ゲーム脳
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ゲーム脳(ゲームのう)は、日本大学文理学部体育学科教授の森昭雄が、2002年7月に出版した著書『ゲーム脳の恐怖』(NHK出版)において提示した仮説を表した造語である。
森は、独自開発の簡易脳波計でゲーム中の脳波を測定する実験によって、「テレビゲーム(正確にはコンピュータゲーム全般)が人間の脳に与える悪影響」を見出したなどと主張している。ここでいう「脳に与える悪影響」とされるものを象徴的な言葉で表現したのがゲーム脳である。
しかし、この仮説は、一般向けの書籍や講演会、マスメディアを通して広められているものであり、他の科学者が同じ条件で科学的に検証するための材料となる正式な論文は、提示からおよそ6年が経過した現在も発表されていない。そのため、医学的には一切認知されておらず、疾患・疾病とされるものではない。
また、「ゲーム脳」という名称から受ける印象や、マスメディアなどにおける扱われ方などから、「ゲーム依存症」「残虐ゲームによる悪影響」および、いわゆる「現実と仮想空間の区別がつかない」という主張などと混同されることも少なくないが、「ゲーム脳」は『ゲーム脳の恐怖』の中に記されているとおり、あくまでも簡易脳波計による測定結果をもとにした仮説であるため、いわゆる精神的な問題とは切り離して考えるのが適切である。
この仮説は、ゲームへの差別意識や偏見を持つ一部のマスメディア・教育者などに支持されている一方で、脳神経の専門家などからの批判が強く、科学的な根拠がないとして疑似科学(ニセ科学)とされている。
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[編集] 概要
以降の解説において、森が独自に開発した簡易脳波計による測定結果と「α波」「β波」という脳波に関する用語が頻出するが、精神科医の斎藤環[1]や東京大学大学院情報学環教授の馬場章[2]、医学・医療用機器や関連技術の教育研修を手がけるメディカルシステム研修所[3]などにより以下の指摘があるため、あらかじめ注意されたい。
- 森が独自に開発した簡易型の脳波計は厳格な医学的手続きを踏んでいない。計測方法にも疑問がある。
- 森の発表におけるα波、β波の扱いは医学で一般的に用いられている扱いと大きく異なっている。
本項のゲーム脳に関する解説においては、原則として森の発表に沿って記述し、ゲーム脳の反証や批判については、後の節で述べる。
[編集] ゲーム脳の定義
長い歴史を持つテレビゲームは、今や若者や子供の定番の娯楽として普及しており、ゲームセンターや家庭用ゲーム機などでゲームに熱中する者も数多い。
これを「テレビゲームが蔓延している」と『ゲーム脳の恐怖』のまえがきで述べた森は、自身が独自に開発した簡易型の脳波計(以降で述べる「簡易脳波計」は、すべて同様にこの森独自のものである)で、テレビゲームのテトリスなどをプレイしている人間の脳波を計測した結果、ゲームに熱中している人間の脳波にはβ波が出ない場合があると発表した。そして、この状態の脳波は簡易脳波計における認知症患者と同じだとし、脳の情動抑制や判断力などの重要な機能を司る前頭前野にダメージを受けているという説を論じている。
森は、脳波の中でもとくにα波とβ波の関係に着目し、数人の被験者を対象にゲームが脳波に及ぼす影響を調べた。その実験結果によれば、テレビゲームを始めるとかなりの割合でゲーム中にβ波がα波より低位になり、β/α値(α波に対するβ波の割合)が低下する。すなわち、ゲームをすることでβ波が激減してほとんど出ないようになるという。また、普段ゲームをしていない人はゲームをやめるとすぐにβ/α値が元に戻るが、一日に何時間もゲームをするなどゲーム漬けになっている人は回復が遅く、簡易脳波計において認知症患者と同じような波形を示すという。森はこの状態を「ゲーム脳」と定義した。
ただし、脳波においては認知症患者と同じとしながらも、森は短時間のお手玉を2週間続けるだけで容易にこの状態を回復できるとしている(ここでいう回復とは、β波が上昇することを指す)。また、この状態になっていても、記憶障害や言語障害など、認知症の症状として一般に知られている認知障害を伴うものではない。この点において、治療法が確立されておらず重度の障害を伴うアルツハイマー型認知症などの「医学として定義されている認知症」とは大きく異なる。
[編集] ゲーム脳研究の始点
森は当初、高齢者の脳波の測定を目的に「認知症のレベルを定量化できる」とする独自の簡易脳波計の開発を行っていた。
2000年頃、この簡易脳波計の開発を委託していたソフトウェア開発会社のプログラマ8名を被験者として試作段階の簡易脳波計の動作検証を行ったところ、β波の出現割合が著しく低い、つまりこの簡易脳波計において「認知症」の状態とされる脳波であることが発見された。森は機械が壊れているのかと疑い、プログラマ以外の者で測定してみると、ここでは正常とされる結果が出た。
そこで、最初の被験者となったプログラマ達と面談した結果、彼らが「認知症」とされる脳波を示した理由について
- ソフトウェア開発者の仕事は視覚情報が強く、前頭前野が働くのは勤務時間内でもほんの一瞬で、使い続けていない。
- 彼らの仕事は、設計図を描くわけではなく画面を見て作る。
- 朝9時に席に座り、夕方5時までずっと画面を見ている。
- ひらめいたり、集中しているのはわずかな時間で、ただ画面をみている時間のほうが圧倒的に長い。
- 彼らは、ほとんど会話をせず一日を過ごすパターン。
- コミュニケーションがほどんどなく、昼休みもひとりで弁当を食べているだけ。
- 家に帰ってもディスプレイに向かうことが多く、あまり口をきかない。
- 彼らのうちのひとりが「言われてみると、自分でも少しオタクっぽいかな、と思うこともある」と話していた。
以上のような点を挙げた。
(注: ただし、プログラマの業務は高度な論理的思考が要求されるものであり、集中せずにただ画面を見ているだけで作業できるはずがない。この分析についてはプログラマという職業への無理解および偏見であると思われる。プログラマの業務により認知症の症状となるという考え方も事実無根である。そのうえ、彼らが脳波以外に認知症の症状を示していたという事実は、少なくとも本書ではまったく提示されていない。また、プログラマが「少しオタクっぽいかな」と自身の主観で述べたことについても、研究内容との関連性が一切ない)
この結果を受けて、森は、前頭前野の機能低下(森の簡易脳波計において、β波の割合が低いことを指す)は、画面に向かう時間が長いのが原因ではないかと仮定し、視覚が中心であるテレビゲームにおいての脳の状態について調査を行うことにした。
そこで、森が所属している日本大学の学生のうち、まずテレビゲームを長く遊んでいるという学生10名を対象にこの簡易脳波計で計測を行ったところ、β波がほとんど出ていない、α波やβ波が重なっているなどの結果か出た。その後、無作為に選んだとする幼児から大学院生までの約300人(ただし、2002年7月8日の毎日新聞の報道では、6~29歳の男女240人としている)を対象に脳波を調べ、各被験者のゲーム中のβ波の出力をもとに調査を行った。
