ロボット

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ロボット (robot) とは、の代わりに何等かの作業を行う装置、もしくは、「人や動物のような」機械。機械としてのロボットとは、主に以下の意味に大別される。

  1. ある程度自律的に連続、或いはランダムな自動作業を行う機械。例・産業用ロボット軍事用ロボット掃除用ロボットなど。
  2. や動物に近い形および機能を持つ機械。『鉄腕アトム』や『機動戦士ガンダム』等のSF作品に登場するようなもの。いわゆる「人造人間」や「機動兵器」(広義のパワードスーツ・人間増幅器とも)など。
生産技術じゃんけんロボット

日本ではロボットとは後者を指す場合が多かったが、福島第一原発事故後に日本製原発ロボットの投入が遅れたことや、ロボット掃除機の分野で日本企業が主役の座から外れつつあることなどを背景に、実用性の高いロボットの研究開発の重要性が指摘されている。

それらとは別に、ロボットの「機械的」という概念を人間に当て嵌め、「自分で判断をしない、指示待ち的な人間」や「自分の意志ではなく、他人に操られて動く人間(傀儡)」を「ロボット」とやや侮蔑的に呼ぶこともある。

語源

チェコスロヴァキア(現在のチェコスロヴァキアになる前の国)の小説家カレル・チャペックが創作し、1921年に発表した戯曲『R.U.R.』の中で使用したものが広まり、一般的に使用されるようになった。ただし『R.U.R.』に出てくる「ロボット」は機械ではなく、現代で言うバイオロイドである(「生きている」化学物質を加工したパーツを組み合わせた、機械に近いもの)。語源チェコ語で「労働」を意味するrobotaとされている。また、チャペック曰くロボットの着想にはゴーレム伝説が影響している。

なお「ロボット」という言葉を作ったのはカレル・チャペック自身ではなく、カレルの兄で画家のヨゼフ・チャペックである。カレル・チャペックがR.U.R.のあらすじをヨゼフに話し、彼にどのような名前にしたらよいだろうかと聞いてみたところ、ヨゼフが口に絵筆をくわえてもごもごとした口調で「ロボット」はどうだろうかと答えたという。[1]

歴史

  • 1963年、日本初のTVアニメ「鉄腕アトム」が人気となり、劇中のロボット「アトム」が、日本でのロボット開発において一つの目標となる。
  • 1980年代、自動車などの生産ラインに、溶接や部品の組み付けなどの作業を行う産業用ロボットが導入され始める。また同時期、マイコン制御による自律自走式のマイクロマウス競技が流行し、様々な企業や個人が、優れた迷路脱出能力をもつロボットを開発・発表する。さらにアメリカ等の国々で、マイコン制御の家庭用ロボットが複数市販された。これらはROMチップに焼き付けたプログラムをStepByStepで実行する関係で扱いが難しく、また高価である事からあまり普及しなかったものの、消費者の関心を集めた。そのブームに乗り、パソコンやゲーム機で制御する「ロボット玩具」が普及したり、テレビアニメ等で様々なロボット物の番組が提供され、ロボットブームとなる。

「ロボット」の定義

ロボットとは、人の代わりになんらかの作業を行う装置の場合、ある程度の工程なり手順なりを自動的かつ連続的に行う物であり、単一の動作を行う物や、絶えず人間が操作をする必要がある物は基本的にロボットの範疇には含まれない。許容される範疇における限定された物ではあるが、状況を判断して自動的に連続して作業を行う物とされる。しかし単純に与えられた条件に対して所定の、あるいは繰り返しの動作を行う機械装置との境界は曖昧で、明確に定義・区分することは出来ない。例えば自動販売機は、人間の仕事(業務)を代行する装置であるが、これをロボットとみなすかどうかは、人によってまちまちである。

