTIL059.html 2018年2月9日閲覧。 
  7. ^ 泰明小の高級制服で意見450件 中央区教育委員会などに 西日本新聞
  8. ^ 児童に嫌がらせ懸念、アルマーニが安全確保要請 読売新聞
  9. ^ a b c d “5人が入学辞退 制服問題の小学校 民間会社に警備依頼”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2018年2月28日). https://www.asahi.com/articles/ASL2X5RLNL2XUTIL02Z.html 2018年3月1日閲覧。 
  10. ^ 公立小学校で進む二極化、ステータス校と不人気の定員割れ校”. 女性セブン (2018年4月16日). 2018年4月25日閲覧。
  11. ^ 男女区別のない小学校制服「全国で初めてでは」 来春開校統合小”. 西日本新聞 (2019年12月20日). 2018年3月25日閲覧。
  12. ^ LGBTに配慮 制服導入 みやま・4月開校の瀬高小”. 読売新聞 (2020年1月14日). 2020年4月10日閲覧。
  13. ^ 半ズボン、スカート選択できる制服 みやま・瀬高小へ 上下着は男女兼用ブレザー LGBTへも配慮 /福岡”. 毎日新聞 (2020年1月15日). 2020年4月10日閲覧。
  14. ^ a b 「ズボン」「スカート」選択OK 大津町の小中学校、制服の男女区別廃止へ”. 熊本日日新聞 (2020年2月27日). 2018年3月23日閲覧。
  15. ^ 隣のトラブルモンスター」 2019年3月5日放送分より。
  16. ^ 诸暨实验小学广播操(1)大图!
  17. ^ 有些图可能以前发过了——我只想整理个集合,说明体操服连体三角,尤其蓝色款,加白色连裤袜,永远是小学生的标配。
  18. ^ 今天最后一组,是杂图。以后会常常更新,与大家分享。
  19. ^ メディアに取り上げられた事例としては、1988年の『月刊明星』(集英社5月号に掲載された内海光司幼少時代のブルマー姿写真がある

関連項目[編集]