ケネス・ブラナー
サー・ケネス・ブラナー Sir Kenneth Branagh | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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2015年 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
本名 | Kenneth Charles Branagh | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
生年月日 | 1960年12月10日(63歳) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
出生地 | イギリス 北アイルランド・ベルファスト | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
身長 | 177 cm | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
職業 | 俳優、映画監督、脚本家、プロデューサー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ジャンル | 舞台、映画、テレビドラマ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
活動期間 | 1981年 - | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
配偶者 |
エマ・トンプソン(1989年 - 1995年) リンゼイ・ブラノック(2003年 - ) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
主な作品 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
出演 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』 『刑事ヴァランダー』 『マリリン 7日間の恋』 『ダンケルク』 『TENET テネット』 監督兼出演 『ヘンリー五世』 『ハムレット』 『オリエント急行殺人事件』 『ナイル殺人事件』 『名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊』 監督 『フランケンシュタイン』 『マイティ・ソー』 『シンデレラ』 『ベルファスト』 脚本 『ヘンリー五世』 『ハムレット』 『ベルファスト』 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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備考 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
大英帝国勲章、コマンダー (Commander of the Order of the British Empire) |
サー・ケネス・ブラナー(Sir Kenneth Branagh CBE, 1960年12月10日 - )は、イギリスの俳優、映画監督、脚本家、プロデューサー。「ローレンス・オリヴィエ[1]の再来」と呼ばれ、シェイクスピア俳優として有名。
生い立ち
[編集]北アイルランド・ベルファスト出身。弟と妹がいる。9歳の時に家族と共にイングランド・レディングに移住[2][3]。
キャリア
[編集]RADA(王立演劇学校)を首席で卒業した後、23歳の時にロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)に参加し、数多くの舞台に立つ。現在でも時々舞台に立っている。しかし既存の劇団の限界を感じ、自身で「ルネサンス・シアター・カンパニー」(RTC)を仲間と共に設立。『十二夜』、『お気に召すまま』、『リア王』、『夏の夜の夢』などを上演した。
1989年公開の『ヘンリー五世』で、映画監督デビュー並びに初主演を務める。本作では大胆な脚色や、ローレンス・オリヴィエ版のような舞台的演出を排したリアリティーある作風が評価され、29歳にしてアカデミー監督賞と主演男優賞にダブルノミネートされると、1992年の老いた舞台俳優の苦悩を描いたチェーホフ原作短編映画『Swan Song』でアカデミー短編映画賞にノミネートされる。その後も、エマ・トンプソンやデンゼル・ワシントン、マイケル・キートンといった豪華キャストが顔を揃えた『から騒ぎ』(1993年)や、シェイクスピア俳優の苦悩を描いた『世にも憂鬱なハムレットたち』(1995年)、4時間を超える超大作となった『ハムレット』(1996年)など、シェイクスピア作品を次々と映画化し、『ハムレット』ではアカデミー脚色賞にノミネートされた。
2001年放送のテレビ映画『謀議』でエミー賞主演男優賞(ミニシリーズ・テレビ映画部門)を受賞。その翌年に公開された『ハリー・ポッターと秘密の部屋』では、魔法学校のインチキ教師であるギルデロイ・ロックハート役をコミカルに演じ、話題となる。