その一方で、人の形をした機械装置であれば手動操作であってもロボットの範疇に含む場合もある。とはいえ、操り人形の類は何かの作業を目的とした装置ではないし、まして自動的に動作する物でもないためロボットとは言えないが、予め設計された一連の動作を特定の操作をきっかけとして行うオートマタからくり(からくり人形)等に、今日あるロボットの原型を見出す事ができるため、間接的にオートマタやからくり人形をロボットの一種と見なす事も可能である。同時に、モーター等の動力が内蔵され機械的または電気的に人間の操作を伝達して動作するマニピュレーターも、ロボットの一種と見なされる。これらは厳密な定義による分類ではなく、多分に慣用句的用法である場合を含む。

昨今ではコンピュータ言語によるプログラムやソフトウェアも、ロボットとして扱われることがある。またインターネットの情報を自動検索するソフトウエアもロボット検索と呼ばれる。検索を命令すると結果・情報が返されるからである。これらは物体としては存在しないが、「人の代わりになんらかの作業を、ある程度の工程なり手順なりを自動的かつ連続的に(かつ効率的に)行うもの」という定義からすれば、あながち間違いとも言えないであろう。これらは機械的ロボットとの区別のために短縮形のボット(Bot)と呼ばれることが多い(インターネットボットボットネットなど)。

前述の定義から考えれば、「人の代わりに作業を行う」ものが本来のロボットであり、操縦者が搭乗する必要性があるブルドーザーショベルカーなどは原則としてロボットとは言えない。しかし、パワードスーツなどを含めた「人の形をした乗り物または作業用機械」については、操縦者が搭乗する必要性があっても一般的にはロボットと呼ばれている。最近は、それらの作業機械でも高度な遠隔操作や自動制御技術の導入が進み、人間が操縦者から単なる作業指示・命令者に近づきつつある事から、一層境界が曖昧になって来ている。

古くからある概念であり、非常に多岐に渡るイメージを含む事もあって、往々にしてその定義は曖昧である。なおJISでは「地面に対し固定されておりアームによって人の手を借りず作業をする機械」と定義している。一般的な傾向としては、電子頭脳とメカニックな機械を組み合わせた半自動あるいは全自動システムという意味で使われることが多い。例えば、工場で働く溶接ロボット、組み立てロボットなどである。この意味を厳密に適用すれば、われわれの日常生活空間はロボットだらけになる。

実在のロボット概略

産業用ロボット

以下は現実世界におけるロボットの研究・開発状況について解説する。

ロボットは長い間フィクションの中だけに登場する存在であったが、主に工場などの生産ラインで腕力の必要な作業や、高温など危険な環境下での機械関係の点検・保守作業などで、自律的に人間の代行ができる機械が産業用ロボットと呼ばれ活躍している(自動車組み立てロボットなど)。

しかしすでに一部では、歩行する人間型の物ではないが自動的に建物内を巡回・警備するロボットのレンタル開始、病院内の物資運搬におけるロボットカートの採用、また自動車の自動運転という意味のロボットカーなど、非人間型ロボットを中心に移動する自動機械が人間社会のなかに動き始めた。据え置き型の製造機械である産業用ロボットはそれらが動かない限り、ロボットと呼ばれる自動機械であり人間社会に与える影響も旧来の自動機械と同等と考えられたが、これからの人間社会は移動するロボットからの影響を受けることが想像される。

歩行するロボット(人の形をした物)

二足歩行型「トヨタ・パートナーロボット」

現在、ASIMO本田技研工業)・HRP-2/HRP-3川田工業産業技術総合研究所川崎重工業)・SDR-4X/QRIOソニー)等の二足歩行可能な人型ロボットが開発・発表されており、ROBO-ONEのような企画向けに個人で製作されるロボットにも高度なものが現れ、オーケストラを指揮したり、TPRトヨタ)等のトランペットを吹いたり、ドラムを叩いたりする物も登場している。

