平塚競技場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。青緑まにあ (会話 | 投稿記録) による 2012年5月20日 (日) 03:05個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎その他)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

平塚市総合公園 > 平塚競技場
平塚競技場
Shonan BMW スタジアム平塚
平塚競技場
施設情報
所在地 神奈川県平塚市大原1‐1
位置 北緯35度20分36.74秒 東経139度20分28.39秒 / 北緯35.3435389度 東経139.3412194度 / 35.3435389; 139.3412194座標: 北緯35度20分36.74秒 東経139度20分28.39秒 / 北緯35.3435389度 東経139.3412194度 / 35.3435389; 139.3412194
開場 1987年3月
修繕 1994年2月
所有者 平塚市
運用者 平塚市
グラウンド 天然芝(107m×71m)
ピッチサイズ 105m×68m
照明 4基
大型映像装置 オーロラビジョン
使用チーム、大会
湘南ベルマーレ(Jリーグ)
収容人員
18,500人
アクセス
JR平塚駅西口より約2.7キロ(徒歩25分)

平塚競技場(ひらつかきょうぎじょう、Hiratsuka Stadium)は、神奈川県平塚市平塚市総合公園内にある陸上競技場球技場である。施設は平塚市が所有し、運営管理も平塚市が行っている。

なお、横浜市港北区に本社を置く自動車ディーラーのモトーレン東洋命名権を取得しており、2012年3月から「Shonan BMW スタジアム平塚」(略称「BMWス」)の呼称を用いている(後述)。

日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に加盟する湘南ベルマーレのホームスタジアムとして知られるほか、各種陸上競技大会も開催される。

施設概要

  • 日本陸上競技連盟第2種公認
  • トラック:全天候舗装、400m×8レーン
  • フィールド:天然芝(ティフトン419+ペレニアルライグラス)
  • 照明設備:照明塔4基
  • スコアボード:電光式(バックスタンド中央部・下に聖火台有り)
    • 最上段はロールテロップ式のフリーボード(1行・2005年よりカラー)。下部は球技用得点掲示板)
  • 大型映像表示装置:三菱電機オーロラビジョン(アウェイ側ゴール裏スタンド後方・サイズは799インチ。2010年11月設置)
Jリーグの試合ではこの大型ビジョン設置後、電光掲示をこちらで使用しており、中央部の得点掲示はほとんど使われていない。
  • 収容人員:18,500人(消防法により実際は14,000人程度)

施設について

  • 当初はメインスタンドのみ座席、ゴール裏とバックスタンドは芝生席で約1万人収容だったが、湘南ベルマーレがJリーグ昇格を果たした1993年末からの突貫工事で芝生の張替え、メインスタンドの座席改修、バックスタンド(ベンチタイプのイス席)とゴール裏(立見席)の新設によって、18,500人収容に改築された。
  • 改修前の芝生は、『高麗芝』が使われていた。
  • ゴール裏のスタンドは,2000年のベルマーレのJ2降格以後、しばらくベルマーレの開幕戦・ゴールデンウィーク中の試合・上位同士の対戦など、特に観客動員が見込める試合以外では開放してこなかったが、J1昇格争いで観客数が増加し、2009年9月13日の横浜FC戦で応援がゴール裏側に移されたため、それ以降のホームゲームではホーム側ゴール裏スタンドは常時開放されている。
  • 設備上は場内をコンコースで一周する事が可能だが、各スタンドを繋ぐ箇所が大人数通行するには十分な幅とは言えないので、試合開催時はメインスタンド・バックスタンド(ホーム/アウェイ)・ゴール裏(ホーム/アウェイ)と5ブロックに独立したスタンドとなる。その為、場内で待ち合わせ等する際には、予め入場する位置を確認する必要がある。
  • ゴール裏のスタンドは、将来メイン・バック両スタンドと直結する2階席を設置することを念頭において設計(基礎工事)を実施したが、現状増築を実施するめどは立っていない。
  • 屋根はメインスタンドの中央付近にのみ設置されている。
  • 大型映像装置設置以前、サッカーのメンバー表はベンチ裏にアクリル板で表示する方法を取っていた。試合開始前のスタメン発表、および選手交代時はバックスタンド中央の電光板の簡易フリーボードにも選手名を表記したことがある。なお使用されたものは原則として全て保存してあり、その数は約1000枚(板を両面とも使用したため、表示選手数は約2000人分)に及ぶ[1]
平塚競技場バックスタンド
平塚競技場メインスタンド
平塚競技場大型映像装置

