グァイティオスコータイ

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グァイティオスコータイタイ語: ก๋วยเตี๋ยวสุโขทัยkuaitiao Sukhothai )とは、タイで食されるビーフン料理の汁物(クァイティオ)の一種。ビーフンにスープや他の具材を加えたもので、大抵「センレック」と呼ばれる細いビーフン麺が用いられる。具材には、基本的に豚肉の薄切りや甘い豚骨ベースの出汁、豚ひき肉、クラックリングなどが用いられる。インゲンの薄切りやカブの塩漬け、すりおろした落花生も主な材料として用いられる。甘くてまろやかなライムの香りをベースとして、ナンプラーと挽いた唐辛子で味付けをする。グァイティオスコータイは、通常そのまま食されるが、スープとともに出されることもある。

歴史[編集]

タイはスコータイ王朝時代から青磁のサンカロク焼を主たる輸出品として中国と交易していた。当時の交易文書によると、アユタヤ王朝時代まではがタイにおいて食されていたことを示す記録はなかったという。しかしながら1656年から1688年にかけてのナーラーイ王の治世下は、タイが多くの国と交易していたこともあり、物品だけでなく、他国のさまざまな食文化がタイに伝来した。その後、タイ人は他国の食文化をタイ人の好みやタイで入手できる食材に合わせ現地化した。麺類もこの時に中国から商人の移動と共に伝来したものであるとされる。現在では、グァイティオはタイの様々な地域で受容されており、とりわけスコータイ地域における「グァイティオスコータイ」と呼称する。但し、スコータイ住民は「グァイティオタイ」と呼称する。他地域のグァイティオとの違いは具材にあり、薄切りにしたインゲンや挽いた落花生、ライム汁などが使われていることに特徴がある。

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