道志村

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どうしむら ウィキデータを編集
道志村
日本の旗 日本
地方 中部地方甲信越地方
都道府県 山梨県
南都留郡
市町村コード 19422-1
法人番号 6000020194221 ウィキデータを編集
面積 79.68km2
総人口 1,488[編集]
推計人口、2024年4月1日)
人口密度 18.7人/km2
隣接自治体 上野原市都留市南都留郡山中湖村
神奈川県相模原市足柄上郡山北町
村の木
村の花 ヤマユリ
道志村役場
村長 長田富也
所在地 402-0209
山梨県南都留郡道志村6181番地1
北緯35度31分41.1秒 東経139度2分0.7秒 / 北緯35.528083度 東経139.033528度 / 35.528083; 139.033528
道志村役場
外部リンク 道志村ホームページ

道志村位置図

― 市 / ― 町 / ― 村

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道志村(どうしむら)は、山梨県の南東に位置するである。山梨県の村としては最東端に位置する。道志みち(国道413号線)沿いには大小様々な形態のキャンプ場が30以上存在しており、関東圏はもとより日本でも有数のキャンプ場密集地である。2012年「日本で最も美しい村」連合に加盟。

地理

北東から西南に延びる山間に立地し、村の中央を道志川が北東に向けて流れる。道志川側沿いに国道413号が通っているが、北は道志山塊、南は丹沢山塊と1000mを超える山が連ねているため、上野原市、山北町とを直接結ぶ道路はない。村全体は木の葉の形をしており、葉脈部分が道志みちに当たる。古くから道志七里と呼ばれた山間抜け道沿いの集落であった。

歴史

古代から近世までは甲斐国東部の都留郡に属し、江戸時代には道志村1村であるが32の小字が6組に編成され、組が事実上の村として組ごとの名主が存在していた[1]。木材をはじめとする多くの林産物を生産し、津久井(神奈川県相模原市緑区)の荒川番所を経て移出されていた[2]

1878年(明治11年)7月22日郡区町村編制法の施行により都留郡が南北に分割され、村域は南都留郡に属する。1889年(明治22年)7月1日町村制施行により近世以来の道志村が単独で自治体を形成し、現在に至る。

近代には神奈川県小田原から木地職人が往来して木地細工を行い、村域の木工業は小田原との関わりが強い[3]1924年(大正13年)には道坂隧道が竣工し、1932年(昭和7年)には山伏隧道が開通する[4]1950年(昭和25年)には富士山麓鉄道のバス路線が開通する[5]

2012年(平成24年)10月4日「日本で最も美しい村」連合への加盟が認定された。

横浜市との関係

村役場前にある獅子頭共用栓。横浜市からの寄贈品

1897年(明治30年)に横浜市水道道志川から水道原水の取水を始めた(取水地は相模原市緑区青山)。当時は「赤道を越えても腐らない水」といわれていた[6]

その後の都市化に伴う森林破壊等により、各地で水源となる森林の保全が問題となるが、横浜市は1916年(大正5年)に山梨県より当村内の県有林約 2,800haを取得し水源涵養林の保全に着手、以降現在まで横浜市と道志村は協働して水源林を保全している。

2003年(平成15年)6月12日、道志村村民 653名(全住民の3割超)の賛同をもって住民発議され、横浜市に合併を申し入れた[7]。しかし、距離のある越境飛地となり、また村議会や山梨県などの賛同も得にくい状況であったため横浜市側から断ることとなった。

2004年(平成16年)6月22日に「横浜市と道志村の友好・交流に関する協定書」および「横浜市民ふるさと村に関する覚書」を締結している。

人口


道志村(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


隣接している自治体・行政区

山梨県
神奈川県

行政

  • 村長: 長田富也(2013年7月31日就任)

地域

経済

主な産業 - 農業・観光

教育

中学校

  • 道志村立道志中学校

小学校

  • 道志村立道志小学校

交通

鉄道路線

村内に鉄道路線は通っていない。最寄駅としては富士急行線富士山駅谷村町駅都留市駅。月夜野地区など村東部へは中央本線藤野駅(中央本線の駅としては村には一番近いが、村内から同駅への路線バスはない)、横浜線相模線京王相模原線橋本駅(月夜野バス停より津久井神奈交バス三ヶ木(みかげ)行き乗車。終点で乗り継ぎ)。

路線バス

富士急山梨バス

  • 長又 - 唐沢 - 道志小学校 - 月夜野
  • 富士山駅 - 旭日丘 - 長又 - 唐沢 - 道志小学校
  • 都留市駅 - 谷村町駅入口 - 唐沢 - 道志小学校 - 月夜野
  • 旭日丘 - 長又 - 唐沢 - 道志小学校(4月 - 11月の期間のみ毎日運行)

