ジ〜ン

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TBS放送センター(東京都港区)。中央にジ〜ンを掲げている。

ジ〜ンは、東京放送ホールディングス(→TBSホールディングス)とTBSテレビ(TBS TV)、TBSラジオ(TBS R)、日音などTBSグループ各社、JNN/TBSネットワーク各社の2020年3月まで使用されていた統一シンボルマーク社章

概要

東京放送(→東京放送ホールディングス→TBSホールディングス)(以下、TBS)が2000年2月に、一般募集した作品の中から選定した[1][2]。「人」の字(顔の頭部の上には電波アンテナがある)がモチーフであり、送り手も受け手も人だという意味が込められる。制定時のスポットCMには、進藤晶子(当時TBSアナウンサー)が出演した。

基本的にTBSテレビ製作番組のクレジットで使われ、JNN各局(ネット局)製作の全国ネット番組でも使われることが多い(例:「製作著作 MBS(ジ〜ン)」)。TBSテレビでは局のシンボルマークとしてマスコットキャラクターのBooBoとともに使用しているため、ローカル番組も含め一部を除いたほとんどの自社製作番組で表示される(後述)ほか、TBSテレビの社旗に使用されたり、テレビカメラや取材で使うマイクなどの放送機材にもジ〜ンのシールが貼られている。2020年の現行ロゴに変更までTBSテレビの地上デジタル放送でのウォーターマークにも使用されていたほか、TBSテレビ発売のDVDパッケージや、ロゴムービーでも見られる。

TBSラジオでは、一時期(分社化前)は使用されていたが、2001年からは独自のロゴに変更されたものの、一部で使用されている格好となった(番組表では左上にジ~ンが添えられていた)。ラジオ直系のTBSハウジングでは2020年3月まで使用されていた。 

2020年4月1日より、テレビ・ラジオを含むTBSグループ全体の新CI導入に伴いロゴマークが変更され、それに伴い旧ロゴとジ〜ンはその前日となる2020年3月31日をもって使用終了(廃止)となった[3]。これに伴いテレビ番組での製作著作クレジットでは、2020年4月1日より旧ロゴと共にジ〜ンマークも廃されており、その他の機材やテレビ中継車のデザイン、TBS関連の各種印刷物など、これまでジ〜ンマークを使用していた箇所からも廃された。

ジ〜ンが外されていた事例

ただし、TBSネットワーク扱いの全国ネット番組でも一部の番組では表示されない。TBSテレビ単独制作の番組であっても『紳助社長のプロデュース大作戦!』や『お茶の水ハカセ』、『もてもてナインティナイン』(各番組とも既に終了)、『金スマ』、TBSテレビ・テレパック共同制作の2時間ドラマを含むテレビドラマ(例・『浅見光彦シリーズ』、『Wの悲劇』(テレビドラマ版))など製作著作クレジットに表示されていない番組があるほか、TBSテレビ発で系列外局への時差ネットがある番組では基本的には外される[4]。しかし系列外ネットがあっても例外として表示されるケースがある[5]。また、2010年秋以降の一部単発特別番組では制作クレジットが「TBS」ではなく「TBSテレビ」と表記され、ジ〜ンの併記がない例がある。その一方で、TBSテレビの深夜アニメ枠(アニメリコ)の一部の作品は関西圏の独立局にネットする作品があるが、関西圏では独立局でネットする作品でも製作著作クレジットにジ〜ンが付けられる。また、アニメリコ作品の番宣ポスターにもジ〜ンが表記される。一方で2009年以降、毎日放送製作アニメは全国ネットであってもジ〜ンは付けられない。

JNN排他協定との兼ね合い

JNN排他協定により全国同時ネットの義務付けなどの拘束が発動するニュース番組は名目上加盟全局による共同制作となるため、協定の例外扱いでTBS製作著作としてエンディングにクレジットが表示される『JNN報道特集』(現・報道特集)や、週末の『JNNニュース』のエンドクレジットを除き表示されない。ただし、TBSテレビ本社Nスタジオ内にあるジ〜ンのオブジェをCM前カットに写したりする場合がある。

2000年4月から2007年3月まで、JNNニュースの項目テロップの左下に「ジ~ン」が添えられていた。

系列局の対応

TBSテレビ以外のJNN系列局製作番組では、局によって全国ネット番組でもジ〜ンを一切使わないことがある。例えば中国放送ではジ〜ンに代えて自社のキャッチコピーである「広島家族 RCC」ロゴ(2012年から)を使うか、正式な局ロゴのみの表示のどちらかとなる(逆にローカル放送でも、TBSテレビが制作協力に参加する場合はTBSのロゴにジ〜ンを併記することがある)。

またCBCテレビ毎日放送ではネット局があってもローカルセールスベースの番組販売形式で展開される番組[6]ではローカル番組と同様の扱いとなり、購入する局にTBSテレビが含まれていてもジ〜ンが外されることがある。かつてはCBCテレビ制作のJNNネットワークセールス番組でも同時ネット局もしくは放送対象地域にTBSテレビが含まれない場合[7]、ジ〜ンを外していた。CBCテレビでもキユーピー3分クッキングで表示される。

民教協との兼ね合い

なお、JNNと民間放送教育協会の両方に加盟している局[8] が、『日本のチカラ』や『民教協スペシャル』で持ち回りの制作局となった場合、関東地区ではテレビ朝日での放送、かつ送り出しもテレビ朝日となることがある[9] ため、ジ〜ンは表示されない[10]。局によっては民教協番組に限って制作クレジットをTBSネットワーク向け番組の標準形式である略称ロゴではなく正式社名で出すこともある[11]。民教協スペシャルが民放連賞放送文化基金賞ギャラクシー賞を受賞して全国ネットでの再放送となった場合も、民教協加盟社同士のネット回しが原則となるためTBSテレビでは放送されず、ジ〜ンが後から付けられることはない。

脚注

  1. ^ TBSシンボルマーク”. 2001年10月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年1月14日閲覧。
  2. ^ シンボルマーク”. 2002年2月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年1月14日閲覧。
  3. ^ 日音TBSハウジングの公式ホームページには残存していたが、2022年6月現在では削除された。
  4. ^ 2022年6月現在では日本テレビ系列局秋田放送にも時差ネット扱いで放送された『新幹線変形ロボ シンカリオン The Animation』がこれに該当していた。
  5. ^ 日曜劇場』、『世界・ふしぎ発見!』、『人生最高レストラン』等(更に過去には『COUNT DOWN TV』や『チューボーですよ!』、『新チューボーですよ!』なども)系列局不在地域の日本テレビ系列局(秋田放送福井放送四国放送)にもスポンサードネットされる番組と、テレビアニメの場合、『それでも町は廻っている』以降の作品。それ以前の作品は系列外ネットがあった場合、表示されることはなかった。
  6. ^ CBCテレビ制作では『ノブナガ』『スジナシ』、毎日放送の場合は『ロケみつ』『よしもと新喜劇』などがある。
  7. ^ キユーピー3分クッキング』(CBCテレビ版:2011年4月よりジ〜ンを使用)や『燃えよドラゴンズ!』(特にセ・パ交流戦)で対戦相手のチームの地元局へ2局ネットする場合などが実例。2局ネットの相手がTBSテレビ(この場合CBCテレビでも『侍プロ野球』名義)・中国放送(中国放送は『RCCカープデーゲーム中継/カープナイター』に改題)の場合CBCテレビのロゴにジ〜ンが付く。TBSテレビ技術協力によるCBCテレビ自社制作の時は、TBSテレビのロゴにジ〜ンが付く。
  8. ^ JNN加盟28局中16局。五社連盟加盟局では北海道放送RKB毎日放送が該当する。1992年(平成4年)までは毎日放送、1973年(昭和48年)まではCBCテレビも該当していた。
  9. ^ 民教協加盟局に朝日放送テレビメ〜テレといったANN系列の有力局があるため。『民教協スペシャル』では制作が地方加盟局であっても、営業はテレビ朝日が行いネットワークセールス扱いで送出し、提供クレジットもテレビ朝日の書式で表記される(制作局単独での再放送を除く)。
  10. ^ この場合、過去に制定されていたテレビ朝日のネットワークシンボルも表示されていなかった。
  11. ^ 略称表示は必ずしも義務付けられていないため、一時期RSK山陽放送発の全国ネット・ブロックネット番組で使われていた他(2014年からは『RSK(+ジ〜ン)』表記に変更)、それ以外の局でもローカル番組やブロックネット番組で散見されるほか、2020年の『ダンロップフェニックストーナメント』では宮崎放送の製作著作クレジットで和文ロゴが使用されていた(スタッフクレジットはは『mrt』ロゴを使用。毎日放送は『MBS』の略称ロゴで表示)。かつてはCBCテレビや毎日放送が正式社名を中心に使用していた。

関連項目