前川右京
阪神タイガース #58 | |
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2024年3月9日 阪神甲子園球場 | |
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 三重県津市 |
生年月日 | 2003年5月18日(21歳) |
身長 体重 |
176 cm 83 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 左投左打 |
ポジション | 外野手 |
プロ入り | 2021年 ドラフト4位 |
初出場 | 2023年5月30日 |
年俸 | 3200万円(2025年)[1] |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
この表について
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前川 右京(まえがわ うきょう、2003年5月18日[2] - )は、三重県津市出身のプロ野球選手(外野手)。左投左打。阪神タイガース所属。
経歴
[編集]プロ入り前
[編集]津市立白塚小学校1年生の時にソフトボールを始め、津市立一身田中学校では硬式野球のクラブチームである津ボーイズでプレーした。
その後智辯学園高等学校に進学。入部当初は投手として高い評価を受けており、小坂将商監督からも「エースになってくれよ。」と期待の言葉を掛けられたが、「投手はやりません。野手一本で行きます。」と宣言した[3]。1年春から左翼手のレギュラーに定着し、同年夏から4番に座った。第101回全国高等学校野球選手権大会に出場し、八戸学院光星との初戦(2回戦)で2安打3打点を記録したが、チームは敗れた[4][5]。同年秋の近畿大会でベスト4に進出し、2年春の第92回選抜高等学校野球大会への出場が決定していたが、新型コロナウイルスの影響で同大会ならびに同年夏の第102回全国高等学校野球選手権大会が中止となった。その後2020年甲子園高校野球交流試合に出場し、中京大中京と対戦。髙橋宏斗から1安打を放ったが、チームはサヨナラ負けを喫した[6]。2年秋からは3番打者を務め、近畿大会で優勝[7]。3年春の第93回選抜高等学校野球大会に出場してベスト8に進出したが、明豊との準々決勝では無安打に終わった[8]。同年夏の第103回全国高等学校野球選手権大会にも出場し、6試合で打率.455を記録して準優勝に貢献。横浜との2回戦、日本航空との3回戦でそれぞれ本塁打を放った[9][10]。大会後にプロ志望を明言し、2021年9月13日にプロ志望届を提出した。
2021年度ドラフト会議で、阪神タイガースから4位で指名を受けた[11]。11月13日、契約金4000万円、年俸500万円で入団に合意した(金額は推定)[12]。背番号は58[13]。
阪神時代
[編集]2022年、3月13日の読売ジャイアンツとのオープン戦(阪神甲子園球場)で「7番・左翼手」として一軍デビューし、2安打。しかし、3月下旬からは上半身のコンディション不良で戦列を離れ、6月7日に実戦復帰するも、6月12日の二軍戦で一回の左翼の守備でフェンスに衝突し負傷交代、再び戦列を離れた。9月13日に実戦復帰後は主に指名打者として出場を続け、最終的に二軍公式戦21試合出場で打率.250、3本塁打、7打点という成績を残した[14]。10月8日に行われた東北楽天ゴールデンイーグルス二軍とのファーム日本選手権(ひなたサンマリンスタジアム宮崎)では「5番・指名打者」として出場し、6回にソロ本塁打を放った(同大会での新人本塁打は球団史上初)[15]。