2008年にマーベル・スタジオから『マイティ・ソー』の監督として雇われる。3年の年月を費やした本作は、2011年に公開されると大ヒットを記録。同年に公開された『マリリン 7日間の恋』では、自身が敬愛する俳優ローレンス・オリヴィエを演じ、アカデミー助演男優賞にノミネートされる。
2012年7月27日のロンドンオリンピック開会式では、イザムバード・キングダム・ブルネル[4]を演じた。
2015年公開の監督作『シンデレラ』では、オープニング時の興行収入が自身の監督作品としては過去最高となり、実写版のディズニー映画としては珍しいことに批評家からも激賞された。翌年に公開された『ダンケルク』では、クリストファー・ノーラン監督作品に初参加する。2017年に自身が監督と主演を務めた『オリエント急行殺人事件』では、豪華キャストと原作の話題性から日本で大ヒットを記録。2020年には再びノーラン作品『TENET テネット』に出演し、再び話題となる。
2021年には自身の幼少期を描いた半自伝的映画『ベルファスト』を発表し、トロント国際映画祭の観客賞を受賞。第94回アカデミー賞では作品賞を含む7部門にノミネート、脚本賞で受賞を果たす。これまで個人としてアカデミー賞史上最多となる通算7部門ノミネート(本作では作品賞・監督賞・脚本賞のノミネート)を経験しながら受賞に至っていなかったブラナーにとって初めての受賞となった。
私生活
[編集]- 女優のエマ・トンプソンと1989年に結婚するが、1995年に離婚。その後ヘレナ・ボナム=カーターと同棲している時期もあった。2003年にアート・ディレクターのリンゼイ・ブラノックと再婚した[5]。
- 1990年に自身の舞台のために来日している。
- 自身が主宰する劇団のパトロンがチャールズ3世であり、その縁からチャールズ(当時皇太子)が2005年に再婚した時に結婚式に招待されていた。
- トッテナム・ホットスパーFCのサポーターである[6]。
栄典、叙勲等
[編集]- 1990年 クイーンズ大学、ベルファスト校(Queen's University of Belfast)より、名誉文学博士号(Honorary Doctorate in Literature)を授与された。
- 1994年 大英帝国勲章、コマンダー(Commander of the Order of the British Empire)に叙せられた。
フィルモグラフィ
[編集]映画
[編集]年 | 題名 | 役名 | 備考 | 吹き替え |
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1981 | 炎のランナー Chariots of Fire |
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1987 | ハイシーズン High Season |
リック | ||
ひと月の夏 A Month in the Country |
ジェームズ・ムーン | |||
戦火燃ゆる時 Fortunes of War |
ガイ・プリングル | テレビ映画 | ||
1988 | ヘンリー五世 Henry V |
ヘンリー5世 | 兼監督・脚本 | |
1991 | 愛と死の間で Dead Again |
マイク・チャーチ / ローマン・ストラウス | 兼監督 | 菅生隆之 |
1992 | ピーターズ・フレンズ Peter's Friends |
アンドリュー・ベンソン | 兼監督・製作 | (吹き替え版なし) |
1993 | スウィング・キッズ Swing Kids |
クノップ | クレジットなし | 堀勝之祐 |
から騒ぎ Much Ado About Nothing |
ベネディック | 兼監督・製作・脚本 | 安原義人 | |
1994 | フランケンシュタイン Frankenstein |
ヴィクター・フランケンシュタイン | 兼監督・製作 | 菅生隆之(ソフト版) 鈴置洋孝(テレビ朝日版) |
1995 | 世にも憂鬱なハムレットたち In the Bleak Midwinter |
— | 監督・脚本 | — |
オセロ Othello |
イアーゴ | 菅生隆之 | ||
1996 | ハムレット Hamlet |
ハムレット | 兼監督・脚本 | (吹き替え版なし) |
リチャードを探して Looking for Richard |
本人 | 不明 | ||
1998 | 相続人 The Gingerbread Man |
リック・マグルーダー | 森田順平(ソフト版) 佐々木梅治(フジテレビ版) | |
セレブリティ Celebrity |
リー・サイモン | 牛山茂 | ||
ヴァージン・フライト The Theory of Flight |
リチャード | 谷口節 | ||
ボストン/愛の炎 The Proposition |
マイケル神父 | |||
1999 | ワイルド・ワイルド・ウエスト Wild Wild West |
アーリス・ラブレス | 佐古正人(ソフト版) 広川太一郎(日本テレビ版) | |
2000 | 恋の骨折り損 Love's Labour's Lost |
ビローン | 兼監督・製作・脚本 | |
舞台よりすてきな生活 How to Kill Your Neighbor's Dog |
ピーター | 松井範雄 | ||
エル・ドラド/黄金の都 The Road to El Dorado |
