フェラーリ・F310B
1997年のドイツGPで2位に入賞したシューマッハのドライブするF310B | |||||||||
カテゴリー | F1 | ||||||||
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コンストラクター | フェラーリ | ||||||||
デザイナー | ジョン・バーナード | ||||||||
先代 | フェラーリ・F310 | ||||||||
後継 | フェラーリ・F300 | ||||||||
主要諸元 | |||||||||
シャシー | カーボンファイバー ハニカム コンポジット | ||||||||
サスペンション(前) | プッシュロッド トーションバー | ||||||||
サスペンション(後) | プッシュロッド トーションバー | ||||||||
エンジン | フェラーリ Tipo 046/1B,046/2 2998cc 75度 V10 縦置き NA | ||||||||
トランスミッション | フェラーリ 7速 横置き セミAT | ||||||||
燃料 | シェル | ||||||||
タイヤ | グッドイヤー | ||||||||
主要成績 | |||||||||
チーム | スクーデリア・フェラーリ | ||||||||
ドライバー |
1./5. ミハエル・シューマッハ 2./6. エディ・アーバイン | ||||||||
コンストラクターズタイトル | 0 | ||||||||
ドライバーズタイトル | 0 | ||||||||
初戦 | 1997年オーストラリアグランプリ | ||||||||
初勝利 | 1997年モナコグランプリ | ||||||||
最終戦 | 1997年ヨーロッパグランプリ | ||||||||
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フェラーリF310B (Ferrari F310B) は、スクーデリア・フェラーリが1997年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カー。ジョン・バーナードがフェラーリで最後に設計したマシンで、この年加入したロス・ブラウンとロリー・バーンによって改良が加えられた。1997年の開幕戦から最終戦まで実戦投入された。フェラーリとしてのコードナンバーは648B。
F310B
1996年シーズンを走ったマシンはF310だが、F310Bはそれの改良車ではなく、ほとんど一から新設計されたマシンである。フロントノーズは完全なハイノーズとして設計され、断面積もスクエアな形状とされた。サイドプロテクターのサイズが縮小され、サイドポンツーンがベネトンB195のように極端に後退したぶん、フロントタイヤ周りの空力を有効に活用しようとしたデザインとなっている。ステアリングには各種の電子制御スイッチが装備された。
デザインしたジョン・バーナードは「フェラーリに保守的なデザインを強要され、独創的なアイデアは失われた」と不満をあらわにしていたうえに、シーズンが始まるとバーナードではなく、ロス・ブラウンとロリー・バーンによる改良が繰り返され、結局バーナードはフェラーリを離脱してしまった。第11戦ハンガリーGPより燃料タンクを拡大した軽量モノコックに更新された結果、バーナードの設計はシーズン後半ではほとんど残っていなかった。また、第16戦日本GPでは、ダウンフォースによって下方にたわむフレキシブル・フロントウィングが投入された。
カラーリングはスポンサーのマールボロを意識した明るい赤になったが、イギリス人F1ジャーナリストのナイジェル・ルーバックなどは「赤というよりオレンジ」と酷評していた。
1997年シーズン
この年、ミハエル・シューマッハがウィリアムズのジャック・ヴィルヌーヴと激しいドライバーズタイトル争いを演じた。王者ウィリアムズに対し、フェラーリはドライバーの技量とチームワークを駆使して対抗した。
序盤は不振だったものの、第5戦モナコGPではウィリアムズのタイヤ選択ミスを突いてシューマッハが優勝。カナダGP、フランスGPと連勝して、ポイントランキング首位に立った。日本GPではエディ・アーバインの好サポートでシーズン5勝目を挙げ、ヴィルヌーブを1ポイントリードして最終戦を迎えた。
最終戦ヨーロッパGPではシューマッハとヴィルヌーヴの一騎打ちとなり、47周目に両者が接触。シューマッハに非があるとして、ドライバーズランキングからの除外という厳罰が下った。しかし、フェラーリがようやくタイトル争いに絡んでこれることを証明したマシンでもある。
スペック
シャーシ
- シャーシ名 F310B (648B)
- 全長 4,358 mm
- 全幅 1,995 mm
- 全高 968 mm
- ホイールベース 2,935 mm
- 前トレッド 1,690 mm
- 後トレッド 1,605 mm
- クラッチ AP
- ブレーキキャリパー ブレンボ
- ブレーキディスク・パッド ブレンボ
- ホイール BBS
- タイヤ グッドイヤー
- ギアボックス 7速+リバース1速セミオートマチック/チタン製ケーシング
- 重量 605kg
エンジン
- エンジン名 Tipo046/1B,046/2
- 気筒数・角度 V型10気筒・75度
- 排気量 2,998.1cc
- 最大馬力 740馬力(予選時770馬力)
- スパークプラグ NGK
- 燃料・潤滑油 シェル
- イグニッションシステム マニエッティ・マレリ
- インジェクションシステム マニエッティ・マレリ
記録
年 | No. | ドライバー | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | ポイント | ランキング |
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AUS |
BRA |
ARG |
SMR |
MON |
ESP |
CAN |
FRA |
GBR |
GER |
HUN |
BEL |
ITA |
AUT |
LUX |
JPN |
EUR | |||||
1997 | 5 | ミハエル・シューマッハ | 2 | 5 | Ret | 2 | 1 | 4 | 1 | 1 | Ret | 2 | 4 | 1 | 6 | 6 | Ret | 1 | Ret | 102 | 2位 |
6 | エディ・アーバイン | Ret | 16 | 2 | 3 | 3 | 12 | Ret | 3 | Ret | Ret | 9 | 10 | 8 | Ret | Ret | 3 | 5 |
関連商品
タミヤからF310BのフランスGP仕様が1/20のプラモデルで発売されている。
また、1/10RCシリーズとしてF103シャーシを搭載したマシンが発売された。こちらは現在は絶版となっている。