いずれもこれら人の形を目指したロボット開発は、古くからのSF作品で描かれた「人間社会に溶け込んで、人間と共同作業や共に生活するロボット」というイメージに沿ったものでもあり、日本においては『鉄腕アトム』の影響が少なからず二足歩行ロボット開発者の発言に示されている一方、若い世代では一連の巨大ロボットもののアニメーション(→ロボットアニメ)が言及される。たとえばASIMOでは前述の『鉄腕アトム』を、HRP-2/HRP-3開発者の一部は『機動警察パトレイバー』の影響を受けていることを公言している。なおHRPシリーズは実動機のデザインをアニメのメカデザインで活躍する出渕裕に依頼したことでも知られる。

一般社会に普及し始めたロボット

エンターテイメントロボット家庭用ロボットサービスロボット掃除用ロボットも参照

古くはリモートコントロールや簡単なマイクロコンピュータで制御された物が、博覧会や展示施設で訪れた者の目を楽しませていたが、近年ではコンピュータの高度化に伴い、施設案内業務等の実質的な「仕事」を果たすロボットが登場している。

前出のASIMOは、イベント会場の客寄せにレンタルされたり、2002年にはニューヨーク証券取引所で、史上初めて「人間以外では初めて」取引開始の鐘を鳴らす等した。最近では日本科学未来館ツインリンクもてぎ鈴鹿サーキットホールメープル・Hondaウエルカムプラザ青山に常設され、訪れた人々の間を歩き回ったりもしている。

AIBO

近年では、ソニーのAIBOに代表されるエンターテイメントロボットの登場により、一般家庭に愛玩品や娯楽品、果ては「家族」という位置付けで様々な家庭用ロボットが発売されている。これらは人間とコミュニケーションを取ったり、自由に動き回って目を和ませたり、更には「ロボットの居る生活」という「近未来的な暮らしをしたい」という欲求に応えている。これらは主に、ペットという性格付けが強い事から、動物型の物が多く市場投入される傾向にある。

また人型・非人型を含め、自動的に建物内を巡回・警備・清掃するロボットがレンタル開始されたり、病院内の物資運搬にロボットカートが採用されるなど、非人間型ロボットを中心に労働源として人間社会に浸透しつつある。

更に世界初の調理ロボットといわれているビタクラフトのRFIQ自動調理システムや、掃除用ロボットなど、家事の手助けをするロボットも普及している。要介護者の介護作業を助けさせたり、ホームセキュリティの一環で、家庭内を巡回・警邏させる試みなども始まっている。

搭乗型ロボット

ロボットの登場するロボットアニメにおいて、主人公らが乗って操る搭乗型二足歩行ロボットが登場、これらに対するあこがれも強い。これに近い位置にあるのは、上半身ではテムザック社のT-52「援竜」であろう。T-52は災害現場における大型レスキューロボットで、身長3.45m、体重5t。無限軌道で移動し、遠隔操縦もしくは有人で操縦できる。二本のマニピュレータは操縦者の腕の動きにあわせて動く。

トヨタは、下半身のみの搭乗型二足歩行ロボットの研究開発も行っており、歩行障害者の使用する車いすの代替をめざしている。これは、i-footと呼ばれ、2005年日本国際博覧会(愛・地球博)で実際に活躍している。高さは2.36mと、動歩行二足歩行ロボットとしては最大級のサイズを実現し、階段の昇降も可能という。

下半身では榊原機械LAND WALKERが、すり足のため擬似的なものではあるが、有人での二足歩行を再現している。

兵器としてのロボット

軍事活動やそれに付随する危険物処理などでは、人的被害(→戦死)を減らすためにロボットの導入や、様々な活動の機械化が進められている。米国では偵察輸送など不意な接触に伴い戦闘に巻き込まれやすい分野で、日本では地雷処理など戦後処理の分野での開発が進められている。