これらの調査においての簡易脳波計におけるβ波の有無を、「認知症」の問題とは別に、テレビゲームの関連性を位置づけたのがゲーム脳としている[4]。
[編集] 定義された脳の分類
森は、『ゲーム脳の恐怖』の中において、多くの大学の学生(標本集団である人数には触れられていない)に協力を受け、テレビゲーム中の脳波の調査をもとに、脳波の傾向などを以下の4種類に分類したとしている。
なお、ここでの「テレビゲームに接していた時間」や、人物像の特徴の記述については、森の主観に基づいて定義されており、被験者それぞれの実情との対応に基づいて分析されたものではないことに注意されたい。特に「普通」という表現は明確な基準のないあいまいな表現であり、客観的な分類でないことにも留意が必要である。
- ノーマル脳タイプ
- テレビゲームにほとんど接しない人の脳波とされ、森の簡易脳波計上においてβ波が低下しない。『ゲーム脳の恐怖』の中では、「初めてやることなので、次の動作を考えながら意思決定をおこなうために前頭前野が活動しており、β波の活動が低下しないものと考えられる」としている。
- ノーマル脳タイプの人物像としては、被験者のうち一人の学生について「印象として、この人は礼儀正しく、学業成績は普通より上位だった」としている。塾に行く必要のない生徒が多く。学校の授業で先生が話した内容をノートに書き写す授業(攻めの授業)でもノートに書き写さなくても理解できる生徒が多い。
- ビジュアル脳タイプ
- 頻繁に入る視覚情報によって前頭前野を使うことなく手を動かすために、後頭部の中心にある神経回路が強固になっている状態としている。この状態について、森は「前頭前野の脳細胞が働く必要性が減っていくことから、β波の急激な減少が生じるものと考えられる」としている。
- ビジュアル脳タイプの人物像としては、「学業成績も普通から上の人が多い。このタイプの人のなかには、某大学で四年間成績がトップで、特待生の人もいた」としている。
- 半ゲーム脳タイプ
- 小学校低学年から大学生になるまでに、週に3~4回、1日に3時間以下テレビゲームに接している人の脳波とされる。森の簡易脳波計上において、ゲームの開始と同時に前頭前野の活動が低下しているとし、β波はほぼ見られなくなり、β/α値はほぼ0を示す。「後頭部中心の視覚系の回路が強固になっていると思われる」としている。
- 脳波はα波とβ波が重なっている部分があり、森の簡易脳波計において高齢の認知症患者と同等の状態になるとしているが、半ゲーム脳には脳の梗塞や萎縮などがない点で異なる。この違いについては「若者は脳のほかの場所は働いているから、会話もできるし、ものを覚えることもできる。認知症の人は、こういったこともできなくなっている」としている。
- 森は「ゲームを行う前のデータは少ししか計測できていませんが」と前置いたうえで、実験結果から半ゲーム脳を3つのタイプに分けており、そのなかのひとつのタイプについては「少しキレたり、自己ペースといった印象の人が多くなってくる。ゲーム中に声をかけても、"うるさい" 程度の返事しか返ってこないだろう。日常生活において集中性があまりよくなく、もの忘れも多いようだ」と推測を含めた印象を述べている。
- ゲーム脳タイプ
- 小学校入学前、もしくは小学校低学年から大学生になるまでに、週に3~4回、1日に2~7時間テレビゲームに接している人の脳波とされ、「前頭前野の脳活動が消失したといっても過言でないほど低下している」としており、これを「視覚系神経回路が強烈に働き、前頭前野の細胞が一気に働かなくなるため」と説明している。
- 森は、このタイプの者を「キレる人が多いと思われる」と推測しており、「学業成績は普通以下の人が多い傾向。もの忘れは非常に多い人たち。時間感覚がなく、学校も休みがちになる傾向にある」との印象を述べている。またそのうちの一人が、自らを「よくもの忘れするタイプ」と申告していたことについても触れている(これは被験者自身の主観による申告であるため、十分とは言いがたい)。
- また、学校の先生の授業の内容についていけず、先生が話した内容をノートに書き写す授業(攻めの授業)では先生の話す速度(速さ)についていけず、全ての内容をノートに書き写せなかった人も多い。それよりも簡単な先生が黒板に書いた事(受身の授業)をノートに書き写すが内容を理解していなかった生徒も多いらしく、塾ヘ行って何回も同じ問題を復習しているのに、なかなか理解できない生徒も多いらしい。
- 授業中に馬鹿騒ぎ等でみんなに迷惑を掛けたり、居眠りをする生徒もいる。また、バトル漫画や対戦格闘ゲームは言葉遣いも悪い為、その言葉遣いを真似して、先生に説教されたり、気に入らない友人がいると、ストレス解消の為に面白がって友人の悪口を言う生徒もいるらしい。
- また運動が苦手な生徒が多く、体育の授業で[疲れたな~!]と言って担当の先生に説教される生徒もいる。
- 学校に来ている理由が勉強する為でなく、給食を食べる為という生徒もおり、ちゃんと授業を受けない生徒が、給食の時間になると真面目な顔になり、ご飯一粒残さずに綺麗に完食する生徒もいるらしい。
- さらに、「主観かもしれないが」と前置いたうえで、「表情が乏しく、身なりに気を遣わない。気がゆるんだ瞬間の表情は、ボーッとしているような印象で、認知症患者のものと酷似している」と森の主観での印象についても述べている。
このタイプ分けが正しいとする前提の元で、実践的に活用された例として埼玉県川口市の市立東本郷小学校で行われた取り組みが挙げられる。この小学校では、森の協力により、保護者の承諾を得られた児童約300人(全児童の約9割)を対象に脳波を測定した。この測定結果をもとに、児童たちをそれぞれ「ノーマル脳」「半ゲーム脳」「ゲーム脳」の3種類に分類し、それぞれのタイプ別に生活の改善指導が行われた[5]。
[編集] ゲーム脳の原因と特徴
森はゲーム脳の背景について、以下のように考察している[6]。
- ゲームでは視覚と運動の神経回路だけが働き、「考える」ことが抜け落ちる。
- ゲームを長く続けると、前頭前野の活動低下が慢性化する。
- テレビなどの視覚刺激になれた人(ビジュアル脳)はゲーム脳に移行しやすい。
ゲーム脳の原因については、森はテレビゲーム、コンピュータ操作、携帯電話のメール入力操作を挙げている。また、テレビやビデオについても脳への影響があるとしており、子供には長時間見せないようにとしている。
森の研究によれば、ゲーム脳型の人間になると、大脳皮質の前頭前野の活動レベルが低下し、この部位が司る意欲や情動の抑制の機能が働かなくなって、思考活動が衰えるという。これが感情の爆発、いわゆる「キレる」状態にもつながり、ひいては凶悪少年犯罪にもつながる、という危惧を述べている。
また、『ゲーム脳の恐怖』の中では、実験としてホラーゲーム(バイオハザードと思われる)をプレイしてもらった大学生が、「このゲームを一人で深夜にプレイすると、恐怖心にかられる」との感想を述べていた。この感想を受けて、森は「くり返しおこなっているとナイフで自分を防御しようと思うようになるかもしれない。さらにエスカレートすると、自分の身を守るために警官のピストルを奪おうとする行為に及んでしまうかもしれない。」と論理が飛躍または破綻した推測を述べている。