2023年、宜野座での一軍春季キャンプに抜擢されるも、キャンプイン直前に故障が発覚し二軍スタート[16]。その後も二軍での調整を続け、5月28日時点で二軍戦32試合に出場し打率.360、2本塁打、15打点の好成績を残していた[17]。セ・パ交流戦開幕を機にプロ入り後初の一軍昇格を果たし、5月30日の対埼玉西武ライオンズ戦(ベルーナドーム)に「6番・指名打者」で昇格即スタメン出場[18]。出場4試合10打席で無安打、4三振を喫していたが、6月6日の対楽天戦(楽天生命パーク宮城)に「7番・指名打者」として出場すると、7回表に右前安打を放ちプロ入り後初安打を記録した[19][20]。初安打以降は調子が上昇し、同27日の対中日ドラゴンズ戦(甲子園)ではプロ初となる猛打賞を記録するなど活躍を見せたが[21]、8月3日に体調不良を訴え登録抹消されて以降は一軍出場することなくシーズンを終えた[22][23]。11月20日に前年から350万円増となる850万円で契約を更改した[24]。
2024年は5月31日の対千葉ロッテマリーンズ戦(ZOZOマリンスタジアム)で6回に美馬学から196打席目でプロ入り後初本塁打となる同点2点本塁打を記録[25]。6月16日の対福岡ソフトバンクホークス戦(みずほPayPayドーム福岡)では1回一死満塁の打席で石川柊太から自身初の満塁本塁打を放った[注 1][26]。阪神甲子園球場100周年を迎えた8月1日の対巨人戦(甲子園)では3度の適時打を含む3安打4打点の活躍で勝利に貢献[27]。9月15日の対東京ヤクルトスワローズ戦(甲子園)では2回一死無走者の打席で高梨裕稔から前の打者の佐藤輝明に続き二者連続本塁打、及び本拠地の甲子園で初本塁打となる決勝本塁打を放った[28]。
選手としての特徴・人物
[編集]高校通算37本塁打を記録したスラッガー。高校の先輩である岡本和真を目標にしている[29]。
40歳になっても現役をやりたいと語っている[30]。
高校時代にテレビ局の企画で訪問してきた金本知憲から直接指導を受けた経験がある[31]。
家族
[編集]2歳年上の兄・夏輝も野球選手であり、津田学園3年時には兄弟揃っての甲子園出場を果たした[32]。卒業後はJR西日本でプレーしていた[33]。
詳細情報
[編集]年度別打撃成績
[編集]年 度 |
球 団 |
試 合 |
打 席 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
盗 塁 死 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
敬 遠 |
死 球 |
三 振 |
併 殺 打 |
打 率 |
出 塁 率 |
長 打 率 |
O P S |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2023 | 阪神 | 33 | 107 | 94 | 6 | 24 | 3 | 2 | 0 | 31 | 7 | 0 | 2 | 0 | 0 | 9 | 0 | 4 | 25 | 1 | .255 | .346 | .330 | .676 |
2024 | 116 | 362 | 324 | 25 | 87 | 16 | 0 | 4 | 115 | 42 | 0 | 0 | 0 | 1 | 27 | 0 | 10 | 50 | 7 | .269 | .343 | .355 | .697 | |
通算:2年 | 149 | 469 | 418 | 31 | 111 | 19 | 2 | 4 | 146 | 49 | 0 | 2 | 0 | 1 | 36 | 0 | 14 | 75 | 8 | .266 | .343 | .349 | .693 |
- 2024年度シーズン終了時
年度別守備成績
[編集]年 度 |
球 団 |
外野 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2023 | 阪神 | 22 | 32 | 1 | 0 | 0 | 1.000 |
2024 | 93 | 142 | 3 | 1 | 0 | .993 | |
通算 | 115 | 174 | 4 | 1 | 0 | .994 |
- 2024年度シーズン終了時
記録
[編集]- 初記録