特殊な環境で活躍するロボット

宇宙空間でのロボット

宇宙開発においては、その苛酷な環境や生命が失われるリスクの高さから自動的に状況を判断して行動するロボットの重要性は高まっている。また火星の裏側など、無線による操縦が出来ない環境では、ある程度自己判断能力のある無人探査機の開発が求められていた。その結果、近年では無人火星探査車ローバーのように、自分で移動経路を判断して探査任務を行うロボットが実用化されている。

日本では、自国製ロケットの運搬能力が(生命維持装置を含めた)人間を軌道上に打ち上げるのが難しい事もあり、国際宇宙ステーション(ISS)への物資輸送においては、自動的に軌道修正を行ったりできるロボット宇宙船(無人のスペースシャトル)の構想が、国内での宇宙開発における主要方針となっている。他にも国際宇宙ステーションからの緊急脱出機材として一時アメリカで開発が進められていた乗員帰還機(CRV)のX-38Xプレーンシリーズ)は国際宇宙ステーションからパイロット無しで脱出・地球への帰還ができるよう、完全自動化する構想であった。これは開発中止になったが、一種のロボット宇宙船といえよう。

水中探査ロボット

自律型無人潜水機遠隔操作無人探査機水中探査ロボットも参照

宇宙と並んでもう一つの未踏破領域である深海探査には、多くの国が乗り出している。日本には、最大潜航深度7000メートルで世界一の無人潜水船「かいこう7000」が開発されている。また、小型で安価な大量のロボット潜水艦を投入しようという計画もあり、海洋資源開発に期待が持たれている。

深海対応型を含め、水中探査ロボットの研究・開発は多くの企業や研究者が取り組んでおり、東日本大震災時は、東工大などが開発した「Anchor Diver 3」、三井造船の「RTV」、米Seamor Marine「seamor-ROV」、米SeaBotix「SARbot」などが遺体や瓦礫の捜索、地形の調査などのために使われた。

火山探査ロボット

千葉工大,東北大学,筑波大学,岡山大学,情報通信研究機構(NICT),産業総合技術研究所(AIST)が火山探査を目的にクローラ型移動ロボット「Kenaf」を開発している。

人の動作を補助するロボット

パワードスーツ、ロボットスーツ、強化外骨格等ともいう。現在の医療での回復が見込まれない、脊髄損傷により歩行ができない人や、それ以外に病気などで歩行が困難な人を対象に、歩く動作を補助する目的で「ロボットスーツ」が開発されている。開発は、筑波大学大学院システム情報工学研究科の山海嘉之教授が中心となって行っており、ロボットベンチャーサイバーダインが設立され、「HAL」を製造している。イメージとしては小説「宇宙の戦士」などに登場する架空の兵器であるパワードスーツといったらわかりやすいかもしれない。福島第一原発事故後、「HAL」を原発作業員のために改良したロボットスーツを公開している[2]

また、松下電器産業神戸学院大学総合リハビリテーション学部の中川昭夫教授らのチームと共同開発した半身麻痺患者のリハビリテーション用ロボットスーツは、健常な半身の筋肉の動きをセンサーで検知し、麻痺した側に装着した人工筋に伝えることで左右同じ動きを実現するもので、2008年の実用化が計画されている。

これらは通常「ロボット」と呼ばれる物と異なり単体での動作はなく、人間が装着することで機能し、医療・福祉関係のほかに、物流関係、工事現場など広く民生用への応用が期待される。軍事用に米軍がマサチューセッツ工科大学と共同で強化外骨格の研究をしているといわれる。また、人間の力を拡大するのではなく、手術などの微細な作業の際に人間の動きを縮小するマイクロサージェリー用のロボットも医療用に開発されている。

人命救助とロボット

危険な場所に、人間に代わって導入するロボットをレスキューロボットという。既述の地雷撤去ロボットや、災害などにおける被災者の救護活動を担うロボットなどがある。

レスキューロボットは地震噴火津波などによる被災地に投入していち早く被災者を発見、保護することで救命率の向上と二次災害による被害を防ぐことを目的とする。これらのロボットはセンサーや移動能力を持ち、倒壊建物に取り残された被災者の発見に役立てるほか、テムザックの「援竜」のように従来からある建設機械を発展させて二本のアームを供えロボット化し、瓦礫撤去を効率よくこなすことが期待される。