ミゲール | 声の出演 | 中尾隆聖 | |
2001 | 謀議 Conspiracy |
ラインハルト・ハイドリヒ | テレビ映画 | 楠大典 |
2002 | 裸足の1500マイル Rabbit-Proof Fence |
ネヴィル | 家弓家正 | |
ハリー・ポッターと秘密の部屋 Harry Potter and the Chamber of Secrets |
ギルデロイ・ロックハート | 内田直哉 | ||
シャクルトン 南極海からの脱出 Shackleton |
サー・アーネスト・シャクルトン | テレビ映画 | 不明 | |
2004 | ジム・ヘンソンの不思議の国の物語 Five Children and It |
アルバートおじさん | 池水通洋 | |
2006 | お気に召すまま As You Like It |
兼監督・製作・脚本 | ||
魔笛 The Magic Flute |
— | 監督 | — | |
2007 | スルース Sleuth |
— | 監督・製作 | — |
2008 | ワルキューレ Valkyrie |
ヘニング・フォン・トレスコウ | 内田直哉 | |
2009 | パイレーツ・ロック The Boat That Rocked |
ドルマンディ | ||
2011 | マイティ・ソー Thor |
— | 監督 | — |
マリリン 7日間の恋 My Week with Marilyn |
ローレンス・オリヴィエ | 金尾哲夫 | ||
2014 | エージェント:ライアン Jack Ryan: Shadow Recruit |
ヴィクトル・チェレヴィン | 兼監督 | 高瀬右光 |
2015 | シンデレラ Cinderella |
— | 監督 | — |
2017 | ダンケルク Dunkirk |
ボルトン海軍中佐 | 谷昌樹 | |
オリエント急行殺人事件 Murder on the Orient Express |
エルキュール・ポアロ | 兼監督・製作 | 草刈正雄 | |
2018 | シェイクスピアの庭 All Is True |
ウィリアム・シェイクスピア | 菅生隆之 | |
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー Avengers: Infinity War |
ステイツマンの救難信号 | カメオ出演(クレジットなし)[7] | 各務立基 | |
2019 | アルテミスと妖精の身代金 Artemis Fowl |
— | 監督・製作 | — |
2020 | TENET テネット Tenet |
アンドレイ・セイター | 内田直哉 | |
2021 | ベルファスト Belfast |
— | 監督・脚本・製作 | — |
2022 | ナイル殺人事件 Death on the Nile |
エルキュール・ポアロ | 兼監督・製作 | 広瀬彰勇 |
2023 | オッペンハイマー Oppenheimer |
ニールス・ボーア | 原康義 | |
名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊 A Haunting in Venice |
エルキュール・ポアロ | 兼監督・製作 | (吹き替え版なし) | |
TBA | Mayday | ポストプロダクション | ||
The Last Disturbance of Madeline Hynde |
— | 監督 撮影中 |
テレビシリーズ
[編集]年 | 題名 | 役名 | 備考 | 吹替 |
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2008 | イラク戦争へのカウントダウン 〜英メディアが描いた10日間〜 10 Days to War |
ティム・コリンズ大佐 | 第8話「前線の兵士たち 1日前」 | |
2008-2016 | 刑事ヴァランダー Wallander |
クルト・ヴァランダー | 計12話出演 兼製作総指揮 |
辻親八 |
2022 | This イングランド 〜ボリス・ジョンソンの軌跡〜 This England |
ボリス・ジョンソン | 計6話出演 | 井上和彦 |
2023 | BLUE EYE SAMURAI/ブルーアイ・サムライ Blue Eye Samurai |
アビジャ・ファウラー | 声の出演 |
著作
[編集]脚注
[編集]- ^ 『マリリン 7日間の恋』で実際に演じる
- ^ http://www.branaghcompendium.com/conspiracy.html
- ^ White p.3
- ^ Kenneth Branagh At 2012 Olympic Opening Ceremony: Was Branagh Dressed As Abe Lincoln?
- ^ White p.271
- ^ “Kenneth Branagh on Tottenham Hotspur”. Guardian Unlimited (May 23, 2000). 2007年1月11日閲覧。
- ^ 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』冒頭の救難信号、『マイティ・ソー』監督がカメオ出演の喜び語る「クリス、トムとは強い絆を感じる」- The River