レスキューロボット

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レスキューロボットRescue robot)は、地震水害などの災害が起こった際に被災した人間を救助することを目的として設計されたロボットである。現在開発が進められているものの多くは要救助者の探索を目的としており、瓦礫や建物内の中を移動するための特殊な移動機構や、人間を発見するためのセンサ技術などの開発が焦点となっている。

目次

[編集] 概要

阪神・淡路大震災をきっかけに、ロボット機器による被災者の救助の可能性がロボット研究者の間で議論されるようになり、レスキューロボットの開発が始まった。

この問題に関しては、災害発生時には倒壊家屋や瓦礫により被災者の発見が困難と成るだけではなく、都市部被災では燃料など可燃物の漏出や漏電などにより火災など二次災害も発生、救援活動を行っている側も被災者となる危険性を含んでいる。このため迅速に要救護者を発見・救出することが求められる。被災者の発見に際しては、災害救助犬のような発見のための技術も存在するが、これらは育成に時間とコストが掛かったり、経験といった要素も絡むため難しい面もある。そのためこれらを機械化することで、災害による被害者を減らそうという思想がレスキューロボットの開発に繋がっている。

当初は、被災者発見のためのロボット技術とともに瓦礫除去などの課題が取り上げられたが、救助活動を行う人間の救助チームだけでは十分カバーしきれない人間探索を行うロボット技術の開発を焦点に研究開発が進められている。レスキューロボットの種類として、瓦礫内探索用のロボットや瓦礫上を走行するもの、空中から情報を収集するものがある。

[編集] 歴史

1996年に日本機械学会ロボティクスメカトロニクス部門において、「救助ロボット機器の研究開発に資することを目的とした阪神淡路大震災における人命救助の実態調査研究会」(略称:レスキューロボット機器研究会)により最初の調査研究が始まり、1997年に報告書がまとめられた。以降、日本機械学会だけではなく、日本ロボット学会、計測自動制御学会などにおいて研究発表が行われるようなった。2002年からは文部科学省大都市大震災軽減化特別プロジェクト(略称:大大特プロジェクト)が5年間のプロジェクトとして開始され、レスキューロボット機器の実用化を目指している。

専門組織としては、特定非営利活動法人国際レスキューシステム研究機構が、神戸市および川崎市に拠点をおき活動を行っている。

[編集] レスキューロボット機器

  • IRS蒼竜
  • MOIRA
  • TAGUAN
  • だみたろう
  • 簡易型画像探査装置(愛称:くるくる)
  • インテリジェントエアロロボット
  • 援竜

[編集] 開発の方向性

2007年1月現在、これらロボットの開発は要救護者の捜索のためのものと、瓦礫撤去など直接的な作業を行う建設機械の延長にある装置に二分される。

探査型ロボットでは、クローラーとも呼ばれる無限軌道を装着したビデオカメラセンサ類を備えた走行形がメインで、これらは急な段差や瓦礫をものともせずに走破、加えて転倒などの不測の状況にも備えるよう設計されている。現段階ではリモートコントロールラジオコントロールを含む)のものが主であるが、将来的には災害現場で自動的に捜索する機能を備えた複数台のロボットが場所のわからない要救護者を発見するものと考えられている。

産業用ラジコンヘリを自動操縦で飛ばす「インテリジェントエアロロボット」のような空中型ロボットは、被災地を上空から捜索、要救護者を探し出したり、あるいは被災状況を観測、救援組織の到着に備えて被災地域の地図作成などを行うことが期待されている。なお通常のヘリコプターでは震災などで劣化した建物の崩壊や火を巻き上げることによる災害拡大の不安もあるが、産業用ラジコンヘリなど無人航空機のような小型機でならより密な観測が可能であるほか、噴火のような危険な場所の観測も人的被害を心配せず行える可能性もある。

建設機械の延長にあるような災害救助ロボットではテムザックの「援竜」が良く知られている。この機器は無限軌道で移動、従来建機では一台で一つの作業しかできなかったものを、2本のアームでより高度な作業が行えることが期待されており、また危険な状況でも遠隔操作で作業が行えるよう設計されている。

このほかパワードスーツ(ロボットスーツ)のように、身体に装着する装置は元来こういった被災地での運用は想定されていないが、多くの被災者が出る災害地域ではそれなりに役立つであろうし、また道路が分断され自動車の運用が困難な環境で、徒歩による救援物資輸送の量的な増大も期待できよう。

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