施設命名権

2011年8月、平塚市は新たな財源確保のため、3年契約、年間2000万円以上の条件で平塚競技場の施設命名権販売を開始した。[2]。公募の結果、ドイツ大手自動車会社であるBMWの正規ディーラーのモトーレン東洋(ジャスダック上場企業であるサンオータスの子会社)が応募し、命名権を取得した(2012年3月1日から3年間、年額2,000万1円)[3][4]。2012年3月1日より、「Shonan BMWスタジアム平塚」(略称BMWス)の呼称を使用している。

歴史

  • 1987年 - 旧農林水産省果樹試験場跡地に整備された平塚市総合公園の中核施設としてオープン。
  • 1992年 - ベルマーレのホームスタジアムとなる。
  • 1993年 - ベルマーレに対して、Jリーグ側から昇格に際し、競技場の基準不足が指摘される。昇格見送りの可能性もあったが、秋に平塚市が急遽補正予算を組み、シーズンオフの12月にスタジアム改修工事着工。
  • 1994年 - 2月、バックスタンドとゴール裏の立見席が完成。
  • 2002年 - 5月20日サッカーナイジェリア代表2002 FIFAワールドカップの事前キャンプ地として使用し(31日まで)、横浜F・マリノスとベルマーレを相手に2試合の国際親善試合を実施。
  • 2002年 - 11月9日1995年から1998年までベルマーレで活躍した中田英寿が付けた背番号『7』にちなみ、7ゲート(ホーム側バックスタンド)の入口は『7番 HIDEゲート』と称し、当時身に付けていたデザインのユニフォーム(背中)をモチーフにしたプレートが埋め込まれた。
  • 2006年 - JリーグからJリーグアウォーズでベストピッチ賞を受賞。(J2クラブのスタジアムとしては初受賞)
  • 2009年 - ベルマーレがJ2を3位で終え、11年ぶりのJ1昇格を果たす。
  • 2010年 -
    • 2月20日 J1昇格記念試合「We’re back」と称し、ベルマーレOB対同じくOBの中田英寿が率いるTAKE ACTION F.C.が対戦。
    • 11月20日 J1第31節に行われたベルマーレ対名古屋グランパス戦で名古屋がJリーグ初優勝を決める。
    • 11月28日 バックスタンド裏に大型映像表示装置を設置し、この日より稼動を開始(詳細は下述)。
  • 2012年 - 施設命名権の導入により、Shonan BMW スタジアム平塚へ改称。

現在の問題点

前述の通り、開場から20年以上が経ち、興行に際し、下記の様々な問題が生じてきている。

  • メイン並びにバックスタンドの老朽化(特にバックスタンドは短工期で増設されたためか、経年以上の劣化が目立つ)
  • 競技場のバリアフリー化(現在、車椅子席はアウェイ側バックスタンドの軒下に設けられているが、観やすい環境とは言い難い) など

ベルマーレが2007年に昇格争いに加わるようになった辺りからサポーターの間で要望論がにわかに出てきたが、常時ゴール裏を開放できないクラブの集客状況では議論も立ち消えになっていた。しかし、2009年6月にJリーグ側から改善要望書が提出された事で再び要望が高まってきていた。なお、競技場は開催条件を満たしているので、J1に上がれる成績にもかかわらず昇格が見送られるような事態にはならないが、要望書が提出された事自体が異例である。この直後に平塚市議会で議題として取り上げられたが、財政の都合上もあり、大規模な改修には慎重な姿勢を取っていた。

ベルマーレがJ1昇格を決めた後日、平塚市が大型ビジョン設置に向けて検討を開始していることが報道され、2010年2月に同年秋ごろをめどに業者からのリースという形で大型映像装置を取り付ける方針を正式に決めた。サイズは799インチ(幅17.6m、高さ10m)、アウェーゴール裏立見席付近への設置を予定しており、まず6年間(2015年度まで)のリース契約を結び、それ以後は改めて調整するという。[5]

その後、2010年7月定例平塚市市議会にて映像装置の設置が正式決定し、次のような概要が発表された。[6]

  • 設置場所、サイズは当初発表通り
  • LED方式・ハイビジョン画像にも対応
  • サッカー・ラグビーなどの球技の他、陸上競技にも対応しており、各種レースの出走選手や結果表示、また動画映像の取り込み(生中継映像も)が可能となっている。
  • 8月上旬に着工・11月中旬竣工、11月28日のベルマーレ対セレッソ大阪戦から稼動を開始。
  • リース期間は2010年12月1日から2015年11月30日の5年間(リース契約先・三菱電機クレジット株式会社)とし、毎月445万4596円、5年間総額2億6721万5760円(保守点検含む)のリース料を支払う。リース期間終了後は平塚市に無償譲渡という形で寄贈される。

その他

  • ベルマーレのホームゲーム以外にもなでしこリーグ日テレ・ベレーザの主催試合や関東大学サッカーリーグの試合などもそれぞれ年に2-3試合程度行われる。また、試合のない日には陸上トラックが平塚市民に開放されている。また1994年Jリーグ第1ステージ・横浜ダービー横浜マリノス横浜フリューゲルス)の横浜Mの主催試合が開催された。(横浜市三ツ沢公園球技場が芝生張替え工事を行っていたためにベルマーレの許諾を得ての特例開催だった)
  • コンサドーレ札幌1996年ジャパンフットボールリーグにてヴァンフォーレ甲府との主管試合をここで行っている。これは本拠地の札幌厚別公園競技場[7]がスタンドの改修と積雪による休館期間中であったための処置だった。
  • ベルマーレの試合では、平塚駅や小田急小田原線伊勢原駅と総合公園内・南側駐車場の臨時乗降場を結ぶシャトルバスが運行される。
    • 平塚駅北口11番乗り場からはキックオフ3時間前より随時運行(所要時間10分、運賃大人170円・子供90円)
    • 伊勢原駅南口からはキックオフ2時間前と1時間前の2本のみ運行(所要時間25分、運賃大人310円・子供160円)。
    • 帰りのシャトルバスは上記の臨時乗降場より試合終了後50分後を目処に最終便が出るように随時運行する。
  • 上記のシャトルバスが運行しない時間帯や運行されない場合は通常の路線バスを利用する。
    • 平塚駅北口4番乗り場からは神明経由・田村車庫行き(平67)を除く全てのバスで、「総合公園」で下車。(運賃は上記の平塚発のシャトルバスと同額の大人170円・子供90円。)
      • メインスタンドへは平63・平68・平86の横内経由と平62(平日のみ)に乗車し「西新町」で下車した方が近くて便利。(運賃は上記の平塚発シャトルバスと同額の大人170円・子供90円。)
    • 伊勢原駅南口1番2番乗り場からは平塚駅北口行きで「共済病院前・総合公園西」で下車。(運賃は上記の伊勢原発シャトルバスと同額の大人310円・子供160円。)ただしふじみ野経由(平92)では遠回りのルートを通るので、所要時間や運賃がさらに掛かるので注意が必要。
    • なおシャトルバス・路線バスともにPASMOSuicaが利用できる他、土日祝日や夏休みなどの長期休暇・ゴールデンウィークには小人運賃が現金のみ50円で利用が出来る。
  • 平塚競技場での試合結果により、対戦チームのJ1昇格が決まる事が比較的多い。2000年にはコンサドーレ札幌2001年には京都パープルサンガと続き、2006年には柏レイソルが最終節でのJ1昇格を決めた。
  • バラエティ番組のスポーツ企画の収録に使われることがある。(例:クイズプレゼンバラエティー Qさま!!など。)

脚注

  1. ^ 球場ネームプレート「中田」「反町」ら財政難で売却へ…湘南 - スポーツ報知2010年11月29日
  2. ^ 8月定例市長記者会見 「平塚競技場」のネーミングライツスポンサーを募集”. 神奈川県平塚市・記者発表資料 (2011年8月18日). 2010年12月28日閲覧。
  3. ^ 平塚競技場のネーミングライツスポンサーと愛称が決定”. 神奈川県平塚市・記者発表資料 (2011年12月16日). 2011年12月28日閲覧。
  4. ^ 当社子会社における平塚競技場ネーミングライツ取得について (PDF) サンオータスプレスリリース 2011年12月16日
  5. ^ 2月定例市長記者会見・平成22年度当初予算(案)を編成 神奈川県平塚市・記者発表資料 2010年2月10日
  6. ^ 出典・平塚市ホームページ 7月定例市長記者会見・平塚競技場大型映像装置の設置(2010年7月22日発行)
  7. ^ 現在は札幌ドームと折半開催で本拠地となっている。前身母体東芝サッカー部はこの前年まで神奈川県川崎市が本拠地であった

外部リンク