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=== 主なスタッフ ===
=== 主なスタッフ ===
; 2016年時点
; 2017年時点
* 技術統括:三浦宏一
* 音声統括:五十嵐公彦
* 照明:古川雅士
* 美術:本橋智子
* 宣伝:松坂忠光
* 技術協力:[[テクノマックス]]、[[タムコ|TAMCO]]、[[千代田ビデオ]]、サークル、[[KDDI]]、バンセイ
* 技術協力:[[テクノマックス]]、[[タムコ|TAMCO]]、[[千代田ビデオ]]、サークル、[[KDDI]]、バンセイ
* 美術・照明協力:[[テレビ東京アート]]
* 美術・照明協力:[[テレビ東京アート]]
* 構成:尾関恩(以前は監修)、カミヤチョウ、オオガネクヨシタカ(全員第40回)
* 監修:尾関恩
* 副音声演出:祖父江里奈(第40回)
* 制作進行:角田康治、溝田和史
* AP:水野亮太
* AP:水野亮太
* 総合演出:小比類巻将範(第39回)
* 中継ディレクター工藤里紗、小平英希、[[高橋弘樹]]、山田翔太、小比類巻将範(第39回では総合演出、野口詠介
* プロデューサー神山祐人(第39回)
* 総合演出杠政寛(第40回)
* チーフプロデューサー:澤井伸之(第39回、以前はプロデューサー
* プロデューサー:神山祐人(第39回 - )小高亮(第40回
* チーフプロデューサー:澤井伸之(第39回 - 、以前はプロデューサー)
* 制作協力:[[テレビ東京制作|PROTX]]、カメレオンフィルム、[[ホールマン|SPGホールマン]]、BMC
* 制作協力:[[テレビ東京制作|PROTX]]、カメレオンフィルム、[[ホールマン|SPGホールマン]]、BMC
* 協力:隅田川花火大会実行委員会
* 協力:隅田川花火大会実行委員会
* 製作著作:テレビ東京
* 製作著作:テレビ東京


=== 以前のスタッフ ===
=== 以前のスタッフ ===

2017年7月29日 (土) 13:36時点における版

隅田川花火大会
Sumidagawa Fireworks Festival
スカイツリーと花火
スカイツリーと花火
概要
開催時期 7月最終土曜日
初回開催 1978年
会場・場所 隅田川近辺(浅草向島周辺)
1.桜橋下流 - 言問橋上流
2.駒形橋下流 - 厩橋上流
打ち上げ数 20,000 - 22,000発
主催 隅田川花火大会実行委員会
協賛 アサヒビール
協力 テレビ東京
人出 948,000人(2009年)
外部リンク 公式サイト
備考
当日中止の場合は翌日に順延(翌日が国政選挙の投票日の場合は順延せずに中止)。
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広重「名所江戸百景」に描かれた両国花火
スカイツリー開業後初となる隅田川花火大会の様子。

隅田川花火大会(すみだがわはなびたいかい)は、東京都隅田川沿い(台東区浅草(右岸)・墨田区向島(左岸)周辺)の河川敷において毎年7月最終土曜日に行われる花火大会である。毎年8月に開催される江戸川区花火大会とともに東京二大花火大会の一つに数えられる。

概要

この大会は、大飢饉とコレラの流行によって、江戸で多くの死者が出た1732年、8代将軍・徳川吉宗が大川端(現在の隅田川河畔)で催した、「川施餓鬼」(死者の霊を弔う法会)に遡る。1733年7月9日(享保18年5月28日)、幕府は前年にならって川施餓鬼とあわせ、慰霊と悪病退散を祈願する目的で、両国の川開きの日に水神祭を実施。その際に花火を打ち上げたのが、現在の花火大会のルーツとされる。この当時は20発前後の花火で、かなりのんびりとしたものであった。打ち上げは最初期は鍵屋が担当した。歴史は鍵屋のほうが古く、江戸での創業は1659年。7代目鍵屋の番頭(玉屋清吉、のちの玉屋市兵衛)が暖簾分けで、1808年に玉屋を創業し、2業者体制となり、双方が腕を競いあっていた。

