ディレクターズスーツ

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リトアニア首相ヴォルデマラス(左)とドイツ国外相シュトレーゼマン(右)が1929年に会談した際の記念撮影。写っている人々はコールズボンが明るい色と暗い色の2種類を着用している

ディレクターズスーツ(Director's suit)とは、黒色背広とコールズボンの組み合わせの礼服をいう。アメリカではストロウラー(Stroller)、イギリスではブラック・ラウンジ(black lounge)とも。また、戦間期のヨーロッパで活躍したドイツの政治家グスタフ・シュトレーゼマンが当スタイルを導入していたことから、大陸ヨーロッパ諸国では彼の名をとってシュトレーゼマン(Stresemann)と呼ばれる。欧州などではフロックコートモーニングコート(昼間用礼服)よりも格下で、夜間のタキシードとともに昼間のセミ・フォーマル(en:Semi-formal)とされる。ブラックスーツ(黒の背広服)が略礼装とされる日本においては、それより格上の準礼装とされる。

欧米で流行した重役(director = 指導者、管理者・取締役、監督者の意)の執務服であり、日本ではブラックスーツ(略礼服)の上着とモーニングのコールズボンを組合わせて、商品化されたもの。

基本的な構成[編集]

文化出版局の服飾辞典による一般的な装い。