その他のゲーム脳の特徴として、森は「無気力(ぼーっとしている)」「笑わない」「コミュニケーション不全」「記憶力が悪い」「落ち着きがない」「集中力に欠ける」「約束を守らない」「羞恥心がない」「理性がない」「もの忘れが多い(数分前のこともすぐ忘れる)」などの事象を挙げている。しかし、このような人間はゲームをしていない人間にもいるわけであり、ゲームが原因という証拠にはならない。
また、森は、『ゲーム脳の恐怖』の中で、子供に以下のような印象があれば、簡易脳波計がなくても、見た目だけでその子供がゲーム脳であるという見当をある程度つけられるとしている。
- 幼い子供でも、無表情で笑顔がなく、子供らしくないなという雰囲気であること。
- 自分勝手であること。もしくは、羞恥心がないこと(人間らしさが乏しい印象があること)
このゲーム脳状態を回復させる方法として、お手玉のような遊びを推奨している。森によると、一日五分のお手玉を二週間継続すれば、ゲーム脳を完治できるという。さらに、全身をフルに使った運動も推奨している。運動中はβ/α値が下がり(これに関しては、『ゲーム脳の恐怖』内に掲載されている、「ゲーム脳および認知症とされる脳波」と「運動中の脳波」は同じものであるという指摘があるが、本書では後者のみを良い脳波としている)、運動をした後にβ/α値が上昇するというデータも示されている。また、「ゲームは一日30分(または15分)まで。その後は、3倍の時間読書をさせ、そのレポートを書かせるように」といった呼びかけも行っている。
ただし、テレビゲームの中でも例外が存在し、『ゲーム脳の恐怖』内では、体を動かすダンスゲーム(ダンスダンスレボリューションと思われる)では運動時に似た効果がある(β/α値がプレイ中に下降した後、プレイ後に上昇する)としている。
また、文字による情報よりも、音声の出力を多くすることでも効果があるとしている。これに関連して、森は後の講演で「2002年に私がこのことをゲーム会社に提言したことにより、太鼓のゲーム(太鼓の達人と思われる)とダンスのゲームが開発された」と発言している。しかし、太鼓の達人は2001年2月、ダンスダンスレボリューションはゲーム脳の研究が始まる前である1998年には市場に出ていたものであり、これは明らかに虚偽の発言である。
[編集] 将棋とゲーム脳
森は過去に雑誌『ゲーム批評』2002年11月号のインタビューにおいて、「将棋も最初は脳が働くが、繰り返して慣れると脳の動きがパターン化して働かなくなってしまう。初期の段階はいいと思う。」と、将棋でもゲーム脳になるととれる発言も行っていた。しかし、近年では、実際の将棋は指先だけでなく、腕を動かすことに防止する効果があるので問題はないとしている。
テレビゲームにおける「将棋のゲーム」については、『ゲーム脳の恐怖』の中で「ゲーム脳タイプの被験者においてβ波の活性がやや高まるケースがあったが、慣れるとβ波が低下したままになってしまう。考えなくてもゲームができるようになるからだろう。」として、測定結果から、テレビゲームの形態では「考える」ことが抜け落ちた状態で将棋を指してしまうことになると指摘している。
一方で、東北大学教授の川島隆太によると、「囲碁や将棋のプロ級の対戦では前頭前野がほとんど使われていなかった」という実験結果から、これは多くのテレビゲームにおける実験結果と類似しているとしており[7]、東京大学教授の馬場章も、棋士の羽生善治名人が将棋を指しているときの脳波を「しっかりとした脳波計」で測定したところ同様に前頭前野が全く働かなかったという結果が出たとしている。馬場は、実験結果から「ゲーム脳の定義をそのままあてはめると、羽生名人もゲーム脳にあてはまってしまうのではないか」と指摘している[2]。
なお、川島と馬場は、ゲーム脳の「テレビゲームにより脳が壊れる」という理論を支持しない立場であることを補足しておく。
[編集] メール脳
ゲームに限らず、携帯電話を頻繁に利用する若者も、ゲーム脳と同様に前頭葉の働きが低下するという。著書『ITに殺される子どもたち 蔓延するゲーム脳』において、森はこれをメール脳と名付けた。
森によると、携帯電話のメールを利用する中高生210人を約2年間に渡って調査したところ、全体の約6割に集中力の欠如や、忘れ物が多いなどの傾向を発見し、ゲーム脳と同じか、それ以上に前頭葉の働きが低下したとしている[8]。また、前述の『ITに殺される子どもたち』では、テレビゲーム経験がなく、パソコンも所有しないが、携帯電話でメールを毎日1時間程度入力するという女子高校生が、携帯メールの入力時にβ波がほぼ半減していたという結果についても触れている。
ただし、メール脳の提唱はこれ以降積極的に行われておらず、ゲーム脳と比較すれば、メール脳という造語がメディアや教育現場などで取り上げられることは皆無である。むしろ、前述のとおり森は携帯電話でもゲーム脳になるとしており、メール脳はゲーム脳から分離された言葉だが、すぐに統合されたとみることができる。
[編集] テレビ脳
ゲームだけでなくテレビやビデオも子供たちに悪影響を及ぼすという調査結果が出ている。 日本小児科学会の調査によるとテレビやビデオを長時間見て育った子供はそうでない子供と比較した場合、倍の確率で言葉の発達が遅れているという。この学会は一日にメディアに触れる総時間を2時間、そのうちゲームは30分までが目安としている。[9]
[編集] 広い範囲を覆う仮説としてのゲーム脳
テレビや新聞などのマスメディアにおいては、少年および若者による凶悪犯罪事件が発生し、その犯人が過去や日常においてゲームを所持、または遊んでいたと判明した場合、しばしば森にインタビューを求めたうえでゲーム脳について言及し「犯行の原因がテレビゲームによるゲーム脳ではないか」と報じられることがある。
マスメディアの報道においてゲーム脳が取り上げられるケースは、凶悪な事件に限らない。JR福知山線脱線事故が起こった翌日、森は夕刊フジのインタビューで後の救助活動にて遺体で発見された運転士が「過去に乗務において3度のミスを犯していたこと」「事故寸前に総合司令所が運転士を呼びかけたが応答がなかったこと」の二点を理由に「注意力が散漫」「大事な場面で倫理的な行動がとれず、キレやすい」という特徴にあてはめ、「ゲーム脳の疑いがある」との見解を示した[10]。この見解は当日の一面記事の見出しとなった。
これらの報道のほか、森は著書や講演において、若者のファッションの流行、マナーや言動の乱れなど、その他の行動などについても述べており、以下のような事象についても、すべてゲーム脳、もしくはなんらかの脳の異変が原因で理性や羞恥心などを失っているためであると述べている。
- 若い女性が電車の中で化粧をする行為
- 若者が電車のドア近くの床に座り込む行為
- 若者がチャラチャラしたもの(ストラップやアクセサリなど)をファッションとしてたくさん身につける行為
- 若者がお尻を半分出す行為(いわゆる男性の「腰パン」、女性の「ローライズパンツ」のことと思われる)
- 若者のカップルが人前で抱き合ったり、キスをしたりする行為
- 若者が定職に就かない(フリーターになる)こと
