タブロイド

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タブロイド (Tabloid) とは、新聞判型のひとつで、もっとも小さい判型である。元々このサイズを採用していた新聞がセンセーショナルな事件報道やゴシップ報道などに力を入れる大衆紙であったことから、転じて大衆紙の報道スタイルを指す語としても用いられる。

目次

概要 [編集]

国際的には以下の2種類を中心に、これより小さい判型をタブロイド判と称す。

  • 小判 : 235×315mm(9¼×12½インチ)
  • 大判 : 285×400mm(11¼×15¾インチ)

大型の新聞判型であるブロードシート判(375×600mm)やノルディッシュ判(400×570mm)にちなみ、「ハーフ=ブロードシート」(half-broadsheet)、「ノルディック・ハーフ」(nordic half)と称する場合もある。

新聞判型の種類が極端に少ない日本にあっては、主に輪転印刷機に用いるロール紙の国内ローカルサイズに基づく判型である「ブランケット判」(406×545mm)の半分にあたる273×406mmを「タブロイド判」と称している。

由来 [編集]

「タブロイド」の名称は19世紀末の英国に起源がある。「タブロイド」という語は、元々はある製薬会社が「凝縮されたタブレット(錠剤)」を意味する新語として用いたものだが、「凝縮された」という意味から、読んですぐにわかるように簡略化して書かれた報道記事についてもこの語が用いられるようになった。1901年には既に「タブロイド・ジャーナリズム」という用例が確認されている。実際にタブロイド・サイズの新聞紙が登場したのは1918年であり、紙のサイズよりも前に「報道スタイル」としての「タブロイド」が存在していたことが確認できる。

20世紀には、娯楽ゴシップスポーツ芸能に力をいれた大衆紙がタブロイド・サイズを採用することが多かったことから、英国においては「タブロイド」はイコール大衆紙の代名詞にもなった。換言すれば、英国では「タブロイド」といえば「ゴシップ報道ばかりで信頼性には疑問のある新聞」という連想があり、一つの例として、英国の代表的なタブロイド紙「ザ・サン」が、「日本で何千人もの人々が、プードルと偽って毛を刈りこんだヒツジを買わされていた」、と報じたことがある(2007年4月26日)。

最近[いつ?]では一般紙(高級紙)でも、扱いやすさからこのサイズを使うことが増えている。特に英国の新聞各紙は小型化を推進しており、ブロードシート判を使用していた一般紙のほとんどがタブロイド判やそれに類似した小型のサイズへの切り替えを完了している(2007年7月の時点で、大型の紙を使っている全国紙はデイリー・テレグラフ紙のみ)。なお、小型化された新聞はもはや「ブロードシート」ではなくなったが、「タブロイド」という語は「ゴシップ報道ばかりである」といった否定的な意味を連想させるため、これら一般紙については「コンパクト判」などと呼ぶ場合もある。

イギリス以外でのタブロイド紙 [編集]

タブロイドは、紙のサイズとしても報道スタイルとしても、英国外に広がっていった。1919年には既にアメリカ合衆国ニューヨークデイリーニュースが創刊されている。ただしアメリカではゴシップ偏重の報道様式はあまり広がらず、したがって「タブロイド」といえば単に「紙の大きさ」のことだと受け止められる傾向があるという点がヴィクトリア朝時代以来の階級社会である英国とは大きく異なる。

中国でもタブロイド紙が発行されており、1990年代中頃以来人気が爆発している。これらのタブロイド紙では政府に批判的な編集方針がとられ、また調査報道も行なっているが、これは報道検閲ぎりぎりである。

このほか欧州各国やオーストラリアロシアウクライナグルジアアルゼンチンオマーンなど世界各国でタブロイド判(コンパクト判)の新聞が発行されているが、その報道スタイルは英国のタブロイド紙のような扇情的なものとは限らない。日本ではスポーツ紙や「日刊ゲンダイ」「夕刊フジ」などが「タブロイド(大衆紙)」、一般紙が「高級紙(一般紙)」とほぼ考えてよい。

日本の「タブロイド」(大衆紙) [編集]

また日本ではスポーツ新聞がブランケット判ではあるが大衆紙として確固たる地位を築いている。特に「東京スポーツ」と系列紙は高度な「タブロイド思考」として知られる。また夕刊フジも系列のzakzakが事実確認されていないこと[1]を記述しタブロイド思考をうかがわせる報道を行ったこともある。

機関紙では「しんぶん赤旗日曜版」(日本共産党)、「プレス『民主』」(民主党)、新社会党の「週刊新社会」などがタブロイド版で発行されている。「しんぶん赤旗日曜版」は英国大衆紙的な内容ではない(体制におもねないなど、むしろ高級紙に近い)が、タブロイドサイズを生かした大きな見出しの紙面レイアウトは大衆紙に共通するものがある。

台湾 の「タブロイド」(大衆紙) [編集]

  • 蘋果日報(香港のメディア企業・壱伝媒系傘下の繁体字中国語の日刊新聞)
  • 爽報(台北地下鉄無料報-壱伝媒系)
  • Upaper(台北地下鉄無料報-聯合報系)
  • 旺報(台湾の日刊紙で、主に中国報道を専門とする新聞である-中時報系)

英国(イギリス)のタブロイド紙 [編集]

いわゆる「タブロイド紙」には次のような新聞がある。ザ・サン、デイリー・スターなど男性をターゲットとするタブロイド紙では3ページ目にヌードグラビアが掲載されることから、これらのグラビアモデルを「ページ・スリー・ガール (page three girls)」と呼ぶ[2]

2000年代に紙面の小型化を行なった一般紙には次のような新聞がある。それぞれの日曜紙(サンデー・タイムズなど)も小型化されている。

なお、イギリスでタブロイド判(コンパクト判)など小型の新聞が増加している背景には、紙面を直接パソコンで作成して出力(印刷)する設備を導入したこともある(紙面を小さくすることで、パソコンでの作成がしやすくなり、効率化がはかれる)。

アメリカ合衆国のタブロイド紙 [編集]

中華人民共和国のタブロイド紙 [編集]

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)のタブロイド紙 [編集]

  • The Pyongyang Times(英字紙、一般紙

脚注 [編集]

  1. ^ 2010年2月24日にロケットの燃料タンクの残骸がモンゴル草原に落下したことを報じた際、「UFO残骸の可能性も!? 朝青龍もビックリ」と掲載。
  2. ^ Page Three girls - the naked truth BBC Online 2004年9月14日

外部リンク [編集]

関連項目 [編集]

新聞判型の関連項目 [編集]

紙面内容の関連項目 [編集]