中華麺
中華麺(ちゅうかめん)は、小麦粉を原料とする麺の1種。日本において、ラーメンや焼きそばに使用される事が多い料理の材料。
かん水を加えて製麺する為に、「コシ(噛みごたえ/弾力性)」・「黄色に色づく」・「独特の香り」などの特徴がある。製法によって、波を打ったような縮れた形状となる場合もある。
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概要 [編集]
内モンゴルにある鹹湖の水を用いると「コシ」の強い麺ができるということが分かり、中華麺の製造に使用されるようになったとされる。1923年には、日本人によるカンスイ業者が営業を開始した[1]。昭和20年以降は、日本国内で作られている「炭酸アルカリ」が主として使用されており、昭和62年以降は厚生省により自主製品検査体制となっている。
鹹水がアルカリ性であることにより、小麦粉の蛋白質グルテンの性質を変化させ、麺にコシとつやを与え、小麦粉に含まれるフラボノイドを黄色化し、独特の麺の色と香りをあたえる。ただし、最近の研究によると、良質の小麦粉であればよりグルテンを形成しやすいため、鹹水を使わないでも塩だけでコシの強い麺は可能であるという意見もみられる。
中華麺という名称ではあるが、実際には中国、香港や台湾などの中華料理の本場ではあまり食べることのできない種類の麺である。これらの地域では、日本のように麺のコシを重要視しない傾向や、鹹水独特の臭気と苦味のためか、鹹水を使用する麺は一般的にならなかったと思われる。ラーメンなど日本風にアレンジされた中華料理の食材として普及した結果、「中華麺」の名称で知られるようになった。日本では主にラーメンや焼きそばに使われ、生麺、ゆで麺、もしくは蒸し麺の形で流通している。製麺会社が飲食店などクライアントの要望に合わせてさまざまな麺を作り、ラーメンチェーン店や中華料理店などで使用される。ラーメン専門店では自家製麺を打ち「自家製麺使用」と表示している店もある。小麦粉に蕎麦粉を混ぜ合わせて蕎麦に近づけたものや、唐辛子などを混ぜ込み麺自体に味を付加したものなど個性的な麺も存在する。
製法 [編集]
中華麺の材料は、小麦粉(厳選され、調合される場合が多い)、鹹水、水が必要とされる。小麦粉に鹹水を溶かした水を混ぜた後、強い力でこねて玉にする。その玉をうち粉を使用しながら麺棒で伸ばし、刃物などで細く切る。途中で寝かせを入れることも多い。
通常の加水率(麺を作る際に小麦粉に混ぜる水の割合)は、一般的には35%程度である。加水率を高くすると水分の割合が多くなることから、伸びにくい、つるっとした表面で喉越しが良い、食感は柔らかくなる、粉の風味は弱くなる、日持ちがしない、太い麺に作られることが多い、などの特徴があげられる。逆に加水率を低くすると小麦粉の割合が多くなることで、香りが強くなる、伸びやすくなる、表面がざらっとしてスープの絡みがよい、日持ちがよい、麺を細く作られることが多い、などの特徴がある。実際には、食感や香りを求めて加水率を変えるというよりは、作られる場所や地方の温度や湿度にあわせて最適な麺作りをする上で決められることが多く、例えば冬の東北では、温度が下がり乾燥するにつれて加水率が高くなる傾向がある。
形状 [編集]
形状としては、生地を伸ばし、切り出したままの角麺、切り出した後に、成形して丸くした丸麺、厚みに対して幅広く切り出した平打ち麺(きしめんのような形)がある。また、打ち出した後に特別な加工をしないストレート麺と、手で揉みほぐしたり機械で圧力を掛けたりして、麺に波状の縮れを出した縮れ麺に分けられる。
中華麺の特徴である縮れは、製麺機にちぢれを与える細工をしたり、手で揉んでちぢれた麺を製造している。鹹水による化学反応でちぢれが生じるという俗説は誤解である。
無鹹水麺 [編集]
かつてのカンスイは、日本国外からの輸入品であったり粗悪品が出回ったこともあり、鹹水の健康面への安全性に対し疑問を持つ声もある。また、鹹水は人によっては強い拒否感をしめす独特の匂いを持っている。鹹水そのものの効能に対して疑問を唱える人も多い。こうした鹹水に対する否定的な立場を取る人達のため、鹹水の代わりに鶏卵などを用いた無鹹水麺が存在している。沖縄そばにおいては、古来鹹水の代用として使用されてきた灰汁(木灰の上澄み液)を懐古的に用いる例も見られる。
しかし、鹹水は1923年以降日本国内で日本人企業による製造が開始し、日本農林規格 (JAS) によりその成分が規定されたり、昭和62年以降は検査体制を整えており、安全面での問題はないとされている。
中華麺を使った料理の例 [編集]
地域的なものは同名でも指す料理が異なることがある。
- ラーメン
- スープに、茹で上げた麺を入れる料理。様々な派生形を持つ。
- つけ麺
- 麺とスープ(つけ汁)を別盛りにし、ざる蕎麦の様に一口分ずつつけ汁につけながら食べる。
- 油そば
- スープのないラーメン。麺に濃いめのタレを絡ませて食べる。
- 冷やし中華
- 茹であげた麺を冷やし、酸味を利かせたタレをかけるのが一般的。
- 焼きそば(炒麺・炸麺)
- 炒めたもの、あるいは麺を揚げたもの。
- ちゃんぽん
- 長崎県の地域料理。専用の中華麺を使用する。
- 皿うどん
- 長崎県の地域料理。中華麺以外を使う場合もある。
- 沖縄そば
- 沖縄県の郷土料理。中華麺の一種に分類される独特の麺を使う。
- 冷やしラーメン
- 冷やし中華とは異なり通常のラーメンを冷たくしたもの。
- ざる中華
- 麺を茹であげて冷やしたものを、市販のめんつゆに1口分ずつつけて食べる。
- 焼きラーメン
- 焼きそばとラーメンの中間。福岡県福岡市の屋台料理。
- イタリアン
- 新潟県の地域料理。中華麺を炒めたもの。
- 黄そば
- 近畿地方にみられる、うどんのつゆを用いた和風麺料理。
- バリそば
- 山口県の地域料理。
- ローメン
- 長野県の地域料理。
- 担担麺
- 中国四川省発祥の麺料理。
- ジャージャー麺
- 中国北部(北京市近辺)発祥の麺料理。なお、中華麺を用いるのは日本のみで、中国の炸醤麺では平たく太い無かん水麺が用いられる。
- 担仔麺
- 台湾の料理。肉味噌と香菜を上に載せる。
- バミー
- タイ王国の麺料理。
- ラクサ
- マレーシアの麺料理。
- サイミン
- ハワイの麺料理。
参考文献 [編集]
関連項目 [編集]
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