- 森の友人の息子が飼っていたカブトムシが死んだ際に、「パパ、電池を交換したらいいよ」と話したこと
- 森がある学校で講演を行った際に、生徒に「僕はゲームの中では彼女ができるけど、現実の世界では女の子と話すことができない。どうしたらいいのか?」と質問されたこと
さらに、文部科学省の調べによる近年の高校生の学力低下についても、ゲームやITが原因としている。
北海道大学医学部教授の澤口俊之は、講談社のウェブサイト「Web現代」で、女性が人前で平気で下着を見せるというようなこと(当時女性に流行していたローライズパンツを履いた状態で座ると、股上が浅いために腰から見せパンが見える状態、および、アウターに見えるデザインのブラジャーである見せブラのことを指している)を羞恥心の欠如と考え、それもゲーム脳が原因であると主張している[12]。
また、『ゲーム脳の恐怖』のまえがきでは2001年開催のテレビゲームショー[13]を訪れた際、「中学生風の女の子が、左右に立派な白い羽をつけたエンジェルの格好[14]をして、真面目な顔で歩いていた」こと、その周りに「ゲームのキャラクターの衣装に身を包み、無表情で歩いている小中高生が百人前後いた」ことについて、ショックを受け日本の将来について危機感を覚えたと述べている(これはごく一般的なコスプレであり、コミックマーケットや東京ゲームショウのように、コスプレ専用のスペースが設けられるイベントもあるため、まったく珍しいものではない。また、コスプレ文化の歴史はテレビゲームよりも長い)。
これらのように、ゲーム脳は「あらゆる事件や事故、社会問題、現象の原因」(たとえそれが時代の変化に伴うファッションや文化、考え方の変化であっても)として広い範囲を覆い、際限なく拡張させることのできる仮説に発展している(疑似科学に見られる論法がそのまま多用されている)。
こういった主張がマスコミの報道や講演を通して広く認知されたことにより、「テレビゲームは犯罪の温床となる」または「学力を低下させる最大の原因」という認識を持つ層が現れた。「ゲーム」が「絶対悪」であることを望む保護者や教育関係者らに支持され、小学校などの教育現場で生徒にゲーム脳の影響を教育したり、ゲームの規制を呼びかける際の論拠としてしばしば引き合いにされたりすることがある。また、自分または自分達と思想・主張が異なったり対立したりしている者を「あいつはゲーム脳だから」などと非難する際に用いられることもある。
その一方で、科学的正当性や根拠、客観性などについての反証や批判的な見解も少なくない。日本学術会議に登録されている学会であり、4200人の会員で構成されている日本神経科学学会の会長である津本忠治(大阪大学名誉教授)は、森の著書『ゲーム脳の恐怖』や、よく似た理論である『脳内汚染』(岡田尊司著)のような脳神経を扱った本を指し「こういった本は神経学に対する信頼を損なうことになる。今までは放置の姿勢だったが、これからは間違いを正すべく努力したい」と学会の会報「神経科学ニュース」などで表明している。その他の批判や反証については、後の節で述べる。
また、暴力的な表現を含むゲームの子供への影響については、ハーバード大学の2人の心理学者による5年間にわたる研究により、「影響は武道アクション映画の視聴後と同程度であり、ストレス発散に過ぎない」という研究結果が存在する[15]。詳しくは残虐ゲームの項目を参照。
[編集] 研究発表
ゲーム脳に関する研究については、2002年10月以降、森が主催する日本健康行動科学会の学術大会において口頭発表を行なっており、同会の会誌には英語論文が掲載されている。なお、同会の名称に「学会」を含んでいるが、日本学術会議に登録されている正式な学会ではない。日本において「学会」を名称に含む条件規制はないが、このような名称になっているのは、「日本健康 "行動科学" 会」であるためである。
[編集] 疑問の残る肩書き
森はマスメディアで「脳神経学者」の肩書きとされることが多いが、実際は文学部出身(日大文理学部体育学科)であり、修士号は教育学で取得(同大学教育学研究科)、博士課程で医学に転向した。博士論文は脳神経ではなく筋肉に関する論文であり、現在も専門は運動生理学である。
[編集] 提唱者に関する誤った認識
「テレビゲームで脳が壊れるという理論の最初の提唱者は、東北大学教授の川島隆太である」という説もあるが[16]、これはイギリスのタブロイド誌が川島の発言を誤解して報じてしまったためであり、誤りである。川島本人はこれらを発端とした一連の出来事を「忌まわしい過去の出来事」と書いている。のちの自著『天才の創りかた』(講談社インターナショナル)や『頭をよくする本』(KKベストセラーズ)の中でも、「テレビゲームで遊ぶことで脳が壊れてしまうことは100%ない」と書いている。
川島自身もゲームと脳機能の関係についての研究は行っているが、研究結果をもとに、「ゲームの種類により使う脳が違うために "ゲーム" という一括りにはできない」とし、ゲーム脳のような「ゲームをすると脳が壊れる」という理論を「これは全くの迷信、妄想だということがわかってきている。」と述べている。これとともに、8割ぐらいのゲームは「前頭前野の働きが下がる」という実験結果も出ている。しかし、この「前頭前野の働きが下がる」状態は「肩が凝ってるときに肩をもんでもらい "気持ちいい" と思った瞬間と全く同じ反応」であると分析し、その結果から「ゲーム中の脳はリラックスしている状態。脳のリラクゼーションアイテムだと私たちはとらえている」としている。
2004年以降は、セガトイズから発売された知育玩具「脳力トレーナー」(ゲームソフト版も発売されている)や、任天堂のゲームソフト『脳を鍛える大人のDSトレーニング』など、脳および前頭前野を活性化できる携帯ゲームの監修も積極的に行っている。
2006年のインタビューによると、最近行われた研究について、ゲームをした直後には、一時的に前頭前野が働きづらいとしており、実際の心理学的なテストでも、ゲームの直後は前頭葉を使う課題の成績が落ちるという結果も出ているとしている。その反面、脳の後ろの部分(特に視覚的情報を処理する部分)は、ゲームをした直後に一時的によく働くようになり、この部分を使う課題の能力も向上するとしている。これらの実験結果から、「ゲームをすることによって、我々の脳に何らかの影響を与えるらしい、その直後の作業に。前頭葉の作業は抑制的に働き、視覚情報処理系の作業には亢進的に働くという性質が見えた。」と分析し、「学習には前頭葉を使うから、そういう意味では学習する前にはしないほうがいいだろう。しかし、学習をした後や、本を読んだ後にゲームをすることには何ら問題はないだろう。」としている[17]。
[編集] 反響と論争
ゲームの危険性を論じた森の著書『ゲーム脳の恐怖』は、脳波測定という科学的手段を用いたことで話題になり、ベストセラーとなった。