火災の場合では、コンビナート火災など危険すぎて消防隊が突入できない個所にも侵入できる放水銃を備えた無人走行放水車や、危険の伴う火災現場に突入して状況を調べるための偵察ロボット、水中を捜索する水中検索装置、マニピュレーターを備え要救助者を回収する救出ロボットが東京消防庁に配備されている([2])。これらはリモートコントロール式の装置であるが、危険個所の消防と被災者の救出に威力を発揮することが期待される。

2011年3月11日東北地方太平洋沖地震による東日本大震災福島第一原発事故後には、改めてロボットを使った人命救助や、原子力災害ロボットの役割の重要性が再認識された。現在、多くの研究者や企業が原発災害用ロボットの開発に力を入れている。

ロボットが登場する作品

ロボットは人間が機械装置を発明した段階で、必然的にその発想が生まれた。工学的に精巧な装置を組み合わせていけば、最終的には人間に限りなく近い物が出来上がるだろうという予測から、古今東西・様々な架空のロボットが創造(想像)されている。

ここではロボットが登場する作品の中で、特に代表的なものを挙げる。

伝説・神話

完全に破壊されるか、適切な停止措置が取られない限り戦い続ける土で作られたゴーレムは、人工生命というより魔法人形であり、命令に忠実なロボットの原型だと見なす事ができる。
クレタ島を守護する青銅巨人。大きな岩を投げつけたり、自らの体を灼熱させて異国人を追い払う。伝説上においても機械仕掛けの存在とされ、ギリシア神話上ではヘーパイストスの作ともされる。踵の栓を抜かれてしまうと、体液が抜け出て動けなくなってしまう。

文学

「(神の手によらず)人間に作られ、やがて反旗を翻す」という欧米的ロボット像の基本となった作品。登場するフランケンシュタインズモンスターは、フランケンシュタイン博士によって人体の死体を継ぎ合わせて作られた。
「心臓(=心)のない、それを求めるブリキの木こり」という、フランケンシュタインとは異質のロボット像を最初に提示。「いい奴だが融通が利かず、理屈っぽくておしゃべり」なキャラクターとしてのロボット像を確立した。
上記の通り「ロボット」という用語を確立した作品。内容的にはやはり反乱物で、ロシア革命に代表されるプロレタリアート革命を批判する要素が多いが、機械的要素を利用した「ロボット」は登場しない。
この作品において有名な「ロボット工学三原則」が示され、旧来のフランケンシュタイン的怪物と一線を画する理性的な道具としてのロボット観が確立された。

漫画・アニメ・ゲーム

いわゆる「ロボットアニメ」と呼ばれる「ロボットが登場するアニメーション作品」にも、スーパーロボットリアルロボットなど、いずれも架空のものでありながらも、様々な系統が見出せる。 なお、前述のようなロボットの設定はこのジャンルにも見られる。特に「人型」「等身大」「地球人が開発」の要素を満たすロボットには人間・主人公にとっての敵役的な設定が少ない傾向にある(「新造人間キャシャーン」のアンドロ軍団などは例外的な作品)。