- 初出場・初先発出場:2023年5月30日、対埼玉西武ライオンズ1回戦(ベルーナドーム)、6番・指名打者で先発出場[34]
- 初打席:同上、2回表に與座海人から投ゴロ[34]
- 初安打:2023年6月6日、対東北楽天ゴールデンイーグルス1回戦(楽天生命パーク宮城)、7回表に宋家豪から右前安打[35]
- 初得点:2023年6月7日、対東北楽天ゴールデンイーグルス2回戦(楽天生命パーク宮城)、3回表に二走として佐藤輝明の適時三塁打で生還
- 初打点:2023年6月10日、対北海道日本ハムファイターズ2回戦(エスコンフィールドHOKKAIDO)、4回表に伊藤大海から右前2点適時打[36]
- 初本塁打:2024年5月31日、対千葉ロッテマリーンズ1回戦(ZOZOマリンスタジアム)、6回表に美馬学から右中間2ラン[25]
背番号
[編集]- 58(2022年 - )
登場曲
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 「阪神 - 契約更改 - プロ野球」『日刊スポーツ』。2024年12月1日閲覧。
- ^ 『阪神タイガース リーグ優勝!プロ野球2023シーズン総括BOOK』コスミック出版、2023年11月12日、53頁。ISBN 978-4-7747-4319-6。
- ^ 「「僕は投手はやりません」 智弁学園・小坂監督も驚いた前川の宣言 3年前の誓いを実現してみせた」『スポニチ Sponichi Annex』2021年8月22日。2021年9月13日閲覧。
- ^ 「智弁学園1年生4番前川、聖地で兄との対戦ならず」『日刊スポーツ』2019年8月12日。2021年9月13日閲覧。
- ^ 「八戸学院光星3回戦進出、6点差逆転許すも競り勝ち」『日刊スポーツ』2019年8月12日。2021年9月13日閲覧。
- ^ 「ドラ候補の智弁学園・前川3の1「春夏帰ってくる」」『日刊スポーツ』2020年8月12日。2021年9月13日閲覧。
- ^ 「智弁学園が大阪桐蔭破り9年ぶり2回目の優勝 高校野球秋季近畿大会」『毎日新聞』2020年11月1日。2021年9月13日閲覧。
- ^ 「智弁学園敗戦、プロ注目前川は無安打&併殺に唇かむ」『日刊スポーツ』2021年3月29日。2021年9月13日閲覧。
- ^ 「【甲子園】智弁学園勝利、前川右京が聖地初本塁打「やっと打てたと安心」」『日刊スポーツ』2021年8月21日。2021年9月13日閲覧。
- ^ 「【甲子園】智弁学園・前川2戦連発!仲間に感謝ダメ押し37号」『日刊スポーツ』2021年8月26日。2021年9月13日閲覧。
- ^ 「智弁学園・前川右京、日本航空・エドポロら新たに13人がプロ志望届提出」『日刊スポーツ』2021年9月13日。2021年9月13日閲覧。
- ^ 「【阪神】高校通算37発のドラ4・前川右京が仮契約「クリーンアップを打てるように」」『スポーツ報知』2021年11月13日。2021年11月13日閲覧。
- ^ 「阪神ドラ1森木大智は背番号「20」/新入団選手の背番号一覧」『日刊スポーツ』2021年12月13日。2021年12月13日閲覧。
- ^ 「【鳴尾浜通信】復帰後絶好調の阪神・前川右京がV2のカギを握る」『サンケイスポーツ』2022年9月29日。2022年9月29日閲覧。
- ^ 「阪神2軍・前川 球団新人初のファーム選手権弾“日本一”ならずも虎党魅了 飛躍の予感」『デイリースポーツ online』2024年7月10日。2024年7月10日閲覧。
- ^ 「阪神・前川右京の2軍キャンプスタートが決定 左上肢のコンディショニング不良で1軍メンバーから外れる」『サンケイスポーツ』2023年1月30日。2024年7月10日閲覧。
- ^ 「阪神・前川、初の1軍昇格で即DH先発起用 岡田監督「当然やんか」」『サンケイスポーツ』2023年5月30日。2024年7月10日閲覧。
- ^ 「【阪神】前川右京、初昇格即スタメンも3打数無安打「ボールの見極めや準備の仕方を考え直したい」」『スポーツ報知』2023年5月30日。2024年7月10日閲覧。