マスメディアのIT関連記事や、少年犯罪およびそれに類する事件の報道(長崎男児誘拐殺人事件、佐世保小6女児同級生殺害事件、寝屋川小学校教師殺傷事件、土浦連続殺傷事件、秋葉原通り魔事件など)、ひきこもりなどの心の問題を扱った特集で幾度にわたって大きく取り上げられた結果、PTAや教育関係者、自治体(都道府県知事)、警察官僚を中心に支持を獲得しており、自治体により森を招いた講演会が開催されたり(その他の団体主催のものとして、2008年4月16日に世日クラブ主催・世界日報後援による講演会も行われている)、青少年保護育成条例の強化や、ゲームの規制を働きかける際の根拠としてしばしば引き合いに掲げられるケースも多くある。また、2006年に発売された森の著書『元気な脳のつくりかた』は、日本PTA全国協議会推薦図書となっている。
『ゲーム脳の恐怖』発表と前後して、文部科学省は2002年3月から始めた「脳科学と教育」研究に関する検討会の答申で、ゲームやテレビなどを含む生活環境要因が子供の脳にどう影響を与えるかを研究するために、2005年度から一万人の乳幼児を10年間長期追跡調査することを決定した。この中で、ゲームの影響も調べられるという。
また、テレビや新聞などのメディアもゲーム脳を無批判に取り上げるケースが少なくなく、その一例として、東海地区ローカルの番組「UP!」(メ~テレ)2006年2月14日放送分において、ゲーム脳を完全に肯定する形での特集が放送されている。これらの多くは、森自身もインタビューに登場するなどの形で全面的に協力している。
このように、ゲーム脳という理論は主にゲームになじみの薄い、もしくは敵対心を抱いている中高年層や保護者に多くの支持者を獲得している。
しかしその一方で、学者や医者などの有識者からは、『ゲーム脳の恐怖』の内容には科学的な間違いや論理的矛盾、恣意的なデータ解釈が数多く見られるとした反証や批判もあり、疑似科学の範疇に入るとの指摘もある。
また、前述のマスメディアによる犯罪事件報道などで、テレビゲームを原因とする報道がされた、もしくはゲーム脳が取り上げられ、森が犯人をゲーム脳とするコメントを残す報道がされた場合、その多くは、
- 犯人は日常的にゲームで遊んでいた
- 犯人はゲームで遊んでいる世代(実際に日常的にゲームをしていたかは問わない)
- 犯人の部屋の中からあるゲームソフトが見つかった(それが世界で数千万本以上を売り上げたようなソフトであってもである。特に、もしそれが残酷ゲームとされるものやアダルトゲームであれば、なおさらのこととなる)
などの日常でごくありふれた事象や、
- 犯行の動機が理解できない(もしくはまだ判明していない)
- 家族・知人が、犯人の印象について「キレやすい」と述べている
- 犯人が凶器として使用した、ダガーがアイテムとして登場するゲームソフトがいくつか存在する(たとえ映画『ランボー』や『ピーターパン』など、ゲーム以外の物語の主人公もしばしば手にしているようなものであっても)
といった、ゲームとはまったく関係のない状況を根拠としている。
そのうえ、ゲームと犯罪の関連性については1990年前半頃から、また、ゲーム脳が有名な造語となった2002年以降、幾度となくこういった報道がされているにも関わらず、ゲームもしくはゲーム脳が犯行の原因であることが立証された例は、未だかつて存在しない。
森は「ゲーム脳が原因で少年犯罪が増えている」としているが、これについては統計上「テレビゲームが存在しなかった時代(1980年代以前)よりも明確に犯罪件数・割合は減少しており、根拠のない発言である」という批判も強い。
たとえば、毎日新聞・岡山版のコラム「きび談語」でも、ゲームやインターネットの進歩と少年犯罪の件数に負の相関があることを指摘しており、ゲーム脳は脳神経科学的な観点だけでなく犯罪統計的にも説明できない学説であるとしている[18]。
また、作家の川端裕人が森の講演会に聴衆として参加し、質疑応答でこの疑問を投げかけたところ、「日本の子供が笑わなくなり、キレるようになり、おかしくなっているのを見て、日本のためにやっている。そういうのを問題にするあなたの方が日本人として非常に恥ずかしい。」と返答し、疑問に対する回答を一切示していない。
これらから、犯罪との関連性については、「犯行の原因として、ゲームをスケープゴートにしており、そのためにゲーム脳理論を都合よく利用している」という見方がある。
[編集] 反証と批判
[編集] 学者・有識者による批判
ゲーム脳理論が教育者やマスメディアに支持される一方で、学者・有識者などからは、ゲーム脳に対する根強い反証や批判も少なくなく、マスメディアによりこれらの批判が報じられることもある。
- 日本学術会議に登録された学会で、4200人の会員で構成される日本神経科学学会の会長である津本忠治は、会報「神経科学ニュース」で、『ゲーム脳の恐怖』や、よく似た理論である『脳内汚染』(岡田尊司著)といったトンデモ本とされるものに対し、「『似非脳科学』『とんでも脳科学』が本屋に並んでいる。こういった本は放置しておけばよいとの見方もあるかもしれないが、神経科学に対する信頼性を損なうなどのマイナス効果を生み出すと思われる。したがって、間違いをただし、正確な情報を一般社会へ発信するよう努力したい。」と述べている。
- 東北大学教授である川島隆太は、「ゲーム脳」という言葉が出始めた当初から一貫して「ゲームで脳が壊れることはない」としており、当初ゲームの種類や年齢、ゲームへの取り組み方などによる脳の反応の研究結果が一切なかったことから「ゲーム脳」を「個人の単なる妄想であると思っている」[19]と述べている。また、これについての、のちの川島自身の研究の成果から、「(「ゲーム脳」のような考え方は)全くの迷信、妄想だということがわかってきている」[17]としている。
- 京都大学名誉教授で日本福祉大学教授の久保田競は、著書『バカはなおせる』の中で、『ゲーム脳の恐怖』を取り上げ、「脳波を、特定の脳領域の働きと対応づけるのは難しい」「実験の組み方にも疑問が残る」と書いている。
- 大阪大学教授の菊池誠は、2006年12月18日放送のNHKのテレビ番組『視点・論点』に「まん延するニセ科学」と題して出演し、ゲーム脳をマイナスイオン、ゲルマニウムの効用、水からの伝言などとともにニセ科学として「科学的に信頼しうる根拠がない」「子供がゲームをしすぎるのは科学ではなくしつけの問題。しつけの根拠に科学を求めてはいけない」などと指摘した。それに続けて、社会に結論だけを求める風潮が蔓延しつつあるとの疑問を呈した[20]。また、菊池は自身のブログにおいても「ゲーム脳」に対する批判意見を書いている[21]。
- 東京大学大学院情報学環教授の馬場章は、「ゲーム脳は日本でしか言われていない。外国でゲーム脳なんて言ったら笑われてしまう。」と前置きし、脳波の基本的な定義から間違っていること、認知症患者と「キレやすい」特徴の因果関係が結びつかないことなどについて指摘している。[2]。
- 森と同じ日本大学文理学部教授の小笠原喜康は、著書『議論のウソ』の中で、マスコミを通じて流される言説の「嘘の形」の一例として、『ゲーム脳の恐怖』を取り上げている。『ゲーム脳の恐怖』には、「権威に訴える虚偽」「研究方法に関する虚偽」など、昔から知られる虚偽論法の典型をいくつも見いだせるとしている。
- 精神科医の斎藤環は、インタビューにおいて森の研究を痛烈に批判しており、「脳に関する記述は、正しい情報が8割くらい。でも残りの2割に、とんでもないミスがゴロゴロしてる。」と述べ、脳の基礎知識や脳波の計測方法などの基本的な部分から誤っていることなど、科学的根拠をもとに多くの面から矛盾を突いている[1]。
