日産・プレサージュ

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プレサージュPRESAGE )は、日産自動車が生産していたミニバン乗用車である。生産は初代は栃木工場で、2代目は九州工場で行われた。

歴史[編集]

初代 U30型(1998年-2003年)[編集]

日産・プレサージュ(初代)
U30型
前期型(1998年6月-2001年8月)
1998-2001 NISSAN Presage.jpg
前期型リア
1998-2001 NISSAN Presage rear.jpg
前期型室内(アクシス)
Nissan-Presage axis-u30 1998-dashboard.jpg
販売期間 1998年-2003年
乗車定員 7/8人
ボディタイプ 5ドア ミニバン
エンジン VQ30DE 3.0L V6 220PS
KA24DE 2.4L 直4 150PS
QR25DE 2.5L 直4 165PS
YD25DDTi 2.5L 直4 150PS
変速機 4速AT (E-ATx)
駆動方式 FF/4WD
サスペンション FF車
前: ストラット式
後: マルチリンクビーム式
4WD車
前: ストラット式
後: マルチリンク式
全長 4,755mm
全幅 1,770mm
全高 1,720-1,725mm
1,700mm(後期型HWS[1]
ホイールベース 2,800mm
車両重量 1,550-1,810kg
-自動車のスペック表-

1998年6月23日に発売。N30型ルネッサプラットフォームをベースにオデッセイの対抗車として設計された[2]。地上高の高いルネッサをベースとしたため、高床パッケージングとなり、販売は伸び悩んだ[3]。また、全ドアがヒンジドアのオデッセイの対抗車として開発されたため、プレーリージョイに採用されたスライドドアは採用されず[2]、後席ドアも前席ドアと同じ前ヒンジドアを採用した。

エンジンは、V型6気筒3.0LのVQ30DE型ガソリンエンジン、直列4気筒2.4LのKA24DE型ガソリンエンジン、新開発の直列4気筒・直噴ディーゼル2.5LのYD25DDTi型インタークーラー付ディーゼルターボエンジンの3種類で、全車4速オートマチックが組み合わせられた。

年表[編集]

  • 1998年6月23日 - 発売。「ミニバン・クルーザー」をコンセプトに、本格的なグランドツーリング性を実現した新型高級ミニバンというコピー。月販目標は6,000台。取り扱いは日産店(ブルーバード販売会社 現ブルーステージ)。発表展示会は7月45日。同日、オーテックジャパンより特別仕様車アクシスも発売。
    • 11月4日 - CIIをベースにエアロパーツやクロムカラーコートアルミホイールを装着した「PACIFIQUE(パシフィーク)」を追加。インテリアはブルー基調の木目調を採用。ボディカラーにツートーンが設定された。
  • 1999年5月27日 - 「パシフィークホワイトパールエディション」を追加。パシフィークをベースに、特別塗装色であるホワイトパール(3コートパール)を採用したほか、内装をベージュにするなどを行なった。
    • 10月1日 - 「CIIIリミテッド」を追加。CIIIをベースとし、3本スポーク木目ステアリング、本革巻コンビステアリング、木目調シフトノブ、16インチアルミホイールなどの装備が追加された。また、CIIIリミテッド専用のオプションとして、本革パッケージが設定された。
  • 2000年1月19日 - 同年3月末までの期間限定車「NAVIエディション」を発売。CIIをベースとし、カーナビとアルミホイールが標準装備となった。また、インテリアには木目調のオーディオパネルなども装備された。専用色として、ホワイトパール(3コートパール)、プラチナシルバーメタリックが設定された。
    • 4月3日 - VQ30エンジンを搭載するグレードの名称をクルージングシリーズに変更し、装備と価格を変更。特別仕様車、NAVIエディションIIを発売。NAVIエディションのボディカラーにブラックを追加し、期間限定ではなくカタログモデルへ変更。
    • 6月6日 - NAVIエディションIIが装備を一部変更し、NAVIエディションIIIとなる。
    • 6月8日 - kid'sバージョン登場。KA24を搭載したCIIをベースに、専用シート生地や電源コンセントなどを装備。
    • 11月1日 - CIとCIIの間のグレードとしてCスプレンド登場。KA24エンジンとYD25エンジン搭載車のグレードの一部廃止と名称と装備の変更。
  • 2001年8月29日 - マイナーチェンジ。フロントグリルやヘッドランプ、リアコンビネーションランプ、クォーターウインドウ端のプレサージュのロゴがなくなるなどの外装、パネルやステアリングなどの内装を変更。エンジンはKA24DE型エンジンとYD25DDTi型エンジンが廃止され、QR25DEエンジンが追加された。装備が変更されたのに伴い、グレード名が変更された。また、パシフィークがハイウェイスターに、アクシスがライダーにそれぞれグレード名変更。

2代目 U31型(2003年-2009年)[編集]

日産・プレサージュ(2代目)
U31型
前期型(2003年7月-2006年5月)X 3.5
2003-2006 NISSAN PRESAGE X 3.5.jpg
前期型X 3.5 リア
2003-2006 NISSAN PRESAGE X 3.5 rear.jpg
販売期間 2003年 - 2009年
乗車定員 8人
ボディタイプ 5ドア ミニバン
エンジン QR25DE 2.5L 直4 163ps
VQ35DE 3.5L V6 231ps
変速機 エクストロニックCVT
4速AT (E-ATx)
駆動方式 FF/4WD
サスペンション 前: ストラット式
後: マルチリンク式
全長 4,840mm(前期型標準車)
4,870mm(前期型HWS[1]
4,865mm(後期型)
全幅 1,800mm
1,825mm(HWS[1]
全高 1,685mm(FF車)
1,695mm(4WD車)
ホイールベース 2,900mm
車両重量 1,690-1,860kg
プラットフォーム FF-Lプラットフォーム
-自動車のスペック表-

2000年ごろには開発が開始され[4]2003年7月24日にモデルチェンジ。目標月間販売台数は5000台。プラットフォームFF-Lプラットフォームを採用した。後席ドアには新たに両側スライドドアが、リヤゲートにはガラスハッチが採用された。なお、2列目助手席側のシートは横へスライドさせることができるようになっており、キャプテンシート2人掛けとベンチシート3人掛けとを使い分けることができる。また、先代ではその高床パッケージングが不評であったが、ティアナなどのセダンにも用いられるプラットフォームを使用することにより低床化がなされた。

2006年5月29日には大幅なマイナーチェンジが行われ、それまでの「地味」な印象を廃し、車内外ともにデザインが大幅に変更されたが、これに当たってはフルモデルチェンジに近いマーケティングリサーチが行われた[5]

なお、初の海外販売として香港に輸出が行われ、追ってシンガポールへも輸出が開始された。ただし、2.5Lエンジン搭載車のみの輸出に留まっている。

メカニズム[編集]

エンジンはV型6気筒 3.5L VQ35DE型と、直列4気筒 2.5L QR25DE型の2種類が搭載される。初代に設定されていたディーゼル車は設定されない。VQ35DEエンジン搭載車には、エクストロニックCVTが組み合わせられ、QR25DEエンジン搭載車には4速ATが組み合わせられる。先代は他の日産製RVに多かった前輪のみベンチレーテッドディスクブレーキであったがこの代より4輪ディスクとなった。

また、2006年5月のマイナーチェンジでは、メカニズム的には大きな変更はなかったが、エンジンの静寂性が向上された[6]

デザイン[編集]

後期型 室内

車名のロゴは「Presage」から日産の統一書体NE-01の「PRESAGE」に変更され、同時にプレサージュのエンブレムが廃止されて日産のCIに変更された。

インパネには、プラットフォームを共有するクエストにも採用されたセンターメーターがとられていたが、2006年5月のマイナーチェンジを受け廃止された。なお、クエストについても同年にセンターメーターが廃止され、後のエクストレイルのフルモデルチェンジを機に日産製のモデルからセンターメーター車は完全に廃止され、三菱自動車工業ekワゴンからのOEM車であるオッティも、ekワゴンのフルモデルチェンジでセンターメーターが廃止になり、そのOEM車であるオッティもフルモデルチェンジの機に名称変更されたデイズの販売開始により生産終了となった。これにより、販売ラインナップから日産のセンターメーター車は完全に無くなった。

このマイナーチェンジではエクステリアデザインも大きく変更され、同社のSUVであるムラーノと共通テーマを持つフロントとなった。また、後期型ハイウェイスターのバンパーにはエルグランドハイウェイスターのテーマが継承されている[4]

ラインアップ[編集]

グレード構成は当初、16インチアルミホイールなどを装備する上級グレードの「X」、16インチフルホイールカバーを装備する「V」、専用フロントグリル、バンパー、17インチホイールを装備する「ハイウェイスター」が用意され、3.5L車は「X」のみに用意された。その後2005年12月のグレード構成見直しにより、標準車のグレード名称が下から「250XG」、「250XGエアロ」、「350XV」となり、排気量がグレード名に付属するようになった。

2006年5月のマイナーチェンジの際にもグレード構成の変更が行われ、下から「250XE」、「250XG」、「250XL」となり、ハイウェイスターのみに3.5Lと2.5L両方のエンジンが用意された。なお、250XEについては2007年6月のマイナーチェンジで250XGに統合された。

年表[編集]

  • 2003年7月24日 - 発売。
  • 2004年5月12日 - 「V Limited」を追加。Vにスライドドアオートクロージャー、インテリジェントキーなどの装備を追加。専用色としてのファウンテンブルーパールメタリックが用意された。
    • 10月19日 - 一部改良。フロントグリルのメッキ化など、ハイウェイスターの外装を一部変更したほか、全グレードの内装および装備を変更。オーテックジャパンによる特別仕様車「ライダーS」を追加設定。
  • 2005年4月28日 - 特別仕様車、「Vエアロ」を追加。Vにハイウェイスターのエアロを中心とした装備を装着したグレード。特別仕様車、「Rider α」を追加。Riderに、Rider Sの内装や専用フロアカーペット、スーパーサウンドシステム、キセノンヘッドランプなどを装備したグレード。
    • 12月27日 - マイナーチェンジ。グレードの見直しと法規改正によるヘッドランプレベライザーの採用などが行われた。
  • 2006年5月29日 - マイナーチェンジ。フロントマスクとインパネを大幅に変更。グレードも整理され、3.5Lエンジン搭載車は4WDが廃止されFFのみとなり、ハイウェイスター、ライダー、ライダーSのみとなった。新たに「ライダーαII」が追加された。
    • 12月19日 - 特別仕様車「250ハイウェイスターJ」を追加。250ハイウェイスターをベースに、16インチタイヤを装着するなど、装備を一部省略したグレード。
  • 2007年6月7日 - 一部改良。グレードの見直しが行われ、特別仕様車の250ハイウェイスターJをカタログモデルとして追加。エクステリアでは、250XGと250XLのフロントグリル、バンパーが変更された。ほかには、メーカーオプションのナビがHDDとなり、またiPodの曲をワイヤレスで聞くことが可能になったなど。
  • 2008年10月30日 - 一部改良。カーウイングスナビゲーションシステム(HDD方式)装着車にETCユニットを標準設定とし、一部グレードにオプションで設定していたプラズマクラスターイオンフルオートエアコン、運転席・助手席SRSサイドエアバッグシステム、SRSカーテンエアバッグシステムを全車標準装備となった。
  • 2009年8月 - ライバル車のモデルチェンジによる販売台数の減少や、上位モデルであるエルグランドに2,500ccグレードが登場し人気が低下したことなどを受けて生産が終了。

車名の由来[編集]

予感」を意味するフランス語「Presage」から。

脚注[編集]

  1. ^ a b c ハイウェイスターの略
  2. ^ a b 新車試乗記 第280回 日産 プレサージュ ハイウエイスター G パッケージ MOTOR DAYS
  3. ^ 試乗レポート 日産 プレサージュ Car@nifty
  4. ^ a b 新型プレサージュのすべて デザイン・インタビュー
  5. ^ 新型プレサージュのすべて 開発ストーリー
  6. ^ 新型プレサージュのすべて メカニズム詳密解説

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]