- ^ 「阪神・前川右京が待望のプロ初安打!一、二塁間を破る右前打 今季11打席目で快音」『デイリースポーツ online』株式会社デイリースポーツ、2023年6月6日。2023年6月6日閲覧。
- ^ 「阪神・前川が7番でプロ3度目のスタメン 6番は島田 楽天先発は則本」『デイリースポーツ online』株式会社デイリースポーツ、2023年6月6日。2023年6月6日閲覧。
- ^ 三宅ひとみ「【阪神】前川右京プロ初の猛打賞「いつも支えてもらってる」兄の誕生日に感謝のメッセージ」『日刊スポーツ』。2024年7月10日閲覧。
- ^ 中野椋「【阪神】前川右京「特例2023」で登録抹消、直近では石井、大竹も 熊谷が代替昇格」『日刊スポーツ』。2024年7月10日閲覧。
- ^ 中屋友那「【鳴尾浜通信】阪神優勝を目前に前川右京が明かした心境 「悔しいです。そういう気持ちを忘れずにやっていきたい」」『サンスポ』2023年9月14日。2024年7月10日閲覧。
- ^ 「【阪神】前川右京、350万円アップのご褒美はヴィトンの香水!香りもメンタルも憧れ大山目指す」『スポーツ報知』2023年11月21日。2024年7月10日閲覧。
- ^ a b 「阪神・前川右京、196打席目のプロ1号も「勝ちたかった…」 4連敗3位転落の中、強烈な輝き」『サンケイスポーツ』2024年6月1日。2024年11月1日閲覧。
- ^ 「阪神・前川 掛布超え21歳0カ月で初満塁弾 「目指すべき選手」敵軍“師匠”の前で躍動」『スポーツニッポン』2024年6月17日。2024年11月1日閲覧。
- ^ 「祝!甲子園100歳 阪神・前川右京、次の100年へ夢膨らむ3安打4打点 虎7連勝」『サンケイスポーツ』2024年8月2日。2024年11月1日閲覧。
- ^ 「【阪神】1点差逃げ切り貯金10! 佐藤輝明と前川右京が林威助&金本知憲以来、19年ぶり甲子園で左打者連発」『スポーツ報知』2024年9月15日。2024年11月1日閲覧。
- ^ 「高校通算37発ドラフト候補 智弁学園の前川は巨人・岡本和が目標 プロ志望届提出を明言【甲子園】」『中日スポーツ・東京中日スポーツ』2021年8月29日。2021年9月13日閲覧。
- ^ 「阪神・前川右京 誓った40歳現役 球団OB“しくじり先生”に学んだ目標の立て方とは」『デイリースポーツ online』株式会社デイリースポーツ、2022年12月9日。2022年12月9日閲覧。
- ^ 「阪神・前川を金本知憲氏が絶賛!「振る力」はゴジラほうふつ 初対面から1年、驚きの連続」『スポニチアネックス』2022年3月15日。2023年5月30日閲覧。
- ^ 「智弁学園4番前川右京、津田学園4番の兄と対決目標」『日刊スポーツ』2019年8月2日。2021年9月14日閲覧。
- ^ 「甲子園出場の津田学園高 3年生の進路決まる ほぼ全員、野球継続」『伊勢新聞』2020年1月21日。2021年9月13日閲覧。
- ^ a b 「【阪神】前川右京プロ初打席でド派手転倒投ゴロ 接触した西武渡部健人は厳しい表情もプレー続行」『日刊スポーツ』2023年5月30日。2023年6月6日閲覧。
- ^ 「阪神・前川右京が待望のプロ初安打!一、二塁間を破る右前打 今季11打席目で快音」『デイリースポーツ』2023年6月6日。2023年6月6日閲覧。
- ^ 「阪神・前川が貴重な同点2点打でプロ初打点 新庄監督の高卒2年目の打点超える」『デイリースポーツ』2023年6月10日。2023年6月10日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 個人年度別成績 前川右京 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)
- 選手プロフィール - 阪神タイガース公式サイト
- 選手情報 - 週刊ベースボールONLINE
- 前川右京 (@maegawa777) - Instagram