- 精神科医で帝塚山学院大学教授の香山リカは、著書『ネット王子とケータイ姫』の中で、科学的根拠のない「ゲーム脳」がなぜこれほどまで幅を利かせているのかを考察している。
- 作家の川端裕人は、地元で行われた森の講演に聴衆として参加し、質疑応答として、森の面前で「ゲーム脳と少年犯罪の関連について、恣意的な解釈を行っている」などの疑問を呈した。また、この講演を主催した世田谷区教育委員会に対し、「いかがわしい疑似科学をあたかも科学的なものとして紹介することは、科学教育、理科教育としてとてもまずいことではないか。」との意見を申し入れた(これを受けて、作家の野尻抱介なども世田谷区に意見を申し入れている)。この一部始終は自身のブログにて詳細に綴られている[22]。
- 評論家の宮崎哲弥は、朝日新聞の書評欄で「『ゲーム脳』理論のように、一般に浸透してしまう疑似科学も急増中」「この手は学者や専門家の著作ということもあって、大新聞の書評欄などでも無批判に賞揚されたりするから要注意だ」と書いている。
- 医学・医療用機器や関連技術に関する教育研修を手がける株式会社メディカルシステム研修所は、自社のウェブサイトの「脳波のなぜ? Q&A」と題したコーナーで、「『ゲーム脳』の判定根拠とされる脳波の計測とその評価法は正しくない点が多いと思われ、不正確な知識が蔓延していくことは看過できない。」とし、脳波に関し多くの視点からの詳細な考察を掲載している[23]。
- 毎日新聞の連載記事である「理系白書 '07」では、「ゲーム脳」に対して専門家の批判が強いことについて取り上げ、批判の理由や、それに対する森の発言の一貫性のなさ、そして「ゲーム脳が悪いのか」という問に対して答えを見いだす科学的材料が現時点で存在しないことについて言及している[24]。
- 毎日新聞・岡山地方版のコラム「きび談語」では、少年犯罪の取材でしばしば触れる「ゲーム脳」を「とんでもない "ご意見"」で「うんざりさせられる」ものであるとし、科学的な懐疑が多く出されているうえに、犯罪統計的にも説明できない(ゲームやインターネットの進歩と少年犯罪の件数には負の相関がある)学説であると指摘したうえで、「思いこみで事件を語ることは有害以外の何ものでもない。キレる子供は昔もいたし、今もいる。統計から見えてくる課題を見落とすことがないようにしたい。」と結論づけている[18]。
- 朝日放送のニュース番組『NEWSゆう』2005年4月1日放送分の特集コーナー「時流」では、「少年犯罪報道におけるテレビゲーム」の特集が放送された。この中では「ゲーム脳」説に科学的矛盾や批判が多く存在していることについて言及しており、この説がマスコミに定着してしまったことについて、報道統括デスクの記者は「我々マスコミも反省しなければいけない」と述べた。また、世の中がこれほどまでにゲーム脳説に飛びついた原因として、「"魔女狩り" の要素があるからではないか」と分析した。特集中では、京都大学名誉教授の久保田競により「ゲーム脳」の三段論法が解説されており、記者はこれを「非常に危険な断定」と指摘した。さらに、久保田と東北大学教授・川島隆太の「前頭葉の発達に一番必要なものはコミュニケーション」という研究結果に注目し、犯罪などの原因としてゲームにおける「暴力表現」を安易に結びつける風潮にも疑問を呈しており、「"テレビゲーム" と "今の子供の行動" の因果関係を『ゲームが悪い』と決めつけるのは危険」とした。これを受けて、キャスターの保坂和拓は「冷静な議論がもっと必要」と結論づけた[25]。
- 日本トンデモ本大賞を運営する作家の山本弘は『ゲーム脳の恐怖』を以下の3つの理由から、「三拍子揃ったトンデモ本」と評している。
- 森が提唱するゲーム脳理論に関する不整合性に関しては、CESAが発行する小冊子『テレビゲームのちょっといいおはなし 3』[26]に掲載された『「ゲーム脳」とは何か?~「日本人として非常に恥ずかしい」』でフリーライターの府元晶が詳細に反証している。
- イギリスの一般向け科学雑誌『New Scientist』では、以下のような点を挙げてゲーム脳理論を批判している[27]。
- 実験や解析の詳細な手法が公表されていないため、結果の妥当性を判断できない。
- 仮に結果が正しかったとしても、それを脳へのダメージとみなす理由はない。
[編集] 疑問点の指摘による反証
ゲーム脳、および『ゲーム脳の恐怖』への反証として、以下のような疑問点の指摘が挙げられる。
[編集] 研究対象への無知・無理解
- 森は実験に用いるためのコンピュータゲームに対する基礎知識自体を持ち合わせていない。
- 講演において「テトリスはソ連の軍隊で人を殺すための教育の一つとして開発されたもの」「ダンス(1998年発売のDDRと思われる)や太鼓(2001年2月発売の太鼓の達人と思われる)のゲームは、2002年に私がゲーム会社に提言したことにより開発された」といったような、事実に反する発言も行っている。
- 『ゲーム脳の恐怖』において、RPGのことを「自分が敵に見つかって殺されないように敵陣に進入し、相手を威嚇しながら画面上で突き進んでいくというゲーム」と説明しているが、その説明は実際のところRPGというよりアクションゲームに近い。
- 『ゲーム脳の恐怖』の発行元であるNHK出版による著者インタビューにおいて、森は「ゲームはほとんどやったことがなかった。今でも実験のために少しやってみるくらい」としている。
- 『脳を鍛える大人のDSトレーニング』(脳トレ)について、講演で「私だったら使わない。ゲームに頼るのはよくない。100円の小説を買って読む方がよい。」と発言した翌年に、毎日新聞のゲーム関連記事のインタビューにて「まだ実験を行っていないが、書くなどの動作で脳によい影響を与える可能性がある」と、実験対象となりうるものに対し実験を全く行っていないことを明かすとともに、場によって肯定したり否定したりと発言が対照的で一貫性を欠いている。
- 「ゲーム脳」という言葉や、「脳の異変」という脳神経学的な要素を、森自らが理解できない事柄に対して貼り付けるレッテルとして使用している。
- 「ゲーム中毒者はβ波が低下するので認知症患者と同じ」という前提には根拠がない。この自前の新説をもとに、さらに新説をくっつけるという論法には疑問が残る。
- α波・β波の説明について、初歩的な間違いを犯している。α波を異常脳波としているが、α波・β波ともに医学的には正常な脳波である。さらに、α波とβ波は、本来目を閉じただけで簡単に入れ替わる程度のものである。
- 森はゲーム脳研究に対する批判・反証・指摘に対し、公の場で科学的ではないきわめて抽象的な反論や、感情的に相手を誹謗中傷する発言をもっぱら繰り返しており(詳細は森昭雄の項目を参照)、反証を反証するための知識や結果を持ち合わせていないという見方ができる。
[編集] 統計の問題
- 森の実験では標本の数がはっきりと記されていないものが多く、正確な標本の数がない実験については、対象者全体のうち何%がどのような異常を示したか、というような統計を取ることもできない。
- 標本の被験者数が記されていたとしても、その人数が少なく、十分なデータとはいいがたいこともある。
- ゲーム脳の根拠とされる実験の被験者の人数が極端に少なく、統計学的に見て行動と脳波の相関関係があるということはできない(統計学的に10人以下と、極端に少なすぎる被験者の実験は全く無意味であり、20~30人程度でも相関関係の推定精度は悪い。最低でも100人単位の被験者がいないと信頼できるデータが得られない)。
[編集] 恣意的なデータ解釈
- 森はゲームの影響を調べる実験の際に、前述の通り被験者を「ビジュアル脳」「ノーマル脳」「半ゲーム脳」「ゲーム脳」の4タイプに分類している。しかしこの選別基準は、少数の実験対象者について森が抱いた印象や憶測に基づいており、個人的な主観による分類にしかすぎず、客観的に見れば科学的とはいえない。
- ある事柄について述べる多くの部分について、分析結果のデータをもとにせず、「印象として~」「~と思われる。」「~だろう。」「~かもしれない。」「~ようだ。」というような、個人的主観による推測や曖昧な表現が数多く含まれており、読み方や解釈よっては読み手の思考が誘導される可能性がある。
- 被験者自身の主観で述べた、ネガティブな印象(「少しオタクっぽい」「よく物忘れする」など)をそのまま反映させている部分があり、客観的であるかのような書き方になっている。
[編集] 論理的な矛盾
- 「簡易脳波計においてβ/α値が低いのは認知症患者の脳の状態である」という理論は森が独自にとなえており、現在でも医学的には認められていない仮説である。健常者でも生活習慣により脳波がこの「認知症患者の状態」を示すことがあると発見されたのは、森がまったく予期していなかった偶発的な状況だが、この段階で「脳波で認知症の度合いが判別できる」という前提からして崩れているのにもかかわらず、「β/α値が低いことが必ずしも認知症の状態とはいえない」とせずに「健常者の脳波のβ/α値が低いのも脳が認知症の状態になっている」とみなす理由が、一切説明されていない。
- 脳波を測定するのに用いられた簡易脳波計はあくまで森が独自に開発したもので、厳格な医学的手続きを踏んでいないうえに、臨床などの現場で使用されたような実績も皆無である。そのため、測定された「脳波」の結果自体が信頼できず、根拠にならない。
- 『ゲーム脳の恐怖』においてゲーム中の脳波を計測する実験では、ゲーム中にはβ波が出なくなり、β/α値が低下するということがゲーム有害論の根拠となっているが、実際には本書に掲載されている「運動をしている最中」のデータでも、ほぼ同等のパターンでβ/α値が低下する。それにも関わらず、ゲームは批判して運動を推奨しているというのは矛盾しており、二重基準(ダブル・スタンダード)である。
- ゲーム脳以前の疑似科学ではα波を「良いもの」と捉える伝統があったが、ゲーム脳では逆に「悪いもの」と捉えている。α波に注目するという発想自体は他の疑似科学理論から採り入れつつ、α波の評価だけ正反対にするのは疑似科学としてすら程度が低い。
- 「ゲーム経験の少ない者よりも、ある程度の熟練者のほうが、ゲーム中(「ゲーム脳の恐怖」内の実験で、積み木合わせゲームと称されている『テトリス』)の脳の働きが弱い」という実験結果が現れたのは、パズルゲームである性質上、ルールに慣れていることにより、単に「脳の働きが効率化」されているためであるという可能性が十分に考えられる。しかし、未だにそれを反証する研究結果は出ていない。
- 森は、雑誌『ゲーム批評』のインタビューにて、テレビゲーム化されていない実物の将棋においても「考えることが必要なくなる」とし、実物の将棋に慣れることとゲーム脳との関連について述べていることがあった。
- 森はコンピュータや携帯電話の操作でもゲーム脳と同様の原因になるとしているため、「ゲーム脳」という名前自体に疑問が残る[28]。
前述のコンピュータ操作や将棋、携帯電話だけでなく、他の研究者のさまざまな研究により、そろばん・朗読・カードゲーム・テレビの視聴・大学生による英語学習[29]・音楽を聴く・肩たたきをしてもらう・座禅や精神集中などですらゲーム脳の状態になるとされている[要出典]。
また、ゲーム脳を支持する教育関係者の中には、脳を活性化させるために朗読を勧める者が多いが、朗読でもゲーム脳の状態になるという研究結果と対立し、矛盾している。「朗読の際に前頭前野の血流が下がる」と川島隆太が自著で指摘していることは注目に値する。
なお、作家やライターなどの有志で結成され、いくつかのベストセラーを生み出していると学会により、『ゲーム脳の恐怖』が、2003年度の第12回日本トンデモ本大賞(選評)にノミネートされ、次点に選ばれた。その後は、と学会の書籍『トンデモ本の世界T』でも書評が取り上げられている。
『ゲーム脳の恐怖』で取り上げられた内容の他にも、森が講演で「テレビ・ビデオの垂れ流しという外的要因で、後天的な自閉症になる」という、立場上あるまじき誤った発言[30]を行ったり、ゲーム脳を批判する有識者に対して中傷ともとれる発言を行ったりしているなど、ゲーム脳に関連した森自身の発言内容に対しても数多くの批判を受けている。
[編集] 類語
ゲーム脳がマスメディアで取り上げられるようになって以降、主にインターネットスラングとして「○○脳」のような単語が作られる事例が散見される。これらの大半は「スイーツ脳」のようにブームに乗せられやすいメディア・リテラシーの低さを嘲笑するような意味合いで使用される。
また、ネットにおいてゲーム脳という用語を本来の定義とは違う「科学的に疑問の多い仮説であるのにも関わらず”ゲーム脳”という人体に悪影響を与える現象が実在していると信じる考え」という意味を指して、メディア・リテラシーの無さを揶揄してゲーム脳と呼ぶ場合もある。同様の意味で「ゲーム脳脳」という言葉も使われており、現代用語の基礎知識2006年版で見出し語となっている。
『週刊文春』2008年11月27日号では麻生太郎首相が漫画を愛読していることとしばしば漢字を読み間違えることから『漢字だけじゃない! 麻生太郎の「マンガ脳」』との見出しを記事に使用。『週刊朝日』2008年12月5日号の記事でも『麻生「マンガ脳政権」の崩壊が始まった』との見出しが使用されている。その一方、同年6月にはアスペクトより『マンガ脳 マンガを読むと頭が良くなる!』と題する書籍も刊行されている[31]。なお、同書の著者・米山公啓は医学博士である。
[編集] 参考文献
- 森昭雄 『ゲーム脳の恐怖』 日本放送出版協会<生活人新書>、2002年。ISBN 4140880368
- 森昭雄 『ITに殺される子どもたち-蔓延するゲーム脳』 講談社、2004年。ISBN 4062124750
- 森昭雄 『元気な脳のつくりかた』 少年写真新聞社、2006年。ISBN 4879812226 (日本PTA全国協議会推薦図書)
- 森昭雄 『「脳力」低下社会』 PHP研究所、2007年。ISBN 4569694004
- と学会 『トンデモ本の世界T』 太田出版、2004年。ISBN 4872338499
- 香山リカ・森健 『ネット王子とケータイ姫』 中央公論新社、2004年。ISBN 4121501551
- 香山リカ 『テレビゲームと癒し』 岩波書店、1996年。ISBN 4000260510
- 坂元章 『テレビゲームと子どもの心』 メタモル出版、2004年。ISBN 4895954633
- 小笠原喜康 『議論のウソ』 講談社、2005年。ISBN 4061498061
- 川島隆太 『天才の創りかた』 講談社インターナショナル、2004年。ISBN 4770025858
- 川島隆太 『頭をよくする本』 ベストセラーズ、2004年。ISBN 4584159858
- 久保田競 『バカはなおせる』 アスキー、2006年。ISBN 4756147054
- 岩波明 『狂気の偽装 精神科医の臨床報告』 新潮社、2006年。ISBN 4104701025
- 池内了 『疑似科学入門』 岩波書店、2008年。ISBN 4004311314
- 後藤和智 『若者論を疑え!』 宝島社、2008年。ISBN 4796663533
- 渋谷研究所X+菊池誠 『おかしな科学-みんながはまる、いい話コワい話』 楽工社、2009年。ISBN 490306333X
- 斎藤環 『心理学化する世界』 PHPエディターズ・グループ、2003年。ISBN 4569630545
- 草薙厚子 「ゲーム脳の影響はここまで来た!? 女たちはなぜパンツを見せるのか」 講談社、2002年10月23日。
- 岡田尊司 『脳内汚染』 文藝春秋、2005年。ISBN 4163678409
[編集] 脚注
- ^ a b 斎藤環氏に聞く ゲーム脳の恐怖1(ゲイムマンのtv-game.com : フリーライターの府元晶のウェブサイト)
- ^ a b c ゲーム脳、言われているのは日本だけ (ITmedia Games: 2005年6月1日)
- ^ 脳波のなぜ? 1(株式会社メディカルシステム研修所)
- ^ ゲーム脳の恐怖 著者インタビュー(NHK出版)、および「ゲーム脳の恐怖」の冒頭部分より
- ^ 産経新聞 2005年(平成17年)11月28日の記事より。
- ^ 毎日新聞 2002年7月8日
- ^ 音読と計算で子どもの脳は育つ(川島隆太著・二見書房・2003年)
- ^ 東京新聞 2004年9月30日
- ^ Yahoo!辞書 - テレビ脳
- ^ 運転士、異常行動“ゲーム脳”の特徴(夕刊フジのウェブサイト「ZAKZAK」の記事)
- ^ 第073回国会 決算委員会 第6号
- ^ ゲーム脳の影響はここまで来た!? 女たちはなぜパンツを見せるのか(Web現代)
- ^ おそらく東京ゲームショウのことと思われる。
- ^ 当の写真が掲載されていないため、これだけではどんなキャラクターの恰好をしていたのかは不明。
- ^ 暴力的ゲームは子どもに影響なし--ハーバード大心理学者が調査:マーケティング - CNET Japan、2008年5月13日
- ^ 本当に危ない! ゲーム脳が蔓延の恐怖(講談社 Web現代)- 川島隆太がゲーム脳を科学的に証明したという誤報の一例。
- ^ a b 川島隆太氏 インタビュー「道を拓く- Frontiers -」(サイエンスポータル)
- ^ a b きび談語 少年犯罪を取材していると…(毎日新聞 岡山版)
- ^ ゲームソフトが人間に与える調査報告書(川島の発言は2-39ページより)
- ^ まん延するニセ科学(『視点・論点』での菊池誠の発言内容を文字に起こしたもの。菊池の許可を得たうえで公開されている)
- ^ kikulog(菊池誠のブログ。ゲーム脳をニセ科学として言及しているエントリは[1][2][3][4])
- ^ 世田谷ゲーム講演について、ブログ内のリンクをまとめます(リヴァイアさん、日々のわざ : 作家の川端裕人のブログ)
- ^ 脳波のなぜ? 1(株式会社メディカルシステム研修所)
- ^ 理系白書 '07 第1部 科学と非科学 / 5 加熱する脳ブーム(毎日新聞)
- ^ 「時流」 TVゲームと少年犯罪の関係(朝日放送 NEWSゆう)
- ^ 『テレビゲームのちょっといいおはなし 3』(CESAが発行する小冊子)
- ^ Helen Phillips(2002) Video game "brain damage" claim criticised. New Scientist 11 July 2002
- ^ 静脈血栓塞栓症を「エコノミークラス症候群」と称することに近い。
- ^ 朝日新聞 2005年2月16日 英語力つけば「省エネ脳」に? 東大チームが実験
- ^ 医学の通説上、自閉症は先天的な脳機能障害であり、後天的なものはありえないとされている。
- ^ 漫画 脳を刺激、今や「学問」(朝日新聞・2008年10月1日)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
[編集] ゲーム脳の肯定論者(支持側)
- 森昭雄インタビュー
- 携帯メールでも脳が壊れる? 拡大する“ゲーム脳”汚染
- ゲーム脳の影響はここまで来た!
- 日本大学ビデオオンデマンドサービス - 「教職員登場・森昭雄教授『ゲーム脳からの解放』」と題された30分の映像が見られる
- 日本健康行動科学会
- 運転士、異常行動“ゲーム脳”の特徴 - 夕刊フジのウェブサイト「ZAKZAK」の記事。事故車両の運転士に対する森の見解が掲載されている
[編集] ゲーム脳の否定論者(批判側)
- 斎藤環氏に聞く ゲーム脳の恐怖
- 山本弘氏に聞く トンデモゲーム脳の恐怖
- 脳波のなぜ? Q&A - 医療関連の研修やセミナーなどを実施するメディカルシステム研修所のサイト上のコンテンツ。ゲーム脳や実験方法に関する多数の誤りや矛盾・疑問点などを科学的に分析している
- 理系白書'07 : 第1部 科学と非科学 / 5 過熱、脳ブーム - 毎日新聞社の記事。疑問点や多くの専門家から批判を受けている点などについて取り上げられている
- きび談語 少年犯罪を取材していると… - 毎日新聞岡山地方版のコラム。ゲーム脳を批判する内容
- 「時流」 TVゲームと少年犯罪の関係 - 朝日放送のニュース番組『NEWSゆう』2005年4月1日放送分の特集コーナー「時流」のゲーム脳特集の内容。記者がゲーム脳に対し疑問を投げかけている
- まん延するニセ科学 - NHKのテレビ番組『視点・論点』に出演した大阪大学教授の菊池誠の発言内容を文字に起こしたもの。菊池の許可を得たうえで公開されている
- 川島隆太氏 インタビュー「道を拓く- Frontiers -」 - 東北大学教授川島隆太のインタビュー。ゲーム脳に対する見解が述べられている
- 東京大学教授 馬場章氏インタビュー 後編(ITmedia)
- 読冊日記2002年7月下旬 - 7月25日、26日に『ゲーム脳の恐怖』批判あり
- 森昭雄『ゲーム脳の恐怖』生活人新書(NHK出版)2002 - 『ゲーム脳の恐怖』の疑問点や論理的飛躍のまとめ
- 第12回日本トンデモ本大賞選評
- 『ゲーム脳の恐怖』著者森昭雄氏への質問メール
- ゲーム脳とは何か?
- ゲーム脳と脳波(大阪大学大学院 生命機能研究科 認知脳科学研究室)
- 『テレビゲームのちょっといいおはなし・3』 - 「東京ゲームショウ2006」でも配られたCESAの小冊子。「『ゲーム脳』とは何か? ~『日本人として非常に恥ずかしい』」で、ゲーム脳問題について詳しく解説