ここでは後の作品群や実際のロボット開発にも少なからぬ影響を与えた代表的なものを挙げる。

  • 鉄腕アトム
    「ロボットもの」という概念を生んだ代表作品。
  • 鉄人28号
    戦う巨大ロボットという概念を生んだ作品(ジャンルとしては「少年探偵もの」の延長)。
  • マジンガーZ
    後の合体ロボットやスーパーロボットという「人間が乗って動かす巨大ロボット」という概念の基礎となった作品。
  • 機動戦士ガンダム
    その後に続く「リアル」なロボットを主題とした出発点的アニメ作品。ただし、作品中では「ロボット」ではなく、「モビルスーツ」と呼称している。
  • ドラえもんドラえもんドラミミニドラザ・ドラえもんズ他、)
    家庭用ロボットの代表的モデルに挙げられる。
  • Dr.スランプ(則巻アラレ、オボッチャマン)
    人造人間と人間の織り成すギャグで絶大な人気を博した漫画・アニメ作品。
  • 攻殻機動隊シリーズ
    より人間らしいロボットと、人間離れしたサイボーグというものが社会に普遍的に存在する世界観を描く。
  • 機動警察パトレイバー
    建機としてのロボットが主題となっており、それらロボットの製造を産業の形で描いている。
  • トランスフォーマー
    日本やアメリカを始め世界的に玩具販売とテレビアニメ作品や映画作品放映などが展開されている。人型の機械のような外見で意思を持ったトランスフォーマー(「超ロボット生命体」という位置づけ)が、自動車等の常用的な機械の形態にも変形できるという設定。


映画

書籍

  • 門田和雄ほか著、『人生の教科書「ロボットと生きる」』(筑摩書房)
  • 田近伸和著、『未来のアトム』(アスコム)

音楽

パフォーマンス

また、大道芸人等によるパフォーマンスに、パントマイムの一種として、ロボットダンスなるものが存在する。

その他

  • コッペリア 古典バレエ。「人間そっくりのアンドロイド(正確にはカラクリ人形)」と村娘(一人二役)が入れ替わる、アンドロイド物のはしり。
  • ロボット(PASMO) PASMOのイメージキャラクター

ロボットの研究者

実在のロボット

  1. ^ 『現代人の思想22 機械と人間の共生』(1968年、平凡社)収録の『ロボットという言葉の起源』K・チャペック著〈栗栖継訳〉参照。
  2. ^ 2011年11月7日AFP「原発作業にロボットスーツを、サイバーダインが公開」[1]

参考文献

  • 『ブルックスの知能ロボット論 なぜMITのロボットは前進し続けるのか?』-ロドニー・ブルックス〈五味隆志訳〉(2006年、オーム社 ISBN 4274500330
  • 『アンドロイドの脳 人工知能ロボット"ルーシー"を誕生させるまでの簡単な20のステップ』-スティーヴ・グランド〈高橋則明訳〉(2005年、アスペクト ISBN 4757211015
  • 『ロボットのこころ 想像力をもつロボットをめざして』-月本洋(2002年、森北出版 ISBN 4627827814
  • 『ロボットフロンティア』(『岩波講座ロボット学 6』)-下山勲ほか(2005年、岩波書店 ISBN 4000112465
  • 『ロボットインフォマティクス』(『岩波講座ロボット学 5』)-安西祐一郎ほか(2005年、岩波書店 ISBN 4000112457
  • 『ロボットモーション』(『岩波講座ロボット学 2』)-内山勝、中村仁彦(2004年、岩波書店 ISBN 4000112422
  • 『ロボット学創成』(『岩波講座ロボット学 1』)-井上博允ほか(2004年、岩波書店 ISBN 4000112414
  • 『脳・身体性・ロボット 知能の創発をめざして』(『インテリジェンス・ダイナミクス 1』)-土井利忠、藤田雅博、下村秀樹編(2005年、シュプリンガー・フェアラーク東京 ISBN 4431711597
  • 『ロボット21世紀』(『文春新書』)-瀬名秀明(2001年、文藝春秋 ISBN 4166601792
  • 『ロボットは人間になれるか』(『PHP新書』)-長田正(2005年、PHP研究所 ISBN 4569641555
  • 『コミュニケーションロボット 人と関わるロボットを開発するための技術』(『知の科学』)-石黒浩、神田崇行、宮下敬(2005年、オーム社 ISBN 4274200655

関連項目

外部リンク

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