4つ目の期間限定運行の便を除き、各便とも平日のみ、1~3往復のみの運行(土休日運休、また休校日等運休があるため要事前確認)。このため、山梨県の自治体でありながら11月から4月までの間は休日に公共交通機関で山梨県側から道志村を訪れることはできない。

津久井神奈交バス

山梨県甲斐国)と神奈川県相模国)の県境にある月夜野バス停付近(2003年 7月29日撮影)
相模原市緑区三ヶ木より、県境の両国橋を渡り当村東端の月夜野で折り返す。実質的に現在神奈川中央交通グループ唯一の山梨県内路線となっている(ただし神奈中グループとしての月夜野停留所の所在地は相模原市緑区音久和である)。かつては前述の富士急山梨バスとここで連絡しており、登山客などにも利用されていた。不採算に付き県補助制度を活用した上で、現在では旧津久井町の要請により主に通学の足として維持されている状況である。なお、富士急山梨バスとは路線では接続しているものの、ダイヤ上では現在は連絡していない。2006年現在、毎日2往復のみが運行されている。ただし平日と土休日で運行時間帯は違い、土休日は登山客が利用しやすいダイヤになっている。

道志七里ふれあいバス(運行終了)

  • 長又 - 道志の湯 - 月夜野
2006年6月1日より8月31日まで3箇月間「快適で安心して暮らせる里づくり」の基本方針に基づき、試験的に道志村により運行された路線である。運行されていた当時は、毎日4往復運行で乗車料金は無料であった。

道路

高速道路など有料道路の最寄ICは、前述の二つの一般道を経由し、中央自動車道相模湖IC(村東部の最寄り)、中央自動車道富士吉田線都留IC東富士五湖道路山中湖ICがある。

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

道志の湯(2003年 7月29日撮影)
村営温泉施設。源泉はカルシウム・ナトリウム硫酸塩泉で、pH8.7、17.8のアルカリ性冷鉱泉である。休憩室・食堂・土産物店併設、一部時間帯は路線バスが当施設前(「道志の湯」バス停)まで乗り入れている。また、横浜市民(または在勤・在学)であることが証明出来れば村民と同じ料金で入浴できる(村外600円→村民及び横浜市民390円)。営業日等は公式ホームページ参照。
村の特産品・地元産農産物を集めた直売所などが併設されている。最寄りのバス停は「中山」。詳しくは公式ホームページを参照。
当村面積の約36%にあたる2,873haが横浜市水道局により保全されており、当村と横浜市が共同しボランティアを募っての植樹や森林の手入れといった催しを行っている。
  • 体験農園
  • ギャラリー水源の森・そば処水源の森
漫画家・富永一朗の原画などを常設展示する。そば処では当村産の川魚やクレソンの料理も提供するが営業日に注意。最寄りのバス停は「馬場東口」。
  • みなもと体験館 道志・久保分校 公式HP
廃校になった道志小学校久保分校を利用した体験型施設。食やモノなどの「みなもと」を体験できるほか、環境学習にも力を注いでいる。イベントスケジュール等は公式ホームページ参照。
道志村はキャンプ場銀座と呼ばれるほど、多くのキャンプ場があることでアウトドア好きの間で有名であるが、このうち、道志村観光協会加盟のキャンプ場では平成25年4月27日より横浜市民優待サービスを開始した。利用料金・テントサイト料の割引およびキャンプ用道具の無料貸出など。優待サービス利用には事前申込みが必要。詳しくは道志村観光協会公式HP内「横浜市民優待サービス」を参照。

その他

道志村のNTT加入電話はほとんど道志局収容(市外局番 0554)であるが、当村東端の月夜野地区については道志局から遠く、隣接する相模原市緑区津久井町青根地区が近いため、津久井青根局収容(局番 042-7)になっている。このため、道志局ではサービス開始されていない高速インターネット接続サービスが月夜野地区でのみ利用可能な場合がある。また、月夜野地区は前述のように青根局収容のため、相模原市及び遠く東京都町田市まで市内通話扱いとなる。

脚注

  1. ^ 『山梨県の地名』、p.125
  2. ^ 『山梨県の地名』、p.125
  3. ^ 『山梨県の地名』、p.125
  4. ^ 『山梨県の地名』、p.125
  5. ^ 『山梨県の地名』、p.125
  6. ^ 道志村と横浜市 道志村ホームページ
  7. ^ 広報どうし 2003年7月号 (PDF, 679KB) 2016年1月11日閲覧

外部リンク