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1953年の読売ジャイアンツ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1953年の読売ジャイアンツ
成績
日本一
日本S 4勝2敗1分(対南海[1]
セントラル・リーグ優勝
87勝37敗1分 勝率.702[2]
本拠地
都市 東京都文京区
球場 後楽園球場
球団組織
オーナー 正力松太郎
経営母体 読売新聞社
監督 水原茂
« 1952
1954 »

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1953年の読売ジャイアンツ(1953ねんのよみうりジャイアンツ)では、1953年における読売ジャイアンツの動向についてまとめる。

この年の読売ジャイアンツは水原茂監督の4年目のシーズンである。

概要

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前年のフランチャイズ制導入に続いて大洋ホエールズ松竹ロビンスの合併によりセ・リーグが6球団制に移行し(両リーグが12球団となるのは1958年から)、1996年まで続く130試合制が導入されるなどプロ野球が大きく変化したこの年、巨人を黒とオレンジをチームカラーとしニューヨーク・ジャイアンツ(現:サンフランシスコ・ジャイアンツ)のデザインをベースにした大リーグスタイルのユニフォームを導入(それまでは黒や紺色がメインだった)。チームは前年まで3番を打っていた青田昇を金銭トレードで大洋松竹に放出したが、それ以外の戦力は前年と不変だった。新ユニフォーム導入の効果もあったのかチームは4月を13勝3敗と勝ち越して開幕ダッシュに成功するとすべての月で貯金を稼ぎ、9月以降は25勝5敗の貯金20で他球団を突き放した。結局1度も首位から滑り落ちることなく3年連続のセ・リーグ優勝を達成。投手陣は大友工の27勝を筆頭に5人が2桁勝利をあげ、防御率ベスト10に4人を送るなど好調でチーム防御率はリーグ唯一の2点台となる2.48をマークし、打撃陣も青田の移籍を除けば前年と不変でチーム本塁打はリーグ2位を記録したほか、安打・二塁打・得点ともにリーグ1位で、引き続き他球団におそれられた。日本シリーズは3年連続で南海との対戦となったが、投打ともに南海を圧倒して4勝2敗1分で破り日本シリーズでも3連覇を達成した。ユニフォーム変更の年に優勝したこともあり、黒とオレンジはすっかり巨人のチームカラーとして確立された。

チーム成績

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レギュラーシーズン

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開幕オーダー
1 平井三郎
2 千葉茂
3 与那嶺要
4 川上哲治
5 宇野光雄
6 南村不可止
7 樋笠一夫
8 広田順
9 別所毅彦
1953年セントラル・リーグ順位変動
順位 4月終了時 5月終了時 6月終了時 7月終了時 8月終了時 最終成績
1位 巨人 -- 巨人 -- 巨人 -- 巨人 -- 巨人 -- 巨人 --
2位 名古屋 2.5 名古屋 3.0 名古屋 3.5 名古屋 5.5 名古屋 7.5 大阪 16.0
3位 洋松 4.5 大阪 6.0 大阪 5.5 大阪 8.0 大阪 9.5 名古屋 18.5
4位 大阪 5.0 洋松 11.0 広島 13.5 広島 16.5 広島 18.0 広島 36.0
5位 国鉄 9.0 広島 12.5 洋松 16.0 洋松 17.5 洋松 23.5 洋松 37.5
6位 広島 9.0 国鉄 21.5 国鉄 24.5 国鉄 30.5 国鉄 31.5 国鉄 42.0
期間
成績
13勝3敗
勝率.813
16勝8敗
勝率.667
10勝7敗1分
勝率.588
10勝5敗
勝率.667
13勝9敗
勝率.591
25勝5敗
勝率.833


1953年セントラル・リーグ最終成績
順位 球団 勝率
1位 読売ジャイアンツ 87 37 1 .702 優勝
2位 大阪タイガース 74 56 0 .569 16.0
3位 名古屋ドラゴンズ 70 57 3 .551 18.5
4位 広島カープ 53 75 2 .414 36.0
5位 大洋松竹ロビンス 52 77 1 .403 37.5
6位 国鉄スワローズ 45 79 1 .363 42.0

日本シリーズ

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1953年 日本ワールドシリーズ
日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場
10月10日(土) 第1戦 読売ジャイアンツ 3 - 4 南海ホークス 大阪球場
10月11日(日) 第2戦 読売ジャイアンツ 5 - 3 南海ホークス
10月12日(月) 第3戦 南海ホークス 2 - 2 読売ジャイアンツ 後楽園球場
10月13日(火) 第4戦 南海ホークス 0 - 3 読売ジャイアンツ
10月14日(水) 第5戦 読売ジャイアンツ 5 - 0 南海ホークス 大阪球場
10月15日(木) 第6戦 読売ジャイアンツ 0 - 2 南海ホークス 甲子園球場
10月16日(金) 第7戦 南海ホークス 2 - 4 読売ジャイアンツ 後楽園球場
優勝:読売ジャイアンツ(3年連続3回目)

[1]

オールスターゲーム1953

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  • 選出選手及びスタッフ
ポジション 名前 選出回数
監督 水原茂
投手 別所毅彦 3
大友工 2
中尾碩志 2
藤本英雄 3
捕手 広田順 2
一塁手 川上哲治 3
二塁手 千葉茂 3
内野手 宇野光雄
平井三郎 3
外野手 与那嶺要 2
南村不可止 2
  • 太字はファン投票による選出。

個人成績

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投手成績

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  • 色付き規定投球回(176イニング)以上の選手
  • 太字はリーグ最高
選手















































W
H
I
P
 
/大友工 43 29 22 3 4 27 6 -- -- .818 1076 281.1 199 13 63 -- 1 173 1 1 65 58 1.86 0.93
/藤本英雄 29 25 13 3 7 17 6 -- -- .739 777 198.2 166 9 30 -- 1 73 0 0 60 46 2.08 0.99
/別所毅彦 32 23 16 4 1 16 8 -- -- .667 781 191.1 179 10 43 -- 5 75 3 0 70 56 2.63 1.16
/中尾碩志 34 20 6 2 0 14 8 -- -- .636 734 181.2 157 5 40 -- 2 68 0 0 76 55 2.72 1.08
/入谷正典 29 19 10 2 0 11 7 -- -- .611 716 174.1 159 14 44 -- 1 63 0 1 61 46 2.37 1.16
/鈴木実 16 4 0 0 0 1 0 -- -- 1.000 167 38.0 36 2 20 -- 0 11 3 0 14 8 1.89 1.47
/松田清 11 1 0 0 0 0 1 -- -- .000 138 33.1 30 3 9 -- 1 9 1 0 17 16 4.24 1.17
/笠原正行 8 1 1 0 0 1 0 -- -- 1.000 65 16.1 17 1 3 -- 0 7 1 0 7 6 3.18 1.22
/三浦方義 5 0 0 0 0 0 0 -- -- ---- 40 7.2 13 1 4 -- 0 1 0 0 8 7 7.88 2.22
/井上安雄 5 1 0 0 0 0 0 -- -- .000 27 5.2 5 1 4 -- 1 5 0 0 4 4 6.00 1.59
/多田文久三 4 2 0 0 0 0 1 -- -- .000 31 4.2 10 1 7 -- 0 3 0 0 10 10 18.00 3.64

主な打撃成績

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  • 色付きは規定打席(325打席)以上の選手
  • 太字はリーグ最高
選手











































O
P
S
 
/平井三郎 120 533 471 97 137 23 4 11 201 65 21 12 5 -- 55 -- 2 27 9 .291 .367 .427 .794
/川上哲治 121 518 467 74 162 26 6 6 218 77 22 8 0 -- 44 -- 7 14 10 .347 .411 .467 .878
/千葉茂 120 537 462 87 148 31 1 12 217 80 3 9 19 -- 55 -- 1 46 15 .320 .394 .470 .864
/南村不可止 123 507 459 64 127 21 1 5 165 49 19 7 18 -- 27 -- 3 24 8 .277 .321 .359 .681
/広田順 115 434 385 52 93 17 0 5 125 39 4 1 10 -- 33 -- 6 36 5 .242 .311 .325 .636
/与那嶺要 104 437 365 58 112 24 2 6 158 54 13 5 10 -- 57 -- 3 33 9 .307 .405 .433 .838
/宇野光雄 97 347 318 32 86 18 2 4 120 53 5 1 4 -- 24 -- 1 29 11 .270 .324 .377 .701
/岩本尭 109 319 284 35 72 8 6 7 113 46 11 6 10 -- 24 -- 1 34 9 .254 .314 .398 .712
/樋笠一夫 96 311 270 45 69 12 0 12 117 42 5 5 0 -- 41 -- 0 39 5 .256 .354 .433 .787
/柏枝文治 89 242 220 42 75 16 2 9 122 57 6 3 2 -- 20 -- 0 20 6 .341 .396 .555 .950
/手塚明治 55 68 62 5 12 1 0 0 13 9 1 0 2 -- 3 -- 1 4 1 .194 .242 .210 .452
/楠協郎 26 55 50 6 8 1 0 0 9 0 0 0 1 -- 4 -- 0 4 0 .160 .222 .180 .402
/内藤博文 38 45 40 7 8 1 0 0 9 4 3 1 2 -- 3 -- 0 4 0 .200 .256 .225 .481
/小松原博喜 20 35 30 2 4 1 0 0 5 1 0 0 1 -- 4 -- 0 3 0 .133 .235 .167 .402
/藤尾茂 16 17 12 3 2 0 0 0 2 3 0 0 0 -- 5 -- 0 0 0 .167 .412 .167 .578
/中島執 19 13 12 1 2 0 0 0 2 0 0 0 0 -- 1 -- 0 4 0 .167 .231 .167 .397
/南温平 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 -- -- -- --

できごと

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選手・スタッフ

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[3]

表彰選手

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大友工(投手、初受賞)
広田順(捕手、初受賞)
川上哲治(一塁手、2年ぶり6度目)
千葉茂(二塁手、7年連続7度目)
平井三郎(遊撃手、3年連続3度目)
南村不可止(外野手、2年連続2度目)
与那嶺要(外野手、2年連続2度目)

出典

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