鍵屋と玉屋は異なる打ち揚げ場所から交互に花火を揚げたため、観客は双方の花火が上がったところで、よいと感じた業者の名を呼んだ。これが、花火見物でおなじみの「たまやー」「かぎやー」の掛け声の由来といわれる。当時評判がよかったのは玉屋のほうで、「玉やだと又またぬかすわと鍵や云ひ」と川柳にあるように、玉屋の掛け声ばかりで鍵屋の名を呼ぶものがいない、といわれた時代もある。ただし、玉屋は幕末期(1843年)に失火事故を起こし、半丁ほどの町並みを焼失させた罪で、江戸処払い(追放)を命じられ、1代限りで断絶した。ただし、その後も江戸のすぐ近くで細々と営業していたという説もある。一方の鍵屋は、日本最古の花火会社「株式会社宗家花火鍵屋」として現存している。因みに、それまで難しい技術とされていた、同心円状に飛散する花火を明治期に及させたのが鍵屋である。

日本で最初に花火を観賞した人物は、一般的には徳川家康と言われている。江戸時代に書かれた「駿府政事録」などに、1613年、イギリス国王使節ジョン・セーリスが駿府城を訪れた際、中国人を使って、家康に花火を見せたという記述が残されている。この時の花火は現在の打ち上げ花火とは異なり、竹筒から火の粉が噴き出す単純なものであった。これを機に家康が三河の砲術隊に命じて、観賞用の花火を作らせるようになったのが、日本における花火の起源とされる[1]

両国川開きの花火は、明治維新第二次世界大戦などにより数度中断した。1961年から1977年まで、交通事情の悪化や、隅田川の水質汚濁による臭害等により中断するが、1978年に現在の「隅田川花火大会」に名称を変えて復活し、以後毎年続けられている。

毎年100万人近い人出が見込まれるこの大会は、桜橋下流から言問橋上流までの第1会場と、駒形橋下流から厩橋上流の第2会場合計で2万発以上の花火が打ち上がり、同時に、花火コンクールが行われる。

なお、3年に一度7月に参議院議員選挙が行われるため、その年の開催日(土曜日)の翌日が選挙投票日にあたる場合、開催日が雨天や強風の場合の順延はなし(事実上中止)となる。2016年東京都知事選挙が実施された第39回大会(2016年)も同様である[2]。これは投票所が花火大会会場内にあるため、安全上の理由によるものである。

2011年東日本大震災の影響で都内の花火大会が次々と中止を決める中、東京都副知事猪瀬直樹8月27日に日程を変更して開催することを表明した[3]。この開催延期の影響に伴い、浅草サンバカーニバルの開催が中止となる事態が発生した[4]

第36回大会(2013年)は、雨天および強風により大雨・洪水警報と雷注意報が発表され、開始30分足らずの19時40分に大会中止が発表され、途中打ち切りとなりコンクールも競技不成立となったが順延は行われなかった。第20回大会(1997年)に雨天による延期という例があったが、完全に中止となったのは2013年が初めてである。なお、翌年の第37回大会(2014年)は、雨は降らず予定通り開催され無事に終了した。

地域への影響

本大会の花火の眺望を期待して周辺のマンションを購入する動きも見られる。

2006年には、マンション分譲業者が花火の眺望を売りにして販売したにも関わらず、数年と経たない内に隣接地に別のマンションを建設して花火が見られなくなったとして、住人が業者を提訴した事例もある。東京地裁は、花火の眺望を「いかなる場合にも法的に保護すべき利益とまではいえない」としながらも、「信義則上の配慮義務がある売り主の会社自身が眺望を妨げた特殊な事案」であるとして、業者側に慰謝料の支払いを命じる判決を出している[5]

主な開催記録

花火コンクール

両国ゆかりの花火業者7社と、全国花火競技大会などで優秀な成績をおさめた3社の合計10社が、花火の美しさと技を競う。なお、表彰式はコンクール終了後に行われる。

テレビ放送

アサヒビールスペシャル
独占生中継 隅田川花火大会
ジャンル 特別番組
演出 小比類巻将範(総合演出)
監修 尾関恩
出演者 高橋英樹
ほか
製作
プロデューサー 神山祐人
澤井伸之(CP)
制作 テレビ東京
放送
音声形式ステレオ放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間1978年7月31日 - (年1回)
放送時間開催日 18:30 - 20:54
放送分144分
回数38
テレビ東京

特記事項:
放送時間・回数は2015年までの時点
テンプレートを表示

1978年の第1回より毎年テレビ東京が独占中継している。遅くとも「土曜スペシャル」の放送開始以降はローカル枠で、関東ローカルでの放送でTXN系列各局はネットしない[8][9]ことも珍しくない。ハイビジョン制作。

テレビ東京は大会の再開へ積極的に協力した経緯から、現在に至るまでテレビ東京の独占中継が認められている[10]。放送開始当初にはNHK首都圏放送センターが「都の半公共的行事を一放送局が独占するのはおかしい」と実行委員会に抗議を申し入れたという[10]

メイン司会は第1回は宮田輝、近年は俳優高橋英樹とテレビ東京の女子アナウンサーが担当する。ほか、会場各所にゲストが出演、さらにレポーターとして審査会場、ヘリ等に3名ほど配置している。また、テレビ東京の人気番組とのタイアップも兼ねている。会場周辺に本社があるアサヒビールがメインスポンサーとなっており、「アサヒビール スペシャル」として放送される。

近年の放送

(肩書は放送当時)

2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
2011年
2012年
  • 司会:高橋英樹、繁田美貴(テレビ東京アナウンサー)
  • 出演者:貴乃花親方浅野ゆう子、東貴博、吉木りさJOY(第2会場のレポート担当)、坂井裕美(2012年アサヒビールキャンペーンガール)、相内優香(テレビ東京アナウンサー)、白石小百合(テレビ東京アナウンサー)
  • 2年連続で同時ネットしていた奈良テレビ放送を含めて今回は独立局での同時ネットは行わない一方、系列局のテレビ愛知が開局当初(1980年代)以来となる同時ネットを行った。
2013年
  • 司会:高橋英樹、繁田美貴(テレビ東京アナウンサー)
  • 出演者:樹木希林中村獅童田丸麻紀潮田玲子高橋真麻(浅草中継ポイント)、舞の海秀平(第2会場)、堀口ひかる(2013年アサヒビールキャンペーンガール)、白石小百合(テレビ東京アナウンサー)、鷲見玲奈(テレビ東京アナウンサー)
  • この年は同時ネット局はなく、関東ローカルのみの放送となり、テレビ東京では珍しくリアルタイム字幕放送が実施された。また、前述の通り大会は中止となり、その後は、中止になるまでに打ち上がった花火の様子をVTRで放送したあと、前年のダイジェストなどを放送[11]
  • 史上初めて、BSジャパンで8月8日に再放送を実施[12]
2014年
  • 司会:高橋英樹、繁田美貴(テレビ東京アナウンサー)
  • 出演者:泉谷しげる原田美枝子、中村獅童、尾木直樹平愛梨太川陽介蛭子能収岡愛恵(2014年アサヒビールキャンペーンガール)(屋形船ゲスト)、高橋真麻(ザ・ゲートホテル雷門)、狩野恵里(観覧席中継・テレビ東京アナウンサー)、白石小百合(審査会場・テレビ東京アナウンサー)、紺野あさ美(ヘリコプター中継・テレビ東京アナウンサー)
2015年
  • 司会:高橋英樹、繁田美貴(テレビ東京アナウンサー)
  • 出演者:尾上松也かたせ梨乃林修おのののか、・西田有沙(2015年アサヒビールキャンペーンガール)、篠原信一(屋形船ゲスト)、高橋真麻(荒川区隅田川)、相内優香(観覧席中継・テレビ東京アナウンサー)、厚切りジェイソン、紺野あさ美(審査会場・テレビ東京アナウンサー)、白石小百合(ヘリコプター中継・テレビ東京アナウンサー)
2016年
2017年

主なスタッフ

2017年時点
  • 技術統括:三浦宏一
  • 音声統括:五十嵐公彦
  • 照明:古川雅士
  • 美術:本橋智子
  • 宣伝:松坂忠光
  • 技術協力:テクノマックスTAMCO千代田ビデオ、サークル、KDDI、バンセイ
  • 美術・照明協力:テレビ東京アート
  • 構成:尾関恩(以前は監修)、カミヤチョウ、オオガネクヨシタカ(全員第40回)
  • 副音声演出:祖父江里奈(第40回)
  • 制作進行:角田康治、溝田和史
  • AP:水野亮太
  • 中継ディレクター:工藤里紗、小平英希、高橋弘樹、山田翔太、小比類巻将範(第39回では総合演出)、野口詠介
  • 総合演出:杠政寛(第40回)
  • プロデューサー:神山祐人(第39回 - )、小高亮(第40回)
  • チーフプロデューサー:澤井伸之(第39回 - 、以前はプロデューサー)
  • 制作協力:PROTX、カメレオンフィルム、SPGホールマン、BMC
  • 協力:隅田川花火大会実行委員会
  • 製作著作:テレビ東京

以前のスタッフ

  • 総合演出:矢部宏光
  • チーフプロデューサー:加藤正敏→髙野学

交通など

当日は会場周辺に大幅な交通規制が敷かれる。首都高速6号向島線は夕方から21時ごろまで全面通行止めになる。周辺道路も通行止めや一方通行になったりする。東京メトロ銀座線東武スカイツリーライン(東武伊勢崎線)等は臨時列車が運行され、都営浅草線は臨時増発の他、京成押上線方面のエアポート快特東日本橋駅で京成押上線内の種別に変更する。

なお、橋の上は立ち止まり禁止かつ一方通行である。理由は、立ち止まり行為による混雑防止のため。

2002年頃には、大会当日の夜間(21時頃)の常磐線中距離列車(中電・普通列車)が、当時は通過していた三河島駅南千住駅に臨時停車したこともあった。浅草周辺から両駅に向かう路線バスがある関係で、恐らくは帰りの観客の輸送の便を図ったためと思われる[独自研究?]

モラルの低下

近年、観覧モラルの低下が著しく、観覧会場及びその周辺道路には場所取りと称して粘着テープを貼り付ける行為が多く見受けられる。この行為は、交通規制前の大通り(水戸街道清澄通りなど)でも堂々と行われており、許可なき道路の占有や汚損を禁じた道路交通法に違反する行為であると同時に、交通事故の原因となる危険な行為である。

両国花火資料館

隅田川花火大会と前身の両国川開きを中心とする花火大会に関する資料や、花火の模型などが展示されている。一般社団法人墨田区観光協会による運営。

所在地・アクセス・開館時間

脚注

  1. ^ 『匠の国日本:職人は国の宝、国の礎』 北康利 PHP研究所、2008
  2. ^ “隅田川花火大会、荒天なら中止=都知事選考慮、順延なし”. 時事通信. (2016年6月22日). http://www.jiji.com/jc/article?k=2016062200467 2016年6月22日閲覧。 
  3. ^ 猪瀬直樹東京都副知事がTwitterで隅田川花火大会の開催を報告(RBB TODAY、2011年5月19日
  4. ^ 震災余波…浅草サンバカーニバルが中止に 日テレNEWS24 2011年6月13日配信 2013年6月27日閲覧
  5. ^ 制作:国土交通省 運営:不動産適正取引推進機構 不動産トラブル事例データベース『裁判事例花火の観望と近隣で別のマンションを建築した売主の責任2010年6月12日閲覧
  6. ^ この年は翌日第21回参議院議員通常選挙の投票日のため、順延なしによる当日開催のみだった。
  7. ^ 夜空に大輪、観客94万人 隅田川花火大会 - 朝日新聞2009年7月26日
  8. ^ TXN系列各局では自社制作の特番(例:天神祭生中継を7月25日に行うテレビ大阪)で放送延期となった番組や火曜19時・20時台のローカル枠ならびに土曜スペシャルの未放送分、テレビ北海道テレビ愛知TVQ九州放送では地元球団が対戦するプロ野球中継(ホーム・ビジターを問わず)などに差し替えとなる。
  9. ^ 2016年の第39回はテレビ愛知・テレビ和歌山でも同時ネットで放送された。
  10. ^ a b 『東京12チャンネルの挑戦』(金子明雄著、三一書房1998年)pp.86 - 92
  11. ^ 18時32分-18時56分頃はあらかじめ収録された『高橋英樹・真麻で中継場所探し&下町激ウマ老舗グルメ』を放送。
  12. ^ 高橋真麻ずぶ濡れ花火大会の再放送決定(デイリースポーツ、2013年8月6日)
  13. ^ "第40回 隅田川花火大会、ゲストに小池百合子東京都知事の出演が決定!" (Press release). テレビ東京. 28 July 2017.
  14. ^ a b “エレキやつい&いとうせいこう、テレ東の隅田川花火中継で“家みたいに”副音声”. お笑いナタリー. ナタリー. (2017年7月26日). http://natalie.mu/owarai/news/242365 
  15. ^ [隅田川花火大会 去年の名場面が期間限定でネットで見られます! "第40回 隅田川花火大会、ゲストに小池百合子東京都知事の出演が決定!"] (Press release). テレビ東京. 27 July 2017. 2017年7月28日閲覧 {{cite press release2}}: |url=の値が不正です。 (説明)

関連項目

外部リンク