スパゲッティ
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スパゲッティ(イタリア語:Spaghetti)は、イタリア料理で使われる麺類であるパスタのひとつで、紐のように細長いものをいう。スパゲティやスパゲティーと表記される場合もある。日本におけるパスタの代表的存在であり、イタリアでもよく食べられるパスタのひとつである。
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[編集] スパゲッティの起源
現在までに発見されたヨーロッパで最も古いパスタの遺物は、チェルヴェーテリで紀元前4世紀のエトルリア人の墓から出土したものである。最も古い麺類の遺物は、中国青海省民和県の喇家遺跡で見つかったおよそ4000年前のものであり、麺類という意味ではイタリアよりも中国の方が起源が古い可能性が高い[1]。マルコ・ポーロが中国から麺類を伝え、イタリアでスパゲッティが作られた逸話が語られる場合があるが、歴史的事実に基づかない俗説である。
[編集] スパゲッティの種類
スパゲッティ(spaghetti)という語は、「ひも」を意味するイタリア語 spago に縮小辞のついた形(spaghetto)の複数形である。 原義どおり、小麦粉を使ったひも状のパスタで、断面が円形で、太さは2mm弱のものを指す。
少し太い物(2mm強)をスパゲットーニ(spaghettoni)
少し細い物(1.6mm前後)をスパゲッティーニ (spaghettini)
さらに細い物(1.3mm~1.5mm程度)をフェデリーニ (fedelini)
1.2mm未満の物をヴェルミチェッリ (vermicelli) またはカペッリーニ (capellini)
と言い分ける。ヴェルミチェッリは英語読みでバーミセリーと呼ぶこともある。
小麦粉と塩の他に、イカスミや唐辛子、ホウレンソウを練り込んだスパゲッティもあり、乾麺として市販もされている。
乾燥させて市販されているスパゲッティの多くは、ゆでるのに7分以上かかるので、乾燥させずにレトルトパックにした商品もある。また、レトルトパックを使って、カップで調理できるようにしたインスタントスパゲッティも近年売り上げを伸ばしている。
[編集] スパゲッティ料理
[編集] 代表的なメニュー
- ナポリタン(イタリアン)
- ミートソース(ボロネーゼ)
- トマトソース
- カルボナーラ
- ヴォンゴレ
- ペスカトーレ
- ペペロンチーノ
- ジェノヴェーゼ
- プッタネスカ
- アラビアータ
- イタリアンスパゲッティ
- イカスミスパゲッティ(ネーロ)
- スパゲッティの上にシーザーサラダなどを敷き、ドレッシングをかけて食べるスパゲッティサラダや、キュウリ・タマネギ・ハムなどと一緒にマヨネーズで和えてサラダ風にするものもある。両者とも、コンビニエンスストアやデパ地下、食料品店に並ぶことが多い。主食としてより、サイドディッシュとしての意味合いが強い。定食や弁当の付け合わせとして、マヨネーズなどで簡単な味付けがなされたスパゲッティが用いられることもある。
- ソースは、自家製のほか、缶詰やレトルトパックに入ったものが市販されている。
[編集] 和風スパゲッティ
- 日本においてはツナ缶、たらこ、海苔、山菜、納豆、大根おろし、水菜などを使ったり、醤油などで和風の味付けをしたスパゲッティ料理が広く好まれ、和風スパゲッティと呼ばれている。ヘルシー素材が好感を持たれ、国内外で日本人以外が和風の味付けのスパゲッティを食べることも多い。
- スパゲッティは、主にフォークで巻き取って食べるが、和風スパゲッティは箸で食べる人もいる。
[編集] 調理済み製品
ソースが缶詰、瓶詰めで市販されているケースは本家イタリアを筆頭に各国で見られ、スパゲティとソースを合わせた状態で市販される物も増えている。冷凍食品からはじまり、日本では20世紀終わり頃からコンビニエンスストアやスーパーマーケットで常温状態で売られることが普通に見られるようになった。種類もミートソース、ナポリタンといった日本でのスパゲッティの代表的存在に加え、和風な物やイタリア風なものまで多岐にわたる。アメリカでも同様にコンビニエンスストアで調理済み常温商品が販売されている。
[編集] スパゲッティと日本
[編集] 歴史
- 1928年、日本で初めての国産スパゲッティが「ボルカノ」(現在の日本製麻株式会社ボルカノ食品事業部)によって製造された。当時は「スパゲッチ」と称した。
- 占領期にアメリカ軍兵士がレーションとしてよく食べていたことから知られるようになった。1960年代後半ころには、広く一般でも料理されるようになり、家庭でもよく食べられるようになったが、1980年代中盤くらいまでは、日本においてスパゲッティといえば、アメリカ式のミートソースとナポリタンが双璧をなしていた。外食メニューとしては当時はイタリア料理専門店も少なく、洋食屋や喫茶店などで食べられることが多かった。
- 当時は麺を茹でおきしておき(茹でるときに入れる食塩もほんのひとつまみであり、結果、麺自体にほとんど味もコシも効いていない[2])、注文に合わせて肉、ピーマンやタマネギなどと油で炒め、単純に市販のケチャップでからめてそのまま味付けとする方法が一般的であった(つまり焼きそばのような調理法である)。また、レトルトのうどんのようなインスタント麺も多かった。こうした調理法であったため、今日のスパゲッティ水準からみればあまり美味とは言えないものが多かった(ただ今日ではレトロなナポリタン・イタリアンなどと称されるケチャップ炒めスパゲティが昭和ノスタルジーの風物として人気を得ている)。
- こうした「日本におけるスパゲティ」について、かつては伊丹十三などがスノビズム溢れるエッセイ集「女たちよ!」(1968年)において、「スパゲティは断じて、炒めうどん(焼きうどん)ではない」と強い嫌悪感を示していたが,80年代後半バブル時の「イタメシブーム」が火付け役となって様々な本場イタリア風のスパゲッティが登場することとなり、家庭での調理も本場イタリアの調理法を踏襲するものになり、また日本独特の素材と和える方法も各種あみ出された。
[編集] スプーンとフォーク
スプーンとフォークを用いた食べ方は米国の一部では正式とされるが、欧州やそのほかの地域では単にフォークのみで食べることが多い(日本でも、バブル期に専門店が増えると、スプーンを使って食べるのは正式なマナーか否かで論争が起きた。細野不二彦の漫画「ママ」でこれについて主人公が持論を述べる場面がある)。アジアでは箸で食べることも多い。イタリアでの伝統的な食べ方では、フォークのみを使い、巻き取って食べる(子供向けや、イタリアでも地方(南部)では、スプーンも添えられることがある)。
[編集] スパゲッティに関する俗語
- 皿に盛られたスパゲッティのように、何かが複雑に絡み合っている状態のことをスパゲッティに例える。
- 皿に盛り付けたスパゲティの状態から、電源や信号接続用などのケーブル(コード)が絡み合っている様子を「スパゲティ状態」と比喩する場合もある。
- 上記に由来して、プログラムの実行順序が整理されていない(汚いと称される)ロジックで記述されたプログラムをスパゲティプログラムと揶揄する事もある。
- 医療業界では、延命措置によって身体中チューブだらけになった患者を指して「スパゲッティ」と形容するという(永六輔 『大往生 <岩波新書>』 所収の山崎章郎との対談より)。
- 北米の高速道路のインターチェンジなど、多数の高架道路が複雑に交差している様を形容するのに「スパゲティ・ハイウェイ」などと比喩する場合がある。
- 20世紀中盤にイタリアで作られた西部劇を、英米伊仏などでは「スパゲッティ・ウェスタン」と呼ぶ。日本では「マカロニ・ウェスタン」と呼ばれており、映画評論家の淀川長治が「スパゲッティでは細くて貧弱そうだ」ということで改称したためである。
[編集] 関連項目
[編集] 脚注
- ^ http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/4335160.stm 喇家遺跡の麺に関するニュース報道(英語)
- ^ 当時はむしろ、そのような方が好まれたようである。ナポリタンの